ここらでウタのルフィ好きをお見せしましょう。
第3話 『1人目』
霧雨「おいおい、もうバレたのかよ…」
ウタ「誰…?」
司会「『霧雨』…名前は知らないが通り名で有名な賞金稼ぎだ…触れる物全てが霧のように消えることから『霧雨』と呼ばれているそうだ。昔は海軍だったらしいが、何故かやめたそうだ…」
ウタの疑問に応える司会者。この人本当は優しいのでは…?
霧雨「おいおいご丁寧に説明して…まぁ紹介が省けて助かる。兎に角、この娘には傷つけさせないぞ?でないと…」
そう言いながら腰に差してある刀に手を添える。
司会「まっ、待ってくれ!その嬢ちゃんの命は保証する!だがその船は返してくれ!大事な商売道具なんだ…!!」
霧雨「…っと言ってるが、どうする?」
ウタ「ん〜…いやっ!」
当然嫌である。
霧雨「嫌だとさ。諦めるんだな」
司会「待ってくれっ!頼む…!商売道具がないとあの方に金が払えなくて殺されちまう…!」
霧雨「あのお方…?」
司会「そうだ!だから頼む!その船だけは頼む!」
土下座してまでも頼み込む姿勢にウタはまた悩む。それを見て呆れる霧雨は悩むなと言うがでも…とウタは少し揺らいでいた。
だが司会者の内心は笑っていた。
司会(バカがっ!)
土下座をしながら器用に爪先を動かして地面のタイルを剥がし何かスイッチを押した。
するとウタと霧雨を囲む檻が一瞬で現れ閉じ込められた。
ウタ「え!何これっ!?」
霧雨「チッ、油断した…」
司会「ハッハハハハハッ!運が良いな俺は!!」
手下「さ、流石はリーダー!まさかこんな仕掛けが…」
司会「特注の猛獣用の檻を用意しておいて正解だった…!」
ウタ「ふん!何よこんな…ふにゃ…なにこれぇ…?」
檻に触れた瞬間、身体に力が入らずふにゃふにゃになって倒れた。
霧雨「海楼石か、厄介な…というかお前も能力者だったのか?」
海楼石…海と同じ成分のある鉱物で、頑丈であり尚且つ、悪魔の実の能力者を封じることにも使われる。
司会「能力者のお前達には毒だろうな?更に…」
また地面のタイルを剥がしスイッチを押すと地面からガトリング砲が這い出てきた。
司会「猛獣処刑ショーで使うこいつで、あの世行きだ!」
ウタ「うわー…あれは流石に危ないかな…」
霧雨「すまないな、また危ない目に遭わせてしまって…」
ウタ「ううん!大丈夫!それにこの程度で私を捕まえておくなんて無理だからさ!」
霧雨「フッ…強いな。そういえばまだ名前を聞いていなかったな?」
ウタ「あー…やっぱり知らないのか…私もまだまだね…ウタだよ…」
ウタが落ち込むのは自分がライブ配信しているのにそれを知られていないということに落ち込んでいる。
霧雨「ウタ?…お前まさか…」
司会「さぁ!これでおしまいだ!くたばる準備はいいかァ?」
司会者が引き金を引こうとした時、突如頭上に影が掛かり、不思議に思い上を向くとそれは…『お尻』だった。
「ヒップドロ〜ップッ!」
司会「ぐへぁ…!?」
司会者はガトリング砲ごと潰されて出てきたのはコック帽とエプロンを身につけた長い髪の…『オカマ』だった。
オカマ「ンもうっ!酷いじゃないのアーンタ達!無抵抗なお嬢ちゃん達を殺そうなんて…!!」
ウタ「あっ!焼きそば屋のオカマさん!」
オカマ「お嬢ちゃんさっきぶりねー!助けに来たわよー!」
なんと正体はウタが買った焼きそば屋の店主だった。スイッチを押して檻を解除して出ることができた。
ウタ「あ〜…撃たれるかと思った…!」
オカマ「ごめんなさいね〜?助けるのが遅くなっちゃって!」
ウタ「ううん!良いよ!こうやって助けてくれたから、ありがとう!」
オカマ「良いのよ〜。困った時はお互い様。アンタもかっこよかったわよ〜?」
霧雨「そりゃどうも…」
オカマにより救われた。だが司会者の手下が銃を構えて立ち塞がる。
手下「動くな!」
オカマ「あら、まだやる気?やるんだったら後ろの子達が相手するわ」
手下「えっ?」
振り向く間もなく手下の後頭部を叩かれて倒れる。犯人は野次馬達。
『ウタちゃん達に手ェ出してんじゃねェ!!』『ファンの俺達の前で傷つけさせるかっ!』
『行けー!ウタちゃーんっ!』『配信も見るからねー!』
