ダイヤの原石   作:浜の小さな大魔神

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はいどうも皆さんこんにちわ
浜の小さな大魔神です
今回でストック切れ
というかどれもつまりかけなのを
意地で年内一作出しました。
既視感あると思った人
それはそれを、リスペクトして
オマージュしてるからです。
分かった人はコメントまってます
それではどうぞ



春の大詰め 前編

青道はこの日、関東大会の準決勝を迎えた

相手は栃木の青薔薇泰斗高校

こちらは監督の宣言の通り

エースがマウンドに立つ。

 

やはり疲労は少なからず存在しているのか

初回からランナーは出しこそするものの

それでも連投に対する重苦しさは感じさせなかった

 

終わってみれば7回投げ切って

被安打6で奪三振8

与四死球こそ序盤に2つ出しながらも

失点1に見事まとめ

先発投手としてこの上ない結果をたたき出した

 

打線は今日もその破壊力をいかんなく発揮

特に主将で四番の結城さんは4安打4打点1ホーマー

先生タイムリー+勲章打にホームランのおまけつき

秀吾に関してもこの試合からクリーンナップに抜擢され

そのポテンシャルの高さをいかんなく発揮する

猛打賞の活躍。結局この試合は7得点を挙げ

青道は関東大会の決勝にコマを進めた

 

 

帝「秀吾、今日もいい感じだったじゃん」

秀吾「おう!この調子でガンガン行くガンガ

 

帰りのバスは活躍した選手をみんなでねぎらう

こういう一体感もまたチームスポーツの醍醐味だろう

 

伊佐敷「おい哲!お前と言い丹波と言い随分調子よさそうじゃねぇか。俺も決勝ではガンガンぶち込んでやるから覚悟しとけよ」

小湊亮「クスッ。今日も二打席バントを決めるいい活躍だったじゃん」

倉持「ヒャッハ!純さん、今日自分だけノーヒットだからって吠えすぎっすよ」

小湊亮「ほら、倉持も純の負け犬の遠吠えがうるさいってさ」

伊佐敷「く~ら~も~ち~…てめぇ先輩相手にいい度胸してるじゃねぇか!!」

倉持「そこまで言ってないっす。ひどいっすよ亮さん!!」

 

 

片岡「お前たち。次の決勝戦の相手が決まった。相手はセンバツ優勝の横浜学園だ。浦島学院との試合では相手エースを打ち崩し,14安打11得点で11ー3で7回ゴールドで勝ち上がったらしい。」

 

横浜学園。今年の春の甲子園優勝校。

高校野球の超激戦区神奈川においてその名を轟かす超名門。

プロ野球選手の輩出数,甲子園の出場数,優勝回数

当然のことながら設備や選手たちの質,

どれをとっても神奈川県,,,

いや全国でもトップクラスの環境と実績であるといえる。

そして,,,,,

 

松木「浮かねぇ顔だな。なんかあんのか?」

帝「いや。ちょっと昔の知り合いが横学にいるだけだよ」

松木「なるほどな。そいつもお前の退部の原因の一人ってわけか。」

帝「違う。あいつはその時怪我のリハビリで少しの間チームを外していた。だが,あいつも泉とおんなじだった。俺のことを庇ってくれた数少ない選手で,泉が3番,俺が5番,そんで,,,あいつ赤羽 武雄はうちのシニアで1年の夏から4番を務めた俺の知る中では左なら秀悟,お前だが右打者なら哲さんと同格か下手したらそれ以上のバッターだ」

松木「そんな奴がいるのか」

帝「そういう意味でも,来週の試合は一つの試金石かもな。俺たちが今後全国を目指す上での現在地を知る意味ではこの上ない相手だ。」

 

 

片岡「次の決勝戦だが,,,沢村。お前に先発を任せようと思う。」

 

一同「「「「「!?」」」」」

帝(そうきたか)

 

帝は何となく片岡の言いたいことを理解していた

しかし、当の本人からすれば、いきなりの大舞台

中継ぎやスクランブルな事態での登板ならまだしも

まさかまさかのスターター

彼は自分には荷の勝ちすぎた大役であると認識していた

そして、それを包み隠すことなく

その場でだれに対しても質問できる

それは一種の彼の個性だった

 

 

沢村「ボス。質問があります」

 

 

片岡「言ってみろ」

 

 

