今回でヘスカノールと決着になります。
ここまで書いておいてあれですが、ウタが強すぎる…まぁウタだからしょうがない。
それではどうぞ!
その頃、セイヤとフィオーレは…
セイヤ「ハァ…ハァ…!」
フィ「あらあら〜?貴方こんなに弱かったかしら…噂と全然違うわね」
セイヤが息を切らし、所々から血が出ている。ウタ達が戦っている間にも凄まじい戦いが起きていたのだろう。
セイヤ「生憎…力は使えない状態なんでね…」
フィ「それは残念ですね…本気の『霧雨』の力、この目で見たかったのですが…噂は本当だったということですね…」
セイヤ「否定はしないがな……『粒子網』…!」
フィ「っ!?」
突如、網が現れフィオーレの身体を拘束した。突然のことで反応が遅れ、捕まったことに少し悔しそうだが、まだ余裕そうでいる。
フィ「中々やりますね…ですが」
すると口をもごもごとさせると、口からプッと布を吐き出した。
セイヤ「布…?」
するとその布は大きく広がり、フィオーレを隠すように被さった。セイヤは咄嗟に近づいて布を取ると、フィオーレの姿は無かった。
フィ「イッザ…マ〜ジック!!」
フィオーレ
マジマジの実・ビックリ人間
いつの間にか、フィオーレはセイヤの後ろに立っており、ナイフを突きつけていた。
フィ「貴方を殺すことは簡単ですが…ここで殺しては面白みにかけますね」
そう言いながらフィオーレはナイフをしまい、またしても布を出すと広げて自分を包み被せた。
フィ「また何処かでお会いしましょう…貴方の船長、ウタには興味が湧いた…あの子の行く先がどうなるか、我が主人と共に見させていただきましょう…」
そして何処からともなく風が吹くと、布が吹き飛び、フィオーレが消えてしまった。
セイヤ「……あいつは何者だ。ナリア」
ナリ「ニラカナイ・フィオーレ…ヘスカノールと共に現れ、右腕と呼ばれた存在。彼女のマジマジの実はまるでマジックを本物にしたような能力です。それ以外は謎のままです」
何処からともなくナリアが現れ、セイヤに伝える。
セイヤ「もしかしたら、最も危険な存在かもしれんな…」
ウタ「『連射声音』!」
ヘス「『フジツボ砲台・全弾発射』!」
ウタの『連射音声』に対してヘスカノールは獣型になると体にあるフジツボから弾丸が放たれ、打ち消した。
だがウタは既に次の行動に移っていた。しかしそれはヘスカノールも同じ。
ウタ「『大声波』!!」
ヘス「『ホエールブレス』!」
どちらも衝撃波を放ち、押し合う。お互いに引かないほど長く続いているが、ウタの喉が限界であった。
そして徐々に弱まっていくのをヘスカノールは感じ取り、ここぞとばかりに強く放つ。
ウタ「っ!」
等々押し負けてしまい、壁に叩きつけられた。
ウタ「がはっ…?!!」
だがそれで終わりではない。スラっとした身体に鯨の頭部と皮膚、所々にある機械にパーツ。ヘスカノールのは人獣型となった。
ヘス「『葬豪武連』…!」
ウタの腹部に強烈な拳を叩きつけると後ろの壁に幾つもの打撃痕ができた。
ウタ「…!!」
ヘス「『流水煉獄』…!」
声を出す間もなく、ヘスカノールの連続の攻撃が続く。目にも止まらない蹴り、拳、更には頭突き…息する間ない容赦のない蓮撃の数々。それを物語るかのように地面や壁に打撃痕、斬撃、ウタの血が辺り一面に広がる。
これがセブンスティア・ヘスカノール…強大な悪魔の実の力もそうだが、容赦もない蓮撃を息する間もなく打ち続けられる体力と技術。そんな彼を人々は『武神』と呼ぶ。
そして右腕を様々な機械で覆い、巨大な突起物へと変えると回転し始めた。それはまるでドリルのようだ。
ヘス「『
ウタ「ッ…!!!」
ドスッ…!!!!
