私がヒーローになるまでの物語   作:十六夜 蓮

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4話 入試試験

実技試験の会場は町一つを再現された場所だ。既に多くのものが待機していた。

「いっちにー、さんしー、いっちにー、さんしー……」

蓮はストレッチしてその時が来るまで待っていた。

「(大丈夫、たくさんトレーニングしてきた……オールマイトや出久君と沢山トレーニングした。一年前より確実に強くなっている!)」

「ハイ、スタート!!」

突然の開始宣言でほぼ全員が出遅れたが蓮だけが反応できた。

「どーした!?実戦にカウントダウンなんざねえんだよ!走れ走れ!賽は投げられてんぞ!ほら、あの黒髪ケモミミっ子と緑の癖毛はスタートしているぜ!!」

個性『馬』のお陰で他人よりも早くスタートダッシュができ、ビルの屋上まで跳躍した。

 

「なんだあいつ!?速過ぎる!?」

「空も飛んでいやがる!あいつの個性なのか!?」

 

多くの受験生が戸惑う中、蓮は屋上から仮想ヴィランが放つ鉄の臭いとロボの駆動音を感じていた。

「あっちにたくさんいる……」

跳躍してビルを伝っていった。

「ヒョウテキハッケン!!ブッコロス!!」

「え、怖いんですけど?」

蓮に襲い掛かってくる仮想ヴィランの攻撃をヒラリと避け胴体に拳が貫通した。さらに一体突っ込んで来たが仮想ヴィランの頭上を飛び越え後ろ取ったところ回し蹴りで機能停止させた。

「(やっぱり、思っていた以上に脆い!)」

「いよーし気合い入れていくよ!!」

気にせず仮想ヴィランをたおしていった。

「せい!!」

走るスピードを緩めずに出合い頭のヴィランをなぎ倒していった。

「ハァー!!」

両手から気のエネルギー弾、気弾でヴィランを破壊していった。

 

 

「ふぅーだいぶ倒した」

まだ稼ごうとした時だった。

 

「逃げろ!!」

「なんだよアレ!?」

「あんなデカいの聞いてない!!」

 

かなり大きい大型ヴィランが受験生に迫っていた。

「あれが0Pヴィラン……」

逃げている受験生と反対に0Pヴィランに向かった。

「すっごく大きい……でも大きいだけですよね!!」

舞空術で空を飛びヴィランよりも高い場所で止まった。

「(この技、お借りします!)」

蓮は腰を低くした。

 

 

「かぁ……」

両手を腰の後ろに置いた。

 

 

「めぇ……」

掌で体にある気が一つに集まっていった。

 

 

「はぁ……」

やがて光が生まれた。

 

 

「めぇ……」

その光は大きくなり掌から光を発していた。

 

 

「波ああああああああ!!!!」

 

 

放たれた光線は0Pの頭を貫通し、行動不能にした。

 

「もう大丈夫ですよ皆さん!!」

「あたしが来ました!!」

 

「す、すげーなんだあの個性は?」

「レーザーを出す個性なのか?」

「でもあのパワーは?」

 

「あ、怪我してますね。あたしの気を分けますよ」

気を怪我した人にわけよう。ヒーローはヴィランを倒すだけじゃなく助けるのもヒーローだからね!

あたしはかなり稼いだと思うから大丈夫だと思う。

「あ、ありがとう助かったよ……」

「いえいえ、頑張ってください!」

 

何人か治したら試験終了の合図が鳴った。

「怪我した子はって全員無傷?(治癒系の個性の子がいるのかい?)」

「あたしが治しまた。と言っても簡易的な応急処置なので……」

「どこが簡易的な応急処置だよ、完全に治っているじゃない……」

そこからリカバリーガールと名乗るヒーローからお礼の言葉を受け取り雄英高校入学試験が終了した。

 

 

「実技総合結果が出ました」

ミッドナイトの声と共に出てきた成績上位10名の結果がモニターに表示された。

順位
  氏名:VILLAN+RESCUE=合計

1位
十六夜蓮:78+80=158

 

1位
緑谷出久:85+73=158

 

3位
爆豪勝己:77+0=77

 

4位
切島鋭児郎:39+35=74

 

5位
麗日お茶子:28+45=73

 

6位
塩崎茨:36+32=68

 

7位
拳藤一佳:25+40=65

 

8位
飯田天哉:52+9=61

 

9位
鉄哲徹鐵:49+10=59

 

10位
常闇踏陰:47+10=57

 

