オーバー×フロンティア   作:牡羊様

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メリークリスマス!!


気まずさのプルスウルトラ

ん〜、今日は良い天気だ……鳥は鳴き、花が咲き誇る…………小鳥も花も居ないけど…

 

この言葉は確か…VRシステムがまだ発展していない、コントローラーやボタン操作でゲームをするのが主流であった時代に流行った名作ゲームのラスボス的なキャラの言葉だった気がする。

 

ところで、俺は昨日…いや今日の深夜に吸血幼女と熱いバトルを繰り広げていたのだが、結果は何とも虚しいものとなってしまった。負けた訳でも無く勝った訳でも無く……まぁ捉え方によれば負けたのだが、俺は臨界速を制御しきれず、地面のシミになって死んだ。

 

そして今はカルネ村で借りた一室でリスポーンした。表示やウィンドウが出ないから、リスポーン地点の更新が出来ているか不安だったがどうやら更新は出来ていたらしい。

 

……最後、俺がシミになる寸前、いきなりスピードが元に戻った。あれは意図してやった事なのだろうか?それともたまたま……?

 

………………まぁ、いいや。実際戦いの内容自体はまぁまぁ面白かったな。

 

今回のエネミーはいつもみたく格上という訳でも無く、能力的に何個か俺が勝っていたというところもあった。

 

相性もあるが、吸血幼女はそこら辺、工夫して俺を倒そうとしていた。

 

いつもジャイアントキリングする方だが、たまにはジャイアントキリングされる方に回るのも悪くない…………いや待てよ…その考えだと俺が負けたみたいな言い回しでアレだな。

 

あの戦いは結局引き分けだし、別にキリングされた訳でもないしな……うん、俺は負けてない…!次会ったら決着をつけてやる……!!

 

サンラクは胸でそう誓いながらも、体が男になっている事に気づいた。

 

やけにしっくり来るなって思ったら身体が戻ってたか……

 

正直こっちの体の方が好きなんだが…モモン達にはあっちの身体で通ってるしな……

 

そう考えていると部屋のドアがノックされた。

 

「ミラクさん?朝食が出来たよ〜……!!」

 

その声はネムの声。

 

あ、やべ……

 

「……あれ?まだ起きてないのかな?」

 

ネムはドアに手をかけ部屋で寝ていると思っているミラクを起こそうとする。

 

そしてサンラクはネムが部屋に入ってこようとしている事を察知し、急いで何とかしようとする。

 

くっそ!入られたら不味い!!

 

「あ、起きてますよ〜(裏声)」

 

ネムの手が止まる。

 

「……?…何か声がおかしいよ?大丈夫?」

 

「大丈夫大丈夫……朝だから少し喉の調子が悪くて(裏声)」

 

「……本当に?調子が悪いっていうか声が何か別人みたいに……?」

 

「大丈夫大丈夫……いつもこんな感じですから〜(裏声)」

 

「……ほ、本当に?」

 

サンラクはネムと会話している内に性別を変えるべく聖杯を取り出して使用する。

 

「ほら、戻ってきました!」

 

響く女性の高い声。

 

「本当だ!良かった〜……実は外のゴブリンからミラクさんの部屋に筋肉質の青い鳥の覆面を被った男が窓から外を見ていたって言ってて心配したの!」

 

「そ、そうだったんですね……!きっと気の所為ですよ……そんな人は見かけませんでした!!」

 

あ、危ねぇな……今度からは気を付けねぇと。

 

「そうだよねぇ……だってそんな変態居たら気付くよね……!!」

 

「もしかしたら多分おそらく変態ジャナイカモシレマセンヨー……」

 

サンラクは曇った顔でドアを見つめる。

 

「……あ、そうそう!お姉ちゃんが朝食が出来たから村の広場に来てって!」

 

「……分かりました!服を着替えたらすぐ行きますね!」

 

そしてネムは立ち去った。

 

さて、俺もさっさと着替えるか。

 

サンラクは手頃の使い捨て装備を着て……変身!!

