色の変わった星とパステルカラーの姉妹   作:緑雨

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マキSide3 ミントコーヒー

 

 初日を乗り越えたぞ! あの4人以外には数人しかお客さんが来なかったから楽だったなぁ。ラザニアを大量に作った以外は、ほんとに楽だった。作った料理の半分は、蕾ちゃんの注文だったね。

 

 お店の掃除をして、寝る! ゆかりちゃんと蕾ちゃんは明日も来るって言ってたし、朝にラザニアの材料を買いに行かないとだね。どのお店で何を買うのか、お父さんに教えてもらったから、大丈夫! コーヒー豆は纏めて頼んであったから、大丈夫かな?

 

 朝、光が眩しい。時計がうるさいけど、起きなきゃ。早くに起きて、早くに仕入れて、予定の時間にお店を開かないと。

 

 八百屋さんと、肉屋さんと魚屋さんに行った。皆(みんな)、お父さんが旅行してるのを知ってるらしくて、普段買ってる食材を私がちゃんと買えるように、手助けしてくれた。馴染みの店長さん達、優しい。

 

「カランカラーン 開店しましたー」

「待ってました」

「お一人様ですか?」

「一人です。後から、蕾と何人か来ます」

「それじゃあ、テーブル席にどうぞー。それと、ご注文は?」

「いつものコーヒーで」

 

 今日も朝からゆかりちゃんが来てくれたね。早速コーヒーの準備をしてっと。は〜、いい匂い。コーヒーの匂い、やっぱり好き。っと、できた。

 

「はい、コーヒー」

「ありがとうございます。更に注文なんですけど、エビフライとラザニアをお願いします」

「お、パンケーキじゃないんだね」

「数分したら友達が来るので、事前に頼んでおこうと思いまして」

「優しいね〜、友達が来たらすぐ出せるよう、準備しとく」

「お願いします」

 

 毎朝コーヒー、美味しいよね。私もよく飲む。ラザニアは沢山作るだろうから、材料の配置とかも全部覚えた。エビフライはいつでも揚げられるし、ラザニアを作っちゃおうかな。

 

 よし、完成。丁度お客さんも来たみたい。入口を見ると、赤青黄色の3色の髪が見えた。

 

「カランカラー、部長、お邪魔するでー!」

「ラザニアをお願いします!」

「2人共、お店なんだから静かにしてよ」

「他にいないから今は大丈夫だよ〜。あそこのテーブル席で、ゆかりちゃんが待ってるから」

「うわ、コーヒー飲んでカッコつけて待ってる」

「ポーズ取ってるね」

「言わないでください、恥ずかしいんですよ」

 

 私も、コーヒーカップをぐいって口につけて、優雅に飲むのに憧れたなぁ。でも、持ち上げたままにしてると口から溢(あふ)れて零(こぼ)れちゃうから、中身を飲み干してからカッコつけるんだよね。懐かし。

 

 さっき頼まれたエビフライ、茜ちゃんの好物だっけ? 蕾ちゃんがラザニアだと思うけど、青髪の子… 葵ちゃんだったかな? は何を頼むのかな。

 

「ミルクコーヒーと、エビフライ!」

「今日もラザニアください。飲み物はアイスコーヒーで」

「チョコミントってありますか?」

「すみません、ないです」

「じゃあ、ミントコーヒーとラザニアをお願いします」

「わかりましたー」

 

 ミントコーヒーって、初めて作るかも。お父さんのメモを確認して… よし、そうやって作るのか。先に作りやすいミルクコーヒーとアイスコーヒーを作ろう。

 

 2つとエビフライを届けて、ミントコーヒー。ミントの葉っぱとコーヒー豆を一緒にドリップってこれであってるのかな。まぁいいや、作ってみよ。お、コーヒーからミントの香りがする。あってそう。準備しといたラザニアと一緒に持ってこ。

 

「ラザニアとミントコーヒーです」

「コーヒーにミントって合うんですか?」

「合うよ、凄い美味しい。飲む?」

「遠慮します」

「美味しいのに。蕾は?」

「私もちょっと」

「ちぇっ。美味しいんだけどな〜」

「…葵が好きなもんは、飲んでみたい。部長、ミントコーヒー下さい」

「あいよ〜」

 

 ミントコーヒー、実際美味しいのかな。私も飲んだことないんだよね。暇になったら飲んでみよ。

 

「はい、ミントコーヒー」

「…覚悟決めたで」

「どう? 美味しいでしょ?」

「…美味しい、美味しいで」

「ほんとですか?」

「うん、思ったより美味しい。嘘やないよ?」

「じゃあ、私も飲んでみます。後、ラザニア下さい」

「…私も貰います」

「私が言うよりお姉ちゃんが言う方が説得力あるの?」

「葵ちゃんはミントが入ってたらなんでも美味しいって言うので」

「言わないよ。この前ミコトさんが作ってくれた、梅干しのミント包みは美味しくなかったって言ったもん」

「あれは殆ど梅じゃないですか」

 

 楽しそう。話に混じりたいけど、ミントコーヒーを作るのに慣れてないから、話す余裕がないんだよね。手を抜くわけにはいかないし、丁寧に作ると集中しちゃってね。

 

「は〜い、2人分のミントコーヒー。私も自分の分作って飲んでこよ」

「マキさんは好きですか? ミントコーヒー」

「飲んだことない。だから今から飲む」

「っ、私には合わないです。変な感じです」

「そっかぁ… ゆかりちゃんは?」

「美味しいですよ。思ってたより、普通の味でした」

「さっきから〝思ったより〟って言うけど、どんな味だと思ってたの?」

「チョコミントにいい思い出がないので…」

「右に同じくやで」

 

 

 

 さっ、私も飲んでみよっと。

 

 

 

 え、凄い変な味。やめよ、私には無理かも。

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