ねじれと青春と蒼い月(旧題:ロボトミーアーカイブ) 作:フラメア
管理人、キヴォトスに降り立つ
『X、少しよろしいですか?』
「アンジェラ、どうしたの?」
『新しく本が出来ていたので報告に』
「お、なになに?……ブルーアーカイブ?」
『それで実は……この本の中にねじれの反応がありました』
「え゛!?大変じゃん!」
『はい。なので早急に向かいましょう』
「了解!本取ってくるね」
「よっと。着いたかな?」
『大丈夫な様ですね』
「さて、ねじれは何処かな?」
『今は潜んでいる様ですね』
「しばらくはこっちにいることになりそうだし探索行きますか」
『そういえばX。頭に何か付いていますよ』
「マジ?ホントだ!」
『月と星の模様のようですね』
「月と星……ああ、シャンフロのあれかな?」
『恐らくそうでしょうね』
「ま、それはいいとして。何処行こ?」
『ここから1番近いのは……ミレニアムサイエンススクールと言う場所ですね』
「すっごい科学って名前してるね。それじゃあそこ行ってみようか」
「おお、昔の近未来を描いた街みたい」
『これからどうしましょうか』
「ん〜特に何も無いからね。どうしよ?」
『それでしたら現地の人に話を聞いておいてください。私はちょっと調べてくるので』
「了解!さ〜て誰かいないかな〜……お、発見アリナミン!」
「ん、誰ですか?」
「最近こっちに来てね。道が分からないから教えて欲しくて」
「ああ、それくらいならいいですよ」
「ありがとう〜私は鳥医カンリ。貴方は?」
「私は早瀬ユウカと言います」
「よろしくねユウカちゃん」
「そういえばカンリさんはどうしてこちらに?」
「私達はねじれって言う化け物を収容するために色んなところを飛び回ってるんだ。それで今回はここにその反応があってね」
「ねじれ……なんですかそれ?」
「簡単に言えば欲望に負けた人の末路……かな。もしくは人格が破壊されるレベルで精神が疲弊した時にも起きることもあるね」
「こ、怖いですね」
「まあ、戻す方法はあるから。そのために私がいるからね」
「なるほど、っと着きました。ここがミレニアムの中心、ミレニアムタワーです」
「たっっっか!」
「そうでしょう!ミレニアムの誇りですから!」
「うん、凄いよこれ」
「ささ、どうぞこちらに」
「ありがとね」
「ここが私の所属しているセミナーです」
「はえ〜中も広いねぇ」
「あ、おかえりユウカちゃん」
「ただいまノア。紹介するわね、同じセミナー所属の生塩ノア。さっき外で会った鳥医カンリ」
「ドウモ生塩ノア=サン。カンリデス。ヨロシク!」
「よろしくお願いしますねカンリさん」
「それで、カンリはどうするの?案内する?」
「ん〜ここからは自分で行ってみるよ。現地の人にも聞き込みしたいし」
「そう?わかったわ」
「じゃあ二人ともまた後で〜」
「不思議な人ね」
「そうね。っと仕事しないと」
「誰かいないかな〜っと発見!」
「あ?誰だお前」
「どうもです。ちょっと聞きたいことがあるのでお時間いいですか?」
「記者かお前?あいにくそういうのは取ってねえんだ。帰りな」
「ああ、そういうのでは無いです。ここ最近行方不明になった人とか心当たりないですか?」
「行方不明?ねえな」
「そうでしたか。ご協力ありがとうございます!」
「……なんだったんだ?」
ん〜あれから10人くらいに聞いたけど心当たりなし。嘘ついてる様子もないしここじゃないのかもね〜。
『X、戻りました』
「お、おかえりアンジェラ。どうだった?」
『ここ以外の学校も調べた結果ここが最有力候補になると思います』
「なになに……アビドス高等学校、数年前からの砂漠化によりほぼ廃校状態。その中で元生徒会長と思われる人が一人行方不明……と。確かにありえそうだね」
『しかし具体的な場所の特定までは出来ませんでした』
「そっか。ま、直ぐに行かなくてもしばらくは大丈夫だと思うけどね。直ぐに来るならもうちょっと嫌な予感がするし」
『それもそうですね』
「そんじゃ、一回帰りますか………あれ?」
『どうしましたかX?』
「いや、なんか戻れないんだけど」
『………はい?』
「本が壊れたとかじゃないよね……うん、普通に使える。帰還機能だけが故障してる?」
『見せてください………』
「どう?」
『………ダメですね。本自体は無事ですが帰還機能の位置情報が狂っています。このまま無理に使うと違うところに飛ばされる可能性があります』
「うそーん」
『残念ながら現実です』
「ええ……じゃあどうする?」
『仕方が無いので何処かに建てるしか無いですね』
「嘘でしょ!あれめんどくさいんだけど」
『このまま野宿するよりはマシです』
「そうだよね。しゃーない行きますか」
カンリちゃんの服装は旧L社で使われていた白衣です。日常にもプロムンが侵食してる……