ONE PIECE パイレーツ・オブ・UTA   作:肘神さま

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やっと書けた…

やっつけのようかもしれませんがすみません


第13話 『財宝』

集会場

 

セイヤ「ふぅ〜…大分減ってきたな」

 

集会場に集まった重症者の治療は半分以下にも減った。だがまだまだ気は抜けない。いつ発症するのかわからない。

 

ラフ「はい!どうぞ〜」

 

子供「ありがとうおじちゃんっ!」

 

ラフ「ノンノンノンッ!『おじちゃん』じゃなくて、『おばちゃん』よ!…って誰がおばちゃんよっ!?」

 

1人ノリツッコミをかまし子供達を笑わせる。それを見てラフエルも笑いながらご飯を配る。

 

セイヤ「本当に子供が好きなんだな?」

 

ラフ「ええ、子供は小さいし可愛いし大好きよ!自分も欲しかったけど、ねぇ…」

 

セイヤ「……それは、自分への『罰』か?」

 

セイヤの『罰』と言う言葉に盛り付ける手を止めた。そしてどこか寂しそうな顔つきになり、セイヤの方を向く。

 

ラフ「……流石は『霧雨』ね…アタシの『過去』も知っているようね…」

 

セイヤ「全てというわけじゃない…」

 

どうやら、何か訳ありのようだ。

すると何やら白い物が物凄いスピードで入ってきた。

 

シラ「ケセランッ!」

 

セイヤ「シラワタ…?」

 

その正体はシラワタ。宙に浮かぶ綿毛にセイヤとラフエル以外まじまじと見る。そんなことは気にせず、何かを探すように辺りを見回す。

 

ラフ「もしかして…ウタちゃんを探してるの?」

 

シラ「セラッ!」

 

セイヤ「ウタ達ならあの森へ行ったぞ。というかちょっと大きくなってないか?」

 

シラ「セーーーーーラーーーーッ!!」

 

それを聞くや否や物凄いスピードで飛んでいった。2人は唖然とする中、周りが何やら騒ぎ始めたことに気づく。

 

セイヤ「どうした?」

 

医者「そ、それが…瀕死の状態だった患者が、脈が正常になるどころか…」

 

医者の指差す方を見ると…患者がスキップしていた。

 

医者「スキップして踊れるようになったんですっ!!」

 

セイヤ「アホかっ!!どういうことだよっ!?」

 

更に他の重症者もなぜか全回復して泣きながら喜び合っていた。

 

ラフ「どうなってるのよ…?」

 

 

 

 

 

 

 

一方、ウタ達は…

 

『キィルアアアアアアアアアアッ…!!』

 

『うおおおおおおおおおっ…!!』

 

クシュタカ達に絶賛追いかけられていた。

 

プサ「どう言うことですかっ!?」

 

ウタ「どうなってるの!?なんで急に…!」

 

説明しよう!

ウタ達はクシュタカ達に住処まで案内されていたが突如緑色の液体が首に纏わりつき、首輪のようになると急に暴れ出したのだ。

しかも海兵達の武器まで奪い、使用できると来た。人型に近いことから道具への順応が速い。

 

クシュ「ギイアァ…!!」

 

初めて触ると思われる銃に対して慣れた手つきで放つ。プサンに当たりそうになるがムラサキの斬撃で防ぐ。

 

ムラ「理由はどうあれ今は逃げながら体勢を立て直す…!ウタ、どうだ?」

 

ウタ「ダメ!あの子達全然聴いてくれないっ!」

 

ウタの歌声も彼等の耳には聞こえていないのか能力が効かないようだ。

 

プサ「ハァ…ハァ……あれ?そういえば先輩は…?」

 

プサンがパンデュールがいないことに気づいたと同時に、ウタ達が地面の穴に落ちていった。落とし穴である。そして気づけば周囲はクシュタカによって包囲され、しかもプサン以外の海兵がこちらに銃を向けている。

 

ムラ「…してやられたな」

 

 

 

 

 

 

洞窟内

 

ドキュンッ…!

