何かを運ぶ傭兵稼業   作:大金剛

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あけましておめでとうございます。
去年はたくさんの感想、評価などいただきまして、ありがとうございました。

結構、間が空いてしまいましたが、仕事の合間に時間を見つけて、続きを書いていこうと思います。


感想については個別にお返事させていただきたいのですが、その、嬉しいことに凄く多くいただいていまして、手が回らない状態です。
全て目を通して何回も読んでおり、非常にありがたいと画面を拝んでおりますが、うまく返信できていないことをお詫びいたします。


第39話

 

ルビコン3で企業と解放戦線がドンパチやってるのはべリウス地方っていう大陸なんだが。

 

他の大陸ってどうなってんだろうなってふと思う。

地図データとか見ると、海の向こうにも中央氷原って呼ばれる大陸があるらしいんだが、何の情報もないんだよなあ。

 

解放戦線に聞いてみたら、ルビコンの入植?開拓?初期に開発が行われてたらしいってのは聞けたんだけど。

そのあとはルビコンファイヤーで気候変動が起きたのか、地面から何から、本当に全部が凍り付いて終わったとかなんとか。

 

それからは解放戦線も企業も手を出してないんで、さっぱり分かんないっぽい。

手を出せないというか、出す余裕がないというか……みたいだけど。

 

オールマインドにも聞いたけど、過去に研究設備なんかがあった記録はあるが、詳細は不明なんだってさ。

 

現状、解放戦線も企業も手を出してないから、行く手段が無い。

 

飛んでいこうとしたロケットマン、シューティングスターは海にばら撒かれたし。

そういやドーザーの闇市であれの進化系みたいのが売られてたけど、あれどうなったんだろうなあ。

 

誰かが買って、セカンドスターとかになんないかな。

いや、なったら墜落してるから駄目か、辿り着いてないわ。

 

技研の施設を探すならべリウス地方の方が良いから、希望があれば……。

闇市でお土産に持ってきた例のデータストレージの解析が終わり次第、そういう仕事を紹介できるかもしれないって話は貰った。

 

ヘリアンサスを安全に処理する方法が見つかったらやってもいいけど……。

そうじゃないならちょっと……だって次にエンカウントしたら死んじゃうよ。オレが。

 

 

ああ、闇市と言えば。

 

景気良く爆破した後、カーラの機嫌が良くなったらしく、RaDでまた何か作ってるってモラドが言ってたなあ。

爆破系かと思ったらそうじゃなくって、闇市とかに持ち込める武器とか面白くない?ってワケ分からんこと言ってたが……。

 

 

 

 

RaDのことを考えてると頭が痛くなるので、同じく繋がりってことじゃないけど、頭返したマンから誘われた仕事のことに切り替えよう。

 

補給ラインを引き直したアーキバスは解放戦線の確保してるコーラル採掘ポイントの井戸を奪うのに一層、力を入れたくなったらしい。

 

勿論、独自で新規の採掘ポイントを探すのは探すとして。

解放戦線の持ってる井戸を奪えば、美味しい上にアイツら弱体化するだろうって見込みなのかな。

 

前々から解放戦線の捕虜を捕まえたら追加で報酬を払うってやり方をしてたけど、追加で自分達寄りの独立傭兵に「井戸に繋がる情報を持ってきたら高く評価します」って通達を出したようでして。

 

それを受け取った頭返したマンは、ちょっと探して見ようぜって自分を誘ったんだってさ。

 

 

え、何でお前はアーキバスの方針をそんなに細かく知ってんのって?

