今回はレイナとケイトの『ファルスブラザーズ』の戦闘がメインです。そのためウタは出ません。悪しからず。
ウタとヘスカノール、ムラサキとスズランが対決する中…セイヤ達も加勢に入ろうとするが、前に立ち塞がる者達が現れる。
それは今まで戦闘に参加せず、遠くで観戦していたムルアとシンキだった。
セイヤ「なんのつもりだ?お前達とやり合う理由はないと思うが…」
ムル「確かにその通り…だがあいつが倒されては困るんでね」
シン「依頼は受けているんだよね…邪魔者は消せってね…?」
その瞬間、レイナとケイトが攻撃に入ったが、2人にガードされ、後ろに下がる。
ムル「下品だな…」
ケイ「こっちとらもう海軍じゃないからな!」
レイ「卑怯卑劣は慣れっこよ!」
そう言いながら、ケイトは背中に背負った鞘と柄が黄色い大刀『雷電』を抜き、レイナはグリップを取り出すと変形して茶色のトンフォーになった。
シン「良いね〜…そうじゃないと殺し甲斐がないよっ!!」
シンキの袖から大量のクナイや手裏剣が放たれ、レイナ達を襲うが、セイヤが前に出て粉塵に変えた。
セイヤ「この程度か?」
ケイ「ちょっと兄貴!手柄横取りするなよ!」
セイヤ「おっとすまんな…それじゃあ、こいつらは任せる。俺は…」
そう言い、粒子となって消えると…一瞬でフィオーレの背後に回り込んだ。
セイヤ「お前の相手をしようか?」
フィ「あら、お相手してくださるの?嬉しい限りだわ」
だが不思議なことにセイヤは背後を取ったというのに攻撃は一切しなかった。フィオーレに対し、警戒でもしているのだろうか?
レイ「さぁ、今度こそ始めるわよ!」
ムル「調子に乗るなよ…」
するとムルアの姿が変わり始めた。細長い顔、背中に板状の背鰭、爬虫類のような皮膚。まるでユメのような恐竜の姿をしている。
バルサック・ムルア
リュウリュウの実・モデルステゴサウルス
ムル「この姿になった以上、手加減はできないぞ?」
レイ「ゾオン系…しかも古代種!」
ステゴサウルスとなったムルアがレイナに向かって走り出す。どんな攻撃でくるかわからないが、衝撃に備え構える。
すると小さくジャンプしたかと思いきや体を丸め始め、トゲが付いたタイヤのようになると高速で回りだし、地面を削りながら突撃してくる。それはまるで丸鋸のようだ。
ムル「『ステ
レイ「っ!!」
避けることができたが、髪を数本切られた。
ムル「ふん、外したか…」
レイ「…お気に入りの前髪だったのに……あんた、嫌いね!」
ムル「ならもっと嫌いにしてやろう…!そして思い知るがいい!ステゴサウルスの持つ回転技をなっ…!」
シン「ムルアもやる気のようだね…じゃあボクも」
そう言いサングラスを外すと、それを合図に体を変化させていく。紫色の体色、羽毛が生え、鋭い爪、嘴、そして翼…鳥人の姿となった。
シンキ
トリトリの実・モデルコカトリス
ケイ「お前も能力者か!」
シン「フフ…!」
シンキの目が光ると何か嫌な物を感じ取り、避けると後ろにいた。海賊が石像となった。
ケイ「石になった…!?」
シン「僕の目は見ないほうがいいよ?…石になって終わっちゃうからね〜?フッフッフッ…」
ケイ「まるでハンコックさんみたいなやつだな!…でも、タネさえわかれば大したことないな?」
ピクッ…
不気味な笑みを浮かべていたが、ケイトの言葉に反応し、真顔になる。そして見る見ると鬼の形相へと変わった。
シン「…おい…今何て言った?…『大したことない』だと?…ボクの暗殺を貶しやがったなッ!!」
シンキは今までにないほど怒っていた。高く跳ぶと息を大きく吸い、紫色の煙を吐いた。
シン「『
それは見るからに毒であることは目に見えている。やばいと感じ咄嗟に息を止め高く跳んだ。
煙は辺りに広がり、数秒すると煙の効果が切れたのか消えて無くなった。
ケイ「はぁー!……うん、大丈夫だな」
シン「ナイス判断。少しでも吸えばあの世行きだからね…だーかーらー…」
いくつもの武器を取り出すと煙を吐きつける。すると武器は全て紫色になり、見るからに毒々しい武器が出来上がった。
シン「『
大量の武器を投げつけるが、ケイトの大刀で吹き飛ばした。だが、その一瞬で目の前からすぐ真横に移動したシンキが毒々しい爪で引っ掻く。
引っ掻かれた程度だが、それが悪かった…その瞬間、ケイトは力なく片膝をついた。
ケイ「ぐおっ!?…なんだ?……この気怠さ…」
シン「僕の毒は即効性でね。引っ掻かれた程度で動けなくなる…そしてジワジワと苦しみながら死に至る…!」
ケイ「チッ…!やっぱちゃんと修行しとくんだった…!」
レイ「あのバカ!だからちゃんと毒に対する修行しとけって言ったのに…!」
ムル「余所見とは余裕だな!!」
ムルアの回転攻撃がまたも炸裂するが、レイナはバク転して華麗に躱した。
レイ「同じのばっかり見てたら誰だって余裕が出るわよ」
ムル「ほう…それじゃあ、こんなのはどうだ?」
すると今度は人獣形態になり、上半身と尻尾で円を作り、回転し始めた。その姿はまるで独楽だ。
ムル「『ステ
回転のままレイナへと近づく。だがさっきのと何ら変わりないと余裕でいた。それが甘かった…突如、何か刃物のような物が飛んできた。
レイ「っ!?」
咄嗟に避け、地面に突き刺さった物を見るとそれはステゴサウルスのトゲだった。
ムル「ステゴサウルスのトゲはこうして使うこともできるんだ!」
…絶対違う。
レイ「そうだったのね…!」
いや、違うって。
シン「さぁて…そろそろ遊びも終わりだね…」
自身の毒で動けなくなり、余裕の笑みを浮かべながら鉤爪をキリキリと鳴らしながら近づく。絶対絶滅…ケイトも毒が身体中を
回ったのかぐったりとして倒れている。
シン「さぁ……死ねェ!!」
鉤爪が喉元を貫く。
バチンッ!
