お昼休み
エマ「・・・」
エマ「はぁ・・・」
侑(あっ・・・エマさんだ)
侑(スマホを見てため息ついてる・・・)
侑(今日は果林さんと一緒じゃないんだ・・・?)
エマ「・・・はぁ」
侑(あれは・・・エマさんの家族写真?)
侑「エーマさん♪」ポンッ
エマ「ゆ、侑ちゃん・・・!? び、びっくりした~」
侑「あ・・・ごめんね、驚かせちゃって」
エマ「ううん、平気だよっ どうしたの?」
侑「なんだか元気無さそうだなぁ~って」
エマ「そ、そう? わたしは全然平気だよ~♪」
侑「エマさんっ」ニギ
エマ「ふえっ」///
侑「無理しなくて大丈夫ですよ」ギュッ
エマ「侑ちゃん・・・いきなり大胆すぎるよ~」///
侑「ごめんなさい、さっきエマさんがスマホ見ながらため息ついてるのを見ちゃって・・・」
エマ「あぁ・・・これね、この前一時帰国したときに撮った家族写真なの」
エマ「家族のみんなと会えば少し落ち着くかなって思ってたんだけど・・・」
侑「ホームシック・・・ですか?」
エマ「そう・・・なのかなぁ」
エマ「わたし、侑ちゃんより年上なのに情けないよね」
侑「そんなことないよ・・・!」
エマ「・・・侑ちゃん」
侑「エマさん、年長者だからとか、そんなの関係ないよ」
侑「スイスに帰ったときも、長女として張り切り過ぎて、ゆっくりできなかったんじゃないですか・・・?」
エマ「・・・」コクッ
侑「やっぱり・・・」
侑「エマさんが影でみんなのこと支えてくれてるの、いつも見てますから」
侑「・・・だから、私の前では張り切らなくて大丈夫ですからね?」
エマ「うん・・・♪ ありがと、侑ちゃん♪」グスン
果林「・・・・・・」ジー
果林「なるほど? 最近エマの様子がおかしいと思ったらそういうことだったのね」
果林「ふふっ・・・全くあの子ったら、私に相談しないなんて水臭いんだから」
果林「でも・・・」
果林「侑を独り占めにするのは、ちょっといただけないかもね・・・?」
放課後
歩夢「・・・」
歩夢「あっ、侑ちゃんっ! 授業終わった?」バッ
侑「あ、歩夢・・・!? もしかしてずっと待ってたの?」
歩夢「もちろんだよ! 侑ちゃん、一緒に帰ろ?」
歩夢(こうして待ち伏せしないと、かすみちゃんに横取りされかねないからね・・・)
モブ「・・・あの子、また教室の前で待ち伏せ?」ヒソヒソ
モブ「高咲さん、ちょっと困ってるよね・・・?」ヒソヒソ
侑「・・・・・・」
歩夢「どうしたの? 侑ちゃん?」キョトン
侑「ううん、何でもないよっ」アセアセ
歩夢「・・・?」
侑「行こっか、歩夢・・・♪」
カツッカツッ
果林「侑、ちょっといいかしら?」
侑「果林さん・・・?」
果林「ちょっとね、次のライブのことで相談したいことがあって・・・」
歩夢「ごめんね果林さん、私たち今から帰るところだから・・・」
果林「歩夢に聞いてるんじゃないの」バッ
歩夢「・・・っ!?」ビクッ
果林「さぁ、侑? エマも部室で待ってるの」
侑「エ、エマさんも・・・?」
侑(もしかして相談ってエマさんのことなんじゃ・・・)
果林「侑?」ウインク
侑「あっ・・・」
歩夢「侑ちゃん・・・?」
侑「・・・歩夢、ごめん 今日は先帰ってて」
歩夢「えっ・・・」
果林「それじゃあ侑のこと借りていくわね」スタスタ
歩夢「・・・・・・」
歩夢「果林さん・・・」ギリッ
保健室
侑「あれ・・・? 果林さん、ここ部室じゃなくて・・・」
果林「そう、保健室よ」
侑「え・・・」
果林「入って?」
ガラガラ
果林「エマ、侑を連れてきたわよ」
エマ「果林ちゃん、ありがとう~」パァァ
侑「エマさん・・・!?」
エマ「ごめんね~侑ちゃん、今から帰るところだったよね?」
侑「ううん、平気だよ・・・! それよりエマさん、何があったの?」
エマ「えっとね・・・うぅっ」ズキッ
侑「エマさん・・・!? 頭痛がするの? 大丈夫・・・?」
果林「私が説明するわ」
侑「・・・」コクッ
果林「・・・エマはつい最近までスイスに一時帰国してたでしょ?」
果林「日本は海外に比べて湿気が多いから、急に環境が変わって体調を崩してしまうことがよくあるの」
果林「それに加えて毎日のトレーニングがたたったのでしょうね・・・」
侑「そうだったんですか・・・」
エマ「うん・・・心配かけてごめんね? こんなの大したことないから・・・」フラッ
侑「エマさんっ! 私こそ、エマさんが辛いのに気付いてあげられなくてごめんなさい・・・」
エマ「だ、大丈夫だよ~、侑ちゃんも果林ちゃんも心配し過ぎだよ~」
侑「エマさん・・・」
果林「今日のところは、私の家に泊まって行ったら?」
エマ「そ、そんな・・・果林ちゃんに悪いよぉ・・・」
果林「そんな気遣いなんて無用よ? 私とあなたの仲なんだから」
果林「それに、あなたの家より私のマンションの方が近いでしょ?」
エマ「果林ちゃん・・・」グスッ
侑「それなら私も付き添います! 果林さん一人に負担をかけるわけにはいかないし・・・」
果林「ありがとう侑、そうしてくれると助かるわ♪」ニコッ
エマ「いいの・・・? 侑ちゃん?」
侑「心配しないで、私たちスクールアイドル同好会のメンバーでしょ?」ニコッ
果林「それに、こんなことがあろうかと、侑とエマが泊まれるように準備もしてあるからね♪」
侑「えっ、そ・・・そうなんですか!?」
エマ「ふふっ・・・♪」
エマ(ほんと、侑ちゃんも果林ちゃんも優しすぎて好き好きだよ~♪)
果林の部屋
侑「お、お邪魔しまーす・・・」
侑(こ、これが果林先輩の部屋・・・!)
