色の変わった星とパステルカラーの姉妹   作:緑雨

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Part16 お呼び出し

 

 お腹いっぱいです! 締めのチョコミントアイスも、美味しかったです。チョコの甘さの中に、口でシュワっと感じるような爽やかさを兼ね備えたミントの風味が広がります。ざ、チョコミントって感じの味でしたね。余り強くない味だったので、舌が焼けるような痛みもなく、普通に食べられました。葵は、少し物足りなかったみたいで追加で頼んでた。

 

 ショッピングセンターを出て、家に向かって帰ります。迷子にならないように、ちゃんと葵の後ろについて、しっかりと帰りましょ。

 

「…葵、あの鯛焼き、美味しそうだね」

「…そうだね」

 

「あ、たこ焼き売ってる。おいしそー」

「…だね」

 

「いい匂いするね。焼き肉かな?」

「…お腹空いてるの?」

「え!? そ、そんなことないよ? フードコートで沢山食べたし、お腹いっぱいだよー」

「…私、たこ焼き食べようかな」

「じゃあ、僕も食べる」

「やっぱりお腹空いてるじゃん」

 

 ぐぬ… お腹空いてる、空いてるけどさ。幾らでも食べれちゃうし食べたいから、ちょっと我慢しようとしてるんだよ。でも、匂いがすると… お店の看板とか見えるとさ… ね? 思わず食べたくなっちゃうから…

 

 食べ過ぎて太ったりしたら嫌だし… 今は大丈夫だけど、体が戻ったら急に太ったら目も当てられないし。それに、食費がちょっと… 親にも、琴葉姉妹にも迷惑かけちゃうから、ちゃんと我慢しないと。バイトしようかな…

 

「はい、たこ焼き、食べるでしょ?」

「いただきます」

「食べ終わったら走って帰るよ。食べた分運動しないと」

「はーい」

 

 それから、小走りで帰りました。ちょっときつかったけど、葵は余裕そう。なんか悔しいし、ちゃんと運動しよう。そんなことを思いながら、家の扉を開ける。

 

「ただいま」

「ただいま〜!」

「おかえりー、何買ったん?」

「本と服。ほら、私も育ったから。新しい服買わなきゃだし?」

「…そんな変わった?」

「どこ見て言ってんの? 身長とかの話だよ?」

「…そか。ごめんな?」

「〜?」

 

 流行に合わせて買ったわけじゃなかったんだ。確かに、僕より高いし伸びた… いや、僕が縮んでるからあんまり変わってない? ぱっと見てどこか育った感じはしないけど、お腹にお肉が付いちゃったとか? そんなに太った感じもしないけど、大きくなったとしたらそこぐらい… かな。

 

 家に帰ってきたし、部屋で本でも読もうかな。〝美食道〟、気になるよね。美味しい料理のレシピとか、味を引き立てるコツとか、栄養的な食べ物の組み合わせとか。ちょっと、というか結構気になるし知りたいから、楽しみなんだよね。

 

 …あ、エビフライだ。ソースのレシピも書いてある。 …この、〝お好みでアクセントになる調味料〟ってチョコミントもいけるのかな。アクセントになるし、ミントは調味料って言える気もするけど… 流石に、無茶かな。

 

 チョコミントのレシピはなさそう。あったら、葵に作ってあげられたんだけどな。デザートの本とかには載ってるのかな? 今度本を買うときは覚えとこう。

 

 …よし、こんなもんかな。好きな料理のページに付箋を貼っといたし、作る時に確認すればいい。部屋ですることもないし、リビングに戻ろっと。

 

「お、あかりー! 今、暇?」

「うん、暇だよ。どうかしたの?」

「ちょっと、ミコトさんから呼び出しがあってな? 近い内にあかりを連れて家に来てほしいって言われたから、暇なら今から行こうかなって思ってな」

 

 お呼び出し? 料理を食べる係かな? よし、行こう。

 

「わかった。行こう」

「よ〜し! 走って行くで〜!」

「走ってお腹すかせて行こう」

「…多分ご飯じゃないけど。行ってらっしゃい」

「行ってきまーす!」

「行ってきます」

 

 え、ご飯じゃないの? だって料理部からのお呼び出しでしょ? じゃあ何だろ? …急に怖くなってきた。ミコトさんから呼び出されることって何があったかな… 何か怒らせちゃった? 迷惑かけたりしちゃったかな…

 

 よし、すぐに謝れるよう心の準備をしとこう。この前は楽しく歩いた草木に囲まれた道も、不安で足が重い… 走り疲れたんじゃなくて、不安で、ね。扉の前まで、着いちゃったな。 …よし、頑張ろう。

 

「お邪魔しまーす!」

「ふぅー… お邪魔、します」

「蕾ちゃん、緊張しないでいいよ。ゆっくりお話したくて呼んだだけだからさ」

「おはなし… あの、私、何かご迷惑を…?」

「そういう話じゃない。説教話じゃなくて、幾つか提案をしようと思ってるんだよ」

「何のお話なん?」

「まぁまぁ、取り敢(あ)えず座って座って。私は書類取って来るから、ミコト、ちゃんと説明しといて」

 

 ヒメ姉に促されて椅子に座る。真剣な顔、不安にさせないように少し作ったような笑顔が、逆に怖い。説教話じゃないって、それじゃあどんな話をするんだろう。

 

「よし、先ずは何から話そうかな… 茜にもわかるように、この前の喫茶マキの話からしようか」

「蕾がラザニアを10個食べた話なら知っとるよ?」

「違う違う。私達と、ゆかりさんを入れた4人で勉強会をしていた時。蕾ちゃんが高校の課題をやっているのを見てね」

 

 あ、あの話か。適当に誤魔化しちゃったけど、何て言ったかな。

 

「蕾ちゃんは『お兄ちゃんの課題を代わりに…』って言ってたと思うんだけど… あってるよね?」

「はい! あってます!」

「蕾ちゃんは高校に行ってないと聞いたんだけど、高校の勉強もできてるし、年も足りてるし、お兄さんの高校には制度がある。そして私には、ツテがある。だから…」

 

 そこまで言うと、ヒメ姉が机に幾つか書類を置いた。

 

「蕾ちゃんさえ良ければ、どう?」

 

 

 

どのキャラの話が気になりますか

  • あかり(黄色)
  • あおい(水色)
  • あかね(赤色)
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  • ゆかり(紫色)
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