かに見えた。
シン「何ッ…!?」
喉元を貫く寸前に何か弾くような音と共にケイトが消えた。辺りを見回すと、後ろに立ってストレッチをしていた。
ケイ「うう〜…!!これすると身体が痛くなるから嫌なんだよな…」
シン「なぜ…毒が効いているはず…!?」
ケイ「俺は身体中に電気を流せるんだ。それで身体中の老廃物を電気分解したのさ…もちろん毒もな」
シン「電気…能力者か!!」
ケイ「その通り…俺はネコネコの実の能力者…」
ケイトの身体が大きく変化し、白い毛が生え、縞模様があり、バチバチと音を立てている。
ケイ「モデル白虎!」
巨大な白虎の獣人へと変貌した。その光景にシンキも驚かずにはいられなかった。
ケイ「『
雷を纏う速さはシンキですら目で追えるのでやっとだ。
ケイ「姉貴!いつものやるぞっ!」
辺りを走り回りながらレイナに何かを叫んでいる。それを聞き、頷くと両手を地面につけた。
レイ「『
すると突如、床が波のように揺らぎだした。いや、床が波になったのだ。
『なっ…なんだ…?』『床が…揺れてる…?』
周りにも影響があり、全体の床も波になっている。
レイ「ウェブウェブの実の波(ウェーブ)人間。触れる物は何にでも波を発生できる!」
ムル「能力者だったか…!!」
波となって揺れ出す床に戸惑う2人。揺れる船上なら経験はある。だが『波』という存在を足場に戦うことは初体験。そのため動こうにもうまく動けない状態。だがその足場を華麗に動ける者がいた。
スケートボード、いや…サーフボードのように大刀に乗りこなし、『波乗り』をするケイトだ。
ケイ「イヤッホー…!!!」
レイ「またあいつは…」
シン「まさか…『波乗り』か!?」
ムル「ありえんっ…!?」
床で波乗りをする光景に一瞬だけ呆気に取られる2人。それがいけなかった。
ケイトの波乗り技術と雷の移動により、荒れる波を進み、シンキの頭上に飛んだ。
ケイ「『
雷による落下速度に乗り、大刀による一撃。その時一瞬、虎のようになった。それはまさに雷を纏う虎の如し。
シン「ッッッッッッッッ……!!!?」
雷の斬撃を受けたシンキは声すら発せられず、白目を抜き、倒れた。
レイ「こっちもさっさと終わらせるわよ!!」
ムル「舐めるな元海軍ッ!!」
ムルアの『ステ独楽サウルス』が更に回転スピードが上がり、等々空中に浮いた。
レイ「浮くのね…」
ムル「これならば波の影響も受けん!」
そのまま波を避けながらレイナへと突撃する。だがレイナは待っていたとばかりに笑みを浮かべていた。
レイ「言ったでしょ…さっさと終わらせるって」
レイナはトンフォーを回すと、赤く発光し始め、段々と色の強い紫へと変わっていった。
レイ「『波動砲』!」
そして両腕を交差させ、グリップのスイッチを押す。するとトンフォーの長い方の先から紫色のエネルギー波が放たれ、回転するムルアを吹き飛ばし、壁にめり込んだ。
ムル「くっ……そぉ……」
壁から離れ、それでもまだ戦おうとするが遂に倒れた。
レイ「……ふぅ…強すぎるのよ…」
ケイ「終わった終わった…!」
倒したことを確認し、2人は近づき、お互いに拳を合わせる。
『ファルスブラザーズ』の勝利である!
今回はこんな感じです。
ワンピースを読んでて思ったのが、海出てるのにサーファーみたいなキャラがいないなと感じ、今回の戦闘を思いつきました。
そういえば、ちいさな魔女さんが私の作品の活動報告で募集していたキャラから小説を書いているそうです。まさか私の募集から作品が生まれるとは驚きですが嬉しい限りです。ありがとうございます!
それでは次回!『最後の刃』!