先生は世界平和を実験している   作:飛鳥=R♯

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遂に始まりました。Chapter4です。物語のちょうど折り返し地点に入ります。
読者の皆さんに楽しんでいただけるように、精一杯努力していきたいと思います。
感想、評価、どれも大変ありがたいです。


Chapter4『Ke ĝi estas malsama―チガウトイウコト』Vol.1
instruisto-センセイ


 春が少しずつ夏に向けてその姿を変えつつある中、連邦捜査部『シャーレ』の拠点であるビルの前を見上げる数人の生徒がいた。片腕のあたりに巻かれた腕章は彼女達がキヴォトスでも有数のメディア学校『クロノススクール』の人間である事を示している。

 腕章を巻いていれば、場所によってはある種の顔パスが通用する程の立ち位置にあるそんなクロノスの生徒達がシャーレへとやってきた理由、それは話題の『先生』に独占インタビューする為である。

 

「さぁ、やってまいりました。連邦生徒会長が失踪を遂げ、連邦生徒会自体も混迷を極める中に颯爽と舞い降りたキヴォトスの救世主、飛鳥=R=クロイツが居を構えるシャーレがこちらです! リポーターはこの私、川流シノンが努めます!」

 

 先頭に立つのは人気リポーターである川流シノン。幅広いニュースを取り扱うクロノススクールきってのジャーナリストであり、熱意のあまりに騒動を起こす事も数多い。それでも報道に対する実直さと特ダネに対する貪欲なまでの姿勢が今日までの彼女を作っている。事実、アビドス高等学校とカイザーコーポレーションの騒動において匿名からのリークを拾い上げて誰よりも早く発信したのはシノンである。

 そんなシノンが今回のターゲットに定めたのが、現在キヴォトスで最もホットな話題の飛鳥だ。これまで生徒だけで主導してきたキヴォトスの政治に少なからず大人が関わるなど前代未聞である。それでいて生徒の相談まで受けるなど、一体何者であるのかシノンは強い関心を寄せていた。

 

「これをご覧になっている視聴者の中には、飛鳥=R=クロイツという人物を知る方もいればそうでない方もいるでしょう。今回のインタビューで彼がどの様な人間なのか、それをお見せできるかと! それでは行きましょう!」

 

 突撃する程の勢いでシノンと撮影スタッフ達はビルの中へと足を踏み入れていく。目指すはシャーレの部室がある高層階である。

 と、その道中でシノンは早速シャーレ内に作られている商業施設へと目をつけた。『エンジェル24』というその店舗が建物内に作られているとは事前情報で把握していたが、明らかに客が来ている様子はない。まさに閑古鳥が鳴くという奴である。

 インタビューとは本人に会うより先に周辺人物から当たるのが定石。シノンは颯爽と入店した。

 

「おはようございます! クロノススクールの者です!」

「んひゃっ!? ほ、ホントに来た!?」

 

 店員であるまだ中学生くらいの少女はシノンの襲来に対して驚きながらも、その発言はやってくる事を見越したものだった。カウンター越しにびしっと姿勢を整えると、これでもかという程の大袈裟な笑顔を浮かべてくる。

 

「い、いらっしゃいませぇ! エンジェル24は24時間空いておりますのでいつでも買い物に来てくださいぃ! 私は店員のソラと言います!」

 

 事前に飛鳥に対してインタビューを行うというアポは取っておいた。恐らく彼はシャーレの建物内で働く店員であるソラにもその旨を伝えておいてくれたのだろう。これならば話もスムーズに進む。ありがたい事だ。早速飛鳥についてを聞き出すべく、シノンは前のめりでカウンターに詰め寄る。

 

「おお! なんと元気な発声! ここには飛鳥先生もよく来られるんですか?」 

「こ、来られますよ。いつも栄養ドリンクやらエナジーバーやらいっぱい買っていかれます! お弁当は……誰も買ってくれないのでどうしたものかと悩んでいますけど」

 

