ムラ「チッ…いい刀はないものだ…」
ムラサキは自分に合う刀を探していたが結局どこもいい刀がなかった。
ムラ「しょうがない!ウタ達を探すか…」
ウタ達を探しに道を歩いていると、前から着物を着た中性的な細目をした顔立ちの男とすれ違う瞬間、同時に止まった。
ムラ「……何のつもりか知らないが、抜けばただじゃすまないぞ?」
着物「あららら…な〜んで気づいちゃったかな?」
2人共、何もしていないが…お互いに『いつでも殺せる』と気配を出している。常人ではわからない気配だ。
ムラ「そんな殺気をこちらに向けていればわかる…もう一度言う…抜けばただじゃすまない」
着物「……魚人を斬るのは初めてだから良い試し斬りになるかなと思ったけど…ざ〜んねん!」
着物の男の雰囲気は変わらないが、殺気を消すと前へと進んでいった。
着物「今ここで殺してもいいんだけど、君が相手だと時間がかかりそうだ…また後でね?」
そう言い、着物の男は立ち去った。
ムラ「……次現れたら容赦しない、覚えておけ」
聞こえてはいないだろうが、静かに警告をする。
一方、セイヤは…
セイヤ「ふむ…ヘスカノール…情報からして本物だろうが…どうも嘘くさいなぁ…」
ヘスカノールについて情報を探っていたが、どうもいい情報は集まらなかったようだ。
セイヤ「一度ウタ達の所へ戻るか…あ、そうそう…君達、今度襲う時は相手のことちゃんと知っとくように」
『はい…すみません…』
無謀にもセイヤを襲いにきた海賊達は、無残という名の山となり、道ゆく人が眺めるモニュメントとなり、暫く待ち合わせスポットとして活かされた。
港
一旦、船のある港を戻り、ウタ達を待とうと考えでラパン号へと戻ってきた。だが、そこにはウタ達はいなく、別の人物達がいた。
セイヤ「……誰だ?」
ピエロ1「なんだ…もう帰ってきたのか?」
ピエロ2「あいつら、足止めもできねぇのかよ」
全員ピエロの仮面をつけ、サーベルや銃を持ち、こちらに構える。そのうち1人は何故だかガラス瓶を持っており、その中にはシラワタが入っていた。
セイヤ「シラワタっ!?…お前達、狙いはシラワタか…!」
ピエロ1「テメェには関係ねぇ…確かこいつは能力者だったな?」
ピエロ2「ああ、リュシリュシの実だそうだ」
セイヤ「なに…?」
どこで知ったのか、セイヤが能力者で、しかもリュシリュシの実と品種名までわかっている。
セイヤ「どこで知ったか知らないが…能力だけが俺の武器だと思うなよ?」
刀を抜き、臨戦態勢に入る。
一方、ウタはと言うと…
ウタ「すぅ……」
寝ていた…
ケイ「なんで急に寝るんだよ…」
食事中に突然寝始め、戸惑ったが何事もないとわかるとホッとした。そして現在レイナがウタをおんぶしながら歩いている。
レイ「しょうがないわよ…とりあえず集会場へ連れて行きましょう」
ケイ「え!?この子も一緒にか?」
レイ「しょうがないでしょ…それに、感だけどこの子、大丈夫な気がするわ」
ケイ「…姉貴が言うんだったらそうなんだろうな…」
レイ「わかってるじゃない?」
ケイ「当然、弟だからな?」
2人は笑みを浮かべながら集会場まで歩いていった。
集会場
円状の建物。中は扇形となっていて、階段状の集会。そこには海賊・賞金稼ぎ・殺し屋・盗人など名のある存在達が座り、始まるのを今か今かと待っていた。
ムル「まだか…遅すぎるぞ」
手下「もうすぐらしいです!」
始まるのが遅く苛立っているムルアを手下が宥める。すると横にシンキが座った。
シン「バルサック海賊団船長のムルアだね?」
ムル「そう言うお前は殺し屋シンキか…俺を殺しにきたか?」
シン「残念…依頼は受けてないよー…でも、僕を怒らせない方が…君のためかもよ?」
ムル「それは…こっちの台詞だ?」
お互いに殺気を出して脅す。近くにいる手下も怯えて動けない状態…
ダイ「あらあら、『丸鋸』に『殺し屋シンキ』までいるのね…」
ボジョ「フンッ!迷惑な連中だッ!」
それを遠くで酒を飲みながら眺めるボジョムキンとベリドール。
ユメ「いつ始まるんだ!!早く出てこい!!ぶっ倒せないでしょうがっ!!」
やっ「ユメちゃん落ち着いて!シー…!」
副船長「船長、ここで暴れないでください!?」
ユメは当事者が来ないことにイライラして今にも暴れ出しそうなのをクルー達が抑える。周りの者達はそれを見て若干引いていた。
海賊1「なんだあいつ?」
海賊2「気にするな。ただのバカだ」
ヘス「遅いな…フィオーレは何をしているんだ?」
手下1「も、申し訳ありません…!フィオーレ様は現在向かっているとのことなのですが…遅れているようでして…」
ヘス「へぇ…遅れてるの……しょうがないな〜…」
ガシッ!