 

そりゃアレですよ、アレ。

メーテルリンクって人から、何か掴んだら教えてくださいねってご連絡をメールで頂戴したからです。

 

勿論、スタンバトン購入できました、ありがとうのお礼と一緒に、何か伝えられそうな情報を拾ったらメールしますって返しましたとも。

 

まあね、営業メールみたいなもんだろうし。

メーテルリンクもそこまで期待してるわけじゃないだろうからね。

 

 

 

 

「でさ、探そうぜって言うけど、何かアテとかあるの?」

『いや全然……待て待て、通信切ろうとすんじゃねーよ、早過ぎんだろ。』

 

 

なんか見込みとか計画とかあるのかなって聞いたら、特に無いって言うバカが居たので、おつかれーって通話終わろうとしたら、止められたわ。

 

 

「何のアテも無いのに、見つかるわけないだろ。」

『そんなこたぁ分かってるよ。

 だから、まずはアテをつけに行くから手を貸せよっつー話なんだよ。』

「あ、完全ノープランってわけじゃなかったのね。」

『当たり前だろうが、オレをバカだと思ってんのか。』

「…………」

『おい。黙んな、おい。

 マジで思ってたの?おい。』

 

 

ちょっとギスギスしたが、それは置いといて。

 

 

計画としては、解放戦線の基地に忍び込んでデータ抜いてみようぜ!ってことらしい。

 

まず、解放戦線の基地を見つける……というか、これはもう見つけた後らしい。

どうやったのか聞いたら、企業と解放戦線が補給部隊とか基地を殴り合ってる時に、尾行して見つけたのを黙ってたんだって。

 

何で?って聞いたら、派手にやってる時に報告上げても他のに埋もれるから、大して実績にならないから。

そのうち役に立つかもってストックしてたらしい。

 

アーキバスはその基地については、まだ把握してないっぽいから、今回使っちゃおうってさ。

 

 

企業狙いの、いや、企業狙いじゃなくても、盗みとか強盗とかする犯罪者って、マトモなヤツなら何個か標的のストックはしてるもんらしい。

 

いや、マトモな犯罪者って何だよって思ったけどさ。

依頼で殴り込む独立傭兵とどう違うの?って言われると、うーんって感じだったので、ツッコミは入れなかった。

 

じゃあどうやって忍び込むの?ってところになるわけだが。

ちょっと1-2日くらい監視して、警備や人の出入りの確認してからになるが、そのまま忍び込むか、外で騒ぎを起こしてその間に……だそうな。

 

どういう形にするかは監視で集めた情報の後で詰めるとして。

必要そうな物を自分のドックに送るから、それをコンテナに詰めて持ってこいってさ。

 

強襲じゃなくて忍び込むなら、慣れてないヤツが一緒に居るだけ邪魔だから、自分は荷物持ちとかサポート要員なんだってさ。

それはその通りだし、忍び込むスキルなんか無いから、文句は無いな。

 

 

「じゃあ一番大事な話だけど、これって幾らになるの?」

『…………』

「何で黙るんだよ。」

『そういえばさ、アーキバスとシュナイダーが開発してる超高機動な機体の話って知ってるか?

 

 ガセかもだけど、ルビコンでも試験するとか何とかって言われててさ。

 テストはアーキバスの中でパイロット見繕うだろうけど、独立傭兵にもチャンスねえかなあ。』

「それはそれで興味深いが、話を逸らすな。

 今は金の話をしてるんだ。」

『ッチ!』

 

 

またちょっとギスギスした。

 

 

 

 

「それじゃあ合流地点もメモったし、出発は2日後。

 基地までの案内は任せるし、着いた後の指示もお任せで。」

『おう、ぶっちゃけ独立傭兵でこんなん付き合うのオマエくらいだからなあ。

 そういう意味ではありがてーよ。』

「基本的に独立傭兵って、じゃあどれ殴ればいいのって話になりがちだもんな。」

『そーいうこと。

 だからコレが上手くいけば、目立ってイイ感じの実績になると思うんだよなあ。

 

 欲を言えばもう1人くらい欲しいけど、アテねーしなあ。』

 

 

独立傭兵っていうと、こういうのやってくれそうな知り合いなんか居ないなあ。

あー面白い仕事があればって言ってたヤツは居るけど、これ面白いのかな?

