【現在再構築中】Fate/Grand OrderーHero of the Destineyー 作:定紋練魔
家を出た俺は、何が起きるでもない平凡な通学路を歩いていく。
現在時刻は6:00。早朝故か通学路に人はいない。
せいぜいが犬の散歩をしている老人を見るくらいで、道路は静まりかえっている。
最初はやや寂しく感じていたものの、3年も通い続ければいい加減慣れてくる。
見栄はった。やっぱり少し寂しいです。
いつも隣に誰かがいたような気がして。
時折隣に誰もいない時にもつい誰かに呼びかけようとしてしまう。
「先輩!」
「ッ!」
立ち止まり、片手を額に当てて顔を顰める。
最近幻聴のようなものが増えてきた。
ふとした時に記憶にない声が頭の中に響いてくるのだ。
「病院でも"異常なし"って言われたし……」
『幻聴が聞こえる』と病院にかかったこともあったが、結果は『健康』。
一切の異常性が検知されなかったと言われたのだ。
「ねぇ父さん、一体俺の体はどうなってるんだろうね?」
首からお守り代わりに下げていた金色の光を反射する切れ込みが多く入っている板。
父さんがアフリカ出張の土産で買ってきたそれを取り出して、眺めながらそう呟く。
「何してんの」
「!?」
背後から声をかけられて慌てて振り向きながら距離を取る
「そんなにビビらなくてもいいじゃん」
クスクスと苦笑しながら近づいてくるのは同じクラスの柳レイ子。
通学路が同じなため、たまに登校中に鉢合わせするのだが……
「早くない?まだ六時だよ?」
「そのまんま返してあげる。登校するにしてはだいぶ早いと思うけど?」
「いやだって俺は習慣だし」
「理由になってない」
「確かに」
……ものの見事に論破されてしまった。
事実だから言い返すこともできないし。
会話たったこれだけだけど……
我ながら情けない。
「昨日の課題できた?」「やー、難しかったけどなんとか」
などと他愛もない話をしながら学校へ向かう。
時間が経つにつれて、通学路にも人の往来が増えてきた。
同じように学校に向かう学生だとか、会社に向かう社会人、
パトロール中のプロヒーローなんかも見かける。
「人が増えてきたね」
「そうなぁ、もういい時間だしね」
時計を確認するために顔を下げる
「今何時?」
「えっと……6:53かな。この調子で歩いていけば始業の二十分前には着くよ」
「そっか」
「そうなのか!ならまだ出勤まで時間があるな!」
「うんそ……あれ?」
自分と、レイ子とで二人のはずのその場に三人目の声が上がる。
不可解に思い顔を上げると、そこには顔があった。
「うわぁっ!?」
驚いて尻餅をついてしまう。
「あっはっはっはっは!驚きすぎだろう苅間!」
「あ、バーニンさん、パトロールお疲れ様です」
「ああ、レイ子ちゃんもおはよう!」
少し距離をとって見てみると、鮮やかな蛍光黄緑の髪が目に入る。
この豪快な笑い声と目立つ髪色、そして俺の名前を知っているとすれば……
「萌さん……脅かさないでください……」
「今はバーニンだって!本名で呼ばない!」
ビシィッ!と左手で指をさし指摘しながら右手で引き上げるこの人は、上路萌。
『バーニン』という名前でヒーロー活動をしているプロヒーローで、俺の知り合いでもある。
「今日はどうしてここに?事務所からだいぶ遠いと思うんですけど」
「いや、ちょっと近くまで来たからお前の様子を見にな!元気そうで何よりだ!」
引き上げられながら尋ねるとそんな答えが返ってきた。
「その節はご迷惑をおかけしました……」
「いいっていいって!困った時はお互い様だろ?」
「え、何?何の話?」
「あんま触れられたくないからノーコメントで。いずれ話すよ」
「まあ"アレ"に関しては本人から話されることを待った方がいいね、今は我慢だよレイ子ちゃん」
「は、はぁ……」
そんな調子で世間話をしてしばらくすると萌さんは『そろそろ出勤時間だから!また様子見に来るからな!』と去って行った。
「慌ただしい人だな……」
「でもいい人じゃん」
「それは間違いないな。さもなきゃ血縁でもない子供の様子なんて見にこないし」
そうして雑談をしながら登校して、教室に入り、席に着く。
チャイムが鳴り、授業が始まる。
そんないつもと変わらない日常の昼下がり、6時間目の総合の時間のこと。
いつも通り、先生の一言から授業は始まる。が、今日はいつもの総合の授業の授業とは毛色が違った。
「えー、君たちが3年生になるまで残り2ヶ月になるわけだが……
ウチの学校は少し早めの第一回志望校調査と行きたいと思う」
そう言いながら担任は「回してってくれー」と小さな紙を回していく。
「今回に関しては別に『まだありません』でも別にいいが、これを境に各々の志望校を考え始めるように。
というわけで紙配っていくぞ。この時間の最後に集めるから、ネット媒体でも紙媒体でも各々調べるように。
友達と相談するのもありだぞ。」
そう言うと担任は前の教卓に高校受験のカタログのようなものを置いて「質問があったら聞きに来るように」と教員机まで移動して座って仕事を始めた。
「ねえ苅間」
「ん?どうしたの?」
隣のレイ子が話しかけてくる
「苅間は進路どうするの?」
「俺?俺は……そうだなぁ……」
深く腕を組んで考えてみる。
俺も小さい頃は人並みにヒーローに憧れた。
テレビの向こうで華々しく戦い、街の平和を守るヒーロー。
だが、個性診断で否応なく現実を突きつけられた。
前にも話した通り、俺の"個性"は『
ただ物語を記憶するだけの個性。
そんな俺でも、誰かの役に立ちたい。もっと言えば、ヒーローを支える役割であっていたい。
だから……
「決めた。雄英高校の経営科。あそこにしようかな」
「え、苅間雄英行くの!?」
「まあ経営だし勉強は必要だけどね」
「経営科?ヒーロー科じゃなくていいの?」
「生憎俺の"個性"は戦闘向けでも派手でもないからね。
まあできることならヒーロー科で入りたいけどさ。
……そうだ。レイ子はヒーロー科志望でしょ?」
「え?そ、そうだけど……」
「じゃあ、レイ子も雄英に行こう!」
「……へっ!?」
俺がそういうと、レイ子はあっけに取られたような顔をした
「だってレイ子俺より頭いいし、"個性"も戦闘向き……というか戦闘に転用も可能でしょ?
