【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ 外伝 ~ホロライトシティの日常~ 作:お覇王
ある日の神羅城 ルイスの部屋
勝「い、良いのかな・・・配信でもないのに、プライベートで来て・・・」
ルイス「良いのよ勝くん。勝くんなら変な事をしないって分かっているし、何より子供達も懐いているからね。ねー『ルネ』、『コレット』」
ルネ・コレット『たやぁ♪』
ルイスの双子の娘、ルネとコレットも歓迎の意志を示す。二人とも勝に対しては『兄』にも近い感情を抱いているのか勝にも気を許していた。
勝「確か生後9ヶ月で赤目の方がルネちゃんで、青目の方がコレットちゃんだっけ?」
ルイス「そう。瞳の色が一番の違いだからね」
勝「だったよね。しかし可愛いなぁ赤ちゃん・・・ハイハイして近付いてくるし、本当・・・尊さを感じるよ」
ルイス「フフ。二児の親になって改めて実感したけど、我が子って本当に尊く感じるわ。それが恋した人との子供・・・となればね」
勝「うん……本当に、ルイスが好きになった人が玲二さんで良かったよ」
苦笑しつつ語る勝。今は割り切った物の、どこか悲しい表情をする。
勝「ねぇ
ルイス「ん? なあに」
勝「初めて会った時の事、覚えている?」
ルイス「ええ、今でも覚えているわ。あの頃の勝くんは年相応の幼く、弱かった……丁度その親が悪だくみしてた奴だったのもあるけど、それ抜きで助けてたかもしれなかったわね。あの顔を見たら、義賊として放っておけなかったし・・・」
ゆっくり語るルイス。それは、勝とルイスがにじさんじに入る前の事だった……
数年前
ルイス「警察の巡回ルート、逃走しても逃げ切れる安地はこの辺りとみるべきね……」
この日、ルイスはトレードで儲けた金持ち一家の下調べをしていた。その金持ちである
「悪人からお宝を取り返したり、貧しい人達に支援して助ける」という信条を持った怪盗LCもこのような手合いを許す訳もなく、依頼を受けてコレクションを取り返す為に下調べをしているのだ。
ルイス「しかも子供も似たような事をしているとはね・・・蛙の子は蛙というべきかしら? あら?」
ふと声がした方を見ると公園で泣いている男の子を見かけた。放置しても良かったが「放置してはならない」と勘が告げ、男の子の方へと歩み寄った。
ルイス「どうしたの? 僕」
男の子「グス・・・れあかーど・・・とられた・・・」
ルイス「カード? 何があったのか、お姉さんに話してくれないかな?」
「うん」と頷いた男の子はベンチの方へと歩ませ、話を聞く事に。男の子の名前は鈴木勝。聞けば「折角手に入れたレアカードが金持ちのガキ大将に奪われ、「お前にはこれが似合いだ」とコモンカードを渡され泣いていた」のだ。そのガキ大将の名前を聞けば天馬というらしく、特徴からして天馬の息子だろうと察した。
ルイス「成程ね……それで勝くんは、どうしたいの? レアカード、返してほしい?」
勝「うん……出来る事なら、返してほしい……アレは、俺の大事な宝物なんだ・・・」
ルイス「そっか・・・分かったわ。後の事はお姉さんに任せて、しっかり取り返してあげるからね♪」
勝「出来るの?」
ルイス「出来るわ。お姉さんはそういう酷い事をする人を助ける、『ダークヒロイン』だからね。最も、お願いされなきゃ動かないけどね。わるーいヒーローだから、無条件に助ける程お人よしじゃないし」
勝「ダーク・・・ヒロイン……助けてお姉さん、何でもするから」
考え込むふりをする。ルイスとしてはこの願いを蹴るつもりは毛頭ない。
ルイス「分かったわ。私の名前はルイス。報酬はキミの笑顔、後で頂くからね♪」
そういって勝からカードの特徴、数、絵柄等の取り返すべきレアカードの特徴を細かく聞いた。聞いたルイスは実行に移す為、勝と別れて計画を練る事にした。
数日後の夜 勝の部屋
勝(お姉さん、大丈夫かな……あいつの家、セキュリティがしっかりしてて『取り返そうなんて考えない方が良い』と自慢してたし・・・)
「やっぱり無理なのかな・・・」そう思った時、窓からノックする音が聞こえた。
勝「誰・・・?」
音の方をした方へと歩み、カーテンを開けて窓を開けたらスルりと女の人が出てきた。怪盗姿のルイスだ。
勝「お姉さん、誰・・・?」
ルイス「数日前に会ったルイスお姉さんよ」
