【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ 外伝 ~ホロライトシティの日常~   作:お覇王

283 / 352
後編です


違法バトルを検挙せよ~G.C.P.Dの長い一日~後編

劾「不味い事となったな……」

 

アメリアとの通信が切れた。これが意味するとなれば潜入してたのがバレ、捕まったという事を意味する。そこから身柄の解放する事を引き換えに撤退せよと要求してくる可能性がある・・・そうなる前に突入し、同時並行で救助をすべきか思案する。

 

劾「ライン警視、セキュリティの突破は可能か?」

 

アルベルト『可能です。しかしその為にはセキュリティを守っているバトラーの機体を排除しなければロック解除が不可能・・・ですがルイスさんの情報によると内部で脱走者が出ており数が少ないうえ、セキュリティの防御が緩い為短期間で解除が出来ます!』

 

劾「分かった。アメリアの安否が気になる・・・此方も早急に排除する。スミレ、都々。救助を頼んだぞ」

 

スミレ「分かりました!」

 

都々「ガンプラ動かすのも得意だけど、元より荒事の対処は得意分野だからね!」

 

劾「残りのメンバーは防衛に入っているガンプラ達の排除に入れ!急ぐぞ!」

 

『はっ!』

 

 

 

 

 

 

バシャア!

 

アメリア「ッ!ゲホッ・・・ゲホッ・・・」

 

冷たい水をぶっかけられて無理矢理意識を覚醒させられるアメリア。せき込みつつも周囲を確認すると自分はロープで縛られて拘束され、パイプ椅子に座っている。対面にいるのは男一人だけのようだ。

 

「お目覚めみたいだな・・・アメリア・ワトソン」

 

アメリア「……何のこと?」

 

「とぼけるな。お前が身辺調査をしなければ彼女と別れる事も無かったし、大人しく殺されていれば俺は逮捕されずに済んだというのになぁ……お前のせいで人生滅茶苦茶だ!」バキィ!

 

アメリア「ぐっ!」

 

「だと言うとにお前は結婚し!ガキまで産んで幸せいっぱいだとなァ!ふざけんなよクソアマが!」

 

顔を殴られ、倒れたアメリアを気遣う事も無く追撃と言わんばかりに腹に蹴りを何度も入れられて苦悶するアメリア。実際は神羅の力を使ってダメージを抑えているとはいえ全く痛くない訳ではない。

 

「俺の事を忘れたなんて言わせねぇぞ・・・俺はお前の事を忘れたつもりは無いからなァ!」

 

アメリア「ゲホ……今しがた思い出したわよ・・・外面義男。殺人未遂で捕まった筈なのに、どうしているのかしら・・・?」

 

「ハッ。俺みたいな奴を利用する為、お偉方は司法と裏取引し、執行猶予を設けてこうして働いているんだよ。俺みたいな前科者は仮に助かったとしても、社会じゃ何処も必要とされないからなぁ・・・お前等みたいな正義気取りの連中のせいでな!」

 

アメリア「そんなの自業自得じゃない・・・」

 

「うるせぇ!お前みたいな生意気な女は特に許せねぇんだ・・・阿婆擦れ如きがアイドルもやってちやほやされ、他人を不幸にしておきながら自分は幸せになる……それが許せねぇし、ただ殺すだけじゃ気が済まねぇ。お前を余興に出し、死ぬより辛い思いをさせてやるよ!サツが居るって事は、どの道俺達はもう長くない・・・そうなる位なら、一人でも多く地獄に引きずり込んでやる!」

 

アメリア「余興ね・・・それで私を、追い詰める事が出来るかしら・・・?」

 

「出来るさ。噂は聞いてんだよ・・・ホロライトには神羅族が居るという噂も。どうせお前もその神羅族に腰振って、おこぼれ貰ったんじゃねぇのか? アイドル何て売る為なら誰とだってヤルだろうな」

 

アメリア「ッ!」

 

動揺するアメリア。大会が開催される前から「ホロライトには神羅族が居る」という噂を聞きつけていたが、よりによってこの男も噂を信じていたとは・・・自分も神羅族である事を悟られてないとはいえ、流石に不味い。

 

「お前の為にアイドル時代に来てた服を特注で作らせておいた。この日の為にな・・・お前をバトルステージで苦しめ、アイドルとしても女としても機能不全にまで追い詰めてやる!それで、自分から死にたいと思いたくなるまで苦しめ!」

