シュロちゃん可愛いすぎるしイキってるのも好きだし煽られたいし見下されたいけど撃たれてワーってなってるのも可愛いし泣いちゃうのも可愛い。全てが可愛い。コクリコさんに捨てられて泣きじゃくって欲しい。シュロ虐、あると思います。でも幼女は愛でるものだから……虐めた後はいっぱいなでなでしてあげないと……なに?君イキリネット夢小説野郎だったの?それでも、私は君を愛そう。観察者羞恥が襲ってくるがそれさえも愛おしい。
──作者の性癖へのダイレクトアタック。彼の脳が回復される間もなく投入されたのは3ロリ、アイン・ソフ・オウル。
幼女の逐次投入!本気だね。
今日の僕は珍しく、非常に気分が良かった。
なんてったって、あの先生が今日からシャーレを離れることになったのだ。なんだったか、トリニティの補習授業部とかいう部活の問題を解決するために住み込みで対処するらしい。それも数日間と言わず数週間も。
ああ、今日ばかりはあの害鳥共に感謝してもいいかな、と思えるほどに機嫌が良かった。
───よかった。そう、良かったのだ。今、これを見つけるこの瞬間までは。
「…ふ、ふふふ……よくもまあ、僕をここまでコケにしてくれるね。先生…!!」
僕は手に持った手紙を封筒ごと握りつぶした。
ユウカちゃんが今日の分の書類の山と一緒に持ってきたなかなか大きめの箱。その宛先は戦華ヒバナ──つまり僕であり……その送り主はかの有名なエンジニア部。付属されていた手紙に書かれた内容は───
『今までのヒバナちゃんの装備だと心許ないと思ってエンジニア部のみんなに貴方の装備を強化してもらえるように頼んでおきました。喜んでもらえると嬉しいな。貴方の先生より』
「ふん!!」
僕はくしゃくしゃになった手紙だったものをゴミ箱にシュートした。
なんだ?新手の嫌がらせか?僕は訝しんだ。
あのバカでボケな先生でもエンジニア部の噂は知っているはずだ。技術力はある癖にロマンを追い求め碌なものを生み出さない。そんな変態集団だというのが僕…というより世間一般から見た彼女たちの評価だ。
そんなところに僕の装備を預ける?正気とは思えない行動だね。
どんなヘンテコマシンに改造されるかわかったものじゃない。
「はぁ…とはいえ、されてしまったものは仕方がない」
僕は飲んでいたコーヒーのパックを潰し、ダンボールを開け始めた。
…でもまあ、そこまで心配することはないだろう。僕の武装は五寸釘と100cmちょっとの金属杭。そしてそれを打ち込むための釘打ち機と補助武器としてのハンドガン。基本その釘で相手を威嚇及び拘束し、金属杭で殴るといういわゆる脳筋すぎる戦法をとっているため魔改造するにしても釘打ち機かハンドガンくらいだ。しかも僕はそれがなくても普通に投げて壁に釘を打ちつけられるし銃で撃つより殴ったほうが早い。武器がなくて戦えない、なんて最悪の事態にはならないはずだ。
そう自分に言い聞かせながらも拭えない不安を抱えたまま、僕はダンボールの箱を思いっきり開いた。
「ご開ちょ……お……」
だがその不安は、残念なことに杞憂には終わらなかった。そう、ごちゃごちゃと中に入っていたものの中で最も存在感を放っていたのは、想像していた僕の装備の姿とはかけ離れた────
「こ、これは…!!!」
「あはっ!いいね。いい感じにゴミどもが集まってる」
いつぞやの戦いでヒナちゃんがやっていたように、ヒバナはビルの上に立って耳障りな銃声を鳴り響かせる有象無象を見下ろす。
あのあと一通り武装を確認し終えたヒバナの耳に届く着信音。それはシャーレに対する『暴徒鎮圧』の依頼であった。
あまりにもタイミングの良すぎる依頼。
それはまさに神様が彼女に向けて告げているようだった。
「新しいおもちゃを試すなら実戦しかないよね!」
──と。
「よっ」
タンッと軽い音を立ててヒバナは当たり前のように十階はあるであろうビルの屋上から飛び降りる。そこに恐怖心は存在せず、あるのは害獣への嫌悪感感すらも上回る高揚感。
