ベイラム・インダストリーズ、通称ベイラムの作る製品って結構好きなんだよね。
角ばったデザインとか、如何にも頑丈ですって感じのさ。
今も腕はベイラムのAR-011 MELANDER使ってるし、コアもBD-011 MELANDERにしようかめっちゃ悩んだしな。
結局、色々考えた結果、VP-40Sにしたけど。
頭もできれば取り替えたい……でもなあ、RaDに行った時に頭変わってると、ン?って思われるかもだし、難しい。
前の仕事の時のカーラ、クソ怖かったし……ほんと暫く、近づきたくないわ。
ていうか、あれからドックに帰った後、依頼一覧眺めてたらアーキバスから墜落した貨物の回収依頼とかあって笑っちゃった。
もう手遅れだよ!その貨物はもう、RaDが今頃バラバラにしてるよ!
受けた傭兵居るのかなあ、いたら延々探し回るのかなあ、可哀想だなあ。
あ、ベイラム系列の大豊は……コアがデカすぎるけど、腕とか脚はカッコいいと思うよ。
頭が平べったいのは直した方が良いと思うけど、企業のモットーが頭や手足の先は細くするらしいからなあ。
でも武器は好きだよ。
マシンガンとか、ガトリングとかバズーカとかさ。数と破壊力で圧倒みたいなの、派手で良い。
ガトリングもバズーカも、重いから自分じゃ使わないけど。
あと、1回だけ行ったことあるけど企業サミットのコンパニオンは大変良いものだと思う。
今年のサミットの映像データとか、ベイラムから貰えないかな。
そんな自分は今、さっき言ってたベイラムからの依頼でアーレア海に向かって西に進んでいます。
といっても海に出ろじゃなくて、沿岸部に中継地点だか簡易基地だかを建築中だから、そこに物資を運べだそうです。
本当は輸送ヘリを飛ばしたいらしいが、何でもアーキバスの部隊が確認されたらしくて、ヘリだと撃ち落されそうで困るからってさ。
ACが担げる量って、当たり前だが輸送ヘリには全然勝てないわけなんけど、重要度の高い部品とかを選んだから、それだけは届けて欲しいんだそうな。
ついでに大型の輸送トラックを2台くらい随伴させて、途中のもう建設終わった中継地点まで行かせるからそれも面倒見てよという……ついでにしては重たくない?と思う仕事の抱き合わせだった。
自分も背中にコンテナ背負ってるのに、護衛とか無理だよ!って言ったけど、ACが居るだけで相手が少しでも躊躇するかもしれないからって押し付けられた。
あれだよ、確実にやりたいならレッドガンでも呼んだ方がいいよって提案したんだけども。
別件で出払ってるから無理なんだって。あと、レッドガンの人はコンテナ背負ってくれないらしい、いや、それは当たり前なんだけど。
じゃあ輸送トラックは今、一緒に居るかっていうと、居ません。
30分くらい前に中継地点について、そこで別れました。
道中でちょっと輸送トラックに乗ってたベイラムの兵隊さんと雑談した結果、ほんのり仲良くなったお陰か、頼んだぞって応援いただきました、ええ。
「ベイラムもアーキバスもだけど、色んな所に部隊展開して大変そうだなあ。」
『本当になあ、あっちこっち行かされるから、毎日が目まぐるしいよ。』
「ベイラムの基本って物量戦だし、数で押せ押せだと移動もやっぱり多いのかあ。」
『多い多い。
相手もアーキバスだったり解放戦線だったりとコロコロ変わるし……解放戦線の方ならまだ楽だけどなあ。』
「ベイラムから見ても解放戦線ってそんな弱いの?」
『弱いっていうか、あいつらは装備がな……ああ、そろそろ到着するな。
何事も無くて良かった、後はこの辺で成果が見つかれば、休暇が貰えるかもしれん。』
「お、そりゃーいいね。何だか知らないけど、上手く行くと良いな。」
『ああ、それじゃあこの先の連中によろしくな、頼んだぞ。』
こんな感じだった。
この辺でコーラルが採れそうな反応でもあったのかもしれないな。
だからベイラムがまぁまぁの数を展開し始めて、それを察知したアーキバスが自分も!って乗り出してきて……って感じ?
