【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ 外伝 ~ホロライトシティの日常~ 作:お覇王
とある日の神羅城、この日はリゼ達が未来の子供達と共にお茶会をしていた。
リゼ「いつもの神羅城の中庭で飲むのも良いわね。とこちゃんのお店で飲むのも良いけど、接客等で長く話せない時もあるし・・・」
とこ「まぁこればかりは仕方ないよ。私としてはどっちでも良いし、リゼ達と一緒やったらええねん」
アンジュ「私もそうかな。こうしてまったり話せる機会が多いとはいえ、やっぱり場所によっては・・・だからね」
アンナF「こうしてみると、ママ達は本当に仲が良いんだね~」
リゼ「まぁ二人とは幼い頃からの付き合いもあるけど、あの一件が大きいからね」
優斗F「あの一件?」
リゼがカップをソーサーにおいて一息つけ、「……まぁちょっと、楽しい話題じゃないんだけど……」と言いながら二人に見まわす。
とこ「・・・もしかして10歳の時に起きた、あの件?」
リゼ「うん・・・開国記念日のパレードの時にね、ちょっと……誘拐されちゃった事があったんだ」
ロゼリアF・アンナF・優斗F「「「え!?(何!?)」」」
あまりの事実に驚く子供達。ヘルエスタの歴史を少しは嗜んでいる物の、その時の事件は詳しく公表されてなかったからだ。
アンジュ「知らなかったのも無理ないよ。パパから聞いた話だけど、あの誘拐事件はリゼの事を伏せつつ『パレード中に誘拐事件が起きた』という事しか公表してないから・・・」
とこ「玲二さんが助けてくれたお陰で早い段階で収束したとはいえ、面子の問題もあるからね・・・『警備ルートなりなんなりを変えてなかった』という王国側の怠慢も少なからずあったから・・・」
リゼ「そう・・・そういう事もあってね、国民には一部伏せてた訳。だから知らないのも無理ないわよ、その誘拐されたってのが10歳だった頃の私なのが・・・」
ロゼリアF「それは、まぁ・・・」
納得出来るような、出来ないような顔をするが色々と事情があるのだろうと思ってそれ以上は言わないロゼリア。
アンナF「でもそれは分かったけど、何でママ達がリゼママと交流する事になったの~?」
アンジュ「まぁそれについては身辺保護という意味もあるけど、リゼのコミュ障を何とかするという所もあるかな」
とこ「昔から他人と関わるの苦手やったからなぁ」
ロゼリアF「成程……良い機会ですし教えてくれませんか? お母様達との出会いの話を」
「うーん・・・」と悩み、二人の顔を見る。
とこ「ええんやない?」
アンジュ「私も良いと思うよ。私達さんばかが生まれた日の事をね」
リゼ「ありがとう二人とも。それじゃあ少し長いけど話すわ、二人との出会いの話を……」
そう言ってゆっくりと語りだすリゼ。それは、誘拐事件から数日たった時の事だった・・・
10数年前(第110話にて玲二と別れてから数日後)
リゼ「身辺保護、ですか?」
ヘルエスタ国王「そうだ。リゼが無事でいてくれた物の、今回の事件は私達の怠慢が招いた事だ。今まで事件が起きずにいた事から慢心してしまい、信頼できる人間を離してしまったのも不味かった……せめて護衛役はリゼにとって安心できる人材にすべきだったと反省している」
リゼ「それはそうかもしれませんが、だからといって知らない人と関わっていくのはちょっと……」
ヘルエスタ王妃「ですがまた起きない保証が無いのも事実よ。それに、そうでなくとも貴女の人見知りな所には手を焼いているし、護衛の選抜にも苦労しているのよ? その影響で護衛役が誘拐実行する為に、外面が良くて信頼させやすい人間を用意してきたのだから・・・」
リゼ「う・・・でも私は・・・」
ヘルエスタ国王「リゼ。私達はお前の事が心配なんだ。色々と不安に思うかもしれないが、私の伝手で信頼できる人間を用意している。それに歳も近いし、友達になれるだろう」
リゼ「それは・・・あの時助けれくれた玲二さんですか!?」
ヘルエスタ国王「すまないが彼じゃない。私達も何とかお礼したくて探してはいるものの、彼は庶民の生まれ故に調べるのにも時間が掛かっている。しかも日本人故に捜索するとなれば政府の合意を得なければならないからどの道時間が掛かる・・・すまないが彼に依頼するのは出来ないと思ってくれ」
リゼ「そ、そうですか・・・」