今の歌声を聴いてみんながウタのファンとなって助けてくれた。それを見たウタは薄っすら涙を浮かべながら微笑んだ。
ウタ「みんな…ありがとー!!」
オカマ「良いファンを持ったわね…」
霧雨「おい、さっさといくぞっ!」
ウタ達は船に乗り込み、遠く離れるまでファン達に手を振り続けた。
ショーサイ島から離れ、数分経ち漸く足を伸ばせた。
ウタ「まさか2人も仲間ができるなんて幸先いいなー!」
霧雨「おいおい、勧誘もされてないのに仲間にするなよ…まぁその方が早いがな」
ウタ「えっ?…仲間になってくれるの!?」
冗談で言ったつもりだったが、まさか仲間になってくれると言われ驚く。
オカマ「あ、アタシは別に仲間になる気はないわよ?」
ウタ「えぇー!?なんで?一緒に海賊なろうよー!!」
こっちはまだ仲間にはならない。
オカマ「ごめんなさいね?海賊になっても良いんだけど、まだ信用はできないのよね…」
ウタ「信用…?」
オカマ「…言っちゃ悪いけど、船長としての強さがまだ感じれないの。だからこの航海中にアナタの強さを測らせてもらうわ」
オカマさんの言うことはもっともだ。この海では優しさだけでなく、強さも必要だ。赤髪海賊団と一緒にいた頃、彼らの実力を間近で見て、そして訓練として実際に体験してきた。その時の私は弱いのだと思った。
でも…昔の私じゃない!
ウタ「面白いじゃん…良いよ。い〜っぱい見せてあげる!私の強いところ!歌だけが私の取り柄じゃないからね!」
オカマ「あら、強気ね…ウフフ、楽しみにしてるわ!」
霧雨「やれやれ…やっぱり強いな」
ウタ「そう言えば、君達の名前聞いていなかったね」
霧雨「ん?ああ、そうか…そういえば言ってなかったな…セイヤだ」
オカマ「あら、霧雨の名前知れるなんてラッキーね!アタシはラフエルって呼んでね?」
ウタ「ラフエル?可愛い名前だねっ!」
ラフ「あら、ありがとっ!ウタちゃんの名前も可愛くて素敵よ〜!」
名前を褒められて喜ぶラフエルとウタは手を取り合い、スキップしながら回りだした。
セイヤ「……ふっ、あいつの言ってた通り、歌やダンスが好きなんだな」
ウタ「え…?」
セイヤ「弟からお前のことは聞いてる…『新時代の歌姫』さん」
『新時代の歌姫』…これを知るのはシャンクス達赤髪海賊団と自分が最も愛する1人の男しかいない。
セイヤ「俺は…ルフィの兄貴だ」
ウタ「え…?」
ラフ「ルフィ?」
ウタ「ええええええええええええっ…!?」
ルフィの兄貴…その言葉に開いた口が戻らない。それを見かねてラフエルが閉じさせてくれた。
ウタ「あ、兄貴…ルフィの兄貴…?」
セイヤ「ああ、そうだ…」
ウタ「あのルフィの…?」
セイヤ「そう」
ウタ「ルフィの…兄貴…?」
セイヤ「だからそうだって」
ウタ「………」
セイヤ「ウタ?…おーい?」
ラフ「あら、完全に固まってるわ」
ルフィの兄貴というワードに思考停止したのか動かなくなった。セイヤとラフエルに肩を揺さぶられ何度もウタウタと呼ぶとハッとすると、セイヤの両肩を掴み迫る。
ウタ「ルフィの兄貴ならルフィの好きなこと知ってるよね?やっぱり肉?肉だよね?ルフィはいっつも肉が好きだからね。それでよく肉を焼いたりしていっぱい食べてくれたの!その顔ったらもう可愛いくてしょうがないくらい!しかも綺麗に全部食べてくれるの!いい子じゃない?ルフィめっちゃいい子じゃない!?すっごく良い子じゃない!?もう絶対に結婚してくれたら私の手料理全部食べてくれるよ!!ああ、ルフィに会いたい…ルフィに美味しい物食べさせたい…そうだ!ルフィに会えるまで料理の修行もっとしておかなくっちゃ!待っててねルフィ!未来の海賊王の嫁として頑張るからね!ルフィルフィルフィルフィルフィルフィルフィルフィルフィルフィルフィルフィルーーーーーーーーーーフィーーーーーーーーッ!!!!」
セイヤ「…乗る船間違えたな…」
ラフ「同じく」
こうして、最初の仲間を見つけ次のなる島を目指すウタであった。
ウタ「ルーーーーーーーーーーフィーーーーーーーーーーーッ!!」
はい、ちょっとヤバめウタでした
なんでこうなったんでしょうね?作者の私でもわかりません。
それでは次回!『黄金島』