【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ 外伝 ~ホロライトシティの日常~ 作:お覇王
舞台は月面都市グラナダ 市街地に似た構成だが、宇宙ステージなだけにジャンプの挙動が軽くなるのが特徴だ。宇宙の特性と、市街地での立ち回りの二つを熟知する事が勝利の鍵だ。
クロ(ジャンプの軌道がフワフワになるだけに、それを活かして奇襲を仕掛けてくる筈・・・)
警戒しつつ周囲を見回せるポイントへと向かうクロ。しかし彼女は違和感を感じていた。
クロ(おかしい・・・レーダーの反応はある筈なのに、機体が見えない・・・)
そう。レーダーには敵機のマークが出ている物のそれらしき機体が見えないのだ。最初はステルス機能持ちを疑ったがそれはあり得ないと判断、ステルスがあるならそもそもレーダーに反応しない。じゃあ何なのか・・・
クロ(まさかレゾナンス・フェイズシフト装甲か?)
レゾナンス・フェイズシフト装甲はシステム発動と共に装甲の色が変わるという特徴がある。それを活かして見えないようにする・・・そう推測する。それに「女海賊」というあだ名も気になっていた。
クロ(奇襲等の奇策を用いた戦術を得意としている・・・とか?)
近くにレーダー反応がある事に警戒していたら、何処からかビームを撃ってきた!
ドキュウ!ドキュウ!ドキュウ!
クロ「なっ!?」
上空から姿を現し、滑空するようにビームを撃ってきた!しかも2丁切り替えてダブルショットで奥と手前を撃ち、3発目で当てにきた!
クロ「くぅ・・・」
椎間「おやおや、距離詰めが甘かったかい・・・」
クロ「夾叉撃ちか・・・」
椎間「ロック撃ちするといっても、確実に当てないとね・・・さて、此処で問題。どうして此処にいるか分かるかい?」
そう問われるが似た機体を知っている為、クロの中で答えが出ていた。
クロ「……レゾナンスフェイスシフト装甲を活かした、モードチェンジか?」
椎間「正解。海賊船は襲撃する際、自分達が海賊と悟られないように工夫する・・・その方が襲撃の成功率が上がるからね」
〇スキル『モードチェンジ』
地味な色に変えて機動力と隠密性に優れたステルスモード、攻撃力と防御力に優れた強襲モードに自由に切り替える事が可能。但し、モードチェンジすると一定時間はクールタイムが発生して切り替える事が不可能になる。また、乱発するとパワーダウンする恐れがある。
着地してクロと相対し、構える。
椎間「ククク・・・この姿を見られたものはどうなるか分かっているかい?」
クロ「・・・分からないな、答えてくれるか?」
椎間「それはね・・・見た奴は仕留めるのさ!」
一機に距離を詰めてビームサーベルを抜刀して振って来た!
ガキィン!
しかしクロは咄嗟の判断でGNビームピストルⅡのブレイドで受け止め、斬撃を受け止める。
椎間「判断は良いわね。で? そこからどうするんだい?」
クロ「……」
クロは静かに考える。相手はダイヤ4と格上の相手故、下手な対応は勿論、中途半端なやり方では自殺行為になりかねない。
クロ(牽制の為のマシンキャノンもあるし、腕にはビームスポットガンがあるからやろうと思えばそれで武器破壊だって可能だ。距離的にもそのままビームサーベルで突きを繰り出す事も可能・・・離れようとしたらビームライフルで撃ち抜く事も可能・・・クソッ!シュミレートしても反撃されるし、躱す手段が思い浮かばない・・・!どうすれば良い・・・どうすれば!)
椎間「……そんなボサッとしてて良いのかい? 此方としては、倒す手段はいくらでもある・・・よりどりみどり、って奴だよ」
クロ「くっ・・・!」
煽られて余計に焦るクロ。だが迂闊に攻めない・・・此処で乗れば間違いなく主導権を握られるからだ。
クロ「これだぁ!」ドシュウ!ドシュウ!ドシュウ!
