忍界とか言う割とハズレな世界に関して   作:アルピ交通事務局

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忍界とか言う割とハズレな世界に関して6

 

 カカシ先生が再不斬に捕まった。

 水分身の術で生まれた水分身の再不斬をナルトが影分身の術で数の利を活かして攻めに行ったけど、あっさりと瞬殺された。

 カカシ先生はタズナさんを連れて逃げろという。既にカカシ先生が捕まっている時点でアウト、水分身の術は遠くに動かす事が出来ないので再不斬から逃げ切ろと言うがナルトをボコボコにした時点でサスケもサクラもレベルが違いすぎると確信する。

 

「ナルト、大丈夫かい?」

 

 鍔迫り合いの末になんとか距離を開くことが出来た。

 ナルトの元に向かってナルトの身を心配する。いや、心の方を心配する。実戦形式ではなく本当の実戦、敵の忍と戦うという前代未聞な任務。

 明らかに下忍向けの任務じゃないが、それでもやり遂げるとナルト達は言い切った……ただ、再不斬はその辺の上忍クラスじゃないヤバいレベルの忍、暁に居てもおかしくないレベルの忍だ。格がレベルが違いすぎると本能が訴えかけている

 

「だ、大丈夫だってばよ……」

 

「……ナルト、水分身の術で生まれたあの再不斬ならば僕がどうにかする事が出来る。でも、本体の再不斬はどうにも出来ない……今の君達じゃどう逆立ちしても倒せない相手だ。だからカカシ先生に倒してもらうのが1番の手だ」

 

「け、けどカカシ先生捕まっちゃったわよ!?」

 

「ならカカシ先生を助ければいいだけだ……再不斬の本体は腕に水を突っ込んでて動かない、いや、動けないんだ……サスケも任せてもいいか?」

 

「……ああ、分かった。ナルト、影分身の術を使え!」

 

 色々と不満があるものの、サスケも再不斬に勝つことが出来ないと認めている。

 それならばと作戦に乗ってくれる……なんだかんだでチームワークという物を築き上げる事が出来ているな。ナルトに影分身の術で襲い掛かる様に言えばナルトは十数人に分身した。

 

「おい、小僧……水分身の俺なら倒せるだと?」

 

「ああ……こっちだって手札を隠しているわけじゃないさ……」

 

「井の中の蛙、大海を知らず……蛙だな、小僧は」

 

「フー、僕は蛙よりも蜘蛛が好きなんだけどね……行かせてもらう!」

 

 ナルト達ならばきっとカカシ先生を助け出す事が出来るはずだ。

 先ずはと秋水を構えて印を結べば分身の術で出来た僕が襲いかかるが再不斬は全くと言って気にしない。実体の無い分身の術で攻撃されると分かっているのならは反応も反射もしなくていい、普通ならば条件反射の1つでもしてしまうというのに忍と言うのはイカれくるっている。

 

「首切り包丁と切り合うか!」

 

「正々堂々と戦うのだけが、道筋じゃない……例えば僕の役割はホントは貴方を倒すのでなく、貴方を足止めするだけかもしれないよ?」

 

「ふん、そんなハッタリが通じると思うな!」

 

 ハッタリをホントにする事が出来るのが忍とバカな人間の筈だよ。

 再不斬はナルト達に意識を向けていない。分身体のナルトは本体の再不斬に襲いかかろうとしたが、本体の再不斬は首切り包丁だけで分身体のナルトを一掃しているがナルト達は焦らない。仕込みは出来ているのだとサスケが風魔手裏剣を投げた。どうやら無事に事が運びそうだとこちらも真面目に戦おうとチャクラを秋水に纏わせて首切り包丁に叩きつけた

 

「っ、てめえ……」

 

「蛞蝓借金女の綱手は卓越したチャクラコントロールでチャクラを圧縮して怪力を生み出す、恐竜や尾獣が攻撃しても壊れる事はない秋水にチャクラを纏わせて衝撃を手首に伝える……忍法 鮫衝撃(アタッコ・ディ・スクアーロ)と言ったところかな?」

 

 本来ならば自分の力だけでやり遂げる技だけども今の僕はベンチプレス50kgが限界なんだよ。

 チャクラを操って怪力を生み出し、刀を経由して振動を伝えて相手の腕を麻痺させる。忍にとって手は命、印を結ばないといけないからね。

 水分身の術で生み出されているとは言え再不斬は自分の身になにが起きてるのかを理解する。衝撃鮫をくらって直ぐに手を動かすなんて出来ないからどういう風に出てくるかと期待していたけれども、僕がやれることは終わった。

 

「よくやった、ナルト、サスケ、赤羽」

 