空を舞う。天翔る鳥のように。
獰猛に笑う。人を誑かす悪魔のように。
どれだけ取り繕おうとゲヘナ生の多くを害獣と呼び蔑む彼女自身もまた、その資質を持っているのだという事実から今日も目を逸らして。
「精々───」
右手に逆手持ちしていた一本の巨大な剣とも杭とも取れる兵器───温泉開発部製岩盤破壊用起爆杭改め、エンジニア部特製、仮称『破城杭』。それをくるりと回し、宙を舞いながらにも関わらず槍投げのように構えて腕を強く引き絞る。
通常であれば専用の機械を用いて打ち出されるはずのそれは、機械ではなく人の手に馴染む形に作られており、しかし人の手では機械に並ぶソレ本来の破壊力は生み出せないという、人と機械の差が生み出した矛盾。
だがその矛盾は彼女の前で意味を成さず、全てが良い方向に組み合わさっていた。
「──楽しませてくれ、よっ!」
槍が投げられる。
振り抜かれた手が一瞬ブレるほどの速度で打ち出されたソレは大気を切り裂き耳障りな音を立てながら、彼女が害獣と呼ぶ不良たちが集まるちょうど中心辺りに突き刺さった。
「うわっ!?」
「なんだ!?」
道路のコンクリートが捲りあがり、土煙が立ち込める。だが、まだ終わらない。エンジニア部という狂人達が生み出した産物がたったそれだけで終わるはずがなかった。
「そぉれっ!」
土煙の中差し込む太陽光に照らされ光るのは一筋の糸。
ソレはまっすぐ地面に突き刺さった杭につながれており、もう一方は未だ宙を舞う彼女の手に握られていた。
ピンとはられたピアノ線のようなソレは、途端に緩む。よく見れば繋がれた一方の──杭と線を繋ぐ小さな部品が外れていた。
突然目の前にミサイルの如く降ってきた一本の杭。場を支配する土煙に真上を見れば笑う悪魔。その様子を直近で見ていた不良の一人は、状況を理解できない中、しかし本能で察していた。
───あ、これあかんやつや、と。
「ばぁぁん!!あはははは!!!」
瞬間、赤熱した杭から放たれる閃光と衝撃波が場にさらなる破壊を呼び込んだ。
エンジニア部特製戦術兵器『
「いいじゃないか。なかなかどうして、悪くない」
ちなみに、とある進撃で巨人な漫画の兵器を模して作ったため射出機構と高速移動のための装備も作りたかった、と言うのはエンジニア部の言葉だ。ヒバナ自身がそれらの機械なしに同じような動きができるため不要と判断されたことや時間がなかったために作られることはなかったが。
「戦華ヒバナァァァァ!!!!」
「おや?」
彼女が地面に降り立つと同時に、その足元を狙ったのか銃弾が地面を抉る。それをひらりとかわした彼女を続けて狙い撃つのは大柄なヘルメットを被った散弾銃持ちの害獣と、それに連れられる複数匹の害獣の群れ。
彼女は笑った。
「風紀の悪魔!シャーレの番犬!!お前のせいでうちらは商売あがったりなんだよ!ここで落ちろ!」
「あははは!いいじゃん!骨のあるやつは、嫌いじゃない!」
そして取り出すのは一丁のネイルガン。だがソレはエンジニア部が魔改造を施した代物。“ただの”ネイルガンなわけがない。
「だけど…悪いね。今日の君たちはただの害獣じゃない。実験動物なのさ!」
「ああ!?」
言葉と同時に放たれる何本もの釘。しかしそのほとんどは不良たちに命中することはなく、命中したとしてもその狂人なヘルメットによって防がれた。
「ははっー!私たちのヘルメットは世界一!!!」
「そうかい?ならこれも防げるのかな?」
「な…にぃぃぃぃぃ!?!?」
カチリ。ネイルガンのトリガーのちょうど下辺りに設置されたボタンを押せばそれはすぐに起こった。
不良たちを囲むように地面に突き刺さった釘はと単に光を放ち、それは釘同士を繋ぎ合わせしまいにはその輪の中にいる不良たちに伝染する。
高電圧の電流。ヘイローを持つ生徒でさえも気絶に追いやってしまうほどの電圧を受け彼女たちは地にふした。
