【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ 外伝 ~ホロライトシティの日常~ 作:お覇王
レグ『ボクへのお礼?』
みしろ「はい。この前のトラウマ克服に協力してくれて、そのお礼をしたいのです。あれからカウンセリングと治療を続けて安定していますが、落ち着いてきたので何かお返ししたいのです」
レグ『ボクは当たり前の事をやっただけだけどなぁ・・・でも、何かしてほしいなら・・・一緒にお出かけするのはどうかな?』
みしろ「ええ。日帰りなら問題ないでしょうし、遠出は難しいですがご主人様も許可をくれるでしょう。『まだ完全じゃないんだから、休める時は休め』とも言われていますからね」
レグ『じゃあ考えておきますね!みしろ先輩とのお出かけ・・・楽しみだなぁ・・・』
みしろ「ふふ、では予定が決まり次第に連絡しますね」
こうして通話を切り、玲二と相談して出かける日程を決めていった。
数日後
待ち合わせの日になって噴水のある公園に向かったみしろ。時間に余裕をもっていったのだが、既にレグルシュがいた。
みしろ「おはようございますレグちゃん、早いですね」
レグ「お、おはようございます!みしろ先輩!今来たばかりです」
「その割には時間より早い」と言おうとしたが、押し問答になりそうなので敢えて言わなかった。お互い変装しつつ、おしゃれな恰好をしていた。何故かレグルシュはリュックサックを背負っていたがこれには理由がある。
レグ「みしろ先輩、本当に良いのですか? お、お泊りなんて・・・」
みしろ「ええ、それ用の客室はありますけど・・・何ならご一緒に寝ても良いのですよ?」
レグ「そ、それはボクの心臓が持たないのでご遠慮しておきます・・・今でも・・・緊張していますし・・・」
みしろ「大げさなんですから・・・」
苦笑いしつつも、「レグちゃんらしいなぁ」と考えるみしろ。
レグ「取り敢えず歩きましょうか。みしろ先輩、行きたいところはありますか?」
みしろ「そうですね・・・新しい料理本が発売されるので、まずは『本屋 富士』に行きたいです」
レグ「分かりました、一通り落ち着いたらカフェに行くのはどうでしょうか? フルーツパーラー『SUIKA』とか」
みしろ「良いですね、新作のパフェが気になっていましたし」
こうして二人のデートが始まった。
本屋 富士
みしろ「ありました、これですね」
目当てのレシピを手にするみしろ、最後の一冊だったらしく嬉しそうだ。
レグ「良かったですねみしろ先輩。そういえば、何か本とか読んでいますか?」
みしろ「まぁ色々とですね・・・レグちゃんは」
レグ「ボクは『社畜剣聖、配信者になる』ですね。カクヨムとかで追ってた作品ですけど、中々面白いですよ。俺Tueeeeだけでなく、登場人物も強くて挿絵や表紙の絵柄が好きですし」
みしろ「小説とか読まないイメージがあるだけに、意外ですね・・・読み物とか、途中で寝てしまう印象がありますし・・・」
レグ「む、それは心外ですよみしろ先輩。これでも王族時代、空いた時間は書物を読んでいたのですよ?」
みしろ「ガンダム関係の本とか、ラノベとかですか?」
レグ「……」
みしろ「図星ですか・・・」
葵「まぁまぁみしろちゃん。そういう事言って後輩をイジメないであげて」
そう話しかけてきたのは店長であり、黎明期より活動してときのそらとほぼ同期の『富士葵』だ。偶に営業中に動画撮影とかしているが、今日は撮影の予定なく普通に掃除している。
みしろ「お疲れ様です、葵さん。今日は撮影ないしてないんですね」
葵「まぁ事務所の奥でやったりするけどね。本音を言うと、緊急動画として『レグしろデートを追求してみた』をやっても良かったけど・・・それはやらないよ。プライベートだし」
レグ「で、デートだなんてそんな・・・」
葵「冗談だよレグちゃん。それで、欲しい物は以上かな?」
みしろ「はい。お会計をお願いします」
葵「了解♪」
こうしてお会計を済ませた二人。後に葵は「ありゃ完全にデートしている雰囲気だよ」と語った模様。
SUIKAに向かう途中、「手を繋いでほしい」と言われて手をつないだレグルシュ。心なしか微かに震えたのを察知し、問い質した。