 

持っていたナイフで縄を斬られ、潜入で来ていた服を破かされていく。抵抗しようとするが身体に力が入らず、力を使って薬を盛られた事に気付くがもう遅い。そのまま脱がされ、見ている前で着替えさせられて会場に連れていかれる・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『えー会場に来ている皆さんにお知らせです。此処で罪人に生きるチャンスを与える『処刑人サバイバルバトル』を開催いたします!今回バトルする罪人は、G.C.P.D隊員でもありかつて色んな男から金を巻き上げた罪深き元アイドル!アメリア・ワトソンです!』

 

観客席から歓声が沸き上がる中、無理矢理連れてこられるアメリア。弱っていて逃げられない振りをしつつ時間を稼ぎ、救助が来るのを待つ・・・念話して確認している所、どうやら救助部隊と検挙する為の部隊に別れており、今検挙する部隊がセキュリティ突破の為の防衛ラインで戦っているらしい。此処さえ突破出来ればセキュリティが解除され、一斉検挙する事が可能との事。それまで何とか惹きつけ、耐えて欲しいとの事だ。

 

アメリア(危機感がないのか観客含めて周囲はバトルに夢中になっているけど、今が最大のチャンス……耐えきれば・・・耐えきる事が出来れば私達の勝ち!)

 

見慣れない装置を身に付けられていく。恐らくこれが、ダメージをフィードバックする装置だろう。

 

『此処でルール説明します!ルールは簡単、バトラーが機能不全になって果てるまで戦ってもらいます!撃墜されれば激しい電気ショックが起こりますけど、耐えきる事が出来れば復活可能!すなわち、痛みに耐える事が出来れば何度でも復活が出来ます!勿論そのせいでショック死したり、意識不明になるでしょうけどそうなるまで戦ってもらいます。刺客を全て倒せば逆転無罪!罪人の勝利です!ですが耐えきった者は今まで一人もおらず、例え女性であっても文字通り!死ぬまで戦ってもらいます!さあ、彼女は生き残れるか!?』

 

「精々あがけよ、簡単には死なせないからな・・・」

 

アメリア「死なないわよ、愛する人と娘が待っているんだから・・・」

 

筐体に閉じ込められ、持っていたデスティニーをセットしてバトルを開始する。先制攻撃をされてきたが機体が重くなるのを感じる。

 

アメリア「くっ!(保険の為にシンクロ率を安定化させるプログラムを導入してもらってたけど、重い!)」

 

ライン警視が試験的に「外部からシンクロ率を一定化するプログラム」を開発した為か普段より動作が重い程度で済んでいるが、それも何時まで持つか分からない。サーバーシステム側からしたら数値を弄るだけでどうにか出来るし、効かないならより下げる等の事をしてくるし、プログラムを仕組んでいる事を見抜かれたら解除される恐れがある。アメリアはそこを恐れた。

 

アメリア「それでも・・・やるしか―」

 

ドキュウン

 

アメリア「――ガァァァァァァ!!?」

 

激しい痛みが走る。ビームライフルによって右腕を撃ち抜かれて激しい電撃が起こり、苦しんでしまう。苦しんで脚を止めている間にツインビームスピアが動力源を刺され、一度目の戦闘不能に陥る。

 

アメリア「アァァァァァァ!!!?(痛い!痛い!痛い!!何なの!?この本当に刺されたみたいな痛みは!?まさかぁ!?)

 

『おーと!罪人があっという間に撃破されてしまいましたが、まだ生存が確認されている為一定時間後に復活します。いやー流石は最新技術によって再現されたダメージをフィードバックさせるシステム、こういう場面でないと聞けれない悲鳴が良いですねぇ』

 

アメリア「ハァー・・・ハァー・・・(他人事のように・・・!)」

 

神羅の力によって肉体は無事だ、そもそも仮に死なせた所で核によって蘇生するから実質死ぬことはない。それこそ核が破壊されない肉体は再生するし、その前に仲間が助けて救助されるだろう。だが痛みまではカットできるわけではなく、救助されるまでずっとこの苦しい思いをしなければならない。こんな事を続けられたら、精神が持つかどうか・・・

 

アメリア「帰る・・・私は帰るのよ……だから・・・耐えないと・・・」

 

早くもグロッキー状態になっているが、何とか踏ん張る。今スミレ達が頑張っている・・・耐えなければ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソフィ「どけぇぇぇぇ!!」ドガガガガガガガガッ!!