 

フロ「ぐぉ…!」

 

パン「これ以上、うちの後輩達を傷つけるのはご遠慮願います。大佐」

 

パンデュールの銃がフロッシュの肩を撃ち抜き、壁に寄りかかる。

 

フロ「き、貴様…!軍曹の分際で…!俺にこんなことしてタダで済むと思っているのかッ!!」

 

パン「……私は確かに階級としては貴方より下だ…だが私は特別に階級関係なく、取り締まることができるんですよ」

 

その言葉にフロッシュは意味がわかったのか、目を見開いた。

 

フロ「お前…監察か!」

 

監察官…海軍本部の中で内部の不正や不祥事などに対して力を行使できる存在。簡単に言えば悪い海軍を捕まえる海軍。

 

パン「貴方の行動が怪しいと報告があったので調べさせて貰ったら、面白いように海賊との関わりが出てきましたよ。しかも民間人に『守り代』と称して多額の金を要求しているそうですね?」

 

この大佐は本当に黒かった。

 

パン「貴方を拘束させていただきますよ」

 

フロッシュが動こうとするが足元を撃つ。

 

パン「ペトペトの実も調査済みです…首輪を生み出し、つけられた相手はどんな命令でも聞く…厄介な能力だが、分かればどうということはない」

 

フロッシュの能力も知っていたため、もう打つ手はないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

だがしかし、甘かった。

 

ビッグ「ギィルアアアアア…!!」

 

パン「何っ!?」

 

何処に隠れていたのか、クシュタカ・ビッグがパンデュールに襲いかかる。咄嗟のことで銃を向ける反応が遅れ叩かれ銃を落とす。するとビッグが自分の首輪をパンデュールの首に嵌めた。

 

フロ「残念だったな!首輪は俺の命令があれば相手に付け替えることができるんだよ!」

 

まさかペトペトの実にこんなやり方があるとは…

 

パン「くっ…!」

 

フロ「オラッ!!」

 

フロッシュが有利になるやパンデュールを蹴り上げ、壁に叩きつけた。

 

フロ「よくもやってくれたなッ!だが…もう少し生かしてやろう…来い」

 

首輪の力でビッグとパンデュールを連れて洞窟の奥へと入っていく。暫く進むと大きな穴が見え、入ってみるとそこには…大量の骨があった。

 

フロ「骨……」

 

パン「これが『財宝』の正体か…皮肉な物だな…」

 

クシュタカにとって『骨』が『財宝』だった。一説には勝ち取ったトロフィー或いは薬としても使用されるという話もある。財宝の正体が骨だと分かれば誰しも膝から落ちる。でもフロッシュは違った。骨を見るや笑い出した。

 

フロ「ハッハッハッハッハッ!!やはり…!間違いなかった…!」

 

すると骨の上を歩き出すとまだ奥に続く道があった。フロッシュは更に進んでいくと、そこには壺や剣、宝石、金の細工品など宝の山があった。この光景にはパンデュールも流石に息を呑んだ。

 

パン「これは……!」

 

フロ「クシュタカは人間の行動を学習するために人間の持つ道具を集める習性がある…それを何十年も溜め込んでいた…本当だった…クッハハハハハッ…!本当にあった!!クッハハハハハハッ!!」

 

大の大人が子どものように大笑いしてはしゃいでいる。探していた宝が見つかった幸福。これほど嬉しいことはないだろう。だがパンデュールは腑に落ちなかった。

 

フロ「あいつの言った通りだった…!これだけあれば…!」

 

パン(あいつ…?誰かからの助言か?)

