忍界とか言う割とハズレな世界に関して   作:アルピ交通事務局

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忍界とか言う割とハズレな世界に関して8

 間もなく橋の完成が近付いている。イナリが原作通り泣いてたりナルトが泣き虫は一生泣いてろと言ったりした。

 基本的には原作通りに事が運んでいる…………そう、基本的にはである。

 

「全く、護衛の任務なのに護衛をしなくて寝てるだなんて」

 

「……申し訳ない」

 

「大丈夫じゃよ、先生が今日から動けるんじゃろ?」

 

 基本的にはなんだけども、問題が遂に発生してしまった。

 ナルトとサスケが頑張り過ぎた……なにを言っているのかと思うのだろうが、文字通りナルトとサスケが頑張りすぎたんだ。

 木の上を走るのでなく歩けるようになる修行も行った。中々に難しそうだったが僕が幻術やアドバイスを送ったりしたのと2人はなんだかんだで才能を持ち合わせているので最終的には木を歩いて登る事が出来るようになった。

 

 これ自体は別にいいことだ。

 木を登る訓練を完璧にマスターしたことをカカシ先生に報告すればカカシ先生は流石は俺の生徒だと頷いてくれていた。

 成長している事はとてもいいことなんだが……とてもいいことなんだが……疲れが物凄く溜まって爆睡している。修行すれば疲れるのは極々普通の事なのだが、時期的に拙い。

 

 カカシ先生が今日から現場復帰、十二分に動くことが出来ると言っている。

 タズナさんが途中リタイアの人が続出していたが橋作りが間もなく終わりを迎えようとしている…………つまるところ、今日辺りが再不斬の再来がある。そんな中でナルトとサスケはとりあえず寝とけばどうにでもなるけども逆を言えば寝とかないと体力回復出来ないぐらいにまでスタミナを消費している。

 

「影分身の術」

 

 とりあえずはチャクラを練って影分身の術を使って分身を生み出す。

 ホントに影分身の術はチートで万能な忍術だなと思いつつも影分身の術で生まれた分身体にこの場の護衛をお願いして、タズナさんの護衛に行く。カカシ先生もサクラも一緒だ。僕の分身体があるからそこらのチンピラ相手ならば余裕でどうにか出来る筈だ。

 

「ふぁ〜……………こうなにもないと暇ね」

 

 橋作りの現場で大きなあくびをするサクラ。

 サクラは既にと言うかずっとタズナさんの護衛をしている、そして毎日なにもしていないも同然だった。

 タズナさんの命を狙いに凄腕の忍が現れる!という展開は無かった。僕的には何事も無いのであればそれに越したことはないのだと思っているが、やはり世の中は刺激を求めているのだろうね。

 

「赤羽、なにか一曲弾いてよ!」

 

「それは芸能人に面白い事をしてと言ってるのと同じだよ……仕方がないね」

 

「あのな、護衛の任務なんだぞ?」

 

 あまりにも暇なのでサクラが僕に演奏を頼んでくる。

 芸能人に面白い事をしてと言ってるのと同じことだが、暇なのは僕も同じだ。ギターを取り出そうとするのだがカカシ先生がやめろと言ってくる。間もなく橋が完成しようとしているのだから、真面目にやれと言うがこうも暇なのはね。

 

「……カカシ先生」

 

「なんだ?」

 

「ガトー側から動きがありました、残していった分身体がガトーの刺客を撃退しました」

 

「そろそろ来る頃かと思ったが遂に来たか……!!」

 

「霧!?」

 

「な、なんじゃ、どうなっとる!?」

 

 影分身の分身体が消えた。ガトーの刺客の賊がタズナさんの娘とかイナリを人質にしようとした。

 ナルトとサスケの方は熟睡だったようで、影分身体の僕が叩き起こしてみたけどもナルトしか起きなかった。ナルトの方はよく寝たの一言で体力が全回復している。サスケはまだ熟睡している。

 影分身体の僕がナルトにそろそろ敵が動き出した事を伝えて熟睡しているサスケを万が一を想定して影分身体を残して現場に駆け付けてくれと言って消えた。

 

 それと同時に濃霧に周りが包まれる。

 汗をタオルで拭いていたタズナさんが驚いた声を出せば僕とサクラとカカシ先生はタズナさんの護衛だと囲む。敵のお出ましだが気配を探知する技術はまだ会得出来ていない、ナルトの様に悪意を感じ取るんじゃない、匂いを感じ取るわけでもない、チャクラを感じ取るエネルギー探知の探知能力……何時かは会得したいが今は関係無いか。

 

「よぉ、随分といい感じに橋が仕上がってるじゃねえか」

 

「フー……………やはり出てきたか」

 