この分だと、企業だけじゃなくて解放戦線も偵察に来てるかもしれないなあ。
アイツら地元民なせいか何処にでも出てくるし、コーラルは全部自分らのもんだと思ってるから、もし、本当にコーラル採れるってなったら、絶対この辺で派手めなドンパチあるだろうな。
だからと言って、別にこの情報をどっかに流したりはしませんけども。
バレたらベイラムから"運び屋クン、ちょっとおいで"ってお呼び出しされちゃう。
おっと、考え事してたらレーダーに何か影を発見。
移動速度とサイズからヘリっぽいかな?数が3つ、揃って三角形みたいな形で感じで移動してるから哨戒か偵察……だと思う。
木の多い場所に移動しつつACの出力を落として、動きを止める。外部の発光する装置も全部切って、レーダーも受動のみに切り替え。
ACを隠してくれるような木は無いけど、こうして静かに動かないだけで、結構見つかりにくくなるもんなのだ。
ああいうのって、まず不自然に動くものを探してるからな。
「バレませんように、バレませんように……」
ベイラムならいいんだけどね、アーキバスだと話がややこしくなるし。
え、解放戦線なら?アイツらはあんな風に飛ばない、というか偵察にヘリを3機も飛ばしたりはしない。
何にしても見つからないのが一番だ。
撃ち落すのは簡単だけど、それやると後からもっと面倒なのが出てくる可能性が高い。
MTの部隊じゃなくて、ACが出てきたらコンテナ背負ってるこっちじゃ勝負にもなりゃしないからなあ。
アーキバスのヴェスパーとか、まぁこの辺には居ないだろうけど、そりゃー強いらしいし……
「アーキバスは嫌だ、アーキバスは嫌だ……」
お、祈りが届いたのか、ヘリはこっちじゃなくて少しズレた方向に飛んでいった。
ふう、危なかった、危なかった。
段々と隠れたり逃げたりするスキルが上達してる気がする。
コンテナの上に高性能レーダーとかスキャンとかつけられないかなあ?
オールマインドに相談してみるか……それか、オールマインドのトコの傭兵コミュでも覗いてみようかなあ、普段から見る専門だけども。
脅威は飛んで行ったので、ACの出力等々を戻して進むのを再開する。
ガッションガッション、二足歩行の揺れを感じながら木々の少ない場所を選んで歩く。
指示された座標までもうちょっとだ。
あの後は結局、何事もなくベイラムの中継基地に到着した。
辿り着いてみると中継基地っていうか、軍隊っぽくない奴がちょいちょいウロウロしてる……なんだろ、土木工事の人みたいな?
基地に入って少し開けた場所にコンテナを下ろして、すごい勢いで中身を運び出してる人らの雰囲気がなんか、こう、強い?っていうか、なんだろな。
他のヤツらもエライ気合の入った顔してる。
軽く見まわしてみると動いてるMTも、周辺警戒してるの以外に地面掘ってるらしいのが多い。
これはもしかして、調査っていうか……それがもう終わってる系?
もしかして……本当に少しでもコーラルが採れちゃうのか、ここで。
もしこの推理が当たってるとしたら、遠くないうちにこの辺で絶対アーキバスと絶対揉めるぞ。
うわー、早く帰りたい。
さっさと荷物全部取り出してくれないかな、コンテナ回収したら秒でココから帰らせてもらうから。
「あと、どれくらい掛かりそう?」
『―――そう時間は掛からないが、流石に5分10分では終わらない。
こちらも作業は急ぎたいが、事故が起きても困る。もう少し待ってもらいたい。』
「了解した、何か物々しい様子だから、終わったら邪魔にならないように直ぐに帰るよ。」
『そちらの運んでくれた荷物は重要度の高いものだ、確実に届けてくれたことは感謝しているし、上には高く評価するよう報告しておく。』
「そいつはどうも。
それじゃあ終わったら教えてくれ。」
『ああ、こちらも――― すまないが、少し待って欲しい。』
「ん??」
なんだ?