 サスケが投げた風魔手裏剣は2枚だった。

 再不斬は2枚である事を見抜いており、それを華麗に回避するのだが2枚目の風魔手裏剣は風魔手裏剣でなくナルトが風魔手裏剣に化けた姿であり変化の術を解除したナルトはクナイを再不斬に投げれば再不斬は水牢の術で抑え込んでいたカカシ先生を無意識の内に解除した。

 

 何故に本体はカカシ先生を解除したのかと驚いているのでその隙を突いて腕を切り落とせば水分身の術で出来た再不斬は水になった。

 そこからは原作通りだった。再不斬は術を解除してしまったのだと思っているがカカシ先生は術が解除された、ナルト達のおかげでといい向かい合い、高速で印を結ぶ。水遁 水龍弾の術を互いにぶつけ合う。

 

「お前は木の葉の下忍のレベルを舐め過ぎた……ルーキーNo.1のサスケに意外性No.1のナルト、実戦No.1の赤羽、どれもこれも木の葉の誇れる忍だ」

 

「……僕はただ単に足止めをしただけですけどね」

 

「お前が水分身を食い止めてくれたおかげだよ……ここからは全力でいかせてもらう」

 

 カカシ先生は印を結ぼうとした。再不斬は印を結ぼうとした。

 互いに高度な忍術をぶつけ合うのかと思っていたその瞬間だった、再不斬の首元に針こと千本が突き刺さった。

 

「え!?」

 

「フー……獲物を横取りとは随分とスマートじゃないね」

 

 コレから激闘が繰り広げられると思った矢先に横槍が入った。

 獲物を横取りするというあまりスマートじゃない事をやった人物が木の上に居るのだと一同は木の上に視線を向ける。

 

「隙を作っていただきありがとうございます」

 

「な、何者なんだってばよ!」

 

「僕は追い忍、霧隠れの追い忍です」

 

「追い忍?」

 

「一言で言えば勝手に里を抜け出した忍を始末する忍の事さ……再不斬を始末してくれるのはありがたいけれども、もっと早くに来て欲しかったね」

 

 現れた面をつけた少年に驚くナルト。

 追い忍がなんなのかが分かっていないのでざっくりと説明しつつクレームをつけておく。どうせ見ているのならば、もっと早くに再不斬を始末してほしかった。

 

「申し訳ありません……相手は霧隠れの忍刀使い、自分では返り討ちに遭う可能性もありました」

 

「そうか……じゃあ、さっさとバラしてくれないかい?なんでも二代目の卑劣なクソジジイが作った忍術の中には人をゾンビ化させる術も存在している。遺体を1つでも残せばその術が使えるらしいからね」

 

「えっと……」

 

「ああ、大丈夫だよ。タズナさんも命懸けで僕達も命懸けの身だよ……細胞が1つも残らない様にサスケに火遁の術で燃やせばいいから」

 

「どうやらそちらはまだ実戦経験の少ない下忍のようですし……」

 

「その実戦経験を積む為の任務だよ、大丈夫……僕達も遊びで忍をやってるんじゃない。時と場合によってはガトーカンパニーの刺客を殺さなければならないのだから何事も経験だよ」

 

「……失礼します!」

 

「フー…………………逃げたね……………」

 

 再不斬の遺体を持って瞬身の術で逃げ去った霧隠れの追い忍を名乗る少年。

 あんなバレバレな事をしているのならば誰だって簡単に気付くこと……と言いたいけれども、カカシ先生以外はなにも思っていない。サクラはこんなところで遺体をバラすのはやめてくれと思っている。

 

「い、今の忍は倒されたんじゃな!?」

 

「その筈ですが…………」

 

 僕がやった行動はなにも間違いじゃない。

 霧隠れの追い忍ならば再不斬を殺すのは当然のことで死体の解剖及び処理をしなければならない。

 それが合理的な判断だけども、適当な理由をつけてこの場から逃げ去った事に関してカカシ先生は気にしている。ともあれ脅威は一先ずは去っていったのだとタズナさんはホッとする。

 

「よくやった……再不斬クラスの忍は早々に来ない、だ、な……」

 

「カカシ先生!?」

 

「すまん……チャクラ使いすぎた……」

 

 写輪眼を額当てで隠して戦闘終了で道に進もうとするカカシ先生だったが倒れた。

 目立った外傷は無いのにどうして倒れたんだとサクラは驚くがカカシ先生は自分の身に起きている事を言う……シンプルにスタミナ切れである。

 ここは申し訳ないがタズナさんにカカシ先生を背負ってもらう。僕やナルトだと体格的な問題で背負う事が出来ないからね。

 

