【現在再構築中】Fate/Grand OrderーHero of the Destineyー   作:定紋練魔

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お久しぶり&お待たせしました!

2025 8/20 本小説についてのお知らせをあとがきに追記しました


第二十一話 選手宣誓

『群がれマスメディア!今年もお前らが大好きな高校生たちの青春暴れ馬……雄英体育祭始まディエビバディアァユウレディ!!??』

 

 

ー雄英体育祭・本番当日ー

 

各々が特訓、準備をしてきた雄英体育祭の当日。

着替えと打ち合わせを済ませて向かった控室には、すでに全員集まっていた。

 

「あれ、もしかして俺が一番最後?」

 

ドアを開けて入ると、妙な雰囲気に首を傾げる。

そこに飯田君が話しかけてくる。

 

「遅かったじゃないか藤敦君!もう間も無く入場時刻だぞ!」

 

「ごめんごめん、ちょっと先生方と話をしててさ。間に合ったから許してよ」

 

「む……先生方と……なら仕方ないか……」

 

そんな話をしていると、どこからか鋭い視線を感じる

 

「?」

 

「どうしたんだ?藤敦君」

 

「いや、多分気のせいだと思う。気にしないで」

 

「そうか?それならいいんだが」

 

そして、ついにその時間が訪れる。

 

『雄英体育祭‼︎ヒーローの卵達が"我こそは"とシノギを削る年に一度の大バトル‼︎』

 

プレザント・マイクの実況がスタジアムに響く。

 

『どうせてめーらアレだろ!?敵の襲撃を受けたにも関わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星‼︎』

 

通路の先に見える出口の光

 

『ヒーロー科!一年‼︎』

 

響いてくる人のざわつき

 

『A組だろォォォ‼︎?』

 

それが、俺たちの姿が現れた瞬間に全てが歓声に変わった

 

「うおっ」「わああああ……人がすんごい……」

 

A組に続いてB組、普通科C・D・E組、サポート科F・G・H組と次々に入場してくる

ソワソワしてる人。緊張でガッチガチになってる人。逆に燃えてる人。冷静な人。

俺は……

 

「うわぁ、慣れたとは言わないけどすごい気迫……」

 

カルデアでもこんなに大勢に囲まれたこととかなかったから緊張するのは緊張する。

いいなぁ、物騒じゃない人の壁……

 

そんなことを考えているところに《ピシャン!》とムチの音が響く。

前を見ると、そこには全身を白タイツとボンテージスーツで包んだ

『18禁ヒーロー』ミッドナイトが立っていた。

 

「選手宣誓!」

 

今年の1年の審判は彼女なのだろう。

その出立にざわつくが、再度鞭を鳴らして叫ぶ

 

「静かにしなさい!選手代表!1ーA藤敦苅間‼︎」

 

名前を呼ばれた俺は後ろから人の壁を抜けて前に進む。

 

「あぁ、そういや入試首席だったね藤敦君」

「何!そうだったのか……!」

 

クラスの生徒からそういう声が上がる反面、普通科の方からぼやきも聞こえる

 

『ヒーロー科の入試な』(・・・・・・・・・)、ねぇ……

 

台に上がり、マイクの前に立って選手宣誓を行う。

 

『宣誓!我々選手一同は、スポーツマンシップにのっとり、正々堂々と最後まで戦うことを誓います!1年A組!藤敦苅間!』

 

実にオーソドックス。ザ・選手宣誓といった内容の宣誓。

まぁこんなもんだろうな、という内容

やっぱりちょっと盛り上がりに欠ける感は否めない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『なんて、定型文は聞き飽きたでしょ?』

 

 

 

 

 

 

瞬間、会場の騒音が止む。

 

 

『だから少し、自分の話をさせてください』

 

聞き飽きたお決まりの文句に退屈さを感じていた者達が、その一言に興味を示す。

 

『俺は、正直ヒーローを信用していません』

 

ざわつく会場。それはそうだ。ヒーローを目指す人間が、ヒーローに囲まれたこの場所で、ヒーローを否定するような言葉を吐いたのだから

 

『あ、この言い方だと語弊を招くか。正しくは、『一部を除く大多数のヒーロー』を信用できていません』

 

それでもやはりざわつく会場。

《大多数のヒーロー》の中に、一体何人が含まれるのだろうか。

何を持って嫌いだというのか。

ヤジさえ飛び始めた観客席では、ヒーロースーツに身を包む人間が大声をあげている

 

『詳細は伏せますが、僕は一度、ヒーローに裏切られました』

 

しかしその大声も、その一言で一瞬で静まった。

 

 

『薄っぺらい正義を掲げて、ドス黒い思考を渦巻かせるヒーローが嫌いです』

 

 

『本当に助けを求める人を助けず、時には非道、外道、違法な手段に身を投じてまで金を求めるヒーローが、俺は嫌いです』

 

 

『手を伸ばせば届く距離で助ける人を見捨てて、ちょっと走って離れたところにある金を拾いに行くヒーローが、俺は嫌いです』

 

 

