ねじれと青春と蒼い月(旧題:ロボトミーアーカイブ) 作:愛憎愛華
「終わったよ〜」
“お、おつかれカンリちゃん”
「どうでした?」
「体は完全に機械だね。ただ、ヘイローもあるから神秘はあるみたい」
「……あれ?アリスは?」
「今簡単な言葉や話し方をアンジェラが教えてるところ」
『完了しました』
「はや!?」
「まあ、両方ともAIだしね」
「アリスは言語を習得しました!」
「……アンジェラ、どうやって教えた?」
『ゲームに関する部活なのでRPG風の言語を習得させるためにドラクエ等を……』
「そこは普通でいいんだけど!?」
「あ、カンリお姉ちゃんです!」
「え?」「んん?」“あれ?”
「………落ち着け、素数を数えて落ち着くんだ……」
2…3…5…7… 11…13…17…19…23…28… いや…ちがう29だ 29…31…37…
「ふう、なんでお姉ちゃん?」
「カンリお姉ちゃんは私のお姉ちゃんだからです!」
「???」
“あれじゃない?雛鳥が最初に見た物を親と思い込むやつ”
「……え?マジですか?」
“そうとしか思えないけど”
「まあ、いいか。こんな可愛い妹なら大歓迎だし」
「ねえアリス、私は?」
「モモイはモモイです!」
「ええ〜私もお姉ちゃんがいいな〜」
「既に私のお姉ちゃんでしょ」
「じゃあアリスちゃん。部屋は用意しておいたから今日は休もうか」
「わかりました!」
「………」スッ…
“………”スッ…
「お願いしますね」
“任せておいて”
「新入生?」
「そうそう。この間遺跡を探索してたら高性能なAIを見つけてね」
「その子をミレニアムに入れるって?」
「そゆこと」
「ん〜会長がなんて言うかしら」
「大丈夫大丈夫、最悪洗脳してでも入れるから」
「絶対にやめて」
「は〜い」
「まあいいか。どんな子?」
「この子。名前は天童アリスちゃん」
「天童、アリスっと。登録完了」
「サンキュサンキュ〜」
「まあ、正式に入れるには1度見ておかないとだけど」
「今は〜ゲーム開発部のところにいるね」
「わかったわ。じゃあちょっと行ってくるわね」
「いってらー……さて、何か用ですか会長。いえ、調月リオさん?」
『……気づいていたのね』
「残念ながら、こちらにも優秀なAIがいますので。それで、何の用ですか」
『……AL-1Sについてよ』
「AL……ああ、アリスのことね」
『そうよ。彼女はあまりにも危険すぎる。今すぐ破壊しなければ何が起こるか……』
「それってもしかしてATRAHASISってやつ?」
『!?わかっていたの?』
「あの子を調べていた時にね。それがなにか?」
『しってるならわかるはずよ。彼女だけで世界が終わる可能性がある。そんな事させないわ』
「はぁ、貴方は1つ勘違いしてるよ」
『……何かしら?』
「アリスは兵器じゃない。私の妹ですよ」
『??何を……』
「あなたは結果を急ぎ過ぎだ。結果だけを見ても何もないですよ」
『しかしあれが危険なことには!』
「“わたしは「結果」だけを求めてはいない。「結果」だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ………近道をした時、真実を見失うかもしれない。やる気もしだいに失せていく。大切なのは、『真実に向かおうとする意志』だと思っている。向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、いつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな。”」
『は?』
「私が好きな言葉の1つですよ。貴方は「AL-1Sが兵器だから壊す」という結果だけを求めている。私は「アリスを生徒に、妹に変える」という意思を持っている。この違いがわかりますか?」
『……結局話しても無駄なとこがわかったわ』
「言ってろ。私の妹は渡しませんよ」
『既にC&Cに依頼しているわ。今あなたがこうして話してる間に捕獲しているはずよ』
「何勘違いしてるんですか」
『……まだ何か?』
「なぜ私が悠長に話しているか。なぜその話を聞いて焦らないのか。そして、先程私が話した優秀なAIはどこにいるのか!」
『……まさか!』
「細工は流々、仕上げを御覧じろ」
「子ども?こんなのが今回のターゲットなのか?」
「しかしリオ会長からの依頼対象に完全一致しています」
「はあ、舐められたもんだな」
「なるほど、エリアボス戦ですね!」
「抵抗するなら……ぶっ飛ばす!」
「光よ!」
「何!?」
「( ー̀֊ー́ )フフン」
「……今、どこから銃を出した?」
「見えませんでした。背中に隠していたとかそういうレベルではありません。あれは……
「楽勝かと思ったが……そうでも無いようだな」
「いきます!光よ!」
「そんな遅い弾当たるか!」
『……アルカナ・ミラー』
「な!」バゴーン!
「先輩!」
『快楽』
「……アッアッ」
「流石ですアンジェラ!」
『よくやりましたアリス』
「勇者アリスに不可能はありません!それよりさっきの人落ちてしまいました。大丈夫でしょうか」
『……無事なようですね。彼女に任せれば問題ないでしょう。帰りますよ』
「あ、貴方がアリスちゃん?」
「!連戦ですか!」
「連戦?」
『違いますよアリス。彼女はあなたをミレニアムに入学させるために来たのです』
「そうでしたか」
「アンジェラもいたのね。なら一緒に来てちょうだい」
『もとよりそのつもりです』
「行きましょうアンジェラ!」