更新が遅くなりまして大変申し訳ありません。
年末を迎え、仕事その他が大変忙しくなりまして、更新ペースを落とさざるを得ない状態です。
感想も全て何度も読んでおりますし、コメントをお返ししたいのですが、時間が取れないため先に更新だけさせていただきました。
ダナムとの気まずい沈黙の後、じゃあ自分は帰りますのでってそそくさと帰るつもりだったのにさ。
何故かダナムが「ちょっと向こうで話そう」って言うから、嫌ですって断れるわけもなく、大人しくついていった。
コンテナの中身を運んでたMTに マジでコンテナは持って行かないでね って念押ししておいたけど、大丈夫か不安だなあ。
あと、ダナムはどこまで行くんだよ。
もう変電所の敷地を越えてるよ、凍ってる川の上だよ?ここ。
この氷、これ何メートルあるんだ?
ACが乗っても全然、ビクともしないんだけど。
ここで戦闘になったら氷割って落としてやろうと考えてたけど、ちょっと撃ったくらいじゃ割れそうにない、無理っぽいな。
だからログハントプログラムさんはその、ダナムのACの上でマーカーを激しく点滅させるの止めてください。
今だ!チャンス到来!Kill Now!みたいに矢印を増やすのも止めてください。
今じゃないよ、全然、今じゃないよ。
やんないからね。
ダナムを狙って撃墜するならもっと段取りとか、状況を整えてとか、色々あるからね。
ここで仮にダナムを首尾よく始末したとして、後をどうするんだよ。
ダムの方に戻って誰かにダナムは?って聞かれたら詰みだよ。
というか、その前に戦闘音で解放戦線のMTがワラワラ寄ってくるから。
ダナムもダナムでさっきから突っ立ったまま動かないし、言いたい事があるなら早く言ってくれ。
何で無言なんだよ、自分はそういうの察しが悪い方だからね。
言われないと分からないよ。
「なぁ……」
『話と……』
「……ぁ」
『……』
被った!
喋るタイミングが完全にダダ被りした!
もおおおお!
何なの、ほんと何なの!
「ごめん、どうぞどうぞ。」
『あ、あぁ。
ごほん、少し独立傭兵のことを聞きたくてな。
あの場で、他の皆が居るところで独立傭兵のことを聞くには問題があるからな。
ここまで来てもらったが……』
「ぇーと、独立傭兵の何が聞きたいのかによるなあ。」
所属しろとでも言われるかと思ったけど、ちょっと話が違うな。
『聞きたいことは幾つかある。
まず、独立傭兵は外から来た者だと思っている。
であれば、我々ルビコニアンは独立傭兵にはなれないのか?』
「いやぁ、そんなこと無いと思うよ。
オールマインドの傭兵支援システムに登録すれば、誰でもなれると思う。
登録窓口のアドレスが欲しければ送ってやるけど」
『すまないが、その辺りに全く詳しく無くてな。
他の独立傭兵にも聞いたんだが……オールマインドは登録すれば色々できるくらいしか言われない。
買い物・修理ができる、程度しか説明が無くて今一つ理解ができていない。』
「そりゃあまた、随分とざっくりというか、アバウトな話をされてるなあ。」
その独立傭兵、多分細かく説明するのが面倒なんだろう。
「オールマインドの傭兵支援はメニューが凄く多いから、簡単に説明できなかったんじゃないかな。
まず、色んな勢力からの依頼を受け付けてるシステムがあるだろう。
それにAC関連のパーツや武器類の購入や買い取り、補給や修理の代行をしてくれるんだよ、オールマインドは。
独立傭兵に提供される専用のシステムがあって、それを使ってその辺を依頼したり、欲しいものの取り寄せをしてくれる。
予定の確認や納期の連絡も細かくて行き届いてるし、日程調整や要望も受け付けてくれる。
傭兵は個人活動が多いからな、こういうの苦手な人間には、間に入って各種企業や業者に連絡してくれるのが凄くありがたいんだ。
他にも、AC関連に限らず傭兵活動に必要な物は……」
普段、オールマインドにお世話になっている独立傭兵の1人として、オールマインドのことをしっかりと説明させて貰おう。
オールマインドがいかに頼りになる存在か、どれだけ助けられているか。
オールマインドの凄い所を一杯教えてやろうじゃないか。
『わ、分かった。
オールマインドについては分かった。
だからその辺にしてくれ、とても優れているのは分かったから。』
なんだ、まだ半分くらいなのに。
聞いておいてもういいとは、そういうの良くないぞ、ダナム。
なんで疲れたような声になってるんだ。
具合でも悪いのか?