 濃霧を発生させているのは再不斬だ。

 声はするけれども姿は見えない、サイレントキラーだかなんだかの異名を持っているだけあり気配や音だけの探知ではどうにもならない。

 再不斬が出てきたことでサクラは顔を少しだけ青くする。頼りのサスケくんも居なければなにかをしてくれるナルトも居ない。居るのは僕だけだ。

 

「背中、ガラ空きだぜ?」

 

「なんと!?」

 

 何時の間にか僕達の背後を取っていた再不斬。

 タズナさんが驚くけれども、そんなのは気にしないとタズナさんをクナイで刺し殺そうとするとカカシ先生が直ぐに動いてガッシリとクナイを掴んだが再不斬の方がパワーが上なのか、カカシ先生の手に刺さった。致命傷は避けているね。

 

「やっぱりテメエが邪魔だな……カカシぃ!」

 

「この前は中途半端に終わったが、今度こそ仕留めさせてもらう」

 

「それはこっちの台詞だ、コレでテメエは動けねえ」

 

 再不斬がそう言えば複数の再不斬が囲んでくる。

 水分身の術で作られた分身体の再不斬、カカシ先生ならば容易く倒すことが出来るだろうがカカシ先生は本物の再不斬に足止めをくらっている。

 複数の水分身体ならばナルトとサスケが居ない状態の僕達を殺すことが出来る……フー……

 

「随分と甘く見られたものだね」

 

 前回、水分身の術の再不斬に手こずっている事から倒せると算段があるのだろう。

 でも僕はそこまで甘くはない。僕だって何もしていないわけないのだとギターを異空間から取り出し鳴らした。

 

「風遁 音鳴真空針鼠(ソニックザヘッジホッグ)

 

 チャクラを込めながらギターを弾く。風遁の術で空気を震わせて音の振動を作り上げる。

 音の振動の波を広げれば水分身の術で生まれた再不斬は弾けた。音の振動を体に伝えて一気に衝撃波をぶつけるこの技、殺意の波動は高いが水分身の術の再不斬だから簡単に倒せた。所謂雑魚なら即死する系の技でありチャクラを身に纏うだけで割とどうにでもなるんだ。

 

「小僧……名前を聞いてなかったな」

 

「カカシ先生を倒した後に教えるよ……最も、貴方が僕達に勝てるかどうかが問題だけどね」

 

「白!コイツを殺れ!」

 

「了解しました」

 

「全く……正念場がいきなり過ぎるな」

 

 霧隠れの暗部のお面をつけた忍が現れる。

 この前の再不斬を倒しに来たのと同一人物だ。再不斬は決して慢心しない、僕の事を認めておりカカシ先生と手を合わせて戦わせればまず勝つことが出来ない。だから自分の配下である白に僕を殺らせる。

 

「サクラ、増援がある可能性がある!絶対にタズナさんから離れるな!僕達がどうにかする!」

 

「心配には及びません、増援は無い……ここで貴方達は終わりなのだから」

 

「わ、わかったわ!」

 

 本来ならばサスケが戦わなければならない場面だが、なにを間違えたのか僕が戦わなければならない。

 転生者だからなんとか上手く行くだろうけども、普通の下忍に挑ませていい相手ではない。千本を取り出して投擲すると同時にもう片方の手で印を結ぶ。

 

「片手で印だと!?」

 

「カカシ先生、僕がやりますので……」

 

 片手で印を結べば水分身の術で生まれた再不斬の水分身体がやられたことで生まれた水たまりが水滴に変わり僕の元に飛んでくる。

 カカシ先生には頑張ってもらって、僕がどうにかしておかないといけない。足にチャクラを纏わせて瞬身の術で白の背後を取りに行くけれども、動きを読まれていたのか逆に背後に回り込まれて千本を投げられる何処に当てるのかを読めるのでチャクラの壁を作ってガードする。

 

「コイツはまずいな…………全く……」

 

 本来であればここでナルトが成長するしサスケも成長する。

 それなのに僕が余計なことをしてしまった為に白を1人で相手にしないといけない。五影とそうじゃない上忍のエリート間にあるレベルがカカシ先生だ、それの相手をしているのが再不斬、そしてその再不斬が信頼を置いているのが白。

 

「君はもう術中に嵌っている」

 

 白がそう言えば片手で印を結び氷の鏡が出てくる。

 水分身の術で作り上げた分身体を入れて四方八方に氷の鏡を僕に囲んでいるので僕は起爆札付きのクナイを投げた……けど、効果はそこまでなかった。それならコレはどうかとライターを取り出して引火の術を使うが……白の氷の鏡が消えなかった。

 

「無駄ですよ」

 

「この氷の鏡は火遁の術でも溶かせない」

 

「そして貴方は逃げられない」

 

「そうだね……………………」

 