 

そしてサンラクはR.I.Pを身にまとい、部屋を出た。

 

――――――――――――――――――

 

「お世話になりました!」

 

俺達、漆黒の件と漆黒、で俺は用事も済ませたのでカルネ村を出てエ・ランテルへと帰還することにした。

 

行きの時とは少し変わり、パーティーが1人というか一匹増えた。

 

「殿!この先、長い旅路に故、それがしの背中に乗るでござる!」

 

「いらん……」

 

「そ、そんなァ……」

 

主人であるモモンに遣える森の賢者(仮)と言われるリアルハム太郎ことハムスケが耳を垂らして落ち込んだようにノシノシとモモンの横を歩く姿がそこにはあった。

 

そしてナーベことポニテはそれを見て何を思ったのか、ハムスケの髭を引っ張っていた。

 

「イタタタタッ!!痛いでござる…!!ナーベ殿!!」

 

「……」

 

なんだコイツら……

 

――――――――――――――――――

 

サンラク一行はカルネ村から長い道のりを歩き、そしてエ・ランテルに着いた。

 

街に入ると何やら俺達を見てガヤガヤと騒がしくなる。

 

いや、俺達ではない。

 

サンラクはニヤニヤとしながら横を見る。

 

そこには勇ましい獣の上に乗る漆黒の騎士モモン!!がサンラク以外に見えている光景だが、サンラクの目には

 

愛くるしいハムスターに乗った大の大人。

 

おいおいおいおい……!!こりゃぁ、おもしれぇ光景だなァ!!

 

アレだな!遊園地の子供用アトラクションで1人乗る大の大人って感じだ……中々に良い物を見せて貰っている…

 

ここは一つ煽り……じゃなくて…死地に向かうべく馬に乗った戦友へのエールの言葉を……

 

そしてサンラクは半笑いのままハムスターに乗るモモンに話しかける。

 

「ッ……フッ、とてもッ…!…素敵でプッ!……素敵ですよ……!ッ!」

 

「…………何か笑っていないか?」

 

「いやッ!…そんな……ッ!……ッ!ことはないですプッ!…………」

 

「……本当にか?私と喋る事に腹を抱えているが?」

 

「殿!それがしの背中に乗った英雄を笑う者などこの世に1人もござらん!!

 

 周りを見るでござる!それがしをも屈服させる殿のオーラにより皆感服しているでござるよ!」

 

「そうッ!……ですよッ!!」

 

「……」

 

このサンラク、ヴェールで顔が見えない事をいいことにハムスターに乗っているモモンを馬鹿にする。

 

「それに!でござる、殿!腹を抱えているからという理由で決めつけるのは関心できないでござる!

 

メスはオスには理解出来ぬ、身体の摂理という物があるでござる!きっとミラク殿も今はそれなのでござろう!」

 

何故だが分からないがハムスターに説教されるモモン。

 

そしてまたもやそこにツボりそうになるサンラクだが、ここは耐え、何故か加勢してくれたハムスターの言葉を肯定する。

 

「……そ、そうだったのか……すまなかった…………ところでなのだが、何故ハムスケがそのような事を知っているんだ?」

 

モモンは何が起こっているかが分からずとりあえず謝り、そしてふと出た疑問をハムスケに言う。

 

ハムスケは顔をしかめ、当然といった表情でモモンに言う。

 

「それがしもメスであるからに決まってるでござる。」

 

「え?」

 

「え?」

 

「ゑ?」

 

各々2人と1匹、心からの声が口から漏れる。




やはり相も変わらずソファーに座る埴輪とウサギ

「……なんと…殺されても直ぐに生き返るとは……」

「何言ってんですわ?開拓者サンだから当たり前なんですわ」

「開拓者……聞き馴染みのない種族名ですね……。なるほど死んで直ぐに生き返る事が可能……それにあのような素早さ……なんという脅威……!しかも性別まで変わっている……?!」

「だからサンラクサンは本当はサンラクサン何ですわ!」
 
「ほうほう……何言ってるかがまるで分からない……む?ムムムムムムムム!!あ、あのあのアイテムはァ!!??」

「うぅ……さっきからいきなり叫ぶの辞めて欲しいですわ!!」

「性別がまた変わった?!それにあの黒い石のアイテム……体にまとわりつきさっきと同じ装備の形に……!!
 欲しい……!!あのアイテムが……!!触りたい!!ほっぺに擦り付けてハァハァしたい……!!!!」

「………………やれやれですわ……」
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