【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ 外伝 ~ホロライトシティの日常~ 作:お覇王
Game Mode:1on1
Field:Standard
PlayerA:Sasaki Mishiro
PlayerB:Tomari Mari
葛藤が解消されない状態ながらもみしろの氷護はステージに立ち、兎鞠のFAガンダムMk-Ⅲと対峙する。レグと手を繋いで歩いた影響か少しばかり心の落ち着きを取り戻した物の、まだみしろの顔は強張っている。
みしろ(兎鞠さんのFAガンダムMk-Ⅲはスキル変更されて強化されてた筈・・・確か、『常時機動力を120%アップし、近接攻撃力及び射撃攻撃力を150%アップ+近接ダメージを50%アップさせる』でしたね。近接攻撃力や射撃攻撃力が上がったのは脅威ですし、何よりFAガンダムMk-Ⅲの強みを再現しているのは厄介です)
ざわつきが取れないながらも冷静に分析するみしろ。兎鞠のFAガンダムMk-Ⅲは素のガンダムMk-Ⅲをベースにアーマーをスクラッチして自作し、スラスターを取り付けて再現した代物だ。ガナハが発売したフルアーマーと比べて拡張性が低いが、機動性や総合力で言えば此方の方が上だ。
さらに言えば兎鞠自身も機動力や射撃戦を武器にした柔軟な立ち回りを得意としており、ガンダムMk-Ⅲとの相性は非常に良い上に彼女自身もプラチナ2と実力者。機体と実力も相まって油断ならない相手だけにみしろも警戒する。
みしろ「はぁ・・・はぁ・・・」
いつもより力が入らない、コントロールパネルがいつもより重く感じる上に手汗が出て顔に汗が流れる……リオの時と比べたらマシな物の、今のみしろは精神的に不調な為シンクロ率が40%になっている・・・とてもではないが今の自分では勝てない、そう考えてしまう。それに気付いてなのか兎鞠が声を掛けてきた。
兎鞠「みしろちゃんよく聞いて。今から兎鞠がやるのはあくまでカウンセリングがメインで、戦うのがメインじゃないからね」
みしろ「……どういう事ですか?」
兎鞠「そのままの意味だよ。兎鞠と戦うのはあくまで『楽しむためのバトル』をする為だし、みしろちゃんには心から楽しむバトルをしてほしいんだ」
みしろ「・・・みしろは、楽しんでなかったと?」
兎鞠「うーん・・・あくまで兎鞠が感じた事だけど、自分の事を二の次にして他を優先しているように思えたんだよね」
みしろ「それは・・・」
言葉に詰まるみしろ。確かに従者故に他人の事を優先し、自分の事を後回しにしている事は自覚していたが、「気付いた時には楽しむ余裕を無くしてた」までは気付いてなかった。
兎鞠「好きを仕事にしちゃっているように、みしろちゃんが好きなガンプラバトルも『仕事』にしちゃってないかな?」
みしろ「……そうかもしれません」
そう呟くみしろ。初めてガンプラウォーズが作られた時は本当に嬉しかった・・・「GBNのリアルで再現するのは技術的に不可能ではない」と言われていたのに今まで出てこなかったのは、「開発コストや実際に利用してくれるかどうか、企業側からしたら賭けだった」からだ。さらに言えばオンラインゲームの普及やコロナ等の影響でアーケード業界が衰退している事もあり博打が強すぎた。
それなのに玲二は義兄である劉斗に協力を得て開発してくれた。「こういうゲームがこの世界にもあったら面白い」「皆が楽しんでもらえればそれで良い」それだけの理由で・・・
みしろ(テストプレイにレグちゃんを誘った時も、嬉しそうにしていましたね・・・)
「テストプレイの為にガンダムやガンプラに詳しい知り合いがいたら紹介して欲しい」と頼まれた時、ガンプラ作りの後輩であり弟子であるレグが思い浮かんで誘った時も楽しかった・・・
レグ「まさかリアルでGBNをやれるとは思わなかったよ~みしろ先輩、誘ってくれてありがとうございます!」
みしろ「レグちゃんともこうして遊びたかったですからね、喜んでくれて何よりです」
レグ「はぅ・・・一緒に遊ぶなんて、僕にはご褒美過ぎますよ……」
みしろ「フフ・・・配信では趣旨が違ったりしてたので、こうしてやれて嬉しいですよ♪」
レグ「ぼ・・・僕もウレシイデス・・・」
ゆきんことしての顔を出していた物の、一緒にテストプレイするだけでも楽しかった。気の許せる相手でもあり、自分を慕ってくれる後輩・・・これがきっかけで師弟関係を結ぶようにもなった程だ。