「うん。なかなかなかなか。今までめんどくさかったんだよね、わざわざ服とか釘が刺さりやすいとこ狙うの。こうやってテキトーに打っても効果を発揮してくれるのはありがたい」
なお当武器の名称は『暴徒鎮圧用スタンニードルランチャー』。長いのでヒバナは───
「さすがだね。ボウチン君」
「いやダメだろそれは!?」
「なんだぁ…?テメェ……ガキはもう寝る時間だぞ」
「いやまだ昼マっ!?」
「…ふう。変なラジオ機能がある以外はこの武器も完璧だね」
まだ意識の残っていた可哀想な害獣の顎を蹴り抜いて鎮圧。
釘の射出機能に遠隔でのスタン機能。そして何を思ったのか付属されたラジオ機能を持つ高性能釘打ち機をしまった。
「さぁて。もう終わり、なんて言わないよね?」
「当たり前だろうがあぁぁぁぁぁぁ!!!」
ヒバナがそう煽ると同時に現れたのは一台の戦車。その装甲は可愛くピンク色に塗装されていたり猫耳がデコられてたりと随分と大切にされていたことがわかる。
「いいね!そういうのを待っていた!!!」
だが彼女たちが前にしているのはそういうのを気にしてくれない血も涙もない冷徹な番犬だ。
「あっはっ!無ッ駄ァ!!」
ヒバナめがけて放たれた砲弾は取り出された愛用の金槌────これは常に携帯していたため先生に盗まれず無改造────によって地面に叩きつけられることとなる。
「化け物め!このまま轢き殺せ!!」
「うちらのアイドル、にゃんにゃんパンツァー2号のハグだぜ!喜んで受け取りやがれ!」
「…いいね」
ヒバナは腰を低く落とし──
「セーフティ解除」
その左腕に装着されていた重苦しい音と共に蒸気を吐き出した。そして展開される三本指のような固定具に、そしてその中央に輝く銀色の剣先。
「つ!ぶ!れ!ろぉぉぉぉ!!!」
「必殺───
────とっつき!!!」
ヒバナはその巨大な異形の義手を突撃してくる戦車の装甲に叩きつけ……その一コンマ後に戦車は轟音を立てて吹き飛んだ。
───その前装甲に大きな穴を残して。
「ああああ!?俺の買って4日のにゃんにゃんパンツァー2号ちゃぁぁぁぁぁぁん!?!?!?!?」
「まだローン残ってるのにぃぃぃぃぃぃ!?!?」
ドカァン!
「ふっ……悪は粛清された」
可哀想な名前も知らない害獣の二匹は爆発と共に吹き飛んでいった。
「…しかし、これじゃあ認めざるをえないね。エンジニア部はいい仕事をしてくれた。…いや別に!?先生に感謝してるわけじゃないんだからね!?あくまでこれを直接作ってくれたエンジニア部のみんながすごいだけで…」
「ごちゃごちゃごちゃごちゃ独り言うるせーんだよ!!勝手に終わったことにするんじゃねぇ!!!」
だがさすがは不良の集まりヘルメット団。根性と数だけは一丁前のようでまだ生き残りが残っていた。吹き飛ばされたコンクリートの壁から生えた巨大な腕がヒバナを掴み取る。
「うちらぴよぴよヘルメット団を舐めんじゃねぇ!」
「無駄に可愛い名前。てかひよこのくせに猫みたいな戦車持ってたんだ」
「猫ちゃんとひよこが一緒に寝てる動画可愛いだろうが!」
「それはわかる」
壊れた壁の奥から現れたのは巨大な人型ロボット兵器。右手に装備されたガトリングガンを脅すように向けてくる。
「なるほど、パワーローダーか」
「はっはー!流石のテメェでも自慢の機動性を封じられちゃ何もできねぇだろ!そのでっかいおもちゃも今のでオーバーヒートしてるみたいだしな!」
その言葉に腕を見ればちょうどパイルバンカーがごしゅーと蒸気を吹き出し排熱しているところだった。確かにエンジニア部から送られてきた説明書にも一度使ったら数十秒間を開けてください、とか書いてあったなと思い出す。
だが、それはそれでちょうどいい。
「これで終いだ!」
「…それは、どうかな?」
「なに!?」
未だ排熱中のパイルバンカーをパワーローダーに向けて構える。
「だれがこれに搭載された武装があれ一発限りだって言った?」
「ま、まさか…!!」