『聞きたいのはそこではない。
その辺りも気になってはいたが……独立傭兵の登録に制限がないなら、解放戦線でも登録できるのかを聞きたい。
後は、購入するものに制限があるのか?ということだ。』
「……解放戦線と独立傭兵の兼業をしたいってこと?
それもう独立してなくないか。」
『言葉としてはそうかもしれないが、独立傭兵も企業勢力の依頼しか受けない者も居ると聞いている。
そういう者だって独立傭兵ではなく、企業に属しているようなものではないか。』
「あー外から見ると、そういう風に見えるのか。
えーとちょっと待て、約款とか登録する時の文面を見てみるから。」
いや、もうオールマインドに聞いた方が早いかな、これ。
いきなり通信を入れても大丈夫かな?
忙しいかもしれないし、まずはメールしてみようか。
[運び屋だけど、今、通信できますか?解放戦線からオールマインドの支援システムとか、規約とかを聞かれてます。]
これでいいかな。
よし、送信。
ってすぐ通信来た。
ダナムにはちょっと待ってと言いつつ、通信をONにする。
『独立傭兵 tr-227 Transporter、オールマインドです。
通信を希望されているようでしたので、ご連絡しました。
解放戦線はオールマインドのどういった点を確認されたいのでしょうか?』
「相変わらずすごい早いなあ、通信ありがとう。
ええと、聞きたいのは……」
オールマインドに話を掻い摘んで説明して、どう答えればいいか聞いてみる。
『要件は分かりました、順番に回答いたします。
まず、オールマインドの提供するシステムでは、特定組織に属したまま、独立傭兵として登録することは認めていません。
登録を希望するのであれば、所属している組織からは退職、離脱の後になります。
そして、特定組織に属したまま、その組織に貢献するためにオールマインドの支援システムを使う事は認められません。
虚偽申告でオールマインドに独立傭兵として登録を行った場合、発覚の時点で不正利用として登録を抹消します。
その際、被害についても算出し、それに応じた対処も行います。』
「ああ、ざっとしか見てないけど、約款にもそれっぽいこと書いてあるね。」
『はい。
次に、特定組織からの依頼のみを受ける独立傭兵が居るという指摘ですが。
これは、どの依頼を受注するかは独立傭兵の個人個人の判断によるものですので、そこに制限はありません。
順番として、独立傭兵が自分の意思で判断し、選んだ結果であることがポイントになります。
それであれば、何らかの思惑があり、特定組織からの依頼だけを受けていたとしても、問題にはなりません。
逆に、特定組織に所属を残したまま、その指示や意向で動き続けるならば。
それは傭兵活動ではなく、特定組織からの命令を受けて動いているだけと見做します。
それであれば、属している特定組織の支援を受ければ良く、オールマインドが支援する必要はありません。
纏めると、特定組織のリソース温存のため、オールマインドのリソースを消費しようとする行動は許容できません。』
「それを認めると、独立傭兵とは名ばかりの企業の人間が、オールマインドに好き放題に支援要請できることになっちゃうもんなあ。」
『はい、過去の繋がりや協力関係を維持するため、独立傭兵が個人的にある程度の融通を行うケースはあるでしょうが、それにも限度という物があります。』
「分かった、凄く理解できた。
いつも独立傭兵のこと考えてくれてありがとう。説明しておくわ。
毎回助かるよ、オールマインド。」
『いいえ、こういった質疑応答も傭兵支援の一環です。
オールマインド側としても、不明点の確認をしてくれることは、トラブル防止の観点からも歓迎します。
また、何かあればいつでも通信していただいて構いません。』
「おお、緊急度が高ければそうさせて貰うよ。
話す方が早いのは確かだしな。」
通信が終わったんで、ダナムに待たせたーと言って、オールマインドに言われたことを説明してやる。
『理屈というか、考え方は理解した。
確かに、オールマインド側から見れば兼業は、企業や……まぁ、解放戦線の人間にリソースを食い荒らされるようにしか見えないか。』
「そういうことだな。
解放戦線ベースで考えるとさ。
例えばアーキバス所属のヤツが解放戦線にそのまま入ってきて、アーキバスのためにってコーラルを流してたらキレるだろ?」
『それは……そうだな。』
想像したのかな、ダナムが凄い嫌そうな声出したわ。
「なぁ、解放戦線ってそんなに補給とかが苦しいのか?」
『その質問には回答できない、と言いたいが。
そちらが私の質問に真摯に答えてくれたのに、それでは不義理が過ぎるな。
確かに何の問題も無いとは言えないが……特に、先日の企業どもの補給を襲撃し、奪ったものについて議論があってな。
ベイラムやアーキバス、星外企業の製品は弾薬やメンテの継続が難しいのだ。
BAWSも当たり前だが他企業のものには自信が持てないと言うしな。
特に……』
なんだよ、そんなに言い辛いなら言わなくてもいいけど、
『特に、ツィイーという兵士を知っているか?
