コーラルの咳止めシロップで何とかしていきたい。
幻覚は浮かんでくるものの、時間は有限なので出力する時間が足りない。
脳内から直接テキスト出力できないですかね。
っは、強化人間になれば……?
前にロケットブースターで海を渡ろうとして、見事に星になったヤツのことは記憶に新しいわけだが。
ああ、ヤツのコールサインは後で皆で考えた結果、シューティングスターが良いよねってコトになり、既に故人だが親しかった友人が代理で変更申請を行っているそうな。
という命張った流れ星は置いといて、昔はやっぱり飛行機とか船で貨物輸送してたのかなあと思ってたら、実は違うらしい。
じゃあどうやって運んでいたのか?っていうと。
海に近いグリッドとかの一部には上層部にカーゴランチャーとかいう、バカでかい輸送砲台?どう表現するのが適切なのか分からないけど、そういうのがあるらしい。
例えばグリッド086、RaDの本拠地のある場所の上層にもあるらしいんだが、その標高なんと7900-8000に達するとかなんとか。
あんまりにも高過ぎて、惑星封鎖機構の衛星レーザーの射程範囲になっちゃってるから、RaDのヤツらも使えるかどうかも良く分かってないらしいけどな。
昔はそういうのを使って、物資を詰め込んだでっかいカーゴを隣の大陸まで射出してたんだってさ。
そんなに目標目掛けた正確無比な弾道計算?着地計算?ができるのか?とか。
食糧や燃料、そして精密機器とかも射出してたと考えると、カーゴが超頑丈なのか?とか。
色々思っちゃうんだけどもさ。
前までの自分なら、何考えてたんだろうなーって思うんだろうけども。
あの地下施設で悪魔の掘削機械に追いかけ回された後だと、技研……ルビコン調査技研のヤツらならやりかねない、そう思っちゃうわ。
だってアイツら頭おかしいよ。
あれから、夢に見るんだぞ。
坑道を追いかけてくるヘリアンサス。
完全なトラウマ。
どうしてくれるんだよ、マジで。
というような、自分に直接関係ないことを考えてるときは、大体が何もやることが無いか、できることが無い時だ。
今はドックに篭って、リビングのソファに寝てるか、何かのムービーでも見てるかしか、やることが無い。
前回の仕事で技研の地下施設を探索した結果、最後に地獄の掘削兵器ことヘリアンサスに追いかけ回されて、ACがボロボロにされたんでね。
修理が終わるまで、外にも出れないし仕事もできないのだ。
仕事の結果はどうだったのかというと。
後追いで出した仕事のレポートも含めて、オールマインド曰く「依頼人はとても満足してくれた」だそうだから、良かったけどね。
ACの修理代、無くしたライフルの買い直しも含めて必要経費で持ってくれるそうだし。
自分には技術とか学術的な価値は良く分からないけど、報酬もびっくりするぐらいの額が明細に表示されててさ。
思わず、オールマインドに何かの間違いじゃ?って聞いちゃったもの。
そうしたら、今回発見した地下施設や、そこに繋がってるだろう大型地下施設の情報も含めて依頼人が独占したいんだそうで。
仲介してくれたオールマインド以外への口止め料も込みでの金額なんだってさ。
元々、依頼人や仕事の内容を外に漏らすつもりは無かったんだが、こういうのは貰っておく方が相手も安心するので、ありがたく頂戴しておいた。
お陰であれだよ、リペアキット積み立て貯金がもうちょっとのところまで貯まった。
そんなに貰っていいの?って何回も不安になるんだけど、技研の技術情報っていうのは、どうも、それだけの価値があるらしい。
ああ、ヘリアンサスに追いかけ回された戦闘とも言えない、逃亡記録みたいなログと……
分解されて動かなかったえーと、WEEVILっていう旧いMTみたいなデザインのデータついてはオールマインドに提供してもいいらしいので、いつものストレージに入れておいたんだけど。
オールマインドも初めて見る兵器……ヘリアンサスは兵器なのか分からないけど、データについては今後のログハント・プログラムに反映させる材料にするってことで。
なので、それを持ってきてくれたことを評価して、ポイント1点ずつくれるって言ってくれた。
『独立傭兵 tr-227 Transporter。
ログハント・プログラムの貴方のポイントが合計8点となります。』
「おおー、やったぜ!
