はじめての高校入試前編
とうとう雄英高校にたどり着いた。電車に揺られてここまで来たが同じ道のりの学生たちを沢山見かけた。それぞれ睨み合いが凄かったがそれだけライバルが多い入試なのだ。
正門に近づくと改めて校舎の大きさに驚かされる。大きなビルが正面に2つそびえ立ち私たちを見下ろしている。まるで私立のマンモス大学だ。こんなビルが建つのはやはり卒業生たちの寄付等が大きいのだろうか、と考えながら受付まで足を運ぶ。
兵装の開発は本当にギリギリだった。戦闘能力に重きを置いた試験となるとヤマを張って開発した。こればかりはヤマが当たることを祈るしかない。
★★★
まずは筆記試験が終了した。こう言うのもなんだが学は幼少の頃より他人より優れていた自覚があるし、それにかまけることなく興味のあることへの追究や苦手分野の克服を勤勉に行ってきた。
前世の記憶だと義務教育を終えるとアメリカの大学にさっさと進学したので科目別に試験を課す大学入試や分野別に深い内容を問う大学の試験とは違い教科ごとの内容を満遍なく扱うはじめての高校入試には一抹の不安があったが解答欄がズレていたなどのヒューマンエラーでも起きていない限りは満点だろう。
★★★
「今日は俺のライヴにようこそー!!! エヴィバディセイヘイ!!!」
プロヒーローで雄英高校で教師のプレゼントマイクがノリノリで実技試験のルールを説明している。盛大に滑っていたのにも関わらずもう一度挑戦できるハートの強さはやはりプロヒーローたる所以なのだろうか。
「こいつはシヴィー!!なら受験生のリスナーに実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!!アーユーレディ!?」
入試はやはりロボットを破壊した数・種類を競う戦闘能力をはかるものだった。
良かったと思いながら装備の操作方法をもう一度思い出しながら資料を確認する。
「プリントには4種の敵が記載されております!!誤載であれば日本最高峰である雄英において恥ずべき痴態!!我々受験者は基盤となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!!」
メガネを掛けていかにも真面目そうな雰囲気のある男子がプレゼントマイクに向かって質問をしていた。彼は鋭い言葉を使って問い詰めていてその矛先は同じ受験者にも向けられた。
「ついでにそこの縮れ毛の君!!先ほどからボソボソと、気が散る!!物見遊山のつもりなら即刻、ここから去りたまえ!!!」
丁度前の席に座っていた緑髪の男子の事だろう。考えていることが口に出てしまうタイプなのか、自分が注意されたことに気づくと上擦った声で謝って猫背だったのを更に縮こまらせ記載されていないロボットについての説明を受けていた。
いかにも正義マンだなと辟易しながら試験会場への人波に流され実技試験へと向かった。
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