 この状況を打破する方法は普通にある……あるにはあるんだけど、僕はその手を使いたくない。

 所謂転生特典を使えば勝てる。命がかかっている状況で己の力で勝ち抜くのだと言う勇ましさは僕には無い……ただ純粋に僕には合わない転生特典だ。どうせならばスタープラチナ辺りを渡してくれればいいのに……いや、貰えるならばバッボが欲しいな。

 

「どうした?出てこないのかい?」

 

 ライターを片手に警戒心を出しているのだけれど、白は氷の鏡から出てこない。

 理由は単純、白は攻撃するにはこの氷の鏡の中から出てこないといけないから。僕ならば白が氷の鏡から出て別の氷の鏡に移る間に風遁の引火の術で白を燃やし尽くす事が出来るから……ただし、コレは時間の問題で解決してしまう。

 再不斬が霧を発生させたから湿気は酷いことになっている。水遁の術でライターを濡らせば火種を起こすことが出来ない……

 

「分身の術!」

 

「なにをするのかと思えば、そんな忍の初歩中の初歩の技に騙されると思いますか?」

 

「一手あればいい……影分身の術」

 

「偽物と本物を混ぜたとしても関係は無い!再不斬さんのもとに行くためにも終わらせてもらう!」

 

 白はそう言うと水分身体を含めて高速で氷の鏡から移動しながら千本を投げてくる。

 どれが本物なのか分からない、だがそんな事は関係は無いのだと実体を持っている分身体を千本で貫いては消滅、ボスンと煙を上げて徐々に徐々に数を減らしていき……最後にはなにも残らなかった

 

「なっ!?」

 

「残念だが最初から僕はそこにはいないよ」

 

「…………なにをした?」

 

「別に難しいことじゃないよ……ただ君に教える理由は無い……変化の術」

 

 影分身の術を会得した際に思いついていた技を実行しただけに過ぎない。

 白は氷の鏡のドームの外にいる僕の前に出てきたと思えば答えを聞いてくるけども答える義理は何処にもない。

 僕は変化の術を使って手の平サイズの大きさに変化をする……この一寸法師並みのサイズになる変化の術を覚えるのは苦労したっけ。思いついてなんだけどもあまりにも卑怯な技だ。

 

「影分身の術」

 

 一寸法師サイズになった僕が影分身の術を使った。

 影分身の術を使ったら巻き起こる煙は一切巻き起こらない。影分身の術そのものが失敗したのかそれとも何かしらの手を使ってくるのかと思っていれば白が膝をついた。そして……白のお腹の中から一寸法師サイズになった僕が螺旋丸を用いてお腹を突き破った。

 

「なに、を…………」

 

「そうだね……答えない厳しさがあるけど、教えておくよ。影分身の術の応用さ」

 

 影分身の術を使えば実体を持った分身を生み出すことが出来る。

 それに加えてもう1つとある効果を発揮する……それは今いる場所と異なる場所に移動をすることだ。

 意味が分からないなら例えるならそう、ナルトが影分身の術で無数に影分身を生み出したとする……最初に影分身の術と言って影分身の術を使ったナルトが本物のナルトなのか?NARUTOというアニメや漫画で何度も何度もナルトは影分身の術を使うが最初に影分身の術を使ったナルトが本物のナルトじゃなかった事がそれなりにある。ここから僕は1つの仮説を立てた、影分身の術を用いた際に移動することが出来るんじゃないのかと。最初に印を結んで影分身の術と言った奴が本体にならず現れた分身体の中に本物が紛れ込む事が出来るんじゃないのか、影分身の術はもしかしたら時空間忍術の1つなんじゃないのかと。

 僕の考えている仮説はそれなりに正しかった。影分身の術で移動をすることが可能だ……そして影分身の術で分身体を出す際に分身体を出す場所を選べる事に気付いた。流石に岩の中とかとかには出れないけども空洞がある部分ならば、分身体を出すスペースがあるならば影分身の術を作り出すことが出来るのだと分かった。

 だから、大きさを変えるレベルの高度な変化の術を用いてその分身体に影分身の術を使わせる。お腹の中に侵入して螺旋丸を使ってお腹をぶち破る……中々に強烈な技だが高度なチャクラコントロールが必要だしチャクラを内蔵に纏わせたりしてたら内蔵を食い破る事は出来ない。

 

「卑遁・一寸法師の術…………フー……悪いけど、そういう世界なんだから躊躇いなく殺らせてもらったよ」

 

 敵を倒すのでなく敵を殺すのが当たり前な世界だから、僕はなんの迷いなく殺す。

 何かあると怖いから秋水で首を切り落とす……本音を言えば引火の術を使って燃やしたいけども、この霧の湿気じゃ火種が中々につかない。

 

