《原本》がある世界で抗い続けろ!―原本が猿の始まり― 作:ぐぐぐああ
儀式によって得ることが出来るが、返還することは出来ず契約をした魔物を倒すしか方法は無い。
「魔物に救いは求めるな」
初めて会った時から一週間が経過していた。クレーンのザンゲの魔力の通りは予想よくなっていた。
「よっしゃ!基礎がついてきた!魔術を使える段階にいける!」
「おっ、やりますねぇ。私も外に魔力を、魔術を行使せずに出せるようになったんですよぉ!これで感知能力が私も上がりますね」
お互いに進捗が出ていて、調子がよさそうに見える。
(ただ、魔力を通すための魔力回路がズタズタね。迷宮で約束を破ったのかしら。今は無理やり広げて良くなったと思っているだけ……後で苦労するわね。このままってのも性に合わないし、また差は開くだろうし、助けてあげましょう)
「ザンゲくん、ちょっとよろしいかしら?」
「はい!」
「これを飲みなさい。差が広がると私の授業の時間をそれぞれ割くことになっちゃうからね」
クレーンから取り出されたのは、紫色をした魔法薬?らしきものだ。もし、これをクレーンが作ったと言って売れば金貨をもらえるだろう
(駄目だ。駄目だ!)
「あのこれって少し申し訳ないですし、大丈夫ですよ」
「はぁあ、嘘ばっかり、貴方は約束を破ったんだし、大人しく飲みなさい。強化アイテムって感じね」
クレーンはフラスコの蓋を開き、傾けるとドロドロとした液体が溢れ出し、それをザンゲの口に突っ込んだ。
心臓の鼓動が速くなり、体が動きやすくなったような感覚になるが、咳が酷くなり喘息の症状に近くなっていく。
「ゲホッゲホッエホッ!もう治ったと思ったのに、再発か?」
視界が歪んで、‘‘木’’が見えてくる。
人間が木の皮の役割を果たしているようで、頂上が少し光っている程度だ。人間は他にもいるようで、自分のように根の近くにいるものもいる。
「原本?」
自分のデザインとは違うが、間違いなく頂上に原本がある。
「浮いてく!」
自分の真下に根が芽生えて地上に出てきたと思ったら、木によって触れてしまう。そうすると、その触れた部分まで強制的に引き上げられた。
「よく見ると、果実に四人……」
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「どう?大丈夫?」
クレーンが意識が戻ってきたザンゲに対して、心配しながらも聞いてきた。気分がよさそうには見えないだろうが、今ザンゲには暖かいものを感じていた。
「いや……はい、大丈夫ですし、気分がいいです」
「そう、これからは絶対に約束守ってよ」
「はい」
ザンゲがシンリーと合流をすると、少し驚いた表情を浮かべていた。
「どうして、そんな魔力を?」
「え?」
自分の体を調べてみると魔力の通りはそのまま、いや、向上しているし漏れているのは上澄みの魔力だが、異常に澄んでいる。
「魔法薬をクレーンさんから遅いからって理由でもらったんだよ。魔力は……澄んでいても今はそこまで変わらないけどね」
「将来の実力が左右されたりするって聞きますけどねぇ」
「ご、ごめんて。僕だけもらって」
「……分かってますよ」
クレーンがまた近づいてきたかと思えば、他の二人を連れてきていた。その人物とは、闘技場にいた魔術士のエイナとクレーンと組んでいたとされる人間のタナトル。
「今からこの二人と一週間みっちり稽古をつけてもらうわよ。紹介はエイナとタナトル。エイナはザンゲ、タナトルはシンリーとよ。じゃあ、始め」
「あのこんにちは、エイナさん」
「さん付けとかは大丈夫だよ。よろしく、ザンゲ。それじゃあ、早速やっちゃおー」
「あ、はい!」
いきなりエイナが回し蹴りをしてきた。
「掛け声なしか」
ザンゲは間一髪でその攻撃を避けて、反撃を仕掛ける。
一瞬にして気の抜けない戦闘に早変わりして、原本の『猿知恵』や『パルクール』に頼り切りになっていった。
「アハっ、ちょい本気だすよ」
風魔術によるアシストにより戦況は一瞬で変わった。今まで防がれてきた攻撃が風魔術で強引に横に弾かれるようになったりと違和感が生じる。
「変な慣性があると思ってたら、足の裏に風をっ!」
―――――――――――――――――――――――――――――
―――圧倒的実力差を実感した。
「負けた」
「私もです」
服はボロボロ顔も腫れたりと酷い有り様だった。
「ギルドに魔人が発生!繰り返す!魔人が発生!徒党を組んでいる模様、冒険者達はすぐ取り押さえに―――!」
「やばいことになったな」
「混沌ですね」
「あんた達もいくんだよ」
「「え?」」