「全く、写輪眼はスゴいのは分かったけどコレじゃあ意味無いじゃない」

 

 その後は普通にタズナさんの家に居る。

 タズナさんの家の一室でカカシ先生は寝ており、写輪眼の使いすぎで動くことが出来ないことをサクラは呆れる。

 

「いや、ははは…………面目無い」

 

「まぁまぁ、もういいじゃねえか。あの再不斬って奴は超ヤベえ忍なんだろ?そいつを撃退する事が出来たって事はコレからは超安心して橋作りが出来るってもんだ」

 

「再不斬クラスの忍が派遣されるなら万全の状態のカカシ先生と敵対する事を想定して……S級の任務…………フー…………再不斬クラスの忍でアウトならば向こうも早々に手出しを出来ないが……」

 

「…………気付いていたか」

 

「あんな単純な駆け引きでボロを出すのですから」

 

「二人してさっきからなにを話してるの!?」

 

「なに、簡単な話だよ。また再不斬が襲ってくるだけの話だ」

 

 なにを言いたいのかよく分かっていないサクラ達に結論だけを言う。

 再不斬クラスの忍は来ないが再不斬がまたタズナさんの命を狙ってやってくる。ナルトとサクラとタズナさんは嘘だろうと言う顔をしている。サスケも表情に出さないけども、驚いている。

 

「あ、あの時千本がグサッと何本も首元に超刺さっとったじゃねえか!」

 

「そうだってばよ!カカシ先生と勝負する気満々で、そこを横からグサッとやられたじゃんか!生きてるなら、カカシ先生に挑んでタズナのおっちゃんを」

 

「仮死状態になるツボを刺しただけだよ……僕がサスケの火遁の術で遺体を燃やして処理しようって言ったら反応に困ってたでしょ?忍の体のデータは宝の山だから他国に漏れない様にするのが定石、ベターなんだ。それをせずに遺体を持って帰った」

 

「……持って帰って研究に使うんじゃないのか?」

 

「なら、持って帰って研究に使うから焼かないでくださいの一言を言えば良かっただけじゃないか。その一言を言われれば僕もカカシ先生も忍はそういうものだからと認識して再不斬を連れて行くことを認めたよ」

 

 持って帰って研究に使うから遺体をバラさないでくれと言った線も無くはないけれども、その一言を言ってくれればいいだけの筈だよ。

 サスケもその事を指摘されれば確かにと納得をしてくれる。その一言を言うことが出来なかったと言う事はそういうことなんだよ。

 

「ど、どうするんじゃい!?あんたが倒れた今、こいつらであの再不斬を倒すだなんて超無茶を言ってるも同然じゃ!!」

 

「脳の神経を刺されたので恐らくは全身が麻痺しての仮死でしょうから……どっちが早くに万全に治るかの勝負といったところですね」

 

「今回は不覚を取ったけども次は名誉挽回するとして……もしかしたら忍が相手になるかもしれない。再不斬1人ならどうにかなるがそれ以外に忍が居れば……」

 

「フン、なら俺達が倒せばいいだけだろう」

 

「そ、そうだってばよ!!再不斬だろうがなんだろうが俺達が倒せばいいだけ!」

 

「ま、それもそうだな……ふーむ、どうしたものか」

 

 再不斬は生きていて、また襲撃してくるかもしれない。それどころか恐ろしい忍が増員してくるかもしれない。

 その事を聞いてもサスケやナルトはビビることをせずに倒せばいいだけだと考える。再不斬を撤退させた事で自信がついている。

 今日はもう遅いので休むことにし、翌日カカシ先生は何処かから持ってきた松葉杖を手にして僕達を森に連れて行った。

 

「いいか、タズナさんを狙ってるのはそこらの人間じゃない。忍だ……ガトーが大金を積んで更に忍を雇うかもしれない。そうなったらお前等も戦わなきゃならない……再不斬が復活するまでの間にお前達を鍛える」

 

「鍛えるって、何をすればいいんですか?」

 

「一言で言えば、木登りだ」

 

「木登りって、そんなのアカデミーで何度も」

 

「話を最後まで聞け、ただの木登りじゃない。手を使わない木登りだ」

 

 木登りの訓練をすると言えばそんなのはアカデミーでやっていると主張するサクラ。

 話は最後まで聞かなければ理解する事が出来ない事だとカカシ先生は印を結んだと思えば松葉杖でゆっくりと1本の木に近付いたかと思えば木の上を歩いた。ナルト達はどういう事だと驚いている。

 

「お前等、チャクラは知ってるよな?チャクラを一定量足に纏わせ続ければこういうことも出来る」

 

