しばらくしてからハムスケの登録を終えたモモン達が帰ってきた。
その間、ペテル達は目を覚まさないままでニニャはずっと泣いていて落ち着かない様子だった。
サンラクがンフィーレアの事や何があったのかを聞こうにも、相手は取り乱している状態なので聞ける感じではなかった。
なのでニニャが落ち着くまで待つことにし、やっと落ち着いたと思い、話を聞こうとすると
次にンフィーレアの祖母であるリイジーという老婆と一緒にモモン達が帰ってきた。
少しややこしくなった気もしなくは無いが、まぁ丁度いいとモモン達も交えてニニャに何があったのかを聞いた。
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…………要約すると、さっき居た女とは他にもう1人、黒いローブを纏った老いた男が襲ってきたと。
目的はンフィーレアだったらしくンフィーレアはそのまま男によって誘拐されてしまった。
そしてそれを止めようとした漆黒の剣の面々は金髪の女に挑むも虚しく力不足で倒れ、後方で庇われていたニニャだけが残り、俺が来たと。
金髪の女はまるで弄ぶかのように急所を避けて攻撃し、それを見て嘲笑っていたと。だからあんなに傷だらけだったんだな……
まぁ、そんな感じで話は終わった。
話を聞いている途中、一番忙しなかったのはババア。無理もないか……孫が誘拐されてんだから……
ただの誘拐だといいんだが…まぁ、よくないけど…パッツンだけを狙ったって事なんだが……目的はなんだ?
「ンフィーレアさんを狙った犯行……目的は分かりますか?」
サンラクは疑問に思った事を共有する。
「………… 詳しくは分かりませんが…男の方が 死の螺旋 という言葉を女に話していました。」
死の螺旋……うん、全然分からん。文字だけ見ると、ろくなもんじゃない事は分かるな。
「ンフィーレアさんが誘拐されたという事は…ンフィーレアさんしか持っていない、何かを欲していた、ということですかね。」
モモンが言う。
パッツンしか持っていないもの……
「
ニニャが言う。
あー、確かパッツンが持っていたタレントは…どんなアイテムだろうと使える みたいな感じだよな……
悪用しようとすれば出来そうだが、一体何をしようとしてんだ…………情報が少なすぎるな。
……まぁ考えても無駄か…誘拐に関しても、ペテル達を瀕死に追いやったのも、死の螺旋とかいう厨二が考えそうな言葉も、全部ろくなもんじゃねぇ。
悪い事には変わりねぇし、何かのイベントっぽいし……
「とりあえず考えてもキリが無さそうですし、ンフィーレアさんを探しに行こうかな、と私は思っています。」
サンラクが自分の考えを提案する。
「確かに…まだそんなに遠くへは行ってないと思います。」
ニニャが肯定する。
そしてプルプルと震えている老婆が一名。
「……孫を…ンフィーレアを助けてくれるのか……?!」
サンラクとニニャの言葉に過剰に反応したのはリイジー。
リイジーはサンラクに近付きサンラクの両手をギュッと握って前のめりになる。
「え……あ、もちろんです……!」
サンラクはリイジーに気圧され、苦笑いでリイジーの手をスーッと戻す。
「ほ、本当か!」
「まだ先程の報酬も受け取ってないですから、しっかり頂かないと!」
嘘ではないぞ。今の俺は金欠だし。
傍から見たらどう見られてるんだろうか。自分で言うのも何だが、少し無理に理由を考えた優しい人みたいな感じになってそうだな。
そうだな、助けに行く理由としては……
報酬を貰ってない4割、イベントフラグっぽいの4割、NPCの命が危ないから2割
金=面白そう>NPCの命
……式にしたら中々に血も涙もない…。
サンラクがそう考えているとニニャが口を開く。
「行きましょうミラクさん……!」
サンラクはニニャの声に気づいて我に返り、ニニャの事について考える。
うーむ、多分連れていかない方が……いいか?
聞いた感じでは4人がかりでも金髪女を倒せなかったんだから……ニニャ1人じゃ、ほとんど戦力にならん。
しかもNPCだ。死んだら終わり。
サンラクは結論を出してそれを伝える。
「すいませんがニニャさんはここに居てください。」
「なッ……!!」
ニニャが驚いたような声を上げる。
「……ニニャさんはここに居てください。はっきり言いますが、ニニャさんでは力不足です……それにペテルさん達の看病も必要です。」
「ッ……」
まだ不満そうだな。
「ペテルさん達の
サンラクは睨みを効かせてニニャに言う。
「…………分かりました…。ンフィーレアさんをよろしくお願いします。」
ニニャはお辞儀をして言う。
「仇討人は か細き願いを叶える者 ですから!」
サンラクは笑顔で言う。
そしてサンラクは出口に向かって歩き出すが…
「少し待て……」
今まで黙っていたモモンが口を開いた。
…………結構良い感じの雰囲気だったんだが……モモン…ここは空気を読んでだな……!
サンラクが不満そうな顔で口を開こうとすると、先にモモンが口を開いた。
「この町は広い。探すといっても範囲が大きすぎる。闇雲に探しても埒があかないんじゃないか?」
む、それはそうだが、今ここで話し合っても何も分からないし時間を無駄に浪費するだけだろ?
「それはそうですが……他に方法があるんですか?」
サンラクは如何にも不満そうに言う。
「雑菌如きがモモンさ、んに……!!」
あ、居たんだポニテ……。
モモンの横で一人殺気を飛ばしている先程まで空気と化していたナーベ。
そんなナーベにモモンはチョップをかまし、いつもの如く変な鳴き声を出す。
サンラクはその光景をジト目で見ながら、コイツら何がしたいんだ……?と思う。
モモンの咳払いが響く。
「ゴホン……話を戻すが…私は特定のアイテム等を探す事が出来る。厳密にはその方法を持っている。」
ほう…………中々に興味深い……
「だが、だ。正直に言おう。私は数日共にしただけの依頼主をリスクを犯してまで助けたいとは思わない。」
その言葉にニニャが不満そうな顔をする。
まぁ、モモンが言うことは分からんでもないか。俺以外はNPC。死んだら終わり。それ以上は無い。逆に俺は死んでも生き返る。
サンラクは黙りながらモモンの言葉を促す。
「だから、だ。ミラク。君が私に依頼するというのはどうだろうか?」
………なるほどなるほど、そう来たか…。別にそういう事なら依頼するのもやぶさかではないが……
報酬が払えねぇ……!
え?知ってるよな、俺が金欠だって。だってお前らに金出してもらってんだからよぉ?
嫌がらせか?もしかして嫌がらせなのか?
カモネギってか?よっしゃ、今日は闇鍋(人間)か……。前菜にポニーテールも付いてくるぜ!
まぁ、というのは冗談だが、流石に俺が報酬を払えない事を分かっていて言ってるよな?何がやりたい?
「あの、依頼する事は別にいいのですが……私はお金がないので…………」
「問題無い」
その時のモモンは何故かイキイキとしていた。
このまま話が進んでいったらいずれ国云々や貴族云々などの話が出てくると思うんですが、何分自分はそこら辺何も分からないんですよね………
身分で出てくる問題とか派閥争いとか……
リムルみたいな大賢者様が頭にいてほしい!!