ONE PIECE パイレーツ・オブ・UTA   作:肘神さま

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やっとできた…すみませんお待たせしました。

今回、あとがきに『黄金の角』に辿り着くための謎解きと正体が書いてあります。そちらもお楽しみにいただけるかと思います。

それでは、どうぞ!


第33話 『人狼と動物王』

ウタの喉から大量の血が吹き出し、倒れた。すぐにセイヤが駆けつけ服を破り、彼女の首に巻いた。

 

セイヤ「レイナっ!!」

 

レイ「わかってる!!」

 

レイナがウタに触れる。彼女の能力は波を発生させるだけでなく、波を通じて振動により物体の内部を確認することができる。

 

今回は能力でウタの内部を振動させて心拍数や血流を穏やかに保つ。更に振動による反響で状態を確認する。

 

ウタ「ハァ……ハァ……」

 

レイ「まずい…早く手術しないと…!」

 

プシュウウウウウウ…!!

 

『!!?』

 

その時だった。どこから緑色の煙が吹き出し、ウタ達を包み込んだ。残っていた動物達が襲いに向かうが、煙に触れる前に止まりバトラーの前に戻る。

 

バト「おい!どうした!?」

 

ハンター・レプトルが口を抑えて苦しいというジェスチャーをして知らせる。それを見て毒ガスの類かと警戒するが、バトラーは違うと見た。その証拠にウタ達がいなくなっていた。

 

バト「…逃げたか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ達は数km離れた洞窟に隠れていた。あの緑色の煙のおかげで逃げることができた。

 

ムラサキとケイトが見張りをし、レイナ、セイヤ、ラフエルがウタの治療に励んでいた。

 

ウタ「ハァ……ハァ……」

 

意識はあるが苦しそうだ。血は今の所止まっているが肌が冷たくなっている。

 

ラフ「体温が若干低いわね…火をおこすわ」

 

セイヤ「よし…レイナ、手術の準備はどうだ?」

 

レイ「大丈夫、どれも使えるわ…まずは傷を」

 

「それ以上触ったら死ぬわよ?」

 

レイ「!?」

 

突然の声に驚くレイナだが、セイヤは分かっていたかのように静かに立った。

 

セイヤ「よお、待ってたぞ…ラティア…」

 

そこにいたのはムラサキとケイトに挟まれ、両手を上げたラティアだった。

 

ムラサキ達曰く、見張りを初めて暫くしたあとに現れたそうだ。

 

セイヤ「さっきの煙はお前の仕業か?」

 

ラテ「ええ、カビとダフトグリーンから作った動物撃退ガスよ。人間には無毒だけど鼻の効く猛獣には激臭よ…」

 

先程の煙、ラティアが作ったガスによるもの。人体には影響はないが動物には強烈な激臭がするため毒と勘違いして逃げてしまうのだとか。

 

セイヤ「それより…触ったら死ぬとは…どういうことだ?」

 

ラテ「……取り引きよ。ウタを救う代わりに私の願いを聞いてもらうわ」

 

ケイ「はぁ!?何言ってやがる!!」

 

セイヤ「ケイト!…理由を聞こう」

 

ラテ「……まず、今ウタの状態について教えておくわ…」

 

そう言ってウタの手を指差した。そこを見ると手の甲に蚊に刺されたような跡があった。だがその形は五角形のようになっている。これについてケイト達はわからない顔をしているがレイナとセイヤは驚いた表情をしていた。

 

セイヤ「こいつは…!?」

 

ラテ「ドミリオン・ゴミティウス・ペンタゴン…別名『五毒虫』。動物の手足から入り体液を吸いながらまず喉に到達し、内部から身体を破裂させる。それにより傷を作り動物の運動機能を低下させる。そして自分の卵を体内にばら撒く」

 

ケイ「ばら撒くって…まさか!?」

 

レイ「そう、ウタの身体には寄生虫の卵が産みつけられた…まずいわ…早く取り除かないと…!!」

 

寄生虫や細菌による死亡率は高い。現代でも蚊による媒介で多くの人が掛かった。

 

ケイ「じゃあ早くしねぇと…!あ、兄貴の能力でできるんじゃ!!」

 

ラフ「あ、そっか!そういえばやってたわね。能力でウイルス取り出して…!」

 

