「実技成績出ました。」
雄英高校入試が終わって数日後、モニタールームに集まった教員達は映し出される試験映像を見ながら合格者を決めていた。今年度から教員になるオールマイトも加え受験生たちについて話し合っていた。
「今年はレベルが高いな。」
例年より金の卵が多い。それがプロヒーローでもある彼らの共通認識であった。1人特筆して戦闘能力が高い者がいた。
「1位の彼、ヴィランポイントだけでこの点数…凄まじいな。」
「ロボット達は自動で生徒を補足して追ってくる、後半もバテずに派手な個性で誘き出しては破壊している。タフネスの賜物だ。」
だが彼らが金の卵と評する理由は戦闘能力ばかりではない。
「対照的に敵P0で7位」
自分以外の全員がライバルのこの状況の中どれだけヒーローとしての立ち振る舞いを見せたのか、それを表す救助ポイントを持つものの多さに彼らは驚いていた。
「0ポイントに立ち向かった受験生は過去にもいたけど、あんな爽快にぶっ飛ばしちゃったヤツは久しく見てないね。」
映し出されたのはメガネをかけていた受験生に詰められていた緑髪の彼の映像だ。脚があらぬ方向に曲がりながらも正面から0ポイントをぶっ飛ばす光景に全員が驚く。
「しかし自身の衝撃で甚大な負傷、まるで個性を発現させたばかりの幼児だ。」
まだ個性を御しきれていないような彼にそう言葉をこぼす。オールマイトがひっそりと脂汗を額から流す。
「2位の子も0ポイント、破壊してたわよね。」
映像は京のものに切り替わる。
「だがアイツ、ずっとサポートアイテムに頼りきってなかったか?」
誰かが合格に仮決定された書類を見ながらそう懸念を表す。ヒーローには例外こそあれど無個性や非戦闘系個性は見ることはほぼ無い。彼が雄英の授業についていけるのか教員はそれを心配していた。
「あのアイテムは彼の個性が関係していてね、大丈夫だろうとボクが判断したのさ!」
上座に座るものから答えが帰ってくる。
「『叡智』、これが個性ですか。という事はあのサポートアイテムは彼が?」
「ああ、自作だろう。あれ程の技術を持つサポート会社は多くない。調べてみたが何処も違うと言っていたのさ。」
雄英高校の校長は資産家としても有名だ。彼に嘘を吐けるものは居ないなと思い納得した。
「でもなぜヒーロー科?」
「まあ、運動能力もこの映像を見る限りでは問題ないようだし合格で構わないだろう。」
そう彼らは納得して次の受験生へと話題は移った行った。
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