ガションガションと瞬く間にそれは変形し、その姿はまさに───
「レールガン!?」
「くくく…さあくらえ!!必殺!」
銃身は光り輝きだし、カタカタと揺れ動き、まるで何か膨大なエネルギーを溜め込むかのように動いている。その光がヒバナの言葉と共に最高点に達し、ついにそれは────
「スーパーアルティメットウルトラハイパーミラクル害獣殲滅用殺処分砲」
「う、うわあああああああああああああああ!?!?!?!?」
「わああああ……ぁぁ……?」
「……」
銃口から一本の『ドッキリ大成功!』と書かれた旗を射出した。
「……これって」
「失敗!!!」
「のわーーー!?」
こんなバカな機能をつけたエンジニア部を絶対に許さない。殺してやるぞ先生。そんな思いをのせたヒバナパンチ(生身)がパワーローダーを殴り飛ばした。
吹き飛ばされたパワーローダーは沈黙し、これ以上の戦力もいないのか、はたまた逃げ出したのかこれ以上火花に襲ってかかるものはいないように見えた。
───が、部屋の隅でカタンという何かにぶつかったような音がする。
「ち、ちょっとハルカ!?」
「ヒィィ!?ごめんなさいごめんなさい!死んでお詫びします!」
「んー多分ハルカちゃんが音立てなくてもバレてたんじゃないかなー…私あの子怖くて苦手なんだよねー…」
「ほら来るよ社長。知り合いでしょ?なんとかして」
「わ、私が!?」
「……おい。そこの」
「!?」
「逃げられると思っているのかい?今のを聞いたんじゃ……生かしておけないよね!」
ほぼ言葉を言い終わると同時に自慢の脚力を生かしそこに瞬間移動するヒバナ。あんな恥ずかしい場面見たやつは生かしておけない。少なくとも一発殴って記憶消去を図らねば。彼女は顔を真っ赤にしながら拳を構える。
「ひ、ひぃ!?」
「あ、アルちゃん先生…?」
しかしその拳は止められた。目の前の赤髪の人物こそヒバナの勉強の恩人であり、先生より先生している人。陸八魔アルだったから。
あとそれを彼女のちょっと後ろに隠れるようにして見守る3人。確か便利屋68の社員だったか。起こす事件は取るに足らないものばかりのくせに連携が厄介で鎮圧するのが面倒な奴らだったと記憶している。
「……なんでこんなところにいるんだい?」
「い、いや…それは、その…」
「今僕は…余裕がないんだ。早くしてくれないと、いくらアルちゃん先生でも……容赦はできないかもしれないよ…?」
「ひぃ!?話す、話すわよ!?」
アルちゃん先生は語った。
自分たちが久しぶりにお金が貯まったため少し奮発してちょっと高めの場所で外食しようとしたこと。
しかしそこに居合わせたのが先ほどのパワーローダーに載ってた生徒が率いるぴよぴよヘルメット団と、ヒバナが感電させた上で蹴って気絶させた生徒が率いるにょろにょろヘルメット団。互いに睨み合っていた二つのグループのリーダーが同じ店で食べていたこと。
せっかくのちょっと高い店で肩身の狭い思いをしながら届いたのが注文した覚えのない、しかしメニューの表紙に載っている美味しそうなデザートのプリンだったこと。
そしてそれをお店のサービスか何かだと思って食べてしまったこと。
そして──それが店側が間違えて持ってきてしまった、ぴよぴよヘルメット団のリーダーが頼んだデザートだったこと。
「……」
結果ぴよぴよヘルメット団のリーダーはなかなかそれが届かないのをにょろにょろヘルメット団のリーダーが嫌がらせで食べてしまったからだと勘違いし、口論から始まったそれはすぐに銃撃戦へ。終いには両陣営の下っ端も集めて戦争へ……その結果がこの有様なのだという。
「なるほど、なるほどねぇ」
「……見逃してくれたりって…」
「しないよ?」
「ですよね!」
唸るパイルバンカー。
陸八魔アルの犠牲によってこの騒動は幕を閉じた。
便利屋の3人はヴァルキューレが来る前にこっそり気絶したアルちゃんを連れて帰った。
ちなみに先生は今頃補習授業部と頑張ってる。