セイヤ「やろうと思えばできる。だが、相手が悪い…!」

 

ムラ「…どういうことだ?」

 

セイヤによると、五毒虫は読んで字の如く、五つの毒を持つ虫だ。虫の個体差により毒の種類が豊富、だが一個体は必ず5つの毒しか持っていない。

 

その毒は知られている物であれば、未知の毒だったりする。更にその毒による化学反応で何が起きるかわからない。現にウタの首に穴を空けたのがその証拠。

 

セイヤ「もし下手に触れば何かしらの毒による反応で死ぬことになる…そういうことだ」

 

『!!?』

 

レイ「…それを、あんたが知ってるのはわかったけど、救えるというのはどういうこと…殺人ドクター?」

 

トンファーを構え、ラティアに向ける。

 

レイ「私が知らないとでも思った?ショコレート・ラティア…あんたは数々の海賊や賞金首を狩って人体実験していたことは知っているわ。こっちは元海軍で元賞金稼ぎ…一目見ただけでわかってんのよ…!」

 

レイナはあの島から彼女の正体を知っており危険視していた。

 

レイ「同じ医者として…あんたの行為は個人的に許せないのよ…」

 

同じ医者として無闇に人の命を弄ることが許せなかった。海軍にいた頃から彼女を狙っていたのだ。

 

ラテ「へぇ〜、貴女医者なの…」

 

ラティアはレイナが同じ医者だと知り、興味が湧いた。しかし数秒でウタの方に目をやりながら話し始める。

 

ラテ「でも腕は、私より劣るわね(手当はプロだけど無駄が多い…)」

 

劣るという言葉にレイナの顔つきが更に険しくなり、ケイトがビビる。

 

ケイ(姉ちゃん…マジでキレてやがる…!やべぇ…!!)

 

今にもトンファーから波動砲が出そうだ。

 

ラテ「私は色んな悪党の身体で人体実験したからね…よ〜く知ってるの。だから…」

 

 

 

 

スパッ…!

 

 

 

 

後ろのウタの腹が綺麗に切れた。

 

その光景にレイナ達が襲いそうになるがセイヤが待ったをかけた。

 

止められたレイナはウタにもう一度視線を向けると違和感に気がついた。

 

レイ「血が…出てない…!?」

 

ラテ「このように…何処の血管を閉じれば無事でいられるか当然よ〜く知っているし、何処の部分で切断すれば生きてられるかも観察して知ってる…」

 

よく見ればウタの体の断面に緑色のカビがついている。これで止血の役目をしているようだ。レイナでもこんな方法で延命処置を見たことがない。

 

ラテ「わかったかしら?これが貴女と私の差。ウタを救えるのは…私だけなの」

 

その言葉は事実だ。レイナは自分とラティアの差を目の当たりにして怒りが消え、武器を下げた。

 

レイ「悔しいけど…技術はあんたの方が上みたいね…」

 

悔しそうに武器を強く握る手を見たセイヤは、気づかれないようにラティアに近づく。

 

セイヤ「それで、願いとはなんだ?まさか殺しを手伝えってなんら」

 

ガンッ!!

 

大きな音ともに、ラティアは頭をつけ土下座していた。

 

ラテ「お願い…ニーニャを助けて…!」

 

『!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡り、バトラー達…

 

ヘビ「あいつら、姑息なマネを…!」

 

ホッ「いかが致しますか、バトラー様!」

 

バト「放っておけ、どうせあの女はもう助からん。それよりも黄金の角が先だ!」

 

もとよりここに来たのは黄金の角を探すため。ウタ達を追うことはせず、動物達を無理やり起こし、支度を進める。

 

プルプルプルプル…

 

するとバトラーの持つ電伝虫が鳴り出した。

 

バト「もしもし…誰だ?」

 

『久しぶりだな。バトラー』

 

バト「その声は…!?」

 

『匂いでわかったぞ。この獣王島にいるな…目当ては角だろう』

 

バト「…ふん、そうだ。お前には関係ないだろう…言っておくがお前の『夢』とやらに協力する気は毛頭ない」

 

『まぁ待て…取り引きしないか?』

 

バト「取り引き…?」

 