おぉ、さすが十六夜少女と緑谷少年だ。宣言通り二人とも主席だ。

もちろんこの二人からはほかの教師の目に留まった。

「合計が100P超えるのは珍しいのに150P越えとは……」

「この緑谷出久は何度見てもすげぇな! あのデカイのを一撃粉砕! 最初見た時は思わずYEAH! って叫んじまったよ!」

「こちらの十六夜蓮もすごいぞ、仮想ヴィランに向けて撃った光の弾が全弾命中。あれほど、小さい弾を当てるのは流石としか言えません」

プレゼントマイクとスナイプが称賛した。

「僕としては、2人のレスキューポイントの高さに注目したいですね。ヒーローとは、ただヴィランを倒せば良いと考える若者も少なくない中、この2人は自分達の“個性”が他人を助ける為にもある事をよく理解している。素晴らしい事です」

「ソシテ、コレダケノ高得点ヲ叩キ出ストイウ事ハ、周囲ノ状況ヲ素早ク察知スルダケノ広イ視野ヲ持ッテイルトイウ事。将来ガ楽シミナ逸材ダ」

「この二人は主席だね、みんな異論はないね」

教師一同が異論はなかったようだ。

 

 

 

あれから一週間特に何事もなかった。

自分のできることはやった。今更不安もない。

「夢を見せてくれた人、ありがとうございます。気の使い方でたくさんできることが増えました」

やっぱり気の習得でできることが増えた。気功波や気をわけることによる治療がすごく助かる。

「れ、れれれ、れ、蓮!届いたよ!」

「ありがとうお母さん!少し一人で見てくるね」

雄英の合格通知を持って渡してきた。

 

 

封を開けると円形の機械が入っていた。

『私が投影された!!』

「オールマイト!?これ雄英から通知書なのに?」

『HAHAHA!!何故私が映っているのか疑問なんだろう?実は今年度から私も雄英の教師になったからだ!』

「(てことはオールマイトの授業が受けれるってこと!?)」

『それでは、十六夜少女の試験結果を発表しよう!……筆記試験五教科合わせて499点!!問題なく合格だ』

「(一問間違ってたか~)」

『そして実技の方だが……ヴィランポイント78P!!この点数は過去のポイントを上回っていて間違いなく合格なのだが、我々が見ていたのはヴィランポイントだけではない。まずは、この映像を見てくれ』

流れてきた映像にはあたしが他の人に気を分けているところだった。

『怪我をした受験生の怪我を直したり救助活動を行っている様子だ。我々雄英が見ていたのはヴィランポイントだけではない。審査制のレスキューポイントも存在していた!人助けを、正しいことした人間を排斥しちまうヒーロー科などあってたまるかって話だよ!綺麗事?上等さ!ヒーローってのは命懸けで綺麗事を実戦するお仕事だ!!』

 

『レスキューポイント80ポイント!!合計158ポイントの首席合格だ!!ついでに緑谷少年も主席合格だ!!君たちは過去の記録を塗り替えた!!しっかり伝わったぜ『君が来た』ってな!!』

 

『来いよ!!十六夜少女!雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ』

 

「や、やった……やった!!」

雄英に合格して大声で歓喜の声を上げた。声に気付いたのか部屋の外で盗み聞ぎしていた両親は涙を流した。

「でもこれはまだヒーローへの第一歩だ。寧ろこれからが」

「蓮、とりあえず難しいことは考えるな!入学した後のことを考えているんじゃないか?」

「う……」

「今は合格したことを祝いましょう!」

「そうと決まれば、社員全員呼べ!!いまから合格祝いだ!!」

 

 

 

こうして、十六夜蓮のヒーローへの道が始まった。

だが、彼女は知らない。自分が何者かを、その名前の意味を。

彼女を手に入れようと目論む人物がいることも……

 

 

 

「ボス、ヴィラン連合から提供があった脳無とやらのお陰でこいつを動かせそうです」

あの力に対抗できるのは今はこいつだけだ。慎重にメンテナンスをしろ

暗い研究所の中で30人ほどで人が1人入りそうなカプセルで作業をしていた。その中央には一つのモニターがあり[SOUND ONLY]と書いてあった。

私の力を完全にするにはあの力がやはり必要だ。手に入ればこの宇宙、この世界は我々のものだ。彼女二人の居場所が見つからない以上我々はこの少女を狙うしかない。せいぜい、我々が来るまでヴィラン連合とか言う組織に殺されるんじゃないぞ十六夜蓮

カプセルの中には黒髪で色白の男性がいた。そして彼には猿の様な尻尾が入っていた。

「心拍確認、脳波を確認しました。蘇生しました」

ご苦労だ……おかえりかな?……それとも久し振り……いや、君とは初めましてだね……

 

カプセルの中にいた男は目を開けた。その目は青色の目(・・・・)をしていた。

 

今日から君は私の奴隷だ……よろしく十六夜蓮(・・・・)……

 

 

 

 

悪意は着実に力を手に入れて来た……

 

 

 

しかし、希望はあるどんなときでも……

 

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