『ヒーローという職業を商売にすることを否定するわけではありません』

 

 

あまりいい気はしない。だが否定もしない。それが今の社会で、それで成り立ってる今があるから。

 

 

『ただ、俺は最近のヒーローに疑問を抱いています』

 

 

『オールマイトをはじめとする一部の『絶対』におんぶにだっこな今の社会が嫌いです』

 

 

『だから』

 

 

空気が、変わる。淡々としていた訴えるような声に、熱が入る。

 

 

『今こそ僕は……俺は問いたい』

 

 

『ヒーローとは何か。英雄(HERO)とは何か!』

 

 

『そも!原来《英雄》とは職業にあらず!偉大なる事象を成した者に、周囲の、あるいは後世の人間が与える称号である!』

 

 

個性黎明期前の偉人が、英雄が。己を英雄と触れ回ったことはあっただろうか。

 

 

『今我々は!その偉大なる称号を借り受けているに、借り受けようとしているにすぎない!』

 

 

騎士王(アルトリア)が、獅子心王(リチャードI世)が、征服王(イスカンダル)が、太陽王(オジマンディアス)が。己を"王"としたことはあれど、"英雄"と称したことはなかっただろう

 

 

『そしてそれ(英雄という称号)は!武功によりのみ与えられるものでもない!』

 

 

英雄と人々に讃えられる者たちが持つのは武勲のみにあらず。

発明が、芸術が、伝説が、あるいはその意志が。彼らを"英雄"たらしめる。

 

 

『クリミアの天使フローレンス・ナイチンゲール!万能の人(ウォモ・ウニヴェルサーレ)レオナルド・ダ・ヴィンチ!聖女ジャンヌ・ダルク!

 彼ら彼女らは決して武勲を持って英雄と呼ばれているわけではない』

 

しかしそれでも。

発明王(トーマス・エジソン)が、電子の父(チャールズ・バベッジ)が、教導者(天草四郎)が、幕末の風雲児(坂本龍馬)が。英雄と呼ばれることに誇りを感じこそすれ、普段己からそう名乗ることはないだろう。

 

『己の夢、信念、正義に背かずそれに殉じた!命を燃やしその生を駆け抜けた!故に彼ら彼女らは武の逸話を持たずとも英雄(ヒーロー)と呼ばれた!』

 

 

そんな彼らをカルデアで見てきた。彼らに旅路を支えてもらった。

故にどうしても疑問を抱いてしまう。

 

 

『それが今!《ヒーロー》という職業が登場し!本来の《英雄》としての意味が失われつつあるように感じる!』

 

 

『上辺だけを掲げるヒーローが、知名度を上げることに躍起になり助けが必要な人を見捨てるヒーローがいることに。そしてそんなヒーローたちが大半を占めている現代社会、それを『ヒーロー飽和社会』などと呼ぶ世間にどうしても納得がいかない!』

 

『英雄になろうとは言わない。だが!人々を助け、悪を挫くそんなコミックのようなヒーロー!』

 

『かつての純粋に"人を助けたい"一心でヒーロー活動を始めた原初のヒーローたちのような!』

 

『そんなヒーローで溢れる社会にするために!俺は先頭に、頂点に立ち!社会を引っ張り上げたい!』

 

現代で成せていない事を己が成してやると。

 

『故にまず最初に!この体育祭で力を示す!』

 

将来、平和の象徴(オールマイト)をも超える頂点になってやるとその意志を込めて

 

『社会を引っ張っていくには二番手では足りない!』

 

 

よってここに宣言する。そんな言葉を吐き出し数秒溜めて告げる

 

 

『ここにいる全員を下して完膚なきまでの全種目1位。俺がもらっていく。』

 

 

生半可な言葉じゃ、ここにいる生徒の中には反応しない生徒もいるだろう。

だからあえて。彼の言葉を用いて煽らせてもらう

 

 

 

 

『取るに足らぬ雑種も、オレに勝てると思っている道化(モドキ)も、勇者(ヒーロー)足り得る未来のある者共も。

 まとめて全員オレの踏み台となるがいい。道化(モドキ)が足掻いたところで本物には届かぬことを教えてやる』

 

 

 

 

空気が凍る。が、数秒後生徒たちの中から怒りの声が吹き上がる。

そうだ、それでいい。ヒーロー科普通科サポート科問わず全力の君たちを倒さなければ、自信を持って頂点であるなんて宣言できやしないだろう。

 

 

『今の俺の発言に少しでもイラついた奴、全力でかかってこい。今のこの場の"頂点(てっぺん)"は俺だ』

 

 

全力でかかってくる君たちを下して、俺は先に行く。そう宣言して俺は宣誓台を降りた

 

 

 

 

 

もう間も無く。オリンピックに取って代わるとさえ言われる雄英体育祭が、幕を開ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を戻し、数時間ほど前、雄英高校校舎職員室前にて。

 