 

「アテねえ……荒事になった時のために、ギンとか呼んでみる?」

『誰だよソレ。』

「えーと……パイルバンカー使う、主にベイラム側について暴れてるアレ。」

『絶対に呼ぶな。

 つーかあんなおっかねえのと知り合いだったのかよ、絶対に声掛けるなよ?フリじゃねーからな。』

「あ、はい。」

 

 

マジトーンで駄目って言われたわ。

やっぱ駄目ですね、うん、自分も割とそう思ってた。

 

 

 

 

打ち合わせが終わったんで、通信終わって、ソファに凭れながら伸びをする。

 

あー、天井見ながら何となく浮かんできたけど

 

運び屋してて分かったことだが、解放戦線って結構、地形を利用した場所に基地とか施設作ってる気がするんだよな。

廃棄っていうか、ルビコンファイヤーで燃えた後の設備を再利用してたり、その他は結構色んな手段で偽装したり、地下に潜ったりとか。

 

ミールワーム育てるのも、地下でやってることが多いみたいだし。

コーラルを掘るのに合わせて、近くで育てるのが効率良いのかもしれない?

 

とすると、解放戦線のそういう施設の傍にはコーラルが……?

 

 

いや、止めよう。

 

自分はそういう思い付きを吹聴したり、詮索したりはしない。

それに確証も無いデマを流すのは良くないな、うん。

 

 

えーと、ああそうだ……機体の色をできれば汚い灰色とか冬季迷彩にしとけって言われてたな。

 

自分のACって別に目立つ色はしてないが……いや、どうだろう。

白めの灰色っぽいのってどうなんだ、うーん?

 

オールマインドが提供してくれてる、機体構成を変更するシステムで機体の色変えもできたから、ちょっと起動してみるか。

確か塗装パターンのテンプレートセットもあったはず。

 

 

 

 

というわけでやってみたけど、あんまりピンとこない。

 

このテンプレートの迷彩っていうのを選んだとして、周りにどれくらい溶け込むのか?とかが分からない。

これでいいだろって外に出たら、逆に浮いてないか?ってことになりそう。

 

じゃあ戻すわってその場でできないしなあ。

 

うーん……

色々と試していくんだけど、こういうカラーリングもセンスが必要だよなあ。

 

たまに傭兵連中ですげー綺麗に仕上げてるヤツいるけど、あれ自分で考えてんのかな?

まぁ、そういうのって出撃終わった後はボコボコになってたりするまでがお約束だけどさ。

 

目立つからめっちゃ狙われるんだよなあ、小奇麗な機体ってさ。

 

 

結局、思いつかないから全体を灰色と黒の中間みたいな色にすることにした。

あ、コンテナも塗れるのかなあ、これ。

 

塗装依頼する時に聞いてみるか。

 

 

「えーと、機体の塗装依頼なんですが、2日後の午後までに間に合いますか。 

 塗って欲しい色はもう決まっていて、機体構成変更のシステム上には保存してます。

 

 一時的なものなので、後で戻すと思いますが……あと、コンテナも塗れますか?

 

 いつも面倒なことを相談していて、それを迅速・正確に捌いてくれるオールマインドにはとても感謝しています。

 今回もそれに甘えるような話になってしまいますが、確認をお願いします。

 

 よし、送信っと。」

 

 

ちょっとランニングでもするかなー。

その後はシミュレータでも使ってACとか4脚相手の練習でも……っと、通信鳴ってるわ。

 

慌ててインカム掴んで通信を受ける。

 

 

『独立傭兵 tr-227 Transporter。

 ご連絡いただいたメールについて、直接回答させていただきます。

 

 まず、塗装依頼については―――』

 

 

誰かと思ったらオールマインドだった。

 

返事はメールでも良かったのに、相変わらず親切だなあ。

 

 

 

 

――――――――――――

――――――――

――――

 

 

 

 

 

 





戦闘も好きですが、こういう準備とか変則的なミッションも好きだったりします。

そういう意味ではスウィンバーン排除でこそこそ移動してるのは面白かったなあと。
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