「カカシ先生、終わりましたよ!」

 

 何処にカカシ先生が潜んでいるのか分からないからとりあえずは大声を出す。

 唯一分かるのはサクラ達の気配だけなので白の頭を持ってサクラ達のもとに向かった。

 

「サクラ、大丈夫か?」

 

「っひ、ひぃ!?」

 

「なにを……ああ、コレか」

 

「お、お前さんなにを」

 

「なにをって……僕達はタズナさんを守る為に暗殺者と殺し合いをしているんですよ?」

 

 白の生首を持っていけばサクラとタズナさんは怯えてしまう。

 この2人は命のやりとりをしているというのに危機感というものが薄いね。向こうが殺しにかかってきているのならばこちらも殺す、倒すのでなく殺すのがこの世界じゃ極々普通な事の筈だ……いや、ダメだな……命の価値が軽かったりする世界にいるから倫理観が少しだけ狂ってしまう。

 

「赤羽……よくやった」

 

「フー……………全く、ナルトとサスケが居なかった事が幸いで……サクラ、危ない!!」

 

「え、っきゃあ!?」

 

 カカシ先生は多分だけども雷切で再不斬を殺した。

 もともと決着がつくのを知っているので驚くことはしないがコレで良かったのかと困惑をしていれば、サクラに矢が飛んできたので秋水を取り出して切り落とす。

 

「おいおいおいおい!こんな馬鹿デカい霧が晴れたと思えば…………負けちまってるじゃねえか!」

 

「お、お前さんはガトー!どうしてここに!!」

 

「どうして?決まってんだろ、そいつ等に依頼料を払うのがめんどうになってな……もうすぐこの橋は完成する。だからこの橋の利権も頂いてやろうとね」

 

「そ、そうはさせんぞ!!この橋は波の国の希望なんじゃ!!」

 

 ガトーが無数のゴロツキを引き連れてやって来た。

 なにしに来たのかとタズナさんが驚けば再不斬達に支払う報酬を踏み倒すつもりだった。

 

「やれやれ…………それはつまり、タズナさんの邪魔をするということか。だったら僕たちが相手になってやるよ」

 

「ちょっと、待ったぁあああああ!!」

 

 タズナさんの邪魔をするということならば護衛役の僕達が戦うのは極々普通な事だ。

 秋水を構えていればナルトの大きな叫び声が響いてなんだと振り向けばナルトと波の国の国民達が居た。

 

「へっへっへ!主役は遅れてやってくるんだ……やい!ガトーとか言ったな!よくも波の国の奴等を苦しめてきたな!お前の悪行三昧もここまでだ!」

 

「……ガトー!もう我々は貴方に怯えない、貴方と戦う覚悟を決めた!」

 

「来るなら、来やがれ!!」

 

 波の国の村の大人達はガトーと戦う事を決めた。

 イナリとナルトが説得をしてくれたんだろう……流石ナルトだね、意外性No.1だ。

 

「カカシ先生、再不斬を倒すのに疲れたでしょう……タズナさんの護衛にだけ集中してください」

 

「まったく、お前が頼もしすぎるよ……ナルト、思う存分に暴れてやれ!んでもって一発ガトーに叩き込んでやれ!」

 

 カカシ先生は再不斬を倒すのに大量のチャクラを使ってしまっている。

 相手は武装しているチンピラで再不斬の足元にすら及ばない雑魚ばかり、元気満タンで仲間を引き連れたナルトに負ける要素は何処にもないのだとナルトは印を結んだ。

 

「多重影分身の術!」

 

 ナルトは多重影分身の術を使って大量の分身体を作った。

 

「じゃあ、僕も……影分身の術」

 

 ナルトレベルの数に分身は作れない。一寸法師の術を使ったから10体ぐらいが限界だ。

 数の上ではこっちがコレで勝ったがガトーが雇っているゴロツキは街の連中なんざどうにでもなると思っているので僕はギターを取り出した。

 

「風遁 音鳴真空針鼠(ソニックザヘッジホッグ)

 

 無数の風の刃がガトーが雇ったゴロツキ共を倒す。

 それと同時に走り出すナルトの分身達と波の国の面々……結果として、ガトーは逃亡した。

 

「ヘッヘッヘ、俺にかかればこんなもんだってばよ!」

 

「フー、ナルト、まだ任務は終わってないよ…………ガトーがゴロツキ達を雇ったという証拠を集めて各国にバラまく。ガトーカンパニーの息の根を止める。でなければ第2第3の波の国が生まれてしまう」

 

 先に手を出してきたのは紛れもなくガトーだ。

 だったら僕達が破滅するか、それともガトーが破滅するかの勝負をする。伝説の転生者、赤城しげるの言葉を借りるならば……倍プッシュだね。

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