 

ノレア「無限に湧き出て鬱陶しい!」ドキュウ!ドキュウ!

 

ソフィのファイアーウルとノレアのハイドロソーンが防衛しているガンプラを撃破していき、活路を開いていく。

 

ローレン「もう少しだ!こいつ等を倒せばセキュリティを突破出来る!」

 

ソフィ「もう少しって後どれ位!?急がないといけないのに!」

 

陽彩「落ち着けソフィ…周囲にいるので最後だ」

 

ソフィ「けど多いけど、部長やれるの?!」

 

陽彩「可能だ・・・上手く囲い込ませる事に成功したからな」

 

ツインバスターライフルを構え、回転して一掃していく。

 

ノレア「相変わらずの上手さですね、部長」

 

陽彩「訓練の賜物だ・・・お前達もこれ位出来るようになれ・・・」

 

淡々と話す陽彩。エリア内の敵の殲滅によってセキュリティが解除された。

 

アクシア『此方アクシア!Cブロックを警備しているガンプラを殲滅に成功、セキュリティを解除しました!』

 

ノレア「ノレアです。Bブロックエリアの敵勢力の殲滅に成功、解除を確認しました」

 

ベル『此方ベル。Aブロックエリアの殲滅、及び解除に成功』

 

劾『Dブロックの解除に成功。これで現場に突入可能になるはずだ・・・検挙チーム、どうなっている?』

 

スミレ『セキュリティ解除が確認され、入室できるようになりました!これより突入し、一斉検挙とアメリアさんの救助に向かいます!』

 

劾『了解。ルイスのお陰で証拠はたんまりあるからどの道逃げられないと思うが、念には念をだ。一人も逃がさず逮捕しろ』

 

スミレ『了解です!』

 

通信が切られ、ソフィがポツリとつぶやく。

 

ソフィ「アメリア先輩、大丈夫だよね・・・?」

 

ノレア「・・・信じるしかないわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふらふらになりながらも敵機を撃破していくアメリアのデスティニーガンダム。レバーが重い上に身体中が痛い、頭もクラクラする。回復へとリソースを回す事で何とか保っているが、それでも何時まで持つのか自分でも分からない。

 

『おぉーと罪人アメリア・ワトソン。佐々木すいせい選手の時みたいにシンクロ率を無理矢理上げても未だも体がもっている!普通なら脳が破壊され、廃人になってもおかしくないというのに・・・やはり噂は本当なのでしょうか!?もしやアメリアやすいせい選手は、あの神羅族なのでしょうか!』

 

アメリア「……(かってなことを・・・いっているんじゃないわよ・・・)」

 

アロンダイトを構え、重くなった身体を無理矢理動かして被弾覚悟で敵を倒していく。もうすぐ助けが来る、それまで悟られない様にしなければ・・・

 

―バアァンッ!―

 

スミレ「警察です!電子計算機損壊等業務妨害及び、違法賭博の容疑で逮捕します!」

 

都々「此処に居る観客も同罪だよ!違法賭博で逮捕する!」

 

G.C.P.D隊員たちが雪崩込み検挙していく。アメリアを連れ込んだ義男も逮捕し、胴元達を逮捕していく。

 

中川『別ルートを使って逃げ出そうとした胴元達も逮捕に成功しました!』

 

ルイス『こちらも同じく、ついでに賭けに参加したバトラーと観客リストのデータを確保したわ。逮捕した人間のデータを送ったけどそっちはどう?』

 

スミレ「はい。確認し、残りの胴元メンバーを逮捕しました。後はアメリアさんの救助ですが、今都々さんが動いています」

 

都々「スミレちゃん!アメちゃん見つけたよ!」

 

アメリア「とと・・・すみれ・・・まにあってよかった・・・」

 

スミレ「・・・エリス。容態はどう?」

 

エリス『外傷はない物の、電撃を受けた影響か目に見えないダメージが大きい様に見えるね・・・詳しい事は専門の機械を使わないと何とも言えないけど、急いで治療すれば何とかなると思う』

 

オルタ『それにだが・・・何やら未知のエネルギーを感じる』

 

スミレ「・・・どういう事?」

 