レグ「流石ですねみしろ先輩!これならいずれガンダリウム入りするのも夢じゃないですよ!」
みしろ「ありがとうございますレグちゃん。こう見えて色んなガンダムゲームをやってたのでそれなりに自信がありますし、頑張って目指してみようと思います。レグちゃんも、筋が良いですし頑張ればレグちゃんもガンダリウム入りも夢じゃないです」
テストプレイしつつもお互い意見を言い合って改善を報告し合い、最初は緊張してガチガチだったレグもガンプラウォーズをきっかけに打ち解けてプライベートでも話し合うようになり、配信でもコラボしてガンプラを作り合う仲にもなった。
みしろ「なのにみしろは……みしろは……」
兎鞠「自分を責めないでみしろちゃん。思い出しただけでも違うし、そこから義務を忘れていく事が大事だからね」
みしろ「みしろは・・・また、心から楽しめるのでしょうか・・・?」
兎鞠「出来るよきっと、その為の『楽しむためのバトル』だからね。ガンダリウムランカー白雪みしろとして勝負したいんじゃない・・・みしろちゃん個人として、戦いたいんだ」
みしろ「個人として・・・ですか、良いでしょう」
ブレードを構え、兎鞠もサーベルを構えて斬り合っていく。スピードを活かした立ち回りをしている物のお互い気楽に、エンジョイするように立ち回っていく。ビームライフルを躱し、時にフェイントをかけて裏をかいたりと「楽しむ」事に主眼を置いてやっていく。
みしろ(社さんとガンダリウムを目指して争ってた時も、こんなに肩に力を入れずにやっていましたね……ガンダリウムランカー・・・いえ、上位ランカーとして目を付けられてからはこんな気張りすぎてしまってたかもしれません・・・)
築とのガンダリウム入りを争ってた時も楽しかった。
みしろ「流石ですね社さん。ゲームでも高い腕前を持ってるだけでなく、ガンプラ作りも嗜んでいるとは・・・」
築「子供の頃から作ってましたからね。それよりも驚いたよ、みしろさんもガンプラ作りを嗜んでいたとは・・・」
みしろ「最初は修行の一環になるからと思ってたのですが、気付いた時にはハマったんです」
築「成程な。ゲームの腕前は勿論、プラモ作りもプロ顔負けとなれば俺も負けてられないな」
みしろ「勝つのはみしろ・・・ですよ?」
みしろ(それがきっかけで社さんともよく競うようにもなっていました・・・ランクとか関係なしに、純粋に『どっちが先か』と競い合っていましたし・・・)
思い出すたびに純粋に楽しむ気持ちが芽生え、動きにもキレが増してきた。
兎鞠「良い傾向だよみしろちゃん。動きが良くなって……いや、今までの中でかなりシンクロ出来ているんじゃないのかな?」
みしろ「そうかもしれません。大和さんも楽しさを思い出した事で本来の力を引き出せるようになったとも聞きますし、みしろも・・・楽しさを忘れてたかもしれません。兎鞠さん、後の一押しをする為にもこのまま勝負を続けてくれませんか?」
兎鞠「勿論!みしろちゃんとは競い合いたかったし、あれこれ考えずに戦おうよ!最も、ガキであるレグちゃんに負けるようなら兎鞠でも勝てそうだけどね」
みしろ「言いましたね兎鞠さん? 勝つのはみしろ、ですよ♪」
自然を笑みを浮かべて戦い合う二人。この時のみしろはガンダリウムランカーとか、無呪羅とかそういう事を忘れてただ純粋に楽しんだ。楽しむ事で精神的な余裕が出来て兎鞠を圧倒し、みしろの勝利に終わった。
るり「動きが良くなりましたね。これならば、私が出るまでもないでしょうか?」
レグ「いや、るりさんは必要だよ。るりさんには『守るべき物は何か』という事を教えて欲しいし、責任感や使命感で戦うのではない・・・それを教える事で、みしろ先輩は本来の強さを発揮できるようになる。それが出来てこそ、最後の仕上げに入る事が出来る・・・」
るり「成程……責任重大ですね」
レグ「大丈夫だよるりさん。るりさんだってG.C.P.Dとして頑張っているのも、『警察官としての使命』じゃなく『自分にとって守るべき物を守る為に』という気持ちで活躍しているんだから・・・それをみしろ先輩に教えてあげて欲しい。スミレさんや都々さんの楽しむ物を守る為に・・・そして、自分の好きを守る為にという事を……それをする事で、みしろ先輩は同じ過ちを犯さずに済むようになるから・・・」
少ししてみしろとるりの戦いが始まる。「守るべき物を何かを知る為のバトル」が・・・
続く
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