 ソラがカメラ慣れしていない事はすぐにわかった。視線がシノンの肩越しに背後のカメラに釘付けになっているのだ。大方、店員としてしっかり働いているところを見せねばと力んでしまっているのだろう。

 これにはシノンの内心ではどうしたものかと少し焦りを覚えた。あまりにも挙動不審なようでは、視聴回数やアクセス数に関わってくる。いわゆる数字が取れないのだ。カメラを気にしなくなる様なナチュラルな話題に切り替えていかねばならない。

 

「それでは、ソラさんから見て飛鳥先生はどんな方でしょうか。率直なお話を!」

「どんな方、ですか……」

 

 シノンの読みは的中した。緊張でガチガチだったソラは考え込みながらだんだんと落ち着いていき、首を傾げながらも苦笑いを浮かべて、

 

「変な人ですっ! 悪い人じゃないのは間違いないんですけど、たまにぶつぶつ独り言言いながらお店にやってきて、何か買うのかなと思ったら『そうかわかったぞ』とUターンして戻って行ったり……逆に急にやってきて沢山買って帰ったり……」

「それは、大丈夫なんですか?」

「なんていうか、先生って一人で考え込む時間が多い方なんです。昨日はずっと生徒さんからの依頼についてうんうん悩まれていて……だから変な人ですけど、いつも真面目なのは確かです!」

「なるほどぉ……」

 

 シノンの中で飛鳥という人間に対して不安な感情が渦巻きつつあるが、しっかりと飲み込む。ジャーナリストとしてしっかりと真実を調べるのだから、先入観に囚われてはいけない。

 

「ありがとうございます。素晴らしいお話が聞けました!」

「い、いえいえ、できれば商品も買ってくれたら……あー、待ってー……」

 

 しっかりとソラに礼を言いつつ、遂にシノンは飛鳥が待つシャーレの部室へと足を向けた。

 今日という日をインタビューに指定した時、飛鳥は淀みなく了承した。彼は一度クロノススクールに借りがある。それを踏まえての回答だったのだろう。ちなみに借りというのは、ラジオ放送用機材の提供である。しばらく使っていなかったかなりアナログなものを飛鳥は引き取り、そして例の『放送』を開始した。

 

 飛鳥が先生に就任してから数週間、彼は入手した機材を用いてキヴォトス全土で謎の放送を開始した。内容は至ってシンプル。ひたすらに数字を発信するというものだ。この数字は連邦生徒会が計数しているキヴォトス内での犯罪数で、はっきり言って桁違いだ。飛鳥はそれを毎週の朝に流すのだが、どういった理由でそうしているのかについて一度も公的に発表していない。

 企画の意図も説明されない為に放送は『怪電波』と称された。機材を提供したシノン達クロノススクールが追及しても『明かせない』の一点張り……噂では生徒を洗脳しようと特殊な電波を送っているとまで言われている。

 

(洗脳電波なのかそうでないのか、それを確かめる権利が私達にはある! クロノススクール報道部として……!)

 

 そうして、シノン達は遂に部室へと到着する。ドア横には『活動中。お悩みなどご相談ください』と記されたプレートが取り付けられており、部室というよりはまるで事務所である。

 備え付けられたインターホンを押す。ぴんぽーん、という音からしばらくして、飛鳥の声が流れてくる。

 

『はい。シャーレです』

「クロノススクール報道部の川流シノンです」

『ああ、インタビューだね? 今行くよ』

 

 しばらくして部室のドアが開く。そこには飛鳥……ではなく、予想だにしていない生徒の姿があった。

 

「おはようございます。クロノススクールの皆様」

「あ、あれ……? 貴女はゲヘナ風紀委員会の」

「はい。天雨アコです。本日は飛鳥先生の補助をする為にここにいます」

 

