転生者のボーダー生活 作:マスター
加古達が次に見るのは、神楽と沖田のログだ。
やはり沖田のスピードは速い、壁を蹴って立体的な動きをしながら神楽に迫っている。神楽は沖田の立体機動にもしっかりと対応し、防御はできているが攻撃に移れていない。
たまにカウンターを放つが沖田が速すぎて当たっておらず、カウンターにカウンターを返されて沖田が勝った。
「忍者みたいだわ。」
「神楽は反射神経がいいのか?」
「どうだろうな。目が良いついでに反射神経もいいのか、ただ反射神経がいいのか。」
次は武蔵と八百万のログだ。
こちらも八百万がどうにか防いでいる。しかし、途中武蔵が試すように動いていたので少し長引いていた。
「この2人は実際に教えたりする関係でしょうね。」
「俺も少しわかるが、八百万が防いだのを見て宮本は嬉しそうだったな。」
「このログで八百万の実力がしっかりと分かる。」
次は神楽と八百万だ。八百万が攻め、神楽が防ぐ形になっている。
しかし、神楽にはまだ余裕があり、たまに鋭いカウンターするだけで八百万に好きに攻撃させている。
「この3人、宮本を中心に八百万にいろいろ教えているな。全員が八百万を試している。」
「ああ、今回のログも沖田が防御面を見て、宮本が色々試し、神楽が攻撃面を見ている。」
「まだ実力差があるから全力で戦えないようね。」
そしてついに最後の武蔵と沖田のログだ。
「ようやくね。今までのログも面白かったけどこれほど気になるものはないわ。」
「ああ、これだけ他のログよりも何倍も長い。」
「どんな決着が見れるのか楽しみだな。」
ログが始まると3人とも呼吸を忘れたかのように静かになり、画面に集中していた。
この戦いの始まりは、両者の睨み合いから同時の踏み込みから始まった激しい剣戟からだった。
剣戟は、体術を混じえた互角の戦いになっている。
沖田が家の壁を使い横の移動をしながら斬りかかり、武蔵がそれを受け止める。
鍔迫り合いになると蹴りや投げ、受け流しでお互いが離れる。
その後も屋根や屋内などと舞台を変えながら戦い続けていく。
しかし、時間が経つと武蔵の方はトリオンの漏出が少しずつ始まり、沖田はほとんど無傷だ。
この3人は武蔵が本来二刀流だと知らないので沖田が強いのかと考えていた。
なぜなら速さが沖田に分があり、特に屋内になると武蔵は沖田の猛攻を防ぐので一杯になっている。
「グラスホッパーを使っているような動きね。」
「この機動力はボーダー1だな。」
「速すぎるな。ん?」
「ほう。」
「あら。」
3人が沖田の機動力について話していると、武蔵が鞘を使い二刀流になり、沖田の猛攻を防ぎ始めた。
その証拠にトリオン漏出が止まり、新しい傷を負わなくなり互角の戦いとなった。
「二刀流が本来の戦い方なのか。」
「太刀川くんと同じなのね。」
「だが鞘ではトリオン体を破壊できない。」
風間の言う通り鞘の攻撃力は0となっており、よく創作である鞘で一刀両断というのは出来ない。
できるのは相手に衝撃を与えることのみだ。
さらに鞘では孤月の刀身部分は受けきれないため、それに気づいた武蔵は腕や足などを狙って沖田の体勢を崩そうとしている。
「上手く体勢崩すのに使ってるわね。」
「上手いな。」
「だが沖田に有効打は与えれてない。」
その後は互角の勝負が続き、最後に武蔵が仕掛け孤月を投げつけるという方法で沖田を止め、相打ちとなった。
「最後は斬ったおかげで宮本が後に緊急脱出したな。」
「沖田ちゃんの突きがトリオン供給器官に当たたったら多分同時だったわね。」
「まぁ傷口が大きい方がトリオンの漏出が多いからな。決め手は得意技がトリオン体にどれだけ合っていたかだな。」
「面白かったわ。この子達、すぐ正隊員になるはずだから楽しみだわ。」
「そうだな。正隊員になったら戦うか。」
「俺は佐鳥から話をしてもらおうかな。その方が早い。」
「あら東さん、それはずるいわ。なら私は女性隊員が少ないから先輩として話しかけようかしら。」
ログを見た後はそれぞれが感想を言いながら、誰が最初にこの4人と繋がりを持つか競走するように席を立ち4人を探しに行った。
風間は特に話題はないが特に気にしないため、加古と東と違い普通に話しかけるつもりだ。
なお、既に4人は帰っておりボーダーにいないため空振りするのだった。
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ボーダーに入り1ヶ月が経ち、ついに全員正隊員になることが出来た。
俺が最初のポイントが多かったことから1週間前に、武蔵ちゃんと沖田さんはほぼ同時にその2日後、そして百が昨日正隊員になった。
百が正隊員になるまでに俺はサイドエフェクトの検査があったり、東さんや風間さんに会ったりしていた。
武蔵ちゃん達も加古さんと話したりしており、俺を含めた風間、加古、武蔵、沖田の5人でランク戦をしていた。
ちなみにこのランク戦に太刀川さんは入っていないし、会ったことがない。
どうやら夏休みの宿題が終わっておらず個人戦禁止令と接近禁止令が出ているそうだ。
「よし、じゃあこれからどうするか防衛任務のことを話しながら考えていこうか。」
百も正隊員になったので防衛任務や今後どうしていくか話し合うことに決め、ラウンジで一旦集まることになったのだ。