沢村「正直,今日まで連投してた丹波先輩が投げらんないのはわかります。ノリ先輩は後ろにおいておくっていう事情で先発させらんないのも理解しています。それでも,なんで俺なんすか?悔しいけど,俺はまだ現時点じゃ5回投げ切るのが精一杯ってのが現状です。降谷とか,帝に自分が勝っているとは思いません。それでも,俺を先発に選んでくれた理由はなんなんすか?」

 

片岡「ふん。一丁前に自分と他者の比較なんざしおって。理由は単純に二つだ。一つ,降谷の先発にはまだスタミナという不安があることと有藤の手の内はあまり見せたくはないと言うこと。実力は前回の登板でわかったからな。そして二つ目は明日の相手は俺たちにとって格上だ。その格上に対して縮こまった投球などしても仕方がない。だからこそどんな相手にも向かっていくお前を選んだ。これ以上に不服があるか?」

 

沢村(俺のことを,,認めてくれたってことかよ。くっそ,,嬉しいな。やってやる!!)

「不肖沢村!今回の大役しかと承りました!必ずやボスや皆さんの期待に応えてご覧に入れます!!」

 

 

一同(((((これはこれで不安だ)))))

 

片岡(人選を間違えただろうか)

 

全員が急に変わるこのハイテンションに少し不安を覚えたのだった

その後,バスは寮に向かって行き俺たちはあっという間に決勝戦を迎えた。

 

春の関東大会 決勝戦

相対するは全国でも指折りの強豪横浜学園

俺たち青道が王者横学にどこまでくらいついていけるか。

これが周囲の人からの視点で

おおよその勝敗予想的には7ー3か

8ー2くらいで横学が優勝すると目されているだろう。

 

 

だが,そんなもの俺たちにとっては何も関係ない。

 

全力で戦い勝利する

それでこそ王者を目指すわれら青道の本懐だ

 

試合前のアップ時

うちも相手も各自でアップする時間が

試合前の球場外で儲けられるのだが

そこで懐かしい顔に話しかけられた

 

赤羽「帝」

帝「タケ・・」

赤羽「俺のいない間に随分なことになってたみたいだけど?」

帝「泉から詳細は聞いてるんだよな?」

赤羽「あぁ、お前がそんなことするはずないって言ったら今度は俺が村八分でな。挙句に坂林のやつはうっとおしいから最後の大会どころからリハビリ明けからは俺も泉も行ってない」

帝「だからあの試合にもいなかったのか?」

赤羽「なんだ?お前知らずに見にいったのか?関東予選」

帝「あぁ、お前もいないからてっきりなんかまだトラブルがあったものかと」

赤羽「泉のやつが話してるもんだと思ったんだが」

帝「あいつの愚痴は聞いてたからこっちから積極的になんか聞くってことはしなかったからな」

赤羽「まぁ、それもそうか」

 

久しぶりの会話とは思えない気軽さだった

彼は昔からだいぶ柔和で接しやすい奴ではあったのだが

 

赤羽「それにしてもお前、まだ癖抜けないのな」

帝「は?」

赤羽「いや、何でもない。今日は決勝だ。お互い出るなら頑張ろうぜ」

帝「あいにく俺は予定ないな。お前は?」

赤羽「今のところはわからないが、、そうだな。出るならお前も引きずり出してやるよ」

帝「そいつは楽しみだ」

 

 

それを最後に俺たちは分かれた

それぞれのチームに戻るために

俺は彼の一言に違和感を感じながら、、、

 

 

 

試合前、恒例の王者のかけ声を行う

 

結城「俺たちは誰だ!」

一同「「「王者青道!!」」」

  「誰より汗を流したのは!」

  「「「青道!!」」」

  「誰より野球を愛しているのは!」

「「「青道!」」」

  「戦う準備はできているか!」

  「「「おう!」」」

  「我が校の誇りを胸に,狙うは全国制覇ただ一つ!行くぞ!!」

「「「おぉぉぉぉぉ!!!」」」

 

決勝だからとか,相手が王者横学だからとか関係ない。

俺たちは俺たちだと。そう再認識するための王者の掛け声

さぁ,舞台は整った。

 

 

審判「集合!」

 

 

これから始まる。

関東の覇者を決める試合が。

 

打順

青道           

1遊 倉持         

2ニ 小湊亮        

3中 伊佐敷     

4一 結城     

5左 松木

6捕 御幸

7三 増子

8右 白洲

9投 沢村

 

審判「プレイボール!」

 

立ち上がり,青道の攻撃

マウンドには右の藤原

 

先頭の倉持は

キィィン!