 その腕に巻いた腕章には『風紀』の二文字。キヴォトスでも一、二を争うマンモス校であゲヘナ学園の治安維持組織、風紀委員会構成員の証である。そして天雨アコとは、風紀委員会の№2である行政官の役職に就いているかなりの有名人だ。

 シャーレには生徒が当番制で先生の補助をするルールがあるとは聞いていたが、まさかアコ程の重要人物でもその対象になるとは思わず、シノンは面喰ってしまう。

 

「どうぞ、お入りください。飛鳥先生が奥でお待ちです」

「はい、失礼します!」

 

 アコは踵を返して奥へと進んでいく。ついてくる様にという無言の圧力にシノンはハッとしながらその後を追いかけた。

 オフィスへ向かいつつ、カメラを持つ生徒にシャーレの内部をしっかり映す様にと視線で命じる。シャーレそのものはオープンな組織だが、それでもしっかりと映す機会はそうそうない。撮れるものはすべて撮っておこうというわけだ。

 部室内の広い空間で、飛鳥のオフィスは一面ガラス張りの壁を背にして、ぽつんと置かれている。が、予想していたよりも綺麗に整頓されている。先生の仕事は大変忙しいと聞いていたが、どうやらそつなくこなしているらしい。

 そして飛鳥本人は、椅子に腰かけた姿勢でシノン達を迎え入れた。

 

「皆、おはよう。こんな姿で迎えてしまい申し訳ない。来客用のテーブルに案内するよ」

 

 ゆったりとした動きで飛鳥は椅子から立ち上がると、手近なソファにシノン達を招く。言われるがままにそこへ腰を下ろすと、思っていた以上の柔らかさに声が出そうになる。

 飛鳥は真向かいに腰かけると、こほんと咳ばらいをした後に、

 

「何か飲むかい? コーヒーと紅茶なら用意するけれど」

「では、コーヒーを」

「わかった。天雨さん、お願いするよ」

「承知しました。少しお待ちを」

 

 飛鳥が命じると、アコはてきぱきとオフィスの奥に姿を消す。その後ろ姿を見届けてから、

 

「さて、インタビューだったね。改めて自己紹介しよう。僕はシャーレの先生、飛鳥=R=クロイツ。先生でも、飛鳥でも、好きに呼んでもらって構わない」

 

 飛鳥は柔らかな笑みを浮かべてそう言った。それだけで、彼が善人である事はすぐにわかる。

 体格は女子の様に細い。表情にしても、大人の持つ厳格さや裏の顔と言ったものは見られない。むしろ厳めしい表情など果たしてできるのかと疑いたくなる程に、弱い。

 だが、飛鳥自身の経歴は異色である。

 

―――始まりは、これまでキヴォトスを治めていた連邦生徒会長の失踪である。彼女は突如姿を消し、そして入れ替わる形で飛鳥はやってきた。

 狐坂ワカモの暴動を鎮圧した一件から始まるシャーレの活動実績はすべて飛鳥の功績だ。目の前にいるひ弱な印象が一〇割を占めるこの大人は、数多くの事件やトラブルを見事に解決してきている。

 だが、わかっていない事は多数ある。まず飛鳥とは何者なのか、どの様な過去を持っているのか。

 シノンがシャーレを訪れる決断をした理由は、そうした飛鳥の不透明な部分を知りたいが故である。

 

「飛鳥先生、私はキヴォトスの生徒を代表して貴方にお聞きしたい事があります。それは……貴方のプロフィールについてです」

「僕の、プロフィール?」

「はい。そうですね、まずは好物のお話からでも」

 

 最初は他愛もない質問から始めていく。ある程度距離が縮まってきたあたりで本題へと入ればよいだろう。

 と、インタビューを始める前にアコが人数分のコーヒーを淹れて戻ってくる。「失礼します」、と一声発してから慣れた手つきで彼女はテーブルにマグカップを置くと、「失礼します」と一礼した後に飛鳥の背後に立った。動くそぶりを見せないあたり、そこで待機するという事なのだろう。