マスクを外して素顔を晒すルイス。その手には、勝が取り返す事を願ってたレアカードを手にしていた。
勝「俺のカード!」
ルイス「はいこれ。あの子の両親、悪い事をしてたから代わりにやっつけてあげたわ。あの子もきっと、罰を受ける事になるでしょうね」
勝「そうなんだ……ありがとうお姉さん。でも俺、何を返せば良いのか・・・」
ルイス「何もいらないわ。君が喜んでくれたのなら、それで良い。それじゃあ、もう会う事もないだろうからそろそろ失礼するわね」
勝「ま、待ってお姉さん!」
ルイスに抱き着いて帰るのを止める勝。幼いながらも力強く抱きしめられている為、ルイスも(貧弱なのも相まって)振りほどけなかった。
勝「お姉ちゃんの話を聞きたい。どうしたらそんなに強くなれるのか、どうしてダークヒロインを志したのか・・・」
ルイス「そうね・・・少しだけ、付き合ってあげるわ」
そうしてゆっくりと語るルイス。自分は世間で賑わしている怪盗LCであり、義賊ではあるが決して正義の味方ではない事。先代である母や先々代である祖母も怪盗をやってた事、怪盗を続けているのも「世の中にいる金と権力で支配しようとする奴等から苦しめられている人達の大切な物を取り返したい」「歴代のLCも『澄ました顔して貧しい人達の大切な物を奪う奴等から奪い返す』を信条としており、自身もそうしている」という事を語る。
ルイス「だからお姉さんは決して正義のヒロインではない。だって、世の中には『王道だけでは救えない』のだからね・・・だからこそ、お姉さんみたいに敢えて『悪』の名を背負う人もいる。敢えてカッコつけるなら・・・『闇を持って裁く漆黒の捕食者』といった所かしら?」
勝「漆黒の・・・捕食者・・・」
ルイス「そう。でもね勝くん、これはお姉さんからのお願い。勝くんは普通に生きて……君には、闇の世界にはふさわしくないわ。光の世界で生きて、人々を照らす存在になってほしいの」
勝「……分かった。でも俺、お姉さんみたいな漆黒の捕食者になりたい!俺も・・・俺なりの手段で、闇を祓う人になりたい。立派になって・・・強くなって・・・そして、お姉さんを迎えにいく!だからお姉さん・・・無理しないでね」
ルイス「……分かったわ。私の可愛い弟君♪」
そうして寝付くまで傍にいてくれ、安心して眠りについた。朝起きたらルイスの姿はなく、代わりにカードが一枚置かれていた。
『君に悲しみと不幸を頂きました、アデュー♡ 怪盗LC』
勝「それから俺、にじさんじプロジェクトの一環で『にじさんじSEEDs』というグループでタレント募集してて、親に頭を下げてオーディションを受けさせてもらい、一期生になったけど……まさか後輩としてお姉さんがにじさんじに加入するとは思わなかったよ」
ルイス「まぁアレはね、玲二君の紹介もあって入ったからね。怪盗絡みの事もあるけど*1」
勝「ホント、聞けば聞くほど玲二さんには敵わないな・・・男として、色々と上過ぎる。疑ってたあの時の俺を殴りたい・・・」
ルイス「まぁ無理もないわ。今もそうだけど『ホロメンから求愛されてるだけに飽き足らず、にじさんじや一部のりプロから求愛されている』と聞けばとんでもない女誑しに聞こえるからね。実際かなりの誑しだけど」
勝「アハハ・・・まぁ俺も話を聞いて『だらしない女誑しめ!俺がお姉さんを守らないと!』と意気込んでたからな・・・つっけんどんな態度を取って話を聞こうとしなかったし、お姉さんやフミさんから事情を聞かなかったらずっと誤解してたと思う」
今でこそ仲直りし、タレントとスタッフの関係ながらも「お姉さんを任せられる頼りになる男」として信頼しているが、最初の頃は一方的に敵視していた。「だらしない女誑し」という印象からつっけんどんな態度を取り、碌にあいさつをしない等の生意気な態度を取り、見かねたルイスやフミから事情を聞き、最後は非礼を詫びた。玲二自身も何となくだが察していた部分もあり許した。
勝「男としては色々と負けちゃったし、任せられると思う。だけど・・・」
ムギュ
勝「お姉さんの弟分というポジは、誰にも明け渡さない。俺様は『漆黒の捕食者』
ルイス「フフ・・・それは私もそう思っているわ。私の可愛い弟君♪」
ルイスから優しく頭を撫でられ甘える勝。尚、同時期にどこぞの神様と天狗は悪寒を感じて泣き叫んだという・・・
玲二絡みの事を掘り下げたかったけど、あっさりになったのが無念・・・