ミサイルを撃って攪乱し、ミサイルポッドをパージして飛んで離れるクロ。だが椎間はそれを見逃さなかった。
椎間「そんな小手先ばかりの策ではただの鴨だよ!」ドキュウ!
撃たれてもギリギリで躱し、ダメージを最小限に抑える。しかしこれはクロの読み通りだった。
クロ「この距離ならスコープを覗かずとも部位破壊出来る!」ドキュウ!
狙撃銃『黒狐』で狙い撃つ、しかしシーマが上手なのか回避してバインダーを掠め、ミサイルポッドを破壊する程度のダメージになった。
椎間「ちぃ!やるね!でもそのジャンプして反撃じゃあたしは止められないよ!」ドキュウ!ドキュウ!
ビームライフルを2発撃って狙撃銃『黒狐』を撃ち抜いて破壊し、頭部破壊する。センサー類を破壊した事でレーダーを使用不可にし、得意な狙撃を封じた。
クロ「まだだ!まだ終わらない!」
散弾銃『金狐』を構えてスキルを発動する。此処で勝負を決める気だ!
クロ「そこだぁ!」ドパン!ジャキン
クロの射撃が左側のバインダーを撃ち抜いてバランスを崩すが、そのまま蹴りを入れてクロのマグナムフォックスがダウンする。そしてすかさずビームライフルを動力向けて確実に撃ち抜いた!
ドキュウ!ドキュウ!ドキュウ!
3発のビームライフルでモロに撃ち抜かれ、耐久値をゼロにして破壊される。この勝負、椎間の勝ちだ。
ーWINNER 真柴椎間ー
クロ「負けたか・・・いや、イフリートイェーガーだったらもっと早くに負けてたな・・・」
椎間「だが筋は良いし、射撃スキルは見事なもんさ。嬢ちゃんに足りないのは経験……ま、あたしも初めの頃は何度も負けてその度に這い上がってきたさ。今は辛くとも、努力を積み重ねて学習と反省を繰り返していけば勝てるようになるさ。最も、簡単に負けを譲るつもりはないけどね」
クロ「ふ・・・そう言っていろ。もし再びあった時、次は私が勝つ。このまま負けっぱなしでいるのは許せないからな」
椎間「それで良い。負けたからと言って不貞腐れず、『次こそは勝つ』と復讐を誓える奴は伸びるよ……怒りで運や周りのせいにする奴は伸びない。そういう奴を見てきたからね・・・」
クロ「確かにな……椎間。アンタは一次予選を突破したのか?」
椎間「ああ。今は見所ある奴に唾つけるのも兼ねて偵察している段階だよ・・・見るだけでなく、実際に触れてみたいと分からない物もあるからね・・・それとシロの嬢ちゃん」
シロ「何?」
椎間「もし二次予選で当たった時はよろしく頼むよ・・・それまでにアンタのガンダム、しっかり自分の物にしときな。『中途半端で活かせれませんでした』なんてガッカリさせないでおくれよ?」
シロ「……当然だよ。レイラからくれた機体だし、優勝する為にも物にしてみせるから。だから・・・絶対脱落しないでよ」
椎間「ああ・・・そのつもりさ。それじゃあ、あたしはそろそろお暇させて頂くよ」
こうして椎間はゲームセンターを後にしていった。そしてクロはスマホを取り出し、フブキに連絡を入れた。
フブキ『はい、もしもし?』
クロ「……フブキ、今良いか?」
フブキ『クロちゃん? どうしたの急に』
クロ「今は東京にいるよな? もし予定が空いているなら修練に付き合ってくれ」
フブキ『え、良いですけど何でまた?』
クロ「勝ちたい相手と見つかった。いずれリベンジする為にも、もっと強くなりたい」
フブキ『……良いですよ、待ち合わせ場所は―』
クロの修練はまだまだ続く。
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