私がヒーローになるまでの物語   作:十六夜 蓮

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2話 出会い

 

 

「またゴミが置かれている……」

蓮は日課である海浜公園までランニングしていた。

ランニングルートにある海浜公園があるのだが、公園とは言えないような場所だ。砂浜にはゴミが散乱しひどい時には廃車されているだろう車が何台もあった。

「もー先週も綺麗にしたのに……」

蓮は走るのをやめてゴミを回収しようとした。

「ゴミ袋は持って来てないから、一旦一か所に集めよう」

蓮がゴミを集めていると近くから誰かの声がした。

音がする方へ耳を向けてみた。蓮の個性『馬』は常人より優れた耳を保有しており集中することで1キロ離れた場所でも聞き分けられる。

 

「私の個性、ワン・フォー・オールはいわば何人もの極まりし身体能力が一つに収束されたもの!生半可な体では受け取りきれず、四肢が爆散する!!」

この声って……!

蓮は何度もこの声をテレビの画面から聞いていた。

 

「最近の若いのは派手さばかり追い求めるけどね……ヒーローってのは、本来奉仕活動! 地味だ何だと言われても! そこはブレちゃあいかんのさ…この区画一帯の水平線を蘇らせる!! それが君のヒーローへの第一歩だ!!」

 

「この区画一帯の水平線を蘇らせる!それが君のヒーローへの、第一歩だ!」

蓮は声がする方へ向かうとそこにはNo1ヒーローオールマイトがいた。

 

「おおおおおおオールマイトおおおおお!!!!!」

「へ?」「え?」

 

蓮はオールマイトの行動に尊敬しており、オールマイトを超えるヒーローになるためいつも彼の出る番組は見ていた。

「え!?なんでここにいるんですか!?あっ、色紙持ってくるの忘れたー……あたしのバカバカ、でもやっぱりカッコいいなぁ

「あーすまいないが私がここにいるこは黙ってて欲しいのだが……」

「は、ハイ!!勿論黙っています!!」

 

「あ、まずい時間が……」

 

オールマイトから蒸気が出てきて体を覆い隠した。

 

「オールマイト大丈夫ですかああああ!?」

蓮は思わず声が裏返ったが蒸気から服装や髪の色が同じ骸骨が皮を被ったような男が出てきた。

「やってしまった……」

 

 

「つまり、オールマイトは5年前に大怪我したせいでその姿になってしまい今じゃ制限時間ありでヒーロー活動している、ということですか?」

「間違ってないよ、今は後継者である彼を育て始めるところなんだ」

「あ、あの僕緑谷出久です!(女子としゃべちゃった!!)」

緑谷出久、生まれてから今まで女子とのまともな会話がないため緊張していた。

「あたしは、十六夜蓮!よろしくね出久君!!」

「(出久君!!??)」

「十六夜少女はなぜここにいたんだい?」

「あたしは、ここら辺をトレーニングとしてランニングしていたんです。そしたらあたしがゴミ捨てしていた場所にまたゴミが置いてあったんです。そしたら何が潰される音がしたんで耳をすませてみたんです」

耳をピコピコ動かしアピールした。

「トレーニングということは君もヒーローを目指しているのかい?」

「ハイ!雄英に向けてトレーニング中です!」

緑谷は自分と同じように目の前にトレーニングをしている蓮を見て人一倍努力しないといけないと思った。

「そうか、つまり緑谷少年と同じということか」

「出久君も?頑張ろうね!!」

「は、はい!!」

天真爛漫な笑顔に心臓バクバクしながら返事をした。

「そ、それと十六夜少女は、ど、どこから聞いていたのかな?」

「えっと確か『私の個性、ワン・フォー・オールはいわば何人もの極まりし身体能力が一つに収束されたもの!生半可な体では受け取りきれず、四肢が爆散する!!』だったような?」

「そ、そうか(大事な部分全部聞かれてしまった!!)」

「ワン・フォー・オールってオールマイトから出久君に譲渡されるのですか?」

「そうだね、すまないがこの事も秘密にして貰えないかな?」

「わかりました!」

ワン・フォー・オール、何人もの人が力を培い次の人に渡し力を培いまた譲渡する個性。

「まるであたしの”ワン・フォー・ホープ”みたいですね!!」

 

「え?」「な!?」

 

「?あれあたし今何言って?」

そうだワン・フォー・ホープなんて言う個性は持ってないのにどうして……

 

 

 

呼吸がなんだか苦しくなってきた。

 

 

 

知らない記憶が流れ込んでくる。

 

 

 

アツイ、クルシイ!!