ウタの身体を突き刺す。それは遠くの者でもわかる。完全に貫通した。間違いないと…
ヘス「これでわかったか小娘…これが『圧倒的な力』だ…!」
ウタ「……」
ヘス「貴様の夢もここで終わりだ…」
そう言いながら、また右腕を構える。今度こそ息の根を止めようとする。
ウタ「…あんたなんかに…私の夢は…消させない……」
だがウタは諦めていなかった。
ウタ「あんたに人の夢を否定する権利はない…夢は……誰にでも持つことができる素晴らしい物なんだよっ!」
ヘス「っ!……何が夢だ…権利だ…そんな物…力の前では全て消えるッ!!この世は…力が全てなんだよッ…!!!」
ウタの言葉が癇癪に触れたのか、怒号と共に右腕をウタの首目掛けて突き刺す。完全に潰す気だ。
ウタ「……♪〜…」
だがウタは何故か鼻歌を歌い始めた。それを聞いたヘスカノールは直感的に危険と感じ、さらに力入れた。
…もう遅かった。
ヘス「っ!!?…消えた…?」
そう消えた。完全に入れたと思いきや瞬きをするまでもなく、目の前から消えた。だが本当に消えたのではない…
ウタ「こっちだよ」
振り向くと後ろに立っていた。いつのまにか移動していたのだ。普通ならば高速移動したと思うだろうが、ヘスカノールは違った。
ヘス(どういうことだ?全くわからなかったぞ…!ありえない…!!)
ヘスカノールの能力には生命を探知能力もあった。そのため多少速く動いていようともすぐに探知できるのだが…一瞬、その反応が消えたのだ。
ウタ「この歌はハミングが一番力を発揮するんだよね……」
更にボロボロで身体を貫いたはずなのだが、何処にも傷がなく、綺麗な身体に戻っていた。
ヘス「一体…何をした…!?」
ウタ「う〜ん…今の私の『圧倒的な力』かな…?……『夜の刻』」
そう呟くとウタの衣装がメイド服に変わった。
ウタ「今度は私の番だよ…『圧倒的な力』…見せてあげるッ!」
そう言った途端、ウタがまた消えた。
ヘス「ッ!?」
「♪〜…」
ヘス「ぐっ…!!?」
「♪〜…」
ヘス「ゴホッ…!?!!」
ウタが消えた瞬間に鼻歌が始まり、聞こえるたびにヘスカノールに様々なダメージがいく。
殴られ、蹴られ、斬られ、焼かれ、刺される…
ヘス「クソッ…!!クソッ…!!」
負けじとヤケクソで攻撃するが、姿のない相手を攻撃するなど無意味だ。
ヘス「なんでだ…俺は…強くなったんだろう…なのに…なのに……!!」
『おまえなんかが行けるか!』
ヘス「ッ…!!?」
『お前に何ができるんだよ』
ヘス「やめろ」
『夢だ?弱いくせに何言ってるんだ』
ヘス「やめろ…!」
『所詮おまえなんかにできないんだよ』
ヘス「やめろッ…!!」
『夢を追う時代は終わったんだよ…!!』
ヘス「やめろおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオッ…!!!」
また獣型になると、身体中からレーザーやミサイル、弾丸を放ち始めた。もう聞きたくないとばかりに暴れ始めた。
ウタ「あら?」
ヘス「俺の夢をジャマするんじゃねェエエエエエエエエエエエッ…!どいつもこいつも俺の夢を……夢を…夢を追って何が悪いいいいいいいイイイイイイイイイイッ…!!!!!」
彼に何があったのかは知らない。だが、急な暴れよう…彼の中に、相当のトラウマが眠っていたのは間違いない。
ウタ「そっか…あんたも辛かったんだね…」
ウタはそんな彼の心の声を聞き、同情した。
ビキッ…ビキッビキッ…!
海賊1「まっまずい!!建物が崩れる…!!」
海賊2「逃げろおお〜!!」
暴れたせいで等々建物が崩壊し始めた。崩れ出す天井に危険を感じ、慌てて逃げ出す海賊達。ケイトとレイナも避難しようとするが…
ケイ「ウタちゃん!!早く逃げようっ!」
ウタ「大丈夫、こんなじゃ私は死なないから…それにまだ、お仕置きが終わってないから!」
そう言って暴れるヘスカノールに向かっていく。
ケイ「ウタちゃんっ!!」
手を伸ばすが遅く、天井が完全に崩れて壁となる。
レイ「バカ弟!……っ!?」
その時、自分達の頭上からも瓦礫が降ってきた。
ざわ…ざわ…
崩壊した建物に野次馬が集まる。なんとか脱出できた者はそのまま何処かへと走り去り、仲間を助けるために瓦礫をどかす者など様々。
すると瓦礫の中からセイヤとナリア出てきた。それに続きレイナ達も出てきた。
セイヤ「一体何事だ…?」
ナリ「崩壊したようですが…」
ケイ「プハァ…!!死ぬかと思った…!?」
レイ「良かった…セイナも無事のようね…」
レイナがほっとした瞬間に、後ろから物音がして振り向くとラフエルを抱えたムラサキが現れた。
ムラ「おっ、無事だったか」
ラフ「セイヤちゃん達…良かったわ…」
セイヤ「ラフエル、お前こそ大丈夫なのか!?」
セイヤ達が暴れていた頃、ラフエルは自分なりにできることをしようと動いていた。それは何かと言うと…
ラフ「シラワタちゃんはこの通り無事よっ!」
ムラ「どうやら眠っているようでな…全く、こんな時に呑気な物だ…」
…そう言えばこの2人は事情を知らなかった…皆はこう思っただろう。
『あちゃ〜…!!』
ラフ「そうだ!ウタちゃんはっ!?」
ドンッ!!!!!
