入試会場に着いた。雄英というのはどこも規模が違うと感じていたが試験会場への送迎が着いていて改めて敷地や資金の多さに驚かされる。
皆該当の会場に着くと次々と降りてスタート位置に着く。既に大手のサポートアイテムを所持する者もいて周りから明らかに警戒されている。
私も丁寧にケースに保管していた兵装を腕や脚に取り付け具合を確かめる。試しに放電装置を試運転してみると腕にバチバチと青いイナズマが腕に展開された。機械類もショートしなかったし防護服も機能して感電しなかった。
上出来だと自分の兵装に惚れ惚れしていると怪訝な顔をした女子から注意を受けた。
「ちょっと危ないでしょ!」
周りに意識を向けると危ねぇな、フライングだろ、と白目を向けられていることに気がついた。
「ああ、済まなかった。久しぶりの自作品でね、気持ちがはやってしまったよ。」
言い訳じみているが事実だからしょうがないと思いつつ口走ってしまうと意外にも彼女は目を軽く見張っていて、
「へぇ、そんなに自信作なんだ。なら受かったらウチにも作ってね」
軽く皮肉を言われてその場は凌ぐことが出来た。
★★★
途中、試験官と思われる髪が乱れきった男が来たが確認事項でもあるのか直ぐには開始にならなかった。
しばらく操作方法を再確認しながらシュミレーションしていると男の注意がこちらに強く向いたので身構える。
「はい、スタート。」
彼は隣人に挨拶をする様な抑揚で試験開始の合図をした。私は直ぐに腕と足を覆う兵装を起動し動作が可能になるまで待った。
その間にも生徒たちは自分たちが少ない持ち時間のいくらかを空費した事実に気づき我先にと演習場に駆け出して行った。
「行かないのか。」
彼も居心地が悪いのか私に問いかけてきた。
「ハンデですよ、ハンデ」
やっと動作が可能になって作戦を練り始めながら強気な言葉で返す。
「じゃ」
軽く会釈してからフックショットを近くのビルに撃ち込み私は飛び上がった。
★★★
起動する間にロボットの習性について解ったことがある。先程雄叫びを上げながら戦う獣人の様な個性を持つ者に奴らの多くが襲いかかった。つまり奴らは音に反応して襲ってくるということだ。
私もロボットを誘き寄せるため近くの十字路の中心に立つと拡声機能を立ち上げ気炎を吐く。
「ウオオオーーッッッッ!!!!!」
生まれてこの方聞いたこともないような声が出て気恥ずかしくなりながらも聞こえてくる駆動音の数の多さに気を引き締めた。
レールガン、火薬を扱えず一般的な銃器を製造できない私にはこれが主力武装となる。予めケースにはガソリンを満タンにしてありロープを勢いよく引き始動させた。
ケーブルを籠手に繋げながら四方をぐるりと見渡す。ロボットは一体一体が大きく数十秒で向こうの通りが見えなくなる程に押し寄せてきている。私は直ぐに角のビルに飛び大群を見下ろしその時を待つ。
十字路の中心で奴らがかち合った。
眼下に向けて充電を三割程使い連射する。さすがに実弾は用意できなかったが先のとがった小さい鉄柱を発注し精密射撃を可能にした。ライフリングによって回転した弾が次々にロボットに風穴を開けポイントを稼いでいく。
四十ポイントの辺りでロボットを狩りきった私は砲筒を冷やしながら残り時間を確認してもう一度この作戦を行うのを断念して遊撃しながら演習場を飛びまわることにした。
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