しょんぼりするリゼ。国王や王妃としても彼に依頼し、特別待遇で家族と共にヘルエスタに移住して欲しい位だか難しいだろう。何せ相応の勲章と報酬を用意すると言っても「そんなつもりで助けたワケじゃないんでいらないです」と言って断ったような男なだけに、何を与えようとしても多分首を縦には振らないだろう。
ヘルエスタ王妃「ただ代わりと言ってはなんだけど、頼りになる女の子を二人用意したから安心して。家とか諸々の面でも信頼できる所の娘さんだからね」
リゼ「はぁ……」
ヘルエスタ王妃「それじゃあ早速……あの方達を呼んで」
側近に声をかけ、身辺保護の為の人物を呼び出す。数分後に連れて来たのはリゼも知る王国お抱えのカトリーナ家の錬金術師とその娘、魔界から派遣されたケルベロスの男とその娘だ。
リゼ(確か・・・戌亥という名字だったわよね。先祖の中に日本人と結ばれ、戌亥の名字を得たとか)
ヘルエスタ王妃「紹介するわ。彼女達がリゼの身辺保護を務めるアンジュ・カトリーナと戌亥とこよ」
アンジュ「ど、どうも初めまして・・・カトリーナ家の長女、アンジュです」
とこ「魔界のケルベロス、とこやで」
リゼ「あ・・・あ・・・あの・・・リゼ・ヘルエスタです・・・」
グダグダな挨拶に頭を抱える親達。それでもリゼのコミュ障を治す意味でも何とか交流してほしいが為に最初は親同伴で挨拶をしていき、頃合い見て中庭に移動して年が近い者同士で会話していく事に。そこそこ交流を深めた所で適度に離れた所に護衛を残し、3人での会話をしていく事に。
ヘルエスタ王妃「それじゃあ、私達は公務に戻るから・・・皆仲良くね」
リゼ「はい・・・」
消えるような声で返事をし、メイドもお茶とお茶菓子を用意して適当な距離を取る。その際メイドからも「頑張って下さい」というサインを送られたが、リゼからしたら「間に立ってくれ」という気持ちが強かった。
リゼ「(頼れないと分かった以上、やるしかない・・・)あの・・・ご趣味とかあります・・・?」
とこ・アンジュ「「?」」
「趣味は何か・・・とリゼ様は聞いております。そうですよね?」
こくりと頷くリゼ。
アンジュ「趣味・・・というと、特技だけど楽器の演奏が出来るかな・・・ピアノやクラリネット、オカリナを多少ね」
とこ「まぁ料理を少しな。リゼ様は?」
リゼ「読書を「リゼ様、それではお二人に聞こえませんよ?」・・・読書を、少々・・・」
とこ「何か読んどるん?」
とこの問いに答えられずに困るリゼ。小説とかを嗜んでいる物の、もっというと好きなのは漫画やラノベ、ゲームや野球観戦、ウィンタースポーツだ。しかし皇女としての立ち振る舞いとして相応しくないという事から無難に読書と答えている物の、それ以上突っ込まれると言葉に困る。数秒思案し、少し嘘をついて答える。
とこ「・・・英雄譚物を」
アンジュ「えっともしかして・・・日本のアニメや漫画、ラノベとか好き?」
リゼ「そうそう!日本の作品はどれも面白いし、HUNTER×HUNTERが特に好き!アニメで言えばポケモンも好きだし、兎に角―ッ!」
皇女らしくない立ち振る舞いをするばかりか、グイグイと行ってしまい恥じるリゼ。ただでさえあまり皇女らしくないのに、こんな無様を晒しては友達になってくれないだろうか・・・そうでなくとも過去に、すごく仲が良かった女の子に「本当に好きだから、将来結婚しよう」と告白されて断った所、「なんでそんなこと言うの?」怒らせ、置時計をぶん投げられた事がある。
置時計は割れ、中に入っていた鍵が飛び散らかっていく光景がトラウマになり、その一件もあって友達作りも怖いというのにこれではダメではないか。また、嫌われてしまうのではないかと恐れるリゼ。しかし・・・
アンジュ「・・・アニポケかぁ。私も好きだし、お兄ちゃんも見ているから好きなんだよね」
とこ「あたしも好きよ。特に主題歌とかええし、よく歌ったりはしている」
リゼ「あ・・・うん……良いよね、良い……けど・・・」
アンジュ「けど?」
リゼ「変じゃないかな・・・? 私がこんな感じで・・・」
アンジュ「変じゃないよ、寧ろリゼ様も私達よりちょい年下だけど相応の子供だなぁ~って思った」
とこ「あたしも同じ気持ち。寧ろそう所、色々と聞かせてくれん?」
リゼ「あ・・・うん・・・分かった・・・」
躓きながらもきっかけをつかみ、少しずつ会話していく3人。これが、さんばかの出会いだ。
続く。
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