オーバー×フロンティア   作:牡羊様

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女子力ボンバーガール

黒い喪服を着て墓石のような大剣を携えた少女が草原を走っている。

 

俺は地図頼りにエ・ランテルへと走って向かっている。エンリさんが言うには冒険者という職業みたいなのがあって、それが俺が言う開拓者なんじゃないかって。着いたらまず冒険者になろうと俺は思っている。

 

え?何故姿が変わっているかって?そりゃあ、おれは魔法少女だからだよ。

 

まぁ、冗談はさておきエンリさんから聞いた情報?ていうか常識的には半裸で覆面というのはあまりよろしくないらしい。何だその常識、初めて知ったぞ。これでまた1つ賢くなれたね!!

 

俺以外にこんな格好をしてる奴は見た事が無いらしいのでエ・ランテルへと入る時に検問に引っかかるかも、という事らしい。他のプレイヤーとかは少数だが半裸の1人や2人いると思うが、どうやら見たことが無いということらしいな。うん。

 

ということで俺は聖杯を取り出し性転換、手頃な装備を犠牲にしてR.I.Pを装備。

 

そこら辺にいた雑魚モンスを別離れなく死を憶ふ(メメント・モリ)で狩り、別離れなく死を憶ふの能力で武器を軽くした。

 

――――――――――――――――――

 

そして現在。サンラクは検問に引っかかっていた。

 

え、どゆこと?何で?別に怪しいところなんて無くないか?喪服を来て大剣をもったただの少女だぞ?

 

「…ここには何の目的で来たのですか?」

 

「えっとぉ、冒険者になりたくて」

 

俺はニコニコしながら答える。今の俺は怪しさなんて皆無の女子力高い系サンラコだ!!

 

「…一体どこからいらっしゃったのでしょうか?」

 

「それはそれは遠くから…ここらではその地名は知られていなくて………あのぉ、お…私、捕まってしまうのでしょうか?」

 

俺はそう言って検問している兵士の手を掴んで上目遣いをする。

 

「ッ……?!…………い、いえ少し…格好が珍しかったもので…」

 

「これ、ですか…これは母から貰い受けた物でして……その母は病気により亡くなってしまい、父も生まれる前から顔も知らず、ひとりぼっちのお…私にはこの服と剣だけが…うっ……」

 

サンラクは特技、泣き落としを使った。

 

「そう、なんですか…申し訳ありませんでした。どうぞエ・ランテルを楽しんで行ってください!!」

 

効果は抜群だ!!

 

「ありがとうございます…兵士様も色々大変なのでしょう…頑張って下さい!!」

 

「…は、はい!!」

 

兵士は顔を赤らめて返事をして業務に戻りいつもの5倍のスピードで仕事を進めていく。

 

へっ!男なんてチョロいもんだぜ!!俺がどれだけその手のゲームをプレイしたか!本気を出せば国をも傾かせる女にでも…おっと危ない、目的を違える所だった。冒険者ギルドは…多分ゴロツキみたいな奴らが出入りしてるところがそれだろう。何だ?あんな貧相な装備で冒険者なんてやってんのか?

 

サンラクは冒険者ギルドであろう建物に近付き中に入った。中には目つきが悪い漢という感じが相応しい奴ら。たまに女もちらほらだが大半が男のようだ。

 

さて、どうしたものか…ほとんどの奴らが俺の存在に気付いてこっちを見てやがる。何見てやがんだコラァ?おん?歯ぁガタガタ言わせんぞコラ?

 

そうメンチ切ってみたはいいモノの向こうからの俺の姿は大剣を持って喪服を着た少女。恐らくベールで俺の顔すら見えてないだろうな。

 

ギルド内で注目を集めた俺だが案の定と言って輩が俺に近付いてくる。

 

「おう、嬢ちゃん! ここは女子供が来るような所じゃねぇぜ!!痛い目に逢いたくないなら早めに帰った方がいいぜぇ!」

 

まぁ、定番っていえば定番のイベントだよなぁ。

 

「いえ、お…私は冒険者になるためにここに来たので心配ご無用です。」

 

ここは優雅にスルー。

 

「へぇ…冒険者に、ねぇ。じゃぁ嬢ちゃん!俺達のパーティに入らないかぁ?俺達はこう見えてシルバーだぜ!なぁ、悪い話じゃねぇだろ?俺が手取り足取り教えてやったらよぉ。」

 

おぉい、どこ見て喋ってやがるぅ?俺の顔は胸にはねぇぞゴラァ。下心丸出しだな、おい。俺はこう見えても男なのに、な!

 

てか、さっきから距離が近いんだよ。酒臭ぇ。何がシルバーだ。自分からジジイって公言して何が誇らしんだ?こいつ。こんな調子ならピザ留学どころか刑務所留学だぜ?

 

「……。」

 

俺は無視してカウンターへと歩き出す。

 

もちろん輩は見逃してくれる筈もなく。

 

俺の肩を掴んできた。

 

「テメェ!!こっちが下手に出てたらいい気になりやがっt…」

 

ん?何だ、声が途切れた?

 

そう思いサンラクは振り返る。

 

そこには全身を黒い鎧で纏った大男?が輩の手を掴んで睨みをきかしている。その横には黒髪ポニーテールの女性も立っていた。

 

「幼気な少女にも手を出そうとするとは…この国の冒険者は随分と腐っているのだな。」

 

それはとても低い声。しかしその声は酷く透き通っていた。

 

「て、テメェ!手ぇ離しやがれ!!」

 

輩は大男の手を何とかほどこうとするが離れない。

 

「ッ!痛だただだたっ!!ちょ、離せ!!離してくれ!!」

 

恐らく手に力を入れたのだろう。輩の抵抗も虚しく手はビクともしない。

 

「…このような真似を二度としないと誓え。」

 

「ち、誓いますっ!!だから、早く離してくれ!」

 

そしてあっさりと手は離され輩は涙目をして赤くなった手を大事に抱えている。

 

一瞬、俺は間の抜けた表情をしてからやり取りが終わったと思ったら正気にもどる。

 

「あ、ありがとうございます。」

 

俺は大男に礼を言う。

 

「フンッ…。」

 

大男は俺を一瞬 見てからカウンターへと向かった。

 

おぉ、何かカッケェー!

 

その大男の後ろを黒髪のポニテも付き添う。

 

そして俺を一瞬、視界に入れて

 

「チッ、ガガンボが。」

 

おい、こいつ。俺の方を見て何やら捨ておけない言葉を吐き捨てやがったぞ!ガガンボってあれだろ?確か大きいハエみたいな奴。母さんが飼ってるからな、虫については大体知ってんぞゴラ。

 

俺がジト目で睨んでいると大男が戻ってきてポニテに向かってチョップを繰り出した。

 

「プギュッ………」

 

「ナーベ!」

 

「申し訳ありません…モモンさ……ん。」

 

え、何?プギュッ?ブハハ!!んだその効果音!ピンク色の丸い星の戦士もビックリだぜ!!

 

サンラクは内心でナーベと呼ばれたポニテを煽る。

 

そしてモモン?という大男と何だかサイナと同じ匂いがするポニテのナーベ?がカウンターへと向かう。

 

おっと、俺も冒険者登録しなきゃな。

 

そう思って2人の跡を追うようにカウンターへと向かう。

 

 

 




アニメよ早よ来い
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