『簡単なことだ。この島にウタ達がいるんだろ?そいつらを捕らえるのを手伝ってくれ。そうすればこの島にある黄金の角の在処を教えてやる』

 

バト「!!」

 

黄金の角の在処…バトラーはその言葉を聞き少し慎重になった。自分が調べ上げ、この島に存在することまではわかった。だがその細かい居所までは検討つかなかった。

 

バト「…なぜお前がそれを知っている?」

 

『ここに来た際に面白いことを聞いてな…この島には童歌があり、それには黄金の角の在処を示すそうだ…』

 

バト「…それを信じる根拠は?」

 

『疑い深いな〜…まぁいい。今そっちに行くから待ってろ』

 

ガチャ…

 

バト「ふん、あいつめ…」

 

ヘビ「如何いたしますバトラー様?」

 

バト「…黄金の角の在処…確信はないが奴とはB・Wに入る前からの付き合いだ。話ぐらい聞いてやろうではないか…」

 

『ギュララララララッ!!』

 

バト「ん?」

 

突如巨大な昆虫生物『ムートー・トループ』が襲いにきた。鋭い爪がバトラーに迫る。

 

ガシッ!

 

『ギュラ!?』

 

しかし難なく爪を掴んだバトラー。だがその掴む腕は毛深い金色の毛が生えており、徐々に大きくなっていく。

 

バト「ほう、丁度いい…駒が減ったからな。お前も我輩に従えッ!!」

 

 

 

 

 

同時刻…海岸…

 

海岸にMr.6とミス・マザーズデイ。その足元にボロボロで倒れているニーニャとリコリス。そして村の住人達。

 

Mr.6「…というわけだ。バトラーに会いに行くぞ」

 

そう、今の電伝虫の相手はMr.6達だったのだ。

 

マザ「わかった…こいつらはどうする?」

 

ミス・マザーズデーがボロボロのニーニャとリコリスを持ち上げて見せる。

 

ニー「うぅ……」

 

Mr.6「そっちは耳がいい…役に立つから連れて行くぞ」

 

リコリスはいらないと手を振ってジェスチャーする。

 

マザ「わかった」

 

ドウ(な…なんてやつらだ…先生だけでなく、あの2人を一瞬で…!?)

 

それは3分前に起こった…3人がシラワタに止められたすぐに何かが猛スピードで海を泳いできた。

 

そして着くと同時に、大音量が海岸に響き渡り住民は倒れ、3人はなんとか耐えたがマザーズデイにより切り刻まれた。

 

ドウ(先生はプロだ!何百人もの海賊を倒していくのをこの目で見てきた!!でもやられた…!!)

 

マザ「ウタを見つけたら先に殺す…?」

 

Mr.6「いや…暫く生捕だ。あいつを捕まえるのに必要だからな」

 

ドウ(あいつ…?)

 

それを皮切りに2人は移動を開始。何かを探しながらバトラー達のところへ向かう。

 

Mr.6(獣王島と呼ばれるだけはある…まさかあの生物もいるとはな…)

 

マザ(どんな願いも叶える幻の生物…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シラ「セラ…」

 

シラワタはMr.6達に襲われ、森の中へと走って逃げていた。

 

シラワタが怒っているとリコリス、ニーニャ、ラティアがマザーデイに倒された。自分は攻撃による風圧で飛ばされた。

 

シラ「セラセラ…セラ…」

 

シラワタはウタ達を探していた。すると洞窟を見つけてここにいるんじゃないかと思い、何か入っていった。

 

「グルルルル…」

 

その後ろの木々から金色の突起物がある動物『ベノクロン』が現れた。

 

よく見ればその頭の上に古いフードを被ったピープルパロットと大きな尻尾を持つ小さい金の角を生やしたリスの様な生き物『スパイス・スクイレル』がいた。

 

ピー「……いくぞ」

 

ベノ「ゴアアア…!」

 

ピープルパロットの言葉に反応し、洞窟の中へと入っていく。

 

 

それぞれが動き出した。




黄金の角の在処



海の 底より ひかる

角が求めるは 獣の王

星に 乗り 辿り着く

緑の 大地の 星空

黒い 口の 白い蛇

迷い 見つけるは 形なき道

辿り着く 青い おと



さぁわかるかな?

それでは次回『黄金の角』!
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