通信に誰か混ざってきたな。
『こちらは、この調査ポイントの副責任者だ。
運び屋だな?今回は協力を感謝するとともに、ついでに別の仕事を頼みたい。』
「別の仕事?帰りに何か運んで欲しいのか?」
『いや、この調査ポイントには警護部隊が増強される予定となっているのだが、それが少々遅れている。
そちらには警護部隊が到着までの間、この調査ポイントに滞在し、護衛を行って欲しい。』
「……そういうのはちょっとなあ。
襲撃される予定でもあるのか?解放戦線とか?」
『いいや。
そちらもある程度、想像がついているかもしれないが、この近辺にはアーキバスの偵察部隊がうろついている。
こちらも同じことをしているが、複数の情報を合わせて考えた結果、アーキバスの戦力がこちらの想定よりも多い可能性が出てきた。
無論、それに対応するための警護部隊だし、到着を急がせているが……
相手の出方次第なものの、有事の際には戦力は多い方が良い。
引き受けてくれるなら別途、報酬と……帰りは警護部隊の一部を輸送してきたヘリに乗って帰れるよう手配しよう。
そのコンテナを背負ってアーキバスの部隊と鉢合わせするよりは良いと思うが、どうだ?』
正直、引き受けたくない。
どうしようっかなあ、このまま帰ってアーキバスに出くわしても、最悪、コンテナパージしてブースターフルスロットルすれば、逃げ切るのはできるかもだが……
これで引き受けないと、ベイラムからの評価が急降下するんだろうなあ。
あの傭兵、肝心な仕事から逃げやがったぞ!って。
「警護部隊が到着するまでの時間ってどれくらいだ?」
『4時間から6時間との報告を受けている。
ああ、到着後の部隊展開が完了するまでは、付き合って欲しい。』
「……分かった、引き受けよう。
ただし、このACは余り武装していない。MT用のでいいから、使えそうなものがあれば貸して欲しい。」
『―――協力に感謝する。
装備については確認して提供させてもらう。
幾つかのMTがBAWS製の背面装備をつけているから、使えるかはそちらでも確認してくれ。』
「はいよ、じゃあコンテナはそっちで預かっておいてくれ。」
心の底から嫌だが、こうなったらしょうがない。
MTのでも何でもいいから、使えるものがあれば、ラッキーだと思おう。
それに、必ず襲ってくると決まったわけじゃないし?
でも帰ったらコンテナの横か上にミサイルくっつけられないか、オールマインドに改造を引き受けてくれる業者居ないか相談しよう。
あと、最近マジで物騒度合いが上がってる気がするから、傭兵教育プログラムの続きも受講しよう。
『本当に引き受けてくれて助かった。
こちらの報告を総合すると、アーキバス側にはヴェスパー部隊らしきACが合流しようとしているのでは?という可能性もあったからな。』
「え?」
『こちらの計算では警護部隊の合流・展開の方が先になるはずだが、保険は必要だ。
貴君の勇気ある協力に感謝する!』
「――――は?」
ば、バカ野郎!
そういうのは先に言えよおおおお!!
ああああ断れば良かったああああ!!!
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カーラって別に優しい性格じゃなさそうってイメージしてます。
主人公は多少は戦えるみたいですね、同じ装備でアリーナではスウィンバーンまでは倒して、これぐらいでいいだろって止めました。
密航した同期はどうなったんでしょうね、不明です。
オールマインドは計画に無関係なら普通に対応してくれるハズという妄想でこのまま進んでいく予定のはず。
カーラのくれた脚ですが、それまで二脚だった主人公は、他の足にして操作性が変わるのが嫌だったそうです。
アセンは自由自在とは言っても、組み替えると練習は必須になるでしょうしね。
引き続き、話は思いついたら追加していきます。