無理だろーって思ってたけど、8点も貯められるとはなあ……嬉しいなあ。」
『これにより、ハンタークラスが1となりました。
おめでとうございます。
報酬としてACの腕パーツとなる04-101 MIND ALPHAが支給されます。
データについて表示いたしますので、ご確認ください。』
「見ます、見まーーす!
オールマインド製っていうのがどんなのか、凄く気になってたから!」
『企業製品に決して劣るものではないスペックですので、是非、ゆっくりご確認ください。
また、あわせて今回のACの修理についての提案もありますので、データ確認が終わりましたら教えてください。』
「はーい、ありがとう!」
というわけで、存在だけは知らされていたオールマインド製の腕パーツのデータを見てみる。
ワクワクするなあ、新しいパーツのデータ見るのって。
テーマは「人体感覚の拡張」らしい。
表皮のように馴染むACを目指して各種最適化を行った腕パーツということで、3Dデザインを確認すると……おお、人の腕っぽさがある気がする。
「指とか細かいなあ、これ。
前腕部も人の腕っぽい………肩もカッコいいなあ。
データ的にも射撃適性が強いのかあ、
えーと、今使ってる大豊の腕と比較してみるか。
DF-AR-08 TIAN-QIANG と 04-101 MIND ALPHA で比較表示っと……」
比較すると、バリアと装甲含めた値はやっぱり落ちるが、対EN防御力だけは増えるみたいだ。
射撃武器の適性が上がって近接武器のは下がる……けどまぁいっかーって感じ。
重量が軽くなるのもいいな。
普段、コンテナ担いでる分の負担も軽くなりそう。
元が大豊製の重量ACの腕だから、そりゃ重たいわって話なんだけどもな。
ふむふむ。
「と、腕のデータは見たよ、オールマインド。
使いたいなーと思うんだけど、提案ってなんだろう。」
他のパーツと合わせた時の全体デザインも良い感じだしね。
『はい、独立傭兵 tr-227 Transporter。
お渡しするオールマインド製のACパーツにご満足いただけたなら、良かったです。
では、提案についてお伝えいたします。』
「はいー、何だろ。」
『ACの修理について、溶けた装甲の交換や高熱に晒された部品の交換などで、通常の修理より時間がかかるのは先にお伝えした通りです。
特に、ヘリアンサスという機体のブレードで損傷した右腕については特に酷い状態です。
修理を手配した業者の所感も踏まえ検討した結果、ログハント・プログラムの報酬でお渡しする腕と交換することを提案いたします。
これにより、ACの修理完了までの日数をかなり短縮できます。』
壁にかかった大型モニターにこのまま修理した時のスケジュールと、腕を交換する前提のスケジュールが比較表示される。
確かに、大分違う。
『勿論、この提案のとおりに交換にしたとしても、現在使用中のDF-AR-08 TIAN-QIANGも完全に修理を行いますので、ご安心ください。』
あ、それなら、迷う余地とか無いよな。
「それなら、腕は交換して欲しいかな。
折角貰ったし、オールマインド製の腕はデータ見ても使ってみたいと思ったし。
交換の方の予定で進めてもらえればと。
提案ありがとう、めっちゃ助かる。」
『傭兵支援として少しでも早く修理などが終わる提案は当然です。
では、引き続き対応しますので、何かあればご連絡ください。』
というような感じで、思ったよりも早く仕事が再開できそうで良かった。
仕事の合間にダラっとするのは良いんだけど、それが続くとちょっと不安になっちゃうしな。
もっと大きく稼げるよう動ければ、休みの間隔が長くても気にならないのかもしれないが……自分には無理だなあ。
死にたくないけど、金は欲しい。
他にできることもないけど、やっぱり死にたくない。
「死にたくないけど金は要る、か。
送金だけは細々やってるけど、上手くいってんのかね……」
細々と言っても、運良くAC乗りになれて傭兵続いてるから、他よりは金額でかいと思うんだけど。
