私は第2回戦を勝ち抜いた事で準決勝への進出が決まりホクホク顔で観客席に戻る。
「お帰りー文殊‼︎」
空席に着くと上鳴や峰田だけでなく他のクラスメイト達からも祝福の言葉を貰う。
「誰かさんが瞬殺されてたから相当な強者だったろうけど流石ね京ちゃん。」
「それほどでもないよ梅雨ちゃん。相性がとことん有利だっただけだ。」
蛙水の言葉にいじられた上鳴がタジタジになる中、そう事実を答えた。
「今更だけどさ、やっぱ京のスーツって頑丈だよね!脳無の攻撃でも破れなかったし、さっきの蔦でも傷一つ着いてなかったじゃん!」
耳郎にそう褒められ笑みが溢れる。スーツを見ると、どうしてもマイクロミサイルやリパルサーレイ等の派手な機構に目が行きがちだ。だがこのスーツの一番の強み、それは装甲の硬さである。観客達にもそれが十分伝わったのではないだろうか。
「てかよ、やっぱズリぃよ、いつの間に、いつの間に…」
ぶつぶつと呟きながら峰田が近づいてくる。すごく嫌な既視感を覚える、危機感を感じた私はさっさと控え室に籠ろうと立とうとする。しかし、いつの間にか傍には葉隠がいて肩に手を置かれている。
「空飛べる様になってんだよォォォー‼︎‼︎」
逃げられることも出来ず、脚に抱き付かれる。気になっていたのは峰田や葉隠だけではない様で、他のクラスメイトも共感する様に頷いている。私は逃げることを諦めた。
★★★
「発電源の能力が飛躍的に上昇し続けているからな、飛行に要るエネルギーも賄えるようになったんだ。」
そう答えると耳郎が
「発電源の能力の上昇?」
と教科書の解説の様に反芻する。その事についてツッコミをいれつつ機密を伏せて答える。
「とある金属の性質を使って理論上半永久的にプラズマを発生させて発電出来るようにしたんだ。」
そう解説に移っていった。
★★★
これ以上は授業の様に気難しい内容になると察した一同はとりあえず納得した様で丁度始まったマイク先生の解説を聞きながら次始まる試合の観戦をし出した。私は次の試合に向けてスーツを調整する為と都合をつけ、控え室に戻った。
控え室に戻った私はゼリー飲料を飲みながら試合の様子をモニターで見る。
常闇と芦戸の試合は芦戸が常闇のダークシャドウを突破できておらず、常闇の勝利が濃厚だろう。
次の切島と爆豪の試合も切島が機動力と耐久力の有る爆豪を突破出来ないと、敗色が濃くなってしまう。
そんな事をダラダラと考えながら私はベンチに寝転がり船を漕ぎ始めた。
高評価・お気に入りに追加・コメント投稿お願いします!!