職員室前の廊下の壁に寄りかかって目を瞑り、腕を組んでいる男がいた。

白衣を着ているが、この学校に医療従事者はリカバリーガールしかいない。

となればこの男は外部者ということになるが……

不思議と目立たない……言い換えれば影の薄い雰囲気のせいで誰にも気にされていない。

生徒は素通り、教師陣も面識のあるであろう教師が軽く会釈する程度だ。

 

しばらくして、職員室のドアが開く。

 

「……何してんすか、先輩」「えっ先輩……マジでいんじゃん!」

 

中から出てきたのは相澤先生とプレゼント・マイク。

男を認めると目を大きく開き、先輩と呼んで気軽に話しかける

 

「やあ、2人とも。元気にしてたかい?……というか相澤君大丈夫かい?」

 

「今日は何のご用事で?……この包帯は婆さん(リカバリーガール)の過保護っす」

「一言くれりゃ今日の実況に加えるなり何なりできたのによー!」

 

相澤先生は純粋な疑問で、プレゼント・マイクはやや悔しそうにそう言う

 

「何、試合を見にくるついでに挨拶回りににね。あとひざし君、私にその手の解説はできないと言っただろう」

 

苦笑しながら「知り合いが今年入学したんだ。向こうが覚えててくれてるかはわからないけどね」と訪問の理由を話す

 

「今年の1年に……?知り合いって……」

「本名やめてくれよ先輩!マイク!プ・レ・ゼ・ン・ト・マ・イ・ク!リピートアフターミーハァン!?」

 

「はいはいマイクマイク。ちょっと縁があって看た子がいてね。

 ちょっと放っておけない目をしていた彼がどうなったのかが気になっちゃって」

 

頭を掻きながらそう言う男。

この2人が先輩と呼ぶならばこの男は雄英OB……あるいはプロヒーローだろうか

 

「それよりも。今年はひざ……マイク君が1年の実況なんだろう?パンフで見たよ。

 君のことだ。相澤君も引きずっていくんだろうし、準備はいいのかい?」

 

「さっすが先輩よくわかってるぜ!いくぜイレイザー!」「あっおい待て……待てって!」

「あっはっは、相変わらず仲良しだね。楽しみにしてるよ〜」

 

プレゼント・マイクに引きずられていく相澤先生を笑顔で見送る男。

 

「さて……私も席を確保しに行こうかな。会場の解放前に取りに行けるのはOB特権だよね」

 

どことなく楽しそうな足取りで会場に足を進める

 

「……今日、返してもらえるかな。君の道は、決まったかな?」

 

そんなことを呟いて、胸ポケットを撫でながら。









────あとがきの部屋────


改めまして、お久しぶりです作者(浪人生)です!……ってなんか要らんのついてる!?

「お久しぶりのアンデルセンだ。
 この阿呆は受験30弱を行いものの見事にその全てから不合格を叩きつけられた間抜けだ。」

辛辣すぎませんかねぇ!事実なのが一番刺さるんですよ!

「まあそんなこんなでまだしばらく不定期更新が続くだろうが受け入れてやってほしい」

お願いします


「で、今回の内容だが……」

まあ体育祭が始まりましたよと言うことで。今回は選手宣誓ですね。
苅間君の思想というか心情が思いっきり公表された回となりました。

「金銭目当てでヒーローを志す同級生もいたと記憶しているが……」

そうなんですよねぇ!さーて苅間君はその子の理由を聞いた時どんな反応をするのか!
それも楽しみなことの一つではありますよねぇ

「性格が悪いな」やかましい。

では今回は他に解説が必要なものもないのでここら辺でお暇させていただきたいと思います。
っつーかぶっちゃけ眠い(午前02:17)

「寝ろ寝ろ。明日に予約投稿を回せ」

そうさせていただきます。感想、評価、批評、誤字報告などお待ちしております!

「ではまた次回、というやつだ……と普段なら言う所なんだがな」

ここからが追記ですねわかります。
えー、本作を御愛読いただいております皆様にお知らせです。
本作に関してですが、一部内容にプロットとの致命的な齟齬が検出されました。
つきましては一度本作を凍結し、新たにリメイクさせていただきたく存じます

「……やったな?」

はい、盛大にやらかしました。
数ヶ月待たせておいて何様とか言われたら本当に頭が上がらないんですが。
えーこちら一部人選・展開・詳細ミスとちょっとリカバリーがかけられないレベルの齟齬が見つかってしまいました。
どれが、といわれると今後の展開に関わってくるのでお話はできないんですけれども。
ただいまプロットをゼロから練り直し、より綿密なそれを再構築しております。
知っての通り作者は浪人生なのでこちらにあまり時間を割くわけにもいかず……!

「で、どうするつもりだ?リメイク作品を作ったとて読者の目に入るとは思えんが」

ごもっともで……
なのでちょっとしたお願いです。
本作のお気に入りを外さないでください!
次回の更新に「リメイク先への入り口」を設置させていただきます……!
忙しくてもちょっとずつ書き上げて参りますので、どうか暖かい目で見守っていただけると幸いです……!

「だ、そうだ」

更新を楽しみにしてくださっていた皆様には大変申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします……!

「以上をあとがきとさせてもらおう」
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