『!!?』
突如、大きな音と共に瓦礫が何か巨大な物によって吹き飛んだ。皆が見上げるとそれは獣型になったヘスカノールだった。
そしてその下には丁度瓦礫の中から現れたウタが立っていた。しかしその姿は少し違った。メイド服だったものが左腕に橙色のガントレットをつけた姿に変わっていた。
ヘス「クソがぁ…!!調子に乗るな小娘が!!」
上空を見上げるとなんと、ヘスカノールは空中に浮いていた。
ウタ「もう、終わりにしよう…戦っても心は晴れないよ…『そう思うだろう、貴方も』…!」
ヘス「黙れエエエエエエエエエエエッ…!!!」
ヘスカノールの身体中から砲台が現れ、ウタに向けて放たれた。
それにウタはガントレットで地面を殴り、その衝撃と共に空中へと高く飛んだ。
「奪え!すべて!この手で! たとえ心 傷つけてたとしても 目覚めた本能 体を駆けめぐる♪」
ミサイルが迫るも大量の音符を壁として出し、全て防いでいく。そして防ぎ終わるとなんと音符を殴り、吹き飛ばしてヘスカノールに当てる。
ヘス「…ッ!!」
「言葉は意味を変えて 昨日の真実は 今日の嘘になる 誰もが彷徨い 流されてゆくだけ♪」
音符達が次々に迫る中、ヘスカノールは『ホエールブレス』で全て跳ね返した。
「夢や愛なんて 都合のいい幻想♪」
だが、ウタもパンチやキックで音符達を全て跳ね返し、またしてもヘスカノールに当てた。
ヘス「ク…ソッ…ガアアアアアアアアッ…!!!!」
またしても効かなかった。そのことにまた怒り、人獣型になると今度は両腕を合体させて巨大な主砲を作り出した。
ヘス「こいつで終わりだッ!!『
白い光と共に放たれた数秒後に発射音が遅れて鳴り響く。綺麗な一直線の光…この一撃は確実にウタを倒す。
「現実を踏みしめ 果てしない 未来(あす)へと 手を伸ばす♪」
だが、ウタを舐めてはいけない。
ヘスカノールの攻撃に対して、打ち消すつもりでウタのガントレットをぶつけた。
ヘス「バカがッ!!そんな程度で…!!」
ウタ「音は1つだけじゃないんだよ…」
ヘス「あぁ…?」
ウタ「音1つだけじゃ何もならない。だから他の音も一緒に合わせると音楽にも、歌にも変わる…」
ヘス「何を言ってやがるッ!!」
ウタ「…いつまでも、ずっと1人だけじゃ…意味がないんだよっ!!」
そう言い放つと共に、気合の入ったパンチはヘスカノールの攻撃を綺麗に霧散へと変えた。
ヘス「っ!?」
「Reckless fire そう大胆に 魂に火をつけろ♪」
呆然となるヘスカノールの横に黒い影が近づいていた。それに気づいたがもう遅く、自分の真横に…ラフエルがいた。
「逃げ場なんてないさ 嘘も矛盾も飲み干す 強さと共に♪」
ラフエルの姿が見えたと同時にウタは笑顔を向けてサムズアップする。
「今は求めない 互いに宿る Sympathy♪」
ラフ「『極目突き・
大きく振り上げた拳が放たれたエネルギーがヘスカノールに触れた瞬間、身体の内側から強烈な衝撃が一気に膨れ上がり、内臓・骨・脳にまでダメージを与えた。
ヘス「ゴァアアアアアアァ…!!?」
ダメージが身体中に一気にきたことで流石に耐えきれず、等々倒れた。
「渡せない何かを 掴み取るまでは♪」
ラフ「ありがとう、ウタちゃん…!!」
はい!ヘスカノールの最後はラフエルが決めました!
ウタばっかり活躍するのもあれなので、ボコボコにされたラフエルに良いとこを譲ってあげました。
今回の音楽創造は『夜の刻』と『そう思うだろう、貴方も』。
『夜の刻』は敢えて鼻歌にしました。理由としてやはりこっちの方が書いててしっくりきたからです。
しかし考えて書くの難しいですね…改めて作者のみなさんの大変さと書く力には脱帽です。
それでは次回!『4人目5人目』!