あの子は特に良いACパーツや武器を回されているが、その継続使用には課題が多い。』
あー、なんかラコードから聞いたことある名前だなあ。
「あんまり知らないが、ラコードからは色んなパーツや武器が優先配備されたっていうのはちょっと聞いた。
他からだと、ガトリング持って企業と派手にやってるらしい、とかも。」
『知っていたか。
それだ、特にガトリングガンは強力で、MTなども薙ぎ払えるからとツィイーはお気に入りでな。
その活躍ぶりや戦果報告は、我らの兵士からの注目度も高い。
週刊ツィ……あの子の毎週の戦果報告のレポートを見て、自分も頑張ろうと意気を上げる兵士も多いのだ。
だから余計にあの子は最前線に出て……それはそれで困るのだが、彼女のACと武器を維持するのに、独立傭兵というものに目を向けたのだが……」
「なんか今、変なこと言い掛けなかった?
確かにまぁ、ガトリングガンってめちゃくちゃに弾使いそうだもんな。
戦闘を繰り返せば減るし、ACのパーツも消耗するかあ。」
『ああ、前線から下げたところで、補給する弾薬やメンテナンスの機材が無ければ意味がないからな。』
なるほどなあ。
だからそのツィイーってのを独立傭兵にでも仕立てて、補給はオールマインドに用立てさせようって思ったのか。
いやあ、それはオールマインド怒ると思うよ。
あと、他の傭兵も怒るよ。
自分達の補給その他のリソースを食われてますってなったら、穏やかじゃ居られないもの。
それと、オールマインドにそんなことしたら、自分も怒るよ?
どうにかしてヘリアンサス引っ張ってきて、解放戦線に突っ込ませるよ。
確かに、この話を他のメンバーには聞かせたく無いのは理解できた。
変な話の転がりかたすると、結構、面倒な話になりそうだ。
例えば、解放戦線の誰それとかが独立傭兵登録して、さっきオールマインドが駄目って言ってた横流しをやるとかな。
さっきのオールマインドの論調からするに、やったら当人だけじゃなくて、元々の所属組織にも相応に報復しそう。
結局、ダナムは方向を切り替えて、どうにかしてBAWSにガトリングガンの弾を製造してもらえないか打診するらしい。
なんていうか、メーカーも違えば規格も違うものを無理に作らせても、良い事無いと思うけどなあ。
途中で弾詰まりとかしそう、下手したら暴発しそう。
解放戦線の兵器がBAWSに偏ってるのは、補給の維持ができないからだってのが良くわかる話だったわ。
ああ、自分は無事だったコンテナを担いでドックに帰ってきたよ。
新しいコンテナだと、勘違いされてそのまま持って行かれる可能性があるって分かったので、ちょっと考えないとなあ。
色でも塗るかなあ?
それか、Transporterって大きく書いてみる?
オールマインドに相談したら、ペンキとか貸してくれるかなあ。
それか、あの映画のポスターみたいだって言われたエンブレムをベターっと貼ってみる?
コンテナ、四角いから何とかいけるかもしれない。
デカールを機体に貼った時にどうなるか、シミュレートする機能でコンテナって読み込んでくれるのかなあ。
うーん。
風呂にでも入りながらPAD弄ってみようかな。
次の仕事は頭返したマンと一緒に行くやつか。
じゃあコンテナの話はゆっくり考えよう。
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誤字報告もありがとうございます。
ご指摘を見ると、これ気付かないのか自分?!と戦慄しておりますが。
引き続き、書き続けていきますので、何卒、よろしくお願いいたします。