苦手な方は戻られることをオススメします。それでも大丈夫な方はどうぞお進みください。
第1話 『旅立ち』
ー西の海のとある島ー
ウタ「よしっ!準備バッチリ!」
雲一つないよく晴れた日、潮風と共に彼女の紅白の髪が靡く。まさに絶好の航海日和である。
彼女の一人初航海を見送る男達。中には涙を流す者もチラホラ、彼らにとって娘の航海は暫くのお別れでもある。
ベックマン「もう行くのか?ウタ」
ウタ「うん!早くルフィに会いたいからね!」
ホンゴウ「暫く寂しくなるな…」
パンチ「元気でやれよ!ウタ!」
モンスター「ウッキー!」
ウタ「うん!みんな…ありがとう!!」
10年前、ウタはエレジアへ行くはずだった。だが急な高熱により海に出ることができず、フーシャ村に置いてかれた。
それまでルフィが付きっ切りで看病してもらい、元気になったがシャンクス達がいないことに気づき、大泣き。
自分は捨てられた、見捨てられたと泣き叫んでいるとルフィが強く抱きしめてくれた。
『大丈夫だ!!シャンクスは絶対にウタを見捨てねェ!』
『おれもウタを見捨てねェ!』
近くでずっと言ってくれた。それを聞いているうちに落ち着いてきたのか眠りについた。
起きた時には不思議と心が落ち着いて悲しくなかった。すると隣で一緒に寝ていたルフィの寝顔を見てドキドキし始めた。そうこれは『恋』だと。
シャンクス達が戻ってきた時にはルフィに抱きつきながら怒っていた。
怒っている理由はわかっているが、何故ルフィに抱きついているか問うと…
『わたし、ルフィと結婚するって決めた!』
この結婚発言に赤髪海賊団メンバー全員口を大きく開けて叫ぶ。特にシャンクスは目玉が飛び出るほど。そして何を思ったかルフィに覇王色を飛ばして気絶させた。
そのことには流石のクルー全員とウタはカンカンに怒り、船長ではあるが正座させられ、殴られたであろう腫れた顔のままこっぴどく叱られた。
それからシャンクスから次の航海でここには戻らないことを言われ、一緒に行くかフーシャ村に残るかを選択することになり、考えた結果…シャンクス達と着いていくことを決めた。
理由は今の自分じゃルフィを守れない。ならば自分がもっとも早く強くなれるにはシャンクス達と旅をしながら鍛えてもらうことを考えた。
本当はルフィと一緒に海賊になりたかった。でも実際はエレジアへ行けなかったことが心残りだった。そして気づいた。自分は世界の広さを知らない。世界を知りながら自分の歌を広めようと。
それともう一つ、ある本を読んで気づいた。遠距離恋愛というものがあることを!そして離れれば離れるほど恋の炎は燃え上がり、更に思えば思うほど力が出るのだと!
だから決めた!ルフィのためにも、恋して強くなる!あと自分の歌のためにも。
それからルフィと離れ、10年の月日が流れ、修行によって強くなったウタは1人で航海することになる…だが、それを良しとしない者もいる。
シャンクス「やっぱり認めんッ!ウタッ!やはりお前はいかせないッ!!」
ウタに抱きつく。
ウタ「なっ!?ちょっ…何するのよシャンクス!離してっ!」
ベックマン「あ〜あ…やっぱしか…野郎ども!お頭を抑えろ!!」
ベックマンを筆頭にシャンクスを取り押さえる。
シャンクス「離せお前ら!!ウタを行かせるものか!!!」
ルウ「往生際が悪いぞ!お頭この野郎!!」
ヤソップ「そうだぞ!大体ウタが航海することはお頭だって了承しただろうが!!」
シャンクス「ぐっ…!やっぱり変わったんだ!!やはりまだ行かせるわけには行かん!!ウタは俺が死ぬまで側にいるんだ!!」
「「「子どもかッ!!?」」」
ベックマン「というか…ウタもう行っちまったぞ?」
シャンクス「なにぃッ!?」
いつの間にかウタは小舟を動かし、もう島から遠くまで離れていた。
シャンクス「ウタッ!行かないでくれッ!!」
ウタ「シャンクス〜!みんな〜!絶対ルフィと一緒に海賊王になるね〜!」
シャンクス「なんで…なんでだよオオオオオオオオオオ!!ウタアアアアアアアアッ…!!」
「「「いい加減にしろ!親バカッ!!」」」
ゴンッ!!