果林「自分の家だと思ってくつろいでいいからね♪」
侑「は、はい・・・っ」アセアセ
果林「エマ、あなたはベッドで横になって待ってて」
果林「温かいスープ作ってあげるから」
エマ「うん、ありがと~果林ちゃん♪」
ririririri・・・♪
侑「あっ・・・メッセージ来てる・・・」ピッピッ
エマ「・・・・・・」
侑「えーっと・・・今日は果林ちゃんの家に泊まることに・・・っと」
エマ「侑ちゃん」低音ボイス
侑「・・・ど、どうしたの? エマちゃん」ビクッ
エマ「誰から?」ニコッ
侑「あ、えーっと・・・その・・・」
エマ「歩夢ちゃんから?」
侑「そ、そうなんです・・・部屋が隣だから、多分心配してるのかなーって・・・」
エマ「ふーん・・・じゃあ侑ちゃんが家に帰ってきたら歩夢ちゃんも音で分かったりするの?」
侑「そうですね、あとベランダから部屋の電気が付いてるのが分かったりとか・・・」
エマ「ふーん・・・そっかぁ」
エマ「・・・・・・」
侑(エマちゃん・・・なんかいつもより声が低くてちょっと怖い・・・)
果林「お待たせ~♪ 熱いから気をつけてね♪」
エマ「わぁ♪ 果林ちゃん、ありがと~♪」パァァ
侑(やっぱり気のせい・・・だよね・・・)
『果林ちゃんには、私がフーフーってしてあげるね♪』
『もう、エマったら子供扱いしないでちょうだいっ』
『あはは♪ エマさん、すっかり元気になったみたいで良かった♪』
『うん♪ 侑ちゃんのおかげだよ~♪ 本当にありがと♪』
歩夢「・・・・・・」
歩夢「璃奈ちゃんに盗聴器作ってもらっておいて正解だったかも」
歩夢「これなら離れてても侑ちゃんを感じられるね」ニコッ
歩夢「でも・・・」
『侑ちゃーん、後で一緒にお風呂入らない?』
『え、えぇ!? エ、エマさん・・・何を急にっ』///
『エマ? 病人が何を言ってるのかしら? あなたは私が洗ってあげるから、侑は後で私と一緒に入りましょ?』
『それなら私も一緒に入りたーい♪』
『ダメよ、流石に三人は狭いもの・・・うふふ♪』
『それに・・・』
『歩夢が聞いてたらヤキモチ焼いちゃうかもしれないでしょ?♪ うふふ♪』
歩夢「・・・・・・」
歩夢「まさか果林さんとエマさんも、侑ちゃんのことを狙ってたなんて・・・」
歩夢「エマさんも仮病を装って無理やり侑ちゃんを私から引き離そうとしたとか・・・?」
歩夢「あの二人はちょっと油断できないかもね・・・」
歩夢「対策のために、璃奈ちゃんにまた新しい"道具"を作ってもらわなくちゃ♪」
侑ちゃん観察日記
◯月✕日
かすみちゃんが校門で待ち伏せしてたから、私は音楽科の教室の前で侑ちゃんを待つことにした。
でも、侑ちゃん待ち伏せ作戦は失敗・・・。
まさか果林ちゃんに邪魔されるとは思わなかったなぁ。
あの後すぐに部室に寄ってみたけど、誰もいなかったし・・・。
もしかして、エマさんも共犯?
そういえば、スイスに帰るとき侑ちゃんのこと家族に紹介したい・・・とか言ってたっけ。
あと、音楽科の子たちも警戒しておかなきゃいけないよね・・・。
勝手に侑ちゃんのこと好きになられても困るもんね。