「と、他のメールも見るかあ。」
ふっと暇になると、思考があっちこっちに行って、変な考えが浮き沈みするのは良くないなあ。
PDAの画面をスクロールさせて、多くは無いけど届いてるメールに意識を向ける。
「おー、RaDはコヨーテス傘下のドーザーを〆たのか。
それはおめでとう……あれ。」
なんか続きがあった。
ていうか、続きのが長いわ。
相手にもACが居たが、こちらも新しく用意したACをぶつけて、やっつけたと。
それはそれでいいんだけど、帰りに突然突っ込んできた変なACが暴れて、追い返したものの、新しいACの左腕に持ってたチェーンソーを持っていかれたと。
元々、コヨーテスと戦闘した時に多少損傷してたのと……
乗ってたのがMTから乗り換えて今回が初戦闘だったのもあって、上手く動けてなかったのもあるが……
折角、コヨーテスを〆たのに、変なケチがついてカーラが機嫌が悪い……ヒェ。
変なACは探してるけど、見つけたら手伝ってくれると助かると。
なんなら一人の時に見つけたら、チェーンソー回収してくれるとありがたいよって、オイ。
うーん、近づきたくない。
変なACの写真が添付されてたが、これ、アレじゃん。
前に先に見つけた脚を横から持っていこうとしたアレじゃん、生きてたんだ……よりボロくなってるみたいだけど。
これにチェーンソーつけて動くのかなあ……?
修理が終わったばっかりのACにチェーンソーでガリガリされたくないから、受けたくないなあ。
とりあえず、ACの修理とかパーツの付け替えとかで、今は無理だから。
終わった後にタイミングが合えばって返事だけしとくか。
ACの維持管理は一人じゃできないと思うんだけど、誰が飼ってんだろうな、アレ。
やっぱりコヨーテスかなあ?
あいつらって数が多いから、マジモンのコーラルジャンキーとかの比率も上がっちゃうんだよなあ。
ラミーよりヤバイのがAC乗ってたら嫌だなあ……
「次はなんだ、あ、ベイラムのMTの人じゃん。」
なんか久しぶりな気がするな。
生きてて良かった……おお、アーキバスと戦闘を何回もしたけど生き残って、昇進したと。
整備基地とかを幾つか回って巡回する部隊を率いることになったと。
そのアーキバスとの戦闘ってもしかして、自分が頭返さないアイツと一緒に参加したアレとかですかね。
何かちょっと気まずいけど……ま、まぁ、おめでとうって返信するか。
で、えーと。
アーキバスがメインの警戒先なものの、最近はドーザーも増えていて、その掃除も仕事の内に入ってて……
巡回中の突発的な襲撃や遭遇はしょうがないが、溜まり場を潰しに行く際は手を貸してくれないか……なるほど。
「これは手伝ってもいいかも。
一緒にメーテルリンクと戦ったのがなんか懐かしいなあ。」
まず昇進おめでとうって話と、今はACの修理とか色々してるので、それ終わってからならオッケーだから、予定とか立ったら教えて、と返信しておく。
「最後はなんだ。
ハッキングのアレ、役に立ったありがとうってメールの返事か。
なになに……
役に立ったのなら、もう頭返さなくて良くない?
あと、パルスシールド貸してくんない?
……こ、コイツ。
調子に乗るな、と。
パルスシールドは送ってやるから勝手に受け取れ、と。」
全く、ちょっと褒めたらこれだよ。
あ、そうだ、メーテルリンクが権限つけてくれたアーキバスの製品でも見よう。
ジェネレータのVP-20Cってちょっと欲しいなあ……VP-20Dは重たくないか?
VP-20Cはえーと……229,000 COAM。
う、うーん……
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今回は前回のリザルトというか、ACが修理中だと動けないので、こうなるというか。
ゴロゴロするか、オールマインドと喋るかしかやる事がない模様。
あと、主人公は暇だと変なこと考えちゃうので、やる事がある方が良いようですね。