異世界転生 777番目に転生した俺の職業はチャラ男でした!   作:菅原 みやび

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彼女が此処に来た理由

 翌日、俺らは冒険者ギルドで無事換金を済ませ、金貨100枚という大金を手にしていた!

 

 ズッシリと重い金貨が大量に入った袋に、感激する俺。

 

「う、うおおお! 実際手に持つと実感が湧くな!」

「ふふ……そうだね……」

 

 慣れているのか会話をサラリと流すレノア。

 

 その時、俺はふと疑問を抱く……。

 

「そういえば、レノアはこれだけの加工技術を持っているなら、かなりのお金持ちなんじゃ?」 

「あー実はワケありで、手荷物は無くしちゃったんだよ……」

 

「あ、ああ……それで宿屋前で空腹ダウンしてたわけか……」

「うん、そう」

 

「で、お前、これからどうするつもりなんだ? 俺はその……用事があって港町セカンドに行く予定だが……」 

「えっ! ホント! じゃ僕と目的地は同じだね!」

 

 急に明るくなるレノア……。

 

 な、何故……?

 

「あ、じゃあ装備を更新したら一緒に行くか!」

「うん!」

 

 正直レノアが此処に来た理由が分からないが、それはどうせ道中に聞けばいいしな!

 

 長旅になりそうだし、時間は沢山ある。

 

 こうして俺達は町で装備を更新して、始まりの町ファーストを出発し、港町セカンドに向かうのだった。

 

   ♢

 

 ユニコーンに跨り、2人ゆっくりと旅に出る俺達……。

 

 今日は快晴で草原を吹き抜ける風がとても心地よい……。

 

 だからか購入した俺の緑色の服とマントが風を受けはためいている……。

 

 ちな、俺が新調した武器防具は【風揺らぎシリーズ一式】。

 

 風揺らぎの服、風揺らぎのマントになる。

 

 名前の通り、特殊な布地で作られ風属性の恩恵を受けたマジックアイテム。

 

 弓矢などを風で弾いてくれる優れものだ。

 

 武器は【風揺らぎのライトボーガン】。

 

 これは軽めのライトボーガンだが、風の恩恵により結構遠くまで射程距離がある便利武器だ。

 

 というのも、俺は戦士というより、商人タイプなんでゴッツイプレートメールとかは装備出来ないからな。

 

 ちなみにレノアも俺とお揃いの防具一式を購入装備している。

 

 色々雑談し、そろそろ頃合いかなと思い俺は例の話をすることに……。

 

「……なあ、レノア。お前、あの田舎町に何しに来たんだ?」

 

 というのも、荷物を紛失するくらい慌てて来たんだ。

 

 旅を同行するにあたり、めっちゃ気になるのが俺の心情だ。

 

「……えっ! うーん、理由があって……その……777番目の転生者を探しに……」

「……へーっ……ってお、俺?」

 

「そう……」

「な、何故……?」

 

 しばらく会話が途切れ、さわさわと草木が揺れる音が聴こえてくる……。

 

「……杉尾じゃなければ、解決出来ない内容があるんだ……。詳しい内容はその……まだ話せないけど」

「な、なるほど……」

 

 しかし、短期間での付き合いで分かったが、レノアの冒険者レベルはかなり高い。

 

 冒険者ギルド受付の書類を見て分ったが、確か上級者のダイヤレベルだったハズ。

 

 ちなみに、冒険者ギルドノランクは以下の10ランクに分けられる。

 

 まず初心者の①ブロンズ。

 

 中級者の②アイアン③シルバー④ゴールド。

 

 上級者の⑤プラチナ⑥ダイヤ⑦マスター。

 

 レジェンドの➇S⑨SS⑩SSS。

 

 ちなみに俺はこの前の採取系クエストクリアでいきなりブロンズから中級者のゴールドランクまで昇格出来た。

 

 まあ、これはレノアと幻獣ユニコーンとゴールドリリーのお陰だけどね……。

 

 ありがたや……ありがたや……。

 

 と、話を戻すが、その上級者ダイヤレベルのレノアが解決出来ない内容……。

 

 ど、どれだけの難題なんだろうか?

 

『①職業チャラ男スキルの内訳 【チャラ男の勘レベル5】にアップ! ???』

 

 こ、ここでこのスキルのレベルが上がるの?

 

 う、うーん?

 

「あ、あの……その頼みお断りするといったら?」

「え? じゃ、ギルドで取得した金貨すべて返してもらおっかな?」

 

「……な?」

「勿論、今杉尾が身に付けている装備もだけど? 確か全部で金貨10枚くらいしたよね?」

 

「ぬ、ぬぬ……」

 

 こ、コイツ……さては、この話の流れを折り込み済みで……?

 

 はなからサイフの紐を握り依頼を完遂させる……な、なんて奴だ……。

 

「あ、そういえば……」

「ま、まだ何か……?」

 

「昨日の夜……杉尾は何処にいってたのかな?」

「さ……さあ?」

 

 ま、マズイ……こ、コイツまさかっ!

 

「あ、そうそう。今朝ねー杉尾と別行動している時。ギルド前でね、『銀色の髪をしたマギデ族の綺麗なお姉さん』にたまたまバッタリあってね」 

「へ、へえ……?」

 

 俺は前方に見えて来る白いチョウチョに自然体で視点を移す……。

 

「あ、見てごらん! 今日は喉かでいい天気だよなあ……チョウチョも元気よく飛ぶくらいだしさあ……」

「で、そのママに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!」

 

 乾いた邪悪な笑みで俺を馬上から見上げるルノア……。

 

 その笑みを受け、額から変な汗が出てくる僕……もとい俺。

 

 こ……これは、チェックメイトデスネ……。

 

 悲しいことに俺に選択権は無いようだ……。

 

 万が一断ったとしても、この平原のど真ん中に置き去りにされそうだし……。

 

「あの……ちなみにレノアさんの依頼とは?」

「ちょっと会って欲しい人がいるんだよね! 簡単カンタン! 話聞くだけだから!」

 

「あ、ハイ……」 

 

 上級者ダイヤレベルの冒険者レノアがまた聞きする依頼……。

 

 嫌な予感しか無かったが、俺に選択権は無いので引き受ける事になった訳である……。

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