レグ「みしろ先輩・・・あれから治療はしているみたいですが、やはり怖いのですか?」
みしろ「そう・・・ですね・・・悪夢を見なくなったものの、やはり植え付けられた恐怖までは取り除く事は出来ませんでした・・・これに関しては、『時間経過で緩和していくだろう』との事なので、一時的な事なので大丈夫ですよ……そう・・・大丈夫・・・」
レグ「……何かあったのですか?」
みしろ「……おかゆさん曰く、新さんの所にも例の外敵が襲ってきたみたいです」
レグ「なっ!?」
それに驚愕するレグルシュ。聞けば風音市での調査を終え、新の様子を見に行こうとしたら発覚したらしい。幸い、何とか間に合って助かったらしいが・・・*1
レグ「……もしかして、自分の知らない所で魔の手が掛かって、トラウマが再発したとか?」
みしろ「そこまでではない……のですが・・・それでも血の気が引いたのです。みしろの知らぬ所で、誰かが犠牲になる事が怖くて・・・何も出来なかった自分が悔しくて・・・」
レグ「みしろ先輩」
そういってレグルシュは優しくみしろを抱きしめた。
レグ「一人で全部抱え込まないでください。新君達はその程度で負ける程弱くないですし、おかゆさんのお陰で助かったんだから良かったじゃないですか……それに、みしろ先輩だって完璧なようで完璧じゃない。だから何も出来なかったからと言って、自分を責めないでください。それでも不安に思うなら、悔しいならボクの胸で泣いてください。今のボクに出来る事は・・・これ位ですから」
みしろ「ッ!……う・・・うぅ……!」
みしろは泣いた。一杯一杯泣いた。レグルシュは何も言わずに受け止め、泣いてる子供をあやすように抱きしめ、優しく撫でた。暫く経って落ち着いたのか、みしろは泣き止んだ。
みしろ「……ごめんなさいレグちゃん。付き合わせてしまって……今日、一緒に出掛けたかったのも気持ちを吐き出す相手が欲しかったのです。ご主人様には・・・弱い所を見せたくなかったので・・・」
レグ「大丈夫だよみしろ先輩。それに、僕は嬉しいんです」
みしろ「嬉しい?」
レグ「普段何でもこなせちゃうみしろ先輩が佐々木さんじゃなくボクの事を頼ってくれる事と、こうして弱さを見せて吐き出してくれた事が・・・です。推しに頼られる・・・という役得なのも無いわけじゃないですけどね」
あははと笑うレグルシュ。泣き顔を見せたくないのか顔を埋めたままだが、声色からして嬉しそうなのが伝わってくる。
レグ「だからみしろ先輩・・・力になれずとも、手伝う位の事はやらせてください。ゆきんこである以前に、大好きな先輩の力になりたいんです」
みしろ「力に・・・なりたい・・・」
顔をあげてじっとレグルシュの顔を見るみしろ。泣いたせいで目が赤くなっている物の、とても落ち着いた感じだ。
レグ「うん。大好きな先輩の為ならなんだってやる覚悟だし、何なら力になれるならどこにだって行く覚悟です。それこそ天界なり魔界なり、惑星外にだって行く覚悟です!」
みしろ「……ありがとう、レグちゃん。やっぱり誘って良かったと思います……本当に、出来た弟子です」
レグ「敬愛するみしろ先輩相手だからこそ、だよ。だからもし辛くなったら、ボクにすがってください」
みしろ「……本当に、辛くなったら助けを求めても良いのですか?」
レグ「勿論!推しの幸せの為なら、何だってしますからね♪」
みしろ「……ふふ、頼もしいですね」
こうして離れ、手をつなぎ直すみしろ。
みしろ「それじゃあもう少しだけ付き合ってくれませんか? 泣いたら、ちょっとお腹が空いたので・・・」
レグ「ええ、御一緒させてもらいます」
こうしてまた、一緒にお出かけを再開した。
後にSNSで一部始終を取られたのだが、多くの人々から「レグしろてぇてぇ」「壁になりたい」と言われて赤面したのは余談である。
あくまで個人的な考えですけど、みしろちゃんみたいに何でもできて完璧な人ほど、万が一の事があれば自責の念に駆られるんじゃないかと思う。
そういう意味でもこのみしろさんには、レグちゃんが必要な気がする。玲二さん相手だと強がって弱さを見せないから、それを許せる相手がたまきやレグちゃんとかの元身内な気がする。
解釈違いでしたらごめんなさい。
御意見、御感想をお待ちしております。