「チャクラ?」

 

「あんた、アカデミーでなにを聞いてたの?」

 

 チャクラを分かっていないナルトにサクラは呆れる。アカデミーで一応はチャクラを教えているけれども……ナルトは馬鹿だからね。

 サクラは改めてと身体エネルギーと精神エネルギーを組み合わせて練り上げる事により生まれる忍術を使うエネルギーである事を説明した。

 

「まぁ、とにかく色々と言いたいことはあるがチャクラを一定量足に纏わせ続けて木の上を歩けるようになれ……クナイで目印をつけろ」

 

 どうしてこのチャクラコントロールが大事なのかを一応は説明したカカシ先生。

 まだまだ聞きたい事がありそうなサスケ達だったがとりあえずチャクラコントロールを身に着けろとの事で、3人は印を結んだ。

 足にチャクラを纏わせるイメージをして走り出して、ナルトはチャクラが少なすぎたので開始早々にすっ転んだ。サスケは途中まで走ることが出来たけれどもチャクラ量が多すぎて木を凹ませた。唯一サクラだけが一発で成功していた。

 

「難しい修行だと思ってたけど、案外簡単じゃない」

 

「フー……簡単と言われてるね?」

 

 こんなのが修行ならば幾らでもやってやると笑うサクラ。

 簡単な事なのに出来ていない事だとサスケとナルトを煽れば2人は再び印を結んで登ろうとする。

 

「赤羽、お前もやれよ」

 

「1回やればいいですよね?」

 

「なっ!?」「嘘ぉ!?」「っ!!」

 

 見ているだけの僕にカカシ先生はやれというので印を結ばずに木の上を歩く。

 ナルト達はなんで何事も無かったかの様に出来ているんだとありえないと言いたげな顔をしている。

 

「赤羽、お前なんで出来るんだってばよ!?」

 

「なんでもなにも、練習したからに決まってるじゃないか……君が色々と修行してるけども、他の人達も修行してるんだよ?」

 

 日頃から多く絡んでいるナルトはどうしてそんな事が出来るのかと驚いている。

 最初はそれこそサスケの様にチャクラを込めすぎた事があったけども今では印を結ばずに、それこそ部屋の明かりを灯す電球の電源を入れるぐらいの感覚で木の上や水の上を歩くことが出来る。

 

「フー……最初は足にチャクラを常に纏わせていると言うイメージを持っていればいい、次に自分が着ている服だと」

 

「赤羽、それ以上は言うな……自力で気付く、こういうのは理論を言うより感覚で掴んで学ぶものだ」

 

「それもそうですね」

 

 アドバイスを送ろうとすれば止めろとカカシ先生が言う。

 水面歩行や木登りは感覚で掴むもので最終的には呼吸をするのと同じ感覚で出来るようになるもの。感覚というキッカケを掴めるか掴めないかであり、ほぼ全ての忍術の基礎である。コレが出来ないならば忍失格、忍術の才能が無い忍でも出来る技術だ。

 

「んじゃ、俺達は帰るから頑張って頂上目指せよ……赤羽、お前は俺と一緒に戻るぞ」

 

「おや、サクラは残すんですか?」

 

「お前は完璧に出来てるけど、サクラはもうちょっと必要なのとサスケとナルトのブレーキとアクセル役」

 

 それは僕でもすることが出来ることじゃないのかな?

 色々と言いたいことはあったけども、カカシ先生の判断に今回は従っておこうとカカシ先生と一緒にタズナさんの家に戻ろうとする。

 

「さて…………赤羽」

 

「なんですか?木登りが出来たから水面歩行をやれと言うのならばもう出来るので」

 

「お前、なんで実力を隠している?」

 

「カードを隠しているかと聞かれればその通りですが、任務はちゃんと真面目にやってますよ」

 

「……お前、ホントはその気になれば再不斬を倒せてたんじゃないのか?」

 

「それはどうですかね……少なくとも僕はそこまで万能な人間じゃない、ただの器用貧乏の延長線上に居るだけで見えないところで必死になって努力もしていますよ」

 

 帰り道カカシ先生は僕が手を抜いている事に関して聞いてくる。

 確かに手を抜いているかと聞かれればその通りだ。まだ誰にも見せたことはないカードを幾つかは持っている。見せたくもないカードとも言うけれども。

 

「何故手を抜いている?」

 

「任務は真面目にやってます、現に水分身とはいえ再不斬の足止めをしてたじゃないですか」

 

「なら、質問を変える。その水分身の再不斬を倒すことが出来たかどうかを答えてくれ」

 

