オーバー×フロンティア   作:牡羊様

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吸血鬼との遭遇

「今日はお疲れ様でした!ではまた明日の朝……!」

 

「お疲れ様です」「お疲れ〜」「お疲れ様」

 

各々が挨拶を返し別れる。

 

俺達は薬草採取が終わり、もう日が落ちていた為に1度カルネ村へと戻り村長の勧めもあってカルネ村で一泊してからエ・ランテルに帰還する事にした。

 

という事で俺はカルネ村のとある家の部屋を借りている。

 

俺は硬いベッドに寝転びながら天井をボーっと眺めていた。

 

あぁー、モンスターが弱ェェェェ……

 

まだ俺の冒険者ランクが低いからなのかエンカするモンスターが全部弱い……!

 

流石に最高ランクになれればモンスターも必然的に強くなるんだろうが…現状エンカするモンスターが全部弱いとかあるのか?

 

おかしいな、ステータスはLUKにも結構降ってきた筈なんだが……

 

そもそも旧大陸や新大陸でレベルを上げてるであろうプレイヤーがここ、つまり新マップに来ると想定されているのならもっとモンスターは強くていいはずなんだが……

 

そういえばあのハムスター…どれくらい強いのだろうか……森の賢者 とかいうご大層な名前を持ってんなら弱い筈が無いんだが…………今はモモンに忠誠を誓ってるとか言ってたよなぁ。

 

流石に今更戦う事なんて出来ないし………いや、襲撃イベントはワンチャンありか?一回男になって襲ったら俺ってバレねぇし……

 

夜に襲撃……夜襲夜襲…リュカオーンか……

 

あ!!!

 

サンラクは頭で電球が光ったようにある事をひらめき身を起こす。

 

ハッハー!!俺は天才かもしれんねぇ!

 

何か懐かしいな。

 

頭に浮かぶのはこの傷を付けられたあの日

 

夜には危険なモンスターが出ると言われ真っ先に外へ飛び出し夜のモンスターと戦っている最中アイツが現れた。

 

流石にリュカオーンみたいな奴が出るとは思わないが、しかし……

 

夜だからこそ湧くモンスターが居るはず!

 

そう思ってサンラクは部屋に取り付けられていた窓から外へと飛び出す。

 

――――――――――――――――――

 

という事で現在トブの大森林奥地。

 

「大分奥まで来たな……」

 

サンラクは夜行性のモンスターを狙うべく探索をしているものの一行に目当てのモンスターと出会わない。

 

やっぱここら辺は雑魚モンスしか居ないって設定で決められてんのかねぇ…

 

そう思いながらもどんどん足を進める。

 

……!…風景が少し変わったな……

 

サンラクが走っていると木が段々と少なくなっている事が分かった。

 

大分開けてきたな。見通しも良くなってきた……もしかして森を抜けたのか?

 

そう思って辺りを見渡していると……何処からか悲鳴が聞こえた

 

……?!…モンスター?いや、今のは人の悲鳴…どこだ?

 

サンラクは声の聞こえる方向を特定するべく耳をすます。

 

今度はさっきとは違う声の主であろう者の悲鳴が聞こえる。

 

……こっちか…!!

 

サンラクは走り、走る方向に複数人の小さい人影が見え始める。

 

それを確認すると更に速度を上げ近付く。

 

そしてようやくサンラクの声が聞こえる範囲へと到達する。

 

「大丈夫ですk……?!…」

 

そこには無惨に殺されたのであろう内蔵や手足、頭などが転がっている死体の山。そしてその近くに立つ女4人。

 

まるで血が通ってないような白い肌を持つ女3人。2人は長い黒髪に露出の多いドレス姿の大人の女。もう1人は赤と紫を基調としたボールガウンとヘッドドレスを来た白髪の幼女。

 

そして2人の色白黒髪女に捕まるように無抵抗なまま腕を掴まれている赤髪の女冒険者。

 

「あなたは……」

 

確かエ・ランテルでの宿屋でモモンに突っかかっていた女冒険者か?

