タイトルの通り『逆光』がでます。
それではどうぞ!
フロッシュの銃によってパンデュールが撃たれてしまった。
プサ「先輩…!!」
パン「ぐっ…!」
プサンが倒れたパンデュールに寄り添い、傷口を押さえる。ムラサキが前へ出て臨戦態勢に入るがウタに止められた。
ウタ「…ここは、任せてもらっていい?」
ムラ「……しくじるなよ」
ウタを信じ、ここは身を引きプサン達の方へ駆けつけ、傷の手当てを手伝う。シラワタもウタの気持ちを察したのか黙ってムラサキの肩に止まる。
ウタ「…聞きたいんだけど、なんであんただけそんなに無事なの?」
ウタの使った『刺激声』は脳に直接響かせることでダメージを与える技。常人なら泡吹いてぶっ倒れるが、フロッシュは倒れた後すぐに起き上がった。
フロ「あぁ?…ああ、それはこれを使ったからな」
フロッシュが襟を指で引っ張ると首には緑色の首輪があった。
ウタ「あなた、自分で…」
フロ「ペトペトの実には身体能力を最大限まで発揮させることもできる…もちろん自分自身にもなッ!」
するとフロッシュの目が赤くなると、身体が膨張し、服が破けムキムキになった。
フロ「リーダー格をも簡単に倒せるこの力…教えてやるぞ小娘ッ!!」
フロッシュがそう言い放つと一瞬でウタの側まで近づき、殴りにかかるがウタは後ろに飛び避けたが、地面には拳の跡が残った。
フロ「思ったよりも素早いな?…じゃあこれはどうだァ!!」
次にフロッシュは脚を振り上げると斬撃を飛ばしてきた。
パン「あれは…嵐脚!?」
ムラ「嵐脚…聞いた話だと確か『六式』という体術の1つか」
『六式』…人体を極限まで鍛え上げた者のみが体得を可能とし、武器に匹敵させる六つの体技。それぞれ指銃・鉄塊・紙絵・剃・月歩・嵐脚の種類に分けられる。
フロ「この能力のおかげで体得できなかった六式もこの通り使えるようになった!!そして…!!」
手から緑色の液体を出し、倒れている海兵達に飛ばすと首輪となる。すると海兵達が起き上がると全員フロッシュと同じく目が赤くなっていた。
フロ「俺よりも身体能力以上に引き出した生き物も操れる!倒れてもすぐに起き上がる!俺はまさに無敵の兵士を手に入れた!」
クシュタカ達も起き上がり、海兵共にこちらへと向かってくる。
ウタ「『大声波』!!」
ウタの衝撃波で海兵・クシュタカ全員が吹き飛ばされるが、すぐに立ち上がり襲いかかる。だがウタはそれを1人1人躱していく。
プサ「あれだけの人数を…なんて身軽に躱すんだ!?」
パン「だが…あれだけの人数……ハァ…躱すのにも限界がある…ハァ…」
ムラ「……(だが、まだ余裕そうだな)」
2人が心配する中、ムラサキはウタが自分のペースで避けていることに気づいていた。
ウタ「しつこいな…『
無数の声の衝撃弾が海兵、クシュタカ達を襲う。そしてフロッシュにも弾が飛んでくるが、海兵とクシュタカが前へ出て盾となった。
ウタ「っ!…」
フロ「便利なものだな…こうやって盾になれと言えば盾になってくれる。良い能力だよ…本当…クハハハハハ」
ウタ「黙れっ!!」
フロ「…っ!!?」
ウタの怒りの籠った一声でフロッシュを言葉を遮る。あまりにも強烈な一声だったためか海兵やクシュタカ達も動きを止めた。
ウタ「これ以上…プッちゃんの正義を汚すなっ!!」
プサ「ウタさん…(プッちゃんって…僕のこと…?)」
パン「言うじゃないか…(プッちゃん…ふふふっ…)」
ムラ「それでこそ船長だ…(プハハハッハハハハハハハハッ!…プッちゃんってなんだよ…!ハァーハハハハハハハハハッ…!)」
シラ「セラ…?」
ウタ「海軍は…自分の正義を信じて、市民や弱い人達を守る者…それなのに、あんたのやり方は…海賊以下だよっ!!!」
フロ「海賊…以下…?…この俺が…海賊なんぞより……下だとおおおオオオオオオオオオオォ!!!」
またしてもフロッシュの癪に触ったようで、顔の血管が浮き出て、破裂した。今回はマジでキレたようだ。
フロ「小娘風情がアアアアアァ…!!そんなに死にたいなら今すぐ殺してやる…!!やれ!!!」
クシュタカ、海兵達がまた立ち上がる。だが今度は皆、涙を流していた。こんなことはしたくない…種族が違えども、気持ちは同じなのだ。
『こんな奴のために死にたくない!!』
そんな気持ちを読み取ったのか、ウタは胸に手を当て目を瞑り、深呼吸し、開く。
ウタ「みんなー!みんなの気持ち、伝わったよ!大丈夫…みんなの気持ちは必ずあの悪い大佐に伝えてあげるから!」
ウタがそう言うと手拍子をし始めた。するとウタの身体が燃え始めた。
プサ「ウタさんっ!?」
パン「何がっ!?」
プサン達が心配するが、炎が渦を巻き、火柱となると一気に膨れ上がり火の粉となった。そしてその中から赤い炎の鳥のデザインされたチャイナドレスを着たウタが現れた。
ウタ「『音楽創造
これが彼女の想像する怒りの自分。
「散々な思い出は 悲しみを穿つほど♪」
「やるせない恨みはアイツのために 置いてきたのさ♪」
海兵1「なんて速いんだ…!」
海兵2「それになんだ…なんでこんなに熱いんだ…?」
ウタを襲おうとするが全て躱される。だがそれでも触れようとした1匹クシュタカがウタの肩に触れた瞬間…
ボアアアアアアァ…!