 カカシ先生は質問を変えてきた。

 あんまり見せたくはないけれどもとクナイを取り出してチャクラを纏わせればキーンと音が鳴り、クナイを近くの木に触れさせれば力を特に加えていないのにズボッと刺さった。

 

「コレは……」

 

「風遁の術を応用した超音波によりクナイの切れ味を増した高周波ブレードと……そうですね……三花驗頂、天花乱墜……百歩神拳!!」

 

 どういう忍術なのかを分析しようとしている横で未の印を結んで高密度なチャクラを固めて放つ。

 かめはめ波ではない、百歩先の相手を倒す必殺技、百歩神拳だ。

 

「とまぁ、やろうと思えばコレぐらいは出来ますよ…………」

 

「……チャクラの量なら既に俺をも上回っているな……コピー忍者の俺でも再現する事は出来ても真似は出来ない」

 

「でも、百歩神拳を使うぐらいならば四代目火影が考案したと言われている光臨冷菓発起旋毛自来也双式ノ丸当てた方が効率がいいんですよ」

 

 それにアレがあるから、正直な話、百歩神拳に価値が無い。

 

「光臨冷菓発起……え、なに、そんな術あったか?」

 

「こんな感じの術です」

 

 片手で光臨冷菓発起旋毛自来也双式ノ丸を作るが今の僕には出来ないこと。

 高密度なチャクラが乱回転してるだけでそれを見てカカシ先生は驚いている。

 

「螺旋丸ね……第1段階と第2段階は出来てて最後が出来ていない感じか」

 

「相手を傷つける事が出来るレベルの質量を持ったチャクラを一転に集めて一気に放出するのが百歩神拳です。しかしそれだとチャクラを多く消費しますのである程度はチャクラを抑えつつも高密度なチャクラを乱回転させるまではいけているんですがね……僕にはコレが限界なんです……ああ、三代目のクソジジイに言うなら勝手に言ってください。既に知ってる事なので……でも、僕は上は興味は無い、いや、大嫌いなんですよ」

 

 螺旋丸もどきが出来ている事に驚くカカシ先生にこの際だからとハッキリと言っておく。

 僕は火の意志と呼ばれる物が好きじゃない。嫌いに分類されている。

 

「カカシ先生はナルトが九尾の人柱力である事は理解してますか?」

 

「ああ……大まかな事は三代目から聞いてるよ」

 

「なら、話が早い……僕はナルトを迫害した木の葉の里を好きにはなれない。確かに突如として九尾が現れた、その九尾を四代目火影が命を懸けてナルトに封印した。火の国の為に、木の葉の里の為に…………子供だと言われても構わない、大人になれと言われても無理だと言い切れる……僕は見てしまったんだよ」

 

──迫害されて1人で泣いて苦しんでいるナルトを。

 

「どれだけ高潔な理由があろうとも未来ある子供を絶望に叩き落とした、三代目は様々な事を恐れて口封じをしていた……コレはあくまでも個人の感想ですがナルトの担当上忍に任せても問題ないと太鼓判が押されていたカカシ先生程のエリート忍者ですら教えられていない闇を木の葉の里は抱えている。それを火の意志の一種だと言うのならばそんな里は滅んでしまえばいい」

 

「…………」

 

「僕は里の為だとか火の国なんて全く思っていない、物心を付いた頃には忍の血筋だったから忍になってただけで僕は僕個人の感情で勝手に動いているだけの忍としても失格な人間だよ……だから、僕は迷いも躊躇いもなく三代目の事をクソジジイと呼ぶ……実際クソジジイだからね」

 

 分かっているさ、自分が大人になれないなりたくないと思っているクソガキなのは。

 でも、見てしまったんだよ。辛くて苦しくて泣いているナルトの姿を、そんな子供を里の為だとか国の為だとか色々と適当な理由をつけて放置してて迫害してる木の葉の里を受け入れろだなんて僕は出来ないし許せない。

 

「まぁ、当のナルトが里に対して復讐に走っていないので僕がなにかをするのはお門違い……ナルトを受け入れるテウチのおじさんやイルカ先生もいる……なら、僕は気ままにゆっくりと自分のペースでやるだけだ。偉い忍者になって火の国の為に木の葉の里の為だとかは口にしたくない思いたくもない」

 

「…………そうか……………」

 

「僕は僕個人の意見で僕個人で勝手に動いているだけ、時と場合によっては人を選んで里を見捨てる人間になる……コレで満足ですか」

 

「……悪かった、あまり語りたくない事を語らせて」

 

「フー、胸の内に留めておいてくださいよ……」

 

 あんまりこういう事を言いたくないんだ、キャラじゃない事をしたくないんだよ。

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