色の変わった星とパステルカラーの姉妹   作:緑雨

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Part22 ソファーで寝れます!

 

 家で休んでいた時、ミコトさんから電話がかかってきた。食事のお誘いだったので、すぐ葵に「外で食べてくる」と伝えた。着替えて、走った。そして、沢山食べた。日も暮れて帰ろうかと思った時、ヒメ姉が帰ってきて、僕に泊まってと言ってきた。 …勢いに負けてしまった。

 

「あ、うん。茜ちゃん、ありがとう。よろしくね」

「あの、なんの電話をしてたんですか? やっぱり帰ってこいとか?」

「ううん、蕾ちゃんの着替えを持ってきてもらうの。後でお風呂も入るでしょ?」

「え? はい…」

「…折角のお泊りなんだ。皆で何かしないかい? ここにナンバープレースがあるんだけど」

「それ1人用じゃん」

「それじゃあ、花札はどう?」

「花札… ルールがわかりません」

「じゃ、じゃあ… う〜む…」

「トランプは?」

「それにしよう!」

 

 茜から僕の着替えを貰った後、3人でトランプをしながら雑談することになった。花札もやってみたいから、後でルールを教えてもらおうかな。ナンバープレースは、難しくて苦手。

 

「ねぇねぇ、蕾ちゃんって茜ちゃん達以外の友達の家に泊まったことってあるの?」

「ない、ですね。今日が初めてです」

「お〜、そうなんだ。蕾ちゃんは優しくて可愛いし、色んな人に誘われるのかな〜って思ってた」

「そんな誘われませんし、誘われても行きません」

「ご飯沢山あっても?」

「ご飯につられません!」

 

 そんなに食い意地張ってるわけじゃないです! よっぽどお腹が空いてたら別ですけど、我慢できますから。別に、食いしん坊だと思われてるのはわかってますけど、ちょっと不服。

 

「我が家はいつでも歓迎だから、何度でも泊まりに来てね」

「あ、はい、わかりました」

「喉乾いたし、お茶取ってくるね」

「は〜い」

「…ほんと、今日は無理やり泊まらせてしまって申し訳ないね」

「…だいじょぶです」

「あ、ミコト〜! お風呂の準備おねが〜い」

「わかった、やってくるよ」

「…お風呂、かぁ」

 

 お風呂、一番最初と一番最後、どっちがいいんだろう。僕が入った後に入るのって嫌だったりするのかな。体は女の子だし、気にならないのかな。2人が入った後に入るってなると、ちょっと意識しちゃうかも? そんな経験ないからわからないや。

 

 あ、今日ってどこで寝るのかな。ベッドは2人分しかないだろうし、敷布団でも使わせてもらおうかな? 別に、ソファーでもいいんだけどね。

 

「ヒメ姉さん、私ってどこで寝ればいいですかね?」

「…う〜ん、考えてなかったな。私のベッドで寝る? 2人で寝れるけど」

「いや、それだとヒメ姉さんに迷惑かけちゃいますし」

「大丈夫だよ? というか、他にベッドないし、布団も余ってないんだよね」

「あ、じゃあ、私はソファーで寝ます」

「だめだめ、体痛めちゃうよ。別にベッド狭くないよ?」

「お湯入れてるよ。で、なんの話してるんだい?」

「寝る時の話です。どこで寝ようかなぁって」

「なるほど… ヒメと一緒に寝るのはやめたほうがいいよ、寝相が悪くて蹴飛ばされる」

「そんな悪くないよー!」

「いや、凄く悪いさ」

「そう、なんですね…」

 

 ミコトさん、僕がヒメ姉と寝ないように話を進めてくれてる? さっきまでお風呂場にいたから僕らの会話は聞こえてないと思うけど… 多分、部屋に戻ってきてすぐに察してくれたんだよね。やっぱりすごいな、ミコトさん。どうしよ、違ったら。

 

 まぁ、なんであれ。ここは上手く流れに乗って床かソファーで1人で寝るって話に持っていこう。まだ暑いし、掛け布団がなくてもなんとかなる。

 

「それに、蕾ちゃんは私やヒメよりも背が低いし軽い。少し蹴っ飛ばしたらベッドから転がり落ちてしまうかもしれないよ?」

「でも、寝相はミコトも私と大して変わらなくない?」

「そうなんですね… じゃあ、私はやっぱりソファーで…」

「ソファーは良くない、ちゃんとベッドで寝ないと」

「そうそうー! 蕾ちゃん、私と寝よー!」

「ヒメと寝るのは危険だよ。私と寝よう」

 

 ど、どっちと一緒に寝るのも嫌… でも、どっちかは答えないとだよね。ミコトさんなら、事情もわかってくれてるし、部屋の床で寝させてくれるかな? というか、多分、僕のことを考えて提案してくれてる… んだよね。ヒメ姉には悪いけど、ミコトさんの部屋で寝させてもらおう。

 

「そ、それじゃあ、私はミコトさんのお部屋にお邪魔しますね。またいつか、機会があったらヒメ姉さんのお部屋で寝ます」

「むぅ… ミコトが余計なことを言うから…」

「今日たくさん料理を作ってあげたからね、私のほうが好感度が高いんだよ。残念だったね、ヒメ」

「…後で殴る、絶対殴る」

「あ、あはは… 暴力は、いけませんよ?」

「わかってるよ。 …そうだ蕾ちゃん、お風呂入ってきなよ。私は後で入るからさ」

「わかりました。お先に入らせてもらいますね」

 

 着替えを持って、お風呂場に向かった。脱衣所で服を脱いでいる時、「痛っ!」って大声で聞こえてきたけど、気にしないことにしよう。さ、お風呂でゆっくり休もっと。

 

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