シャンクス「ウ…タ……!」
こうしてウタの航海は無事出発した。
ー1時間後ー
ウタ「は〜い!みんな元気〜?ウタだよ〜♪」
ウタはある島まで到着する間、映像電伝虫で皆にお知らせ。
ウタ「今日は初の1人航海!ちょっと不安だけど…でも!私の夢のためにも頑張らないとねっ!」
明るく振る舞っているが内心は寂しかった。
(……ルフィ…今どうしてるかな…?)
ふと、今はいないルフィのことを考えていると、薄らだが涙目になる。ウタもやはり離れるのは寂しく辛かったのだ。特に今でもルフィのことを考えると胸が締め付けられる。
あの日、別れたことを今でも後悔している…だが、くよくよしても仕方がない。全ては自分の夢のために!
「それじゃあ…初の航海を記念して今日は私が好きな歌を歌うね!タイトルは…」
シャンクス達とも歌った思い出の曲を歌おうとした時、大砲の音が聞こえた。音のする方へ向けると海賊船がこちらへと向かって近づいてきた。
船長らしき三日月のような髭を生やした男とその手下4、5人がウタを見下ろしてニヤニヤしていた。
船長「次の島に行く途中でまさかあのウタがいたとはなぁ…!」
海賊1「船長!こいつを攫ってファン共に金を要求すればガッポリ儲け物ですぜ!」
どうやらウタが狙いのようだ。金が狙いというゲスな考えだ。
海賊2「悪ぃがウタちゃん…今日のライブは中止だ!!」
多勢に無勢…1人のウタを見下ろす海賊達。絶対絶命である…海賊達が。
ウタ「うわぁ!海賊だ…よかった…ねぇお願いがあるんだけどさ。ここに連れて行ってくれない?」
船長「あ?…なんだショーサイ島じゃねぇか。俺達もそこに行くんだよ」
ウタ「うそっ!?これってすっごい偶然だね!じゃあ一緒に行かない?お礼にホイップマシマシのパンケーキ奢ってあげるっ!」
船長「ほう、そりゃあうまそう…じゃねぇわっ!!何言ってんだお前は!?この状況が見えないのか?お前攫おうとしてるんだぞ!」
ウタ「えぇ!そうなの〜!?それは残念…あ、ねぇ!今謝るなる許してあげるからさ、一緒にダンスしよ!」
船長「なんでそうなるんだよっ!ダンスなんて誰がするかっ!もういい…さっさと掻っ攫ってしまえ!!」
そんなウタの行動に船長は真っ赤になって怒り、手下達に命令を下し何名かウタの船に飛び降りたが…ウタはいなかった。
海賊1「あれ?いないぞ!?」
海賊2「消えただと?」
船長「どこに隠れた…!?」
「残念」
船長「っ!?」
船長が振り向くと後ろにウタが立っていた。
船長(こいつは…いつの間に船に乗り移った…!?)
ウタ「しょうがない…じゃあ肌で直接聴いてもらうよ…私の歌…」
船長「肌…?」
ウタはそう言うと息を吸い込み、一度止めて大きく口を開けた途端、大きな音と共に船長や船員、周りの樽や大砲、船もヒビが入り、マストも折れそうに悲鳴をあげて揺れる。
幸いウタの船に乗っていた手下達は直撃を受けずに済んだ。
急いで戻るとそこには自分達を除く海賊全員がウタの周りを円を描くように倒れていた。
海賊1「なんだよ…こりゃ…」
海賊2「たった一人…しかも、あんな小娘が…」
あまりにも信じられない光景に呆然と立ち尽くすしかなかった。
ウタ「フゥ…さぁて…?」
残った手下達を睨み、笑みを浮かべる。
ウタ「アンコール…する?」
手下「「「すいませんでしたアアアアアアアッ…!!」」」
ウタってやっぱ鍛えるとこんな感じになるのかな?
というわけで、第1話はこんな感じになりました。第2話は…いつになるかな?できるだけ早く投稿できるよう頑張ります!
あと今回出てきた海賊ですが、実はワンピースに出ている海賊なのですが、わかった人いたかな…?
それでは、次回!『仲間探し』