相手を吹き飛ばしたり、味方を足場のないところを経由して運べるのはアドバンテージだよね。
あとは敵からしたら唐突に自分の前の相手が空中浮遊してきたら驚いて攻撃どころじゃないかもしれないね。
一瞬の差を突けば一気に戦況は傾くでしょ。
ああ、あとは救出活動にも有効じゃないかな。人一人が必要なレベルの瓦礫もレイ子一人いるだけで瓦礫をどかして救出が可能だよね。
救出の際に他に人手を回せるのは大きなメリットになる。
この場合はプロヒーローの手が一つ空くわけだから他に行ってもらうなりするなりできれば人命救助はもっと早くなるね。
それから「や、もういいから!苅間が私のことすごいって思ってくれてるのは伝わったから!」あ、そう?わかった」
そう言って俺を静止するレイ子は少し顔が赤い。
〈柳レイ子
個性:ポルターガイスト
身近にあるものを動かすことが可能!
ただし重量制限があり、動かせるのは人間一人分が限界だ!〉
どうにも褒めすぎたらしい。
あの人たちならいくら褒めても「当然であろう!」とか言って高笑いが飛んでくる気がするけど……ッ!
またも聞こえた幻聴と頭痛に顔を顰めて額を抑える。ここのところ頻度が高い。
時折よくわからない思考に持っていかれることも多々あるせいで、やや不調気味だ
「ちょっと、大丈夫?」
「あ……うん、大丈夫。いつもの目眩だから。気にしないで」
「ならいいけど……」
「で、さっきの続きだけど」
そう言って俺は話を戻す
「レイ子がプロになったら、俺を事務所の広報担当にしてよ。
レイ子がヒーロー活動をして、俺が広める。
だってほら、物語を伝えるのは俺の得意分野だからさ!
お互いに、頑張ろう!」
そう言って笑いかけると、
「ふふっ、苅間らしい。本当に人に役割を振るのが上手いんだから……
うん、頑張ろう」
レイ子も微笑んで頷きを返してくれた。
だが、この時の俺はまだ知らなかった。
この決断が、一日もせずにひっくり返ることを。
そして、この後訪れ、
続く
ーあとがきのお部屋ー
「で、遅かったじゃないか作者」
い、言い訳のしようがなく
「いいか、作家にとって〆切は絶対遵守すべき提出期限!それをシカトするとは何事だ貴様!」
すいませんでしたぁッ!
「まあいい、言い訳をして見せろ。そうすれば多少の減刑は考慮してやる」
ど、どうも……えっと、ですね。
今回のお話がめちゃくちゃ難産だったことと、学校のテスト期間が来てしまったこと、
加えて新型コロナウイルスに感染して寝込んでいた上に、その後に修学旅行があったから、ですね。
「ええい!貴様作家としての根性が足りんぞ!難産?作家にとっては当たり前の壁だ阿呆!
テスト期間なら勉強の後に徹夜してでも書け!
寝込んでいた?旅行だった?戯けが!合間合間を縫って時間ができた時に執筆するものだそう言う時は!」
す、すいません……
「まあいい、今回は初犯ということで許してやるが……次はないぞ?」
き、気をつけます。(日程の都合上どうしても仕方ない時は許して……)
「何か変な言葉が聞こえたような気がしたが……まあいい。今回はここまでだ。」
批評、感想、意見や誤字報告など、お待ちしております。
また次回、お会いしましょう
報告:第一話の主人公の情報を第二話作成にあたって一部変更しました。
新しい小説の作成……どれならしていいですか?
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デュエル・マスターズ×呪術廻戦
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書くな。こっちだけ書け