そう言いながら手下の方に近づくと、首を掴んだ。
ヘス「あいつ…舐めてるようだな…一回絞めた方がいいかもな…こんな風に」
ヘスカノールの握力が強くなるにつれて手下が苦しみ出す。
手下「へ…へす……カッ……っ!!?」
ヘス「おいおい、この程度でくたばるなよ?白けるだろ…」
手下も気力が無くなってきたのか、手に力が入らず、ダランとなり、動こうにも動けないでいる。
コンコンッ…
フィ「遅れちゃってごめんなさいね〜?……あら、お邪魔でしたか?」
ヘス「……遅かったな」
フィオーレが来たことで手下を離すと息を吹き返した。そして四つん這いになり急いで出て行った。
フィ「あまり酷いことしないでくださいね?人手は多い方がいいので」
ヘス「…それで、遅れた理由は?」
フィオーレの注意を気にせず、遅れた理由を問い詰める。ため息をついて理由を話した。
フィ「ゴウガイが見つかりました」
ヘス「…なるほど、それではしょうがないな……会場に連れて行け」
ゴウガイという名を聞いて何処か嬉しそうに部屋を出る。後ろに続いてフィオーレも笑みを浮かべながら共に向かう。
セイヤ「たわいもない、か」
戻って港では…セイヤが刀を鞘に納める。
セイヤ「それで、何の用だ…ナリア?」
セイヤが見つめる先には、倒れたピエロ達と海軍のコートを纏う黄緑色の髪をした小柄の少女がいた。
ナリ「お久しぶりです。セイヤ先輩」
イオフィル・ナリア
海軍本部小佐
ムシムシの実/古代種・メガネウラ
セイヤ「その呼び方はやめろ。俺は辞めた身だからな」
どうやら2人は海軍時代の付き合いのようだ。
ナリ「いえ、そうはいきません。セイヤ先輩には色々な恩がありますから」
セイヤ「はいはい……というか、なんでこの海賊島にいるんだ?調査か?」
ナリ「はい、ですが…青雉さんからこの島にいると教えて貰いました」
青雉…その言葉を聞き、一瞬止まるが、動き出したと思ったら膝に手をついて落ち込んだ。
セイヤ「やっぱりな、気づいてたか…クソ〜…覇気使うなよな〜……はぁ…それで、挨拶しにきたってわけじゃないんだろう?」
ナリ「はい、辞めた先輩にこんなことを言うのは失礼ですが…お願いがあって参りました」
ナリアのお願い、それは…
ナリ「ヘスカノールと名乗る『偽者』を捕える協力をお願いします」
セイヤ「偽者…!?」
はい!今回はここまで!
ウタが急に寝たのは能力の使いすぎが原因ですね。この世界のウタはエレジアには行かず、シャンクス達と共にいたため、戦闘はもちろん能力も鍛えられている。ですから能力を使ってもすぐには眠らない。でも使い過ぎると急激に睡魔に襲われるのが難点。
あのシャンクス達と一緒にいたんですから、弱いわけがない…
ここでちょっとネタバレになりますが、ウタは覇気が使えます。
次回もお楽しみにお待ちください!
それでは次回!『ゴウガイ』!