 

海兵1「失礼します大佐!」

 

そこにウタ達を縛り上げた海兵達とクシュタカ達が現れた。

 

フロ「来たか…!」

 

プサ「せ、先輩…!?」

 

ウタ「ン〜!ンン〜…!!」

 

ウタだけさるぐつわで口を塞がれて声が出せない状態。恐らく能力対策であろう。そんな姿を見て大佐はニヤニヤとウタを眺める。自分に怪我を負わせた相手が何もできないことに気分が良いのだろう。

 

フロ「クフフフ…さぁ、とっと運ぶぞっ!」

 

『ハッ!』

 

フロッシュの命令に従い、次々とクシュタカの持ち物を運び出す海兵達。それを見ているウタ、ムラサキ、パンデュール、プサン。

 

プサ「大佐!何故こんなことを…!」

 

フロ「フン…」

 

プサンの疑問に聞く耳を持たないのかそのまま入り口の方へ戻っていった。海兵達は宝を運び出すと今度は別の海兵がウタ達の方へ近づき、歩かせる。

 

入り口を出ると海兵とクシュタカ達が銃を向けて待ち構えていた。

 

プサ「何故なんですか大佐っ!!皆もなんでこんなことを…!!僕達は市民を守る海軍でしょう!なのになんでコソ泥のような真似なんか…」

 

海兵「……生活のためだ」

 

海兵の誰かがそう呟いた。すると次々に家族のため、生き残るためだと苦しそうに語りだし、それぞれに事情があることがわかった。

 

フロ「この業界は生死がつきもの…更には金も必要。だから俺はこいつら雇っているのさ。仕事には人手がいるからな」

 

プサ「雇う…?……雇うってなんだっ!!あんた僕達海兵をなんだと思っているんだっ!!!」

 

フロ「知ったことかっ!こいつらは自分の意思で俺に雇われることを選んだんだ。悪いのは見合った報酬を与えない海軍の方だ!」

 

世知辛い世の中…世界は違えども、何処も金に困ってる。

 

プサ「金で人の心を動かして…それでもあんた大佐か!人の上に立つ者か!あんたは必ず本当の正義によって倒される!それも貴方にお似合いの惨めな最後で!!」

 

パン「プサンッ!」

 

パンデュールが呼び止めるがもう遅い。

 

フロ「良いだろう…どうやら…最初に死にたいようだなァ…?」

 

今のでフロッシュの癪に触ったようで、顔の血管が浮き出ている。

 

フロ「まずは新入り…貴様からだァ!!構えェ!!」

 

フロッシュの一声で全員構える。だが銃を向けられたとしても、プサンは一切動じなかった。自分の信じる正義を愚弄したことが許せなかったのだ。

 

フロ「撃」

 

シラ「セラーーーーーーーーーンッ!!」

 

突如、フロッシュの一声を遮る声が現れた。全員声がした方向を見ると何やら白い物がこちらに近づいてきた。

 

ウタ「ンンっ!?」

 

ウタはそれがシラワタだとすぐに気づいた。

 

シラ「セランセラン!!」

 

ウタを見つけて喜んでいるのか飛び跳ねている。

 

フロ「な、なんだこれは?」

 

パン「綿毛…?」

 

プサ「綿毛がビョンビョン跳ねている…!?」

 

皆シラワタの存在に釘付けになっていると、ウタのさるぐつわが何故か外れた。

 

それに気づくとムラサキ、パンデュール、プサンにしゃがむよう伝える。

 

ウタ「刺激声(ショックボイス)!」

 

『グアアアアアアアアアアアアアァ…!!?』

 

ウタの声が周りに響き渡るとフロッシュ達が苦しそうに頭を押さえていると泡を吹いて倒れた。

 

プサ「すごい…!」

 

パン「…何をしたんだ?」

 

ウタ「頭に直接私の歌を聴かせただけだよ♪」

 

シラ「セラセランッ!!」

 

こうして皆、誰1人かけることなくリーダー格と大佐達を倒すことができた。

 

 

 

 

 

 

パンッ!

 

だが、現実は残酷だ…突如発砲音が聞こえ、振り向くとフロッシュが拳銃を向けていた。そしてパンデュールの腹に赤いシミが広がっていき、倒れた。

 

プサ「先輩っ!?」

 

パン「クソッ…」

 

フロ「バカめ…!!」

 

ウタ「…!!」

 




はい!今回はここまでです!次回はいよいよウタが歌います!

それでは次回!『逆光』
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