 

「で、では……飛鳥先生の好きなものはなんでしょうか!」

 

 そうして、当たり障りのない質問から飛鳥=R=クロイツという人物の輪郭が少しずつ露わになり始めた。

 アコのコーヒーは、一口飲めば十分だと思う程度にはまずかった。

 

―――

 名前:飛鳥=R=クロイツ

 性別:男性

 年齢:26歳

 身長:167㎝

 体重:57㎏

 血液型:AB型

 趣味:ルーブ・ゴールドバーグ・マシンで蕎麦を打つ事、盆栽

 嫌いなもの:生焼けのステーキ、食べ物としての魚介類

―――

 

「……ふむふむ、飛鳥先生の事がわかってきました。ここでちょっと思い切って聞いてみようと思うのですが、飛鳥先生は先生になる以前はどの様な事をされていたんですか?」

「先生になる、以前?」

 

 それまでスムーズに回答していた飛鳥は、そこでぴたりと口をつぐんだ。言えない過去がある、そんな空気を感じ取ったシノンはここから更にどう攻めていくかを一瞬で練り上げる。

 

「先生のこれまでのご活躍はよく知っています。そうなると、先生としての貴方ではなく一人の人間としての貴方にも皆興味が湧いてくるんです。どうでしょう、お答えできる範囲で教えてもらえれば……」

「……僕の人間性が知りたい、という事だね。わかった、できる範囲で答えよう」

「ホントですか!?」

 

 飛鳥はアコの淹れた信じられない程まずいコーヒーで唇を湿らせてから、

 

「先生になる前は科学者だった。世界をよりよいものに変えていきたくて、色々な事に挑戦していてね……でもうまくはいかなかった」

「科学者、ですか?」

「といっても、少し数学に詳しいだけさ。真に科学者を名乗れる程世の中に貢献していたわけじゃない。おまけに人間関係も良好とは言えなくて、険悪な関係に至る以前の問題だった。情けない事に、僕は自分の好きな事以外に関心を示せない、狭い視野を持つ男だったからね」

「そうなんですか? 今の先生を見ていると、とてもそうは見えません」

「本当に色々な事があってね。自省したり、叱責を受けて僕自身を見つめなおす事ができた。人生にも転機が訪れて、自分がやるべき事、しなければならない事は何かと見つけ出せる様になってきた」

 

 飛鳥はシノンからカメラへと視線を移し、

 

「これを見ている人達に、僕からメッセージを送りたい。良いかな?」

「え、も、もちろんです」

「ありがとう」

 

 カメラをじっと見つめながら、彼は微笑みではなく真剣そのものといった表情で、

 

「キヴォトスに生きるすべての人へ。もしも困っている事、誰にも相談できない事があれば、シャーレを頼ってください。生徒でも、そうでない人でも、僕は全力で応えます。まだ見ぬ明日、まだ見ぬ可能性ではなくて……皆さんが大切にする『当たり前』を、僕は守りたい」

 

 

「随分と、立派な演説をされましたね。あんな原稿、いつ用意していたんですか?」

「アドリブだよ。僕の言葉さ」

 

 シノン達クロノススクールの生徒達によるインタビューは、飛鳥の短い演説で〆られた。シノンはまだまだ飛鳥について―――特にラジオについて―――知りたがっていた様子だが、頃合いだろうとアコが打ち切ったのである。かなりの質問に回答したので、インタビューそのものはそれなりの密度になっている事だろう。

 

「それにしても、先生? 嫌いなものが多すぎでは?」

「……その話を蒸し返されるとは思っていなかった」

 

 コーヒーを口に運んでいた飛鳥はアコの鋭い言葉に視線を逸らす。

 生焼け肉はまだ良いが、魚介類全般とはかなりの範囲である。それでは自然と飛鳥の食べるものなど偏っていくのが当然である。

 