 

色白女3人が俺の存在に気付いたらしく睨みをきかしてこっちを見ていた。

 

「チッ……また邪魔が……!!」

 

そう言ったのは色白幼女

 

邪魔……?まぁ、状況から見て明らかに味方では無いわな…

 

サンラクはそう思い後ろに背負っていた別離れなく死を憶ふを構える。

 

「お前達はコイツを殺せ!私は森の中にいる人間を殺す!!」

 

色白幼女は色白黒髪女に命令して急いで森の方へと走り出した。

 

「って、おい!!待ちやがれ!」

 

サンラクも色白幼女を追おうと足を踏み出すが目の前に色白黒髪女が現れ邪魔が入る。

 

「一応確認するがお前らプレイヤーじゃないよな?」

 

おっけー反応無し。って事は仲間の幼女もプレイヤーじゃないのか?

 

てかよく見ると目の色が人間のそれじゃねぇよな。瞳孔の部分は赤くなってるし白目の部分は真っ黒だ。

 

そう考えていると色白黒髪女の1人が近付いてくる。

 

「攻撃してくるってことはもちろん、逆に攻撃される覚悟もあるよな?」

 

サンラクは身構え相手の行動を待つ。

 

色白黒髪女は急にサンラクの目を見て睨みつける様に目に力を入れた。

 

サンラクは相手が何かをしようとしたと一瞬で察しさせないとばかりに前へでて首を切る。

 

「……!…」

 

切った首は胴体から離れ宙へ浮く。その断面からは血が吹き出さず、まるで無機物のように首が地面へ落ちる。

 

首が地面へ落ちるとその死体はやがて赤い粒子となってパラパラと細かくなり消える。

 

コイツ……やっぱ人型のモンスターか何かか?見た目からして吸血鬼(ヴァンパイア)か?

 

サンラクは残った1人の吸血鬼に向き直る。

 

サンラクは残った吸血鬼へと一気に近付き斬り伏せようとする。

 

しかし吸血鬼が向かってくるサンラクに手のひらを向けていた。

 

瞬間、サンラクがいる場所に衝撃波が加わり砂埃が立つ。

 

吸血鬼はニヤついて殺したであろうサンラクの死体を確認するべく砂埃が止むのを待つ。

 

「笑うのは勝ってからにしな!」

 

吸血鬼の後ろから聞こえるサンラクの声。吸血鬼は向き直ろうとするが遅く、首に冷たい感覚が走りそして視界が下へ下へと落ちていく事が分かった。

 

「ん〜、倒しても素材を落とさないってのはコスパが悪いな」

 

サンラクは粒子となって消えた吸血鬼の死体を見つつ、色白幼女が森の方へ走っていった事を思い出す。

 

「あ、アイツ……!さっきの大人吸血鬼に命令を出してやがったが……アイツが親玉か?」

 

ま、丁度いいや。他のモンスターとは違う雰囲気があったし、ちょっくら喧嘩売りに行くか!

 

そう思ってサンラクは森の方へと走って行った。

 

――――――――――――――――

 

おっ、あれか?

 

サンラクが走る先、そこにはさっきの吸血幼女と思われる赤と紫のボールガウンドレス。

 

サンラクはその姿を確認すると一気に加速し近付き、森を抜け吸血幼女の前へと躍り出る。

 

「よォ、吸血幼女!!喧嘩を売りに来たぜぇ!!…って何だ?」

 

吸血幼女が向いていた方向、その方向から眩しい程の光が現れている。

 

龍?

 

その光はやがて龍の形となりサンラクへと襲いかかり、喰らいつく様に龍がサンラクを呑み込まんとす。

 

クソやっべ!!避けきれねぇ!!

 

そしてサンラクは光の塊によって呑み込まれた。




久しぶりの2話投稿!!

ここら辺のエピソードはスキル関連でやらかした所があるので早めに投稿しておきたい……!時系列的にはあってる筈!

来週も2話投稿したいけど多分難しいかもです
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