クシュ「ギィアアアアアアアッ…!!?」
燃え上がった。
「あんたらわかっちゃないだろ 本当に傷む孤独を♪」 「今だけ箍外してきて♪」
燃え上がったクシュタカを見て全員驚くが、次にウタの身体から大量の赤い音符が現れ、海兵、クシュタカ達に飛んでいく。 「怒りよ今 悪党ぶっ飛ばして そりゃあ愛ある罰だ♪」
赤い音符は五線譜となり、海兵・クシュタカ達を拘束していく。
「もう眠くはないや ないやないや もう悲しくないさ ないさ♪」
そして全て、拘束された。そんな光景にフロッシュも冷や汗が出る。
フロ「ば、バカな…!?…こんなことがぁ!!!?」
唖然とするフロッシュに構わず、ウタのキックが腹部にめり込む。それと同時に燃え始める。
フロ「ぐあああああああああぁっ…!!!?」
「そう 怒りよ今 悪党蹴り飛ばして そりゃあ愛への罰だ♪」
燃え上がるフロッシュに構わず、顔、脚、腹部、腕と次々と炎を纏った蹴りを入れまくる。これは全て、自分はもちろん、海兵、クシュタカ、そしてプサンの怒りが籠った攻撃。非常に熱く、非常に重い。
フロ「ギャァ…やめッ!ガァ…!だずけッ!!ごホォ…!!」
「もう眠くはないな ないなないな もう寂しくないさ ないさ♪」
フロ「わ、わかわか、わかったぁ…!!もうしないはら…!!」
顔面をボコボコにされた挙句火傷によって喋れず謝る。だが赦しはしない。
「逆光よ…!!」
ウタの右手が震え出すと真っ赤に燃え始めた。
ウタ「
燃える正拳突き。振動と熱により更に強力になった攻撃は骨の髄まで焼く。
フロ「ガハァ…!!!?」
ウタ「吹っ飛べええええええええええええええっ…!!!」
そしてフロッシュは吹き飛び、遠くまで燃えながら消えた。
するとフロッシュの意識が切れたのか、海兵、クシュタカの首輪が消えた。それと同時に意識を失った。しかしその表情はどこか嬉しそうであった。
ウタ「…みんな!もう大丈夫だよっ!!」
プサ「す…すごい…凄すぎですよウタさん!!」
パン「……なんなんだ。あの子は…」
ムラ「フッ…」
シラ「ケッセラーンッ!!」
パンデュールとプサンが驚く中、ムラサキは結果がわかっていたのか笑みを浮かべており、シラワタはウタに近づき肩に乗ると頬ずりをして嬉しさを表現している。
ウタ「プッちゃん!パンちゃんは!?」
プサ「あ、ウタさん。それなんですが(パンちゃん…?)」
ムラ「それなんだが、問題なさそうだ(プハハハッ!さっきほどじゃないが…パンちゃん…ハハハハハハハハハハッ!)」
パン「こいつのおかげで…命拾いした…(パンちゃん)」
パンデュールの懐から古い懐中時計を取り出された。よく見ると左部分に弾丸が突き刺さっており、当たったことで金具が変化し鋭利な刃物のようになっている。
プサン曰く、懐中時計に当たったこちで弾が貫通せず、変形した金属が腹部に強く刺さったため出血したが、命に別状は無かったとのこと。
プサ「少しでもズレていたら危なかったです…まさに奇跡です…!」
ウタ「良かった…!」
パンデュールが無事だと知りホッとする。
こうしてこの惨劇は終わりを迎えようとしていた。
フロ「ハァ…ハァ……ごふぉごふぉ…!…あいつら…ただではおかない…!!」
海岸まで飛ばされたフロッシュは村の方へとボロボロの身体を無理に起こして歩いている。
フロ「ぐははは…地獄を見せてやる…!!」
また新たな惨劇が幕を開けようとしていた。
『逆光』でした!やっぱウタの曲は最高ですね!
村にフロッシュが近づく!どうなるの!?
それでは次回!『お宝強奪』
使用楽曲コード:755-2736-7