オルタ『分からない・・・ただ一つだけ言えるのは、そのエネルギーによってアメリアは死なずに済んだ。と考えられる』

 

スミレ「……」

 

色々と気になる事があるが今は職務を優先、そう頭を切り替えて目の前の事を取りかかっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホロライト病院 病室の一室

 

スミレ「一斉検挙作戦は成功。胴元達は全員逮捕され、親や重鎮に助けを求めようとしたけれど中には尻尾切りされて逃げようとしましたが・・・中には関与してて証拠隠滅しようとしてたのを後府幹事長がキャッチし、提供した事で協力者の一掃に成功しました」

 

アメリア「そう・・・これで一応、GWDWCの一件は片付いたって所かしらね」

 

スミレ「はい・・・後は違法バトルに使われていた機材もキルスイッチされる前に回収出来た為、違法バトル関連の対策が出来るようになったとの事です。現在はライン警視主導の元、開発されています・・・」

 

アメリア「そう・・・ならこれで良かったわ」

 

スミレ「良くないですよ!今回は助かり、診断結果も異状ないとの事ですが何かあったらどうするんですか!?」

 

エリス『スミレの言う通りだよ。君が何者かは分からないけど、僕からしてみても『運が良かった』と思える事だったよ』

 

アメリア「そうね」

 

オルタ『・・・その上で聞きたいんだが、アメリア。何者なんだ?』

 

アメリア「何者、というと?」

 

オルタ『ダメージからして意識不明の重体になってもおかしくは無かったというのに、ただの重体で済んだ・・・それに体内から謎のエネルギーを感知した』

 

アメリア「……」

 

オルタ『単刀直入に聞く。アメリアは佐々木玲二と同じ神羅族なのか?』

 

アメリア「……いずれ話すわ。多分玲二が時が来たら話すと思うし、その時に皆にだけ話すと約束するわ。だからこの件は今はノーコメントで」

 

スミレ「アメリアさん・・・」

 

オルタ『……分かった』

 

検査の為に数日の入院が終わり家路についたアメリア。拓哉からは何度も心配され、無事に帰ってきてくれた事に安堵する神代家。アメリアもまた、無事に帰る事が出来た事に安心して泣き崩れた。

政界の方でも違法賭博や違法バトルに関係していた議員等の政治関係者や司法関係者を一掃し、改善する事に成功。ただ今回の件で後府幹事長は責任を感じ、「後任に幹事長の座を譲る」として自ら幹事長の座を降りる事を発表した。後任は後府派に所属し、政策を支持しているリオンの父・・・鷹宮議員がその任に任せる事となった。

 

違法バトル等の違法者は増加の傾向があり、逮捕したケースは決して多くはない。今回の件でも少しは風通しが良くなり、手を貸す協力者が減った事で改善されるかもしれないが無くなる事はないだろう。だからこそG.C.P.D等の専門のチームの存在が必要であり、治安維持の為にも彼等の戦いはまだまだ続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

拓哉の部屋にアメリアが入って来る。寝間着の恰好ではなく、かつてアイドル時代に来ていた探偵服を着ていた。

 

拓哉「来たか・・・アメリア」

 

アメリア「ええ・・・今晩は栄がアリアを見てくれるから、気にせずやる事が出来るわ」

 

拓哉「・・・ゴム有りで、その恰好でやるんだな?」

 

アメリア「ええ……私、無理矢理脱がされてこの恰好にされたの。ダーリン以外の男によってね・・・」

 

拓哉「・・・酷い事する物だな」

 

アメリア「ええ・・・だから・・・ダーリンの手で忘れさせて。嫌な記憶を、塗り替えさせて・・・」

 

拓哉「ああ、勿論だ。だからおいで・・・愛しい人」

 

優しく、激しく、アメリアを慰めていく拓哉。時節声を上げるかそれは悲鳴ではなく喜びの声であり、その涙は愛する人によって感じられる物だ。愛を感じ、彼女の心を癒していく・・・夜はまだ、長い。




次回はアメリアとのデート回を描く予定です、労いを兼ねて・・・的な奴です。その後にゆっくり解説回を書きます。ゆっくりの前に掲示板回として2025年時のガンプラウォーズの流行についてとか、switch2当たらなかった神代家と佐々木家の反応とか、GWRBについても書いてから解説ネタに移るかも。

御意見、御感想をお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。