体育祭1
とうとう迎えた体育祭の日。クラス男子で一年生の試合が開催されるドームの一部屋で待機していると飯田が入場を呼びかけに来た。一同この時が来たと意気込んでいると轟がいつにも増して険しい顔で緑谷に話しかけていた。
「客観的に見ても実力は俺の方が上だと思う。」
突然の彼のことばに緑谷もびっくりして目を見開く。
「あ…うん…」
「けどお前、オールマイトに目かけられてるよな。」
轟も彼等の関係に何か感じるところがあるのかそう続けた。
「別にそこ詮索するつもりもねえが、お前には勝つぞ。」
と、周りにクラスメイトがいるにも関わらず言い切った。
「お〜クラス最強が宣戦布告⁉︎」
「おいおい、急に喧嘩腰でどうした⁉︎直前にやめろって!」
案の定周りが反応し出すが轟はどこ吹く風といった様子で満足したのか離れようとする。しかし緑谷の言葉に足を止める。
「轟くんが何を思って僕に勝つって言ってんのかはわかんないけど、そりゃ君のほうが上だよ。実力なんて大半の人に敵わないと思う、客観的に見ても。」
彼の弱気な言葉に周りの人間が止めようとするが構わず続ける。
「でも!みんな他の科の人も本気でトップを狙ってるんだ、遅れをとるわけには行かないんだ、僕も本気で獲りにいく。」
そう堅く決意した顔で言う緑谷にも表情を変える事なく轟は軽く返事をして場は収まり入場となった。
★★★
選手入場の際、クラスごとプレゼントマイクの声の後に入場の流れだったのだがA組にだけUSJ事件について触れた紹介がされ『期待の新星』とポジティブに捉えられている事に安心をした。
「選手宣誓!選手代表、1年A組、爆豪勝己。」
ミッドナイト先生の言葉にA組の一同は納得するが他の科からは胡乱な目を向けられる。爆豪が壇に上がると気だるそうに口を開いた。
「せんせー、俺が1位になる。」
不敵な言葉に思わずニヤリと笑う。轟たちがいる中、自らを追い込んでいるのだろうか。普通こう言う場であったらヒーローとしての信念とかフェアプレーの精神について誓ったりするが彼はまさかの優勝宣言。当然、他のクラスからはブーイングがクラスメイトからはヘイトを買うなと非難が押し寄せたが彼はどこ吹く風と言った様子で元の位置に戻り最初の競技の説明を受けていた。
★★★
スタート地点に向かうなか、電気に驚かれる。
「エ!スーツの使用許可おりてるの⁉︎」
「ああ。サポート科が自作のアイテムを使っても良いのなら私も使っても良いですよねって聞いたら、『他の奴らが個性などでヒーローに吟味されるんだ。お前のコスチュームも自作なんだから個性みたいなもんだろ。』って相澤先生が。」
そう言うと不思議そうな顔をして尋ねてくる。
「あれ?じゃあスーツは?」
彼の質問に答えを秘密にする。
「この後のお楽しみだ。」
そう言い笑うと教えてくれよ〜と食い下がってくる彼からスタコラと退散し私は先頭に位置取った。
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