「好き嫌いばかりしていては大きくなれないとは言いますが、先生の体格を見る限り本当の様ですね。細すぎますよ」

「い、いや、でも食生活が偏っていても大きくなる人はなるよ。僕だけの問題ではないと思うな」

「むっ! その屁理屈でやり過ごそうとする姿勢! 生徒への誠実さというものはないのですか!」

 

 飛鳥とアコの関係は少々込み入っている。初対面は敵対していたのだが、紆余曲折あり和解もせずなし崩し的にシャーレの権限によって当番としてやってきているのだ。刺々しい口調の原因はそれである。飛鳥との言い合いに負けかけた屈辱はアコを好戦的に仕上げているのだ。

 

「大体ですね、報道機関が来訪するというのに先生はあの汚いオフィスで迎え入れるつもりだったんですか? 恥ですよ、恥」

「そ、それは本当に君の言う通りだね。でも天雨さんが指摘してくれたおかげで、なんとか体裁は保てた。感謝しているよ」

「はぁ~~~~~……あんな演説をしていた先生の本当の顔が、こんなに頼りない人だとバレたら大変ですよ、本当に。先生一人の地位が失墜する程度ならまだしも、そのお手伝いをしている私や風紀委員会にまで風評被害が及んではコトですから」

 

 アコの口撃は止まらないが、事実である以上飛鳥も頷くほかにない。シノン達がやってくる前にオフィスの細かい部分を清掃し、ざっくりとした段取りまで決めたのはすべて彼女の采配である。反論する余地はまるでない。

 

「まったく……最近のクロノススクールは個人のインフルエンサーに負けつつあります。気を付けないと、アクセス数目当てで変な見出しの記事を作られかねません。ですので発言には要注意ですからね」

「心配してくれているのかい……? 優しいんだね」

「ちぃがあいぃまぁす! 心配ではなくて忠告、忠告です! ほんっと~~に気が抜けますねぇ!」

「わかったよ。忠告だね? しっかりと覚えておくよ。それと、個人のインフルエンサーっていうのは?」

「最近になって、SNSでキヴォトスの名所やらなにやらをまとめて投稿するアカウントが現れている様です。夜しか開いていないカフェだとか、クロノスが拾い切れていないネタを沢山持っているとか……我々ゲヘナにも諜報部がありますので、世情には敏感なんです。どうやら先生は疎い様ですが」

 

 アコのちくちくとした言葉を耐える事は難しくない。大前提として、飛鳥の情報に対するアンテナが低い事に端を発しているのだ。彼女の言葉を正面から受け止め、まったくその通りだと頷くのである。

 

「今後の為に、勉強しておこうかな。そのアカウントの名前は?」

「ええと、『エリ=プ=マーヴス紀行』だったかと……」

「……エリ=プ=マーヴス?」

 

 聞き覚えのある名前である。まさか、と正体を確かめようかと飛鳥が携帯端末を起動しようとしたところ、滑り込む形で通話画面が表示された。相手は『尾刃カンナ』……ゴールデンフリース号での一件で連絡先を交換したヴァルキューレ警察学校の生徒だ。向こうから連絡を送ってくるという事は、少なくとも良い知らせではないだろう。

 通話ボタンを押すと、疲れ果てた様子で、

 

『お疲れ様です飛鳥先生。尾刃です。実はお聞きしたい事がありまして』

「お疲れ様、尾刃さん。何かあったのかな?」

『実は今さっきヴァルキューレに生徒が一人出頭してきまして……不良相手に大暴れした輩です。といっても正当防衛に当たるのですが、本人が『やりすぎた』と言って聞かず』

「ふむ……それで、その生徒に関して聞きたい事が?」

『はい。先生にお会いしたいとの事で……名前は、『ラムレザル=ヴァレンタイン』だとか。ご存知ですか?』

「……え?」

 

―Chapter4『Ke ĝi estas malsama―チガウトイウコト』

 

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