いきなりのセンター前

続く小湊亮が送って,

3番伊佐敷かフォアボール

4番の結城だったがここは惜しくもセカンドフライ。

そして,迎える5番の松木。

藤原もピンチで立ち上がりから飛ばしているのかインコースに投げた初球は138キロのストレート。

そしてそれを,,,

 

ガキィィィィィン!!!!

 

ライトスタンドに突き刺した。

 

観客「ウォォォォォォー!!!」

  「なんだ今の打球!」

  「一年生なスイングじゃねぇ!」

  「いきなり青道か3点を先制だ!!」

 

赤羽「おいおい。バケモンか?あれで俺たちとタメ?嘘だろ」

 

興奮冷めやらぬまま終わった1回表。

その裏,立ち上がりの沢村。

初登板の時のような慌てはない。

落ち着いた姿で指のロジンを払い,初球を投げる。

 

バシィィ!!

 

「ストライク!」

 

2球目は

 

キュイン ガッ!

 

「ファール!」

 

2球で追い込み最後は

 

ガキん!

 

「セカンド」

 

パシッ

 

立ち上がり,先頭打者をさっくりと抑える。

その勢いのまま,続く2番は

 

キュイン!

 

ムービングでボテボテのゴロ。

 

そして最後のバッターには

 

ギュン!

 

インコースへのカッターで仕留めてスリーアウト。

沢村栄純,完璧な立ち上がり。

これだけで観客は気づく。

立ち上がりの主導権をどちらが握ったのかを。

 

 

2回裏 打席には4番の東香 嘉樹(とうごう よしき)

高校通算61本塁打を誇るプロ注目の超長距離スラッガーだ。

 

御幸(ウォー。オーラあんなぁ。さすがプロ注だ風格が違う。この打線で唯一と言っていい横学打線の主軸格。上位打線はせいぜい控え,この東香は別格にしても5番,6番の三年生はここで結果を出せばって感じ。7〜9はこれまた控えかベンチ外かの当落みたいな奴らだな。とはいえ,今の沢村じゃ抑え込むのはちときつい感じだな。だがひよっても仕方ねぇ。ガンガン行くぞ!)

沢村(もちろん)

 

御幸が強気に構えた初球はインコースへのストレート。

そしてそれは,あっさりと打ち破られる。

 

ガキィィィィィン!!!!    ドン!

 

「フ、ファール!」

 

とんでもない破裂音のような音の後に壁にぶつかる鈍い音。そしてその後にようやく反応したように審判のファールのコールが響く。

 

御幸(ちょっと規格外すぎるな。なんだ今の)

沢村(や、やべぇ、、、打球が見えなかった。)

 

続く2球を続けて低めに外してしまったバッテリー。

4球目はカットボールを選択すると

 

ギュン! きぃん!

 

「ファール!」

 

御幸(これで追い込んだ。出来ればストレートを見せたいが,あの感じじゃアジャストされるだろう。ここは)

沢村「!?」 コクリ

 

沢村の投じた5球目は

フワッ ククッ  

 

タイミングを外したチェンジアップ。

高さも申し分ない完璧なコース。

体制もやや崩れている。

三振!は取れなくともここからなら当てても内野ゴロが関の山だろう。

そう思った,,,

 

キィーーーン!

 

御幸「んなっ!」

沢村「うお!」

 

打球はライトに大きく上がって,,,

モーニングトラックのところで足を止めたライト白洲の

クラブにしっかり収まった。

 

沢村・御幸「フゥゥ〜」

東香(初見で崩されたせいで打ち上がってしまったな。次の打席でアジャストしてみせる。)

御幸(崩されてあんなとこまで飛ばすかよ。マジでバケモンだな,,だかおもしれぇ!まだまだこっから。必ず俺のリードで青道を勝たせてやるぜ!)

沢村(今まで待たれたり読まれて打たれることはあっても,崩したからあんなに飛ばされたのは初めてだな,,,くっそ。負けねぇ!俺はこの試合であいつを必ず抑えてやる!)

 

先制点をとり,立ち上がり締め,4番を崩して討ち取った

青道としてはこの上ない完璧な立ち上がりであるにもかかわらず。4番東香のライトフライに戦慄したことで,空気はそう思えない。そして,この後青道は全国クラスというものを本当の意味で体感することとなる。




ハイ、というわけで
後半は来年書きます
皆さん、今年も一年様々なことがございましたが
来年はこれまた良い一念となることを祈っております
それでは皆さんまた次回、来年ここでお会いしましょう
それではまた次回
よいお年をお迎えください。
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