「んぅ…」
「ごめん、眩しかった?」
「うん…」
眩しい日差しで目を覚ます。葵がカーテンを開けたみたいだね。時計時計… 6時か。少し眠いけど、やることがあるし起きないと。
昨日は忙しくてよく眠れなかったんだよね。後で昼寝でもしようかな。
「ご飯ってもう出来てる?」
「まだだけど、作ったほうがいい?」
「じゃあ、僕が作るよ」
「わかった。私はお姉ちゃん起こしてくるね」
料理本を見ながら、軽く作っちゃおうかな。いつも任せてばかりだし、僕も出来ることはやらないとね。これでも前は自炊してたし、ちゃんと作れるからね。材料は… よし、作っていこう。
「おはよ〜」
「おはよう」
「あかり君、何作ってるの?」
「お〜、あかりが作っとるんか〜」
「ベーコンエッグと豚汁」
よ〜し、出来た! 綺麗に目玉焼きが焼けたし、豚汁の味見も… うん、美味しい。お皿に乗せて、お椀によそって、完成!
「いただきまーす!」
「いただきます」
「いただきます。どう、美味しい?」
「美味いでー!」
「うん、美味しいよ。しっかりと
「良かった〜 美味しいって言ってもらえて安心したよ」
自画自賛になるけど、美味しくて箸が進んじゃう。
「ごちそうさま〜!」
「ご馳走様でした」
「お粗末様でした」
お腹も満たせたし、外に… 出る前に、着替えなきゃ。 …よし、これでいいかな。歯も磨いたし、髪飾りも付けたし、靴も履いた。
「行ってきます」
「ちょっと待って、私も行く」
「うちも「お姉ちゃんは課題を終わらせてね」
「…はい」
買ったばかりの服を着た葵と、2人で街を歩く。僕の家を目指して、適当に話しながら歩いた。日差しが強いし、帽子を被ってくればよかったな。
「鍵は… っと、あったあった。開けるね」
「うん」
よ〜し、久し振りの我が家! 髪飾りを取りに来た時以来かな? あの時は、また高校に通えるとは思わなかったな… さ、必要なものを全部回収しないと。
「で、何を取りに来たの?」
「
「制服は新しく買わないとだね。女性用の制服は無いでしょ?」
「…確かに」
そっか、今までの制服は着れないのか。背丈も全く違うもんね。邪魔になっちゃうから、無駄なものは置いてかないと。
「折角だし、他にも本とか持ってっちゃおうか。何度も来るのは面倒だから、今回で必要なのは全部持って帰ろう」
「そうだね。あ、ベランダの植木鉢忘れてたな。枯れちゃったかな?」
「まだ大丈夫じゃない? 時々雨降ってたし、これからちゃんとお世話したらまた元気になるよ」
「…うん。植木鉢も持って行こう」
昔お母さんに貰ってから、枯らさずに育ててきてたんだけど… 忘れちゃってた。なんて名前の花なのかわからないけど、乾燥に強いと信じよう。ミコトさんに聞いたら、この花の名前もわかるのかな。
…よし、これでいいかな。ありがとう我が家、またいつか帰ってくるよ!
「親が帰ってきたらびっくりするだろうね」
「だろうね〜。色々置いてあったのに、すっきりしちゃったし」
「忘れ物がないか確認するために、整頓したからね」
鞄を背負って街を歩く。なんだか懐かしい感じ。2ヶ月前にも背負ってたのにね。色んな事があったし、凄い濃い夏休みだったな。
琴葉家に戻って、荷物を整理して、いつでも高校に行けるように準備は済ませた。勉強もちゃんとしてるし、ミコトさんがクラスも調整してくれるって言ってたし、よし!
遊んだりしながら、夏休みが終わるまで過ごそう。新学期が始まったらまた忙しくなるけど、今は気にしないで遊んじゃおう。自己紹介の言葉とか、当日の朝にでも考えればいいや。
…これで当日に性転換が治ったりしたらどうしよう。
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