 

 

 

『……サン!!』

『キタサン!!』

『キタサンブラック!!!!』

 

 

 

ずっと呼び掛けているのは誰なの!!

 

「十六夜さん大丈夫顔が真っ青になっているよ!?」

「ハァ……ハァ……ワン・フォー・ホープ……トレーナーさん……だ、だれの記憶なの!?」

「十六夜少女落ち着きたまえ!!」

「違う!!あたしの……名前は……あの世界での名前は!!

 

 

 

 

あたしの名前はキタサンブラック

 

 

 

 

「ハッ!」

「よかった!オールマイト目が覚めました!」

「本当かい!!大丈夫かい十六夜少女!?」

「お陰様で……あたしあの後どうなりましたか?」

「あの後君は気絶したんだ、覚えてる?」

「いえ、何かが一気流れ込んでくる感覚はあったけど……でも、ワン・フォー・ホープってのはわかりました。確か、ワン・フォー・オールも力を代々受け継いで来たんですよね?ワン・フォー・ホープも力を受け継いできました」

「似た個性が反応しワン・フォー・ホープが発動したとしか考えられないな」

「少し使ってみますね!せぇーの!!!!」

 

ゴミ山に向かって拳を振りぬくとゴミ山を貫通し海を割っていった。

 

「これほどとは……」

 

「す、すごい。十六夜さんの元々の個性もプラスされて強力な個性になっているんだ。確か、十六夜さんの個性は『馬』だから脚力になるとこれ以上のパワーになる。でもこれ以上にパワーが上がったらオールマイトの以上のパワーになるのかブツブツブツ」

 

「落ち着きなさい!」

オールマイトがブツブツ独り言を言っているチョップした。

「予想以上のパワーだ、すごい力だよ十六夜少女!」

「あたしも驚きました。今のがまだ5%ぐらいです」

「(今ので5%……彼女がヒーローを目指してくれて助かった)」

「でも、どうしてこんな力が……」

「いったいいつから引き継いだのか。心当たりはないかな?」

「わかりません、いつ引き継いだのかも……」

「前の世界……」

緑谷がボソッと声にした。

「十六夜さんが気絶前に言っていたんだ。『あの世界での名前は』って」

「ということは、十六夜少女は異世界人!!??」

「えぇ!!??生まれも育ちもこの世界ですよ!!」

「も、もちろん一つの考察だよ」

「謎が深まるばかりだな」

「ハイってホントは出久君のトレーニングだったの邪魔しちゃった!!ご、ごめんね出久君!!」

「き、気にしなくていいよ十六夜さん」

「とりあえず緑谷少年は雄英を目指しているんだろ?」

「は、はい!雄英はオールマイトの出身校ですから、いくなら絶対雄英だと思ってます……!」

「この行動派オタクめ!クゥー!!しかし、前にも言ったがヒーローとは無個性で成り立つ様な仕事じゃない。悲しいかな、現実はそんなもんだ。ましてや雄英はヒーロー最難関、つまり!」

「入試当日までの残り10ヶ月で器を完成させなきゃいけない……」

「そこでこいつ!私考案!目指せ合格アメリカンドリームプラン!ゴミ掃除をより確実にクリアするためのトレーニングプラン!生活全てをこれに従ってもらう!」

オールマイトから渡されたプランは蓮も見た。

事細かにトレーニングも書かれており睡眠時間も乗っていた。

「ぶっちゃけね、超ハードこれ、ついてこれるかな?」

「それりゃもう、他の人より何倍も頑張らないと僕はダメんだ…!」

 

既に彼にはこのトレーニングを挑む気満々だった。

 

「十六夜少女は来てくれるかな?君の個性『馬』と『ワン・フォー・ホープ』を確認したい」

「ハイ!!」

 

 

「(ワン・フォー・ホープ……ワン・フォー・オールの様に歴代の継承者の力を引き継ぐ個性。しかし、ワン・フォー・オールはオール・フォー・ワンから誕生した個性。あの個性は一体……)」

 

 

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