え??なんで遅かったかって??
別に?サボってないし??
では、本編どうぞ。
―― side 場所:王宮内
王宮の扉は開かれ、大王が王宮へと帰還した。それを見て俺は
「大王様。お久しぶりです。そして、今回の反乱の鎮圧おめでとうございます。」
と俺は国に仕える文官たちと同じように手を体の前に出し、合わせて礼をした。
「!!お前、こんなところまで来たのか。」
「ええ。このくらいなんてことないですよ。それに、今は呂不韋もいないので、楽なものですよ。彼奴の陣営の奴らが干渉してこないうちに大王様とお話がしたいと思いまして。」
「そうか。なら、奥の部屋に迎え入れよう。壁、もし昌文君が来たら伯と奥の部屋で話していると伝えてくれ。」
「分かりました。」
壁がガチガチに緊張した状態で礼をする。
俺と大王様は王宮の奥へと続く道を辿り始める。出来れば歩く道と部屋が血で濡れてないことを祈るばかりである。
運が良かったのか、部屋は多少荒れているもののある程度の品と綺麗さは保たれている。
部屋に入って襖を閉じて、直ぐに
「まず、礼を言わせてくれ。お前の情報と名前を借りたおかげもあって山の民を味方にできた。」
と大王様は体の前で、立ったまま右手は拳を握り、その上から被せるように左手を合わせた。
「いえいえ。自分の名の力は僅かですよ。あの時にあの話をしたのは、大王様に決断させるためですから。大王様が珍しく悩んでいたので、少しだけ背中を押すためのオマケみたいなものですよ。自分の名前を出せって言ったのは。」
と顔の前で手をいやいやと振りながら俺は言う。
「それでも、お前の情報は俺が調べた歴史と照らし合わせることで今回の勝ち筋に繋がった。後日、確実に褒美を取らせるようにする。」
「ありがとうございます。しかし、目立ちすぎるのは困るので今回も遠慮します。いつか、恩は返してくれればいいです。」
「……それでいいのか??前も聞いたが仮にも王からの褒美だぞ。」
「ははは。大王様、前回の時と今回も言うことは一緒です。まずは近いところから固めることです。何より、今回の反乱に関しての情報はなるべく内部にとどめるべきですから。俺に構っている時間がもったいないですよ。」
「本当にお前は、褒美を取らせることに苦労する。仮にも王の褒美を2回も断るやつがこの秦に何人いるか。」
「2回も断った人物はあいにく自分以外知りませんが、――も1度断ってるでしょう?それに、妥協して俺と――で1つお願いをしたじゃありませんか。」
「あのような褒美を取らせることになるとは、思っていなかったぞ。もはや、アレが褒美と言っていいのか俺には分からん。俺はてっきりどこかへの繋ぎとか独占権を欲しがるとばかり思っていた。」
「確かに、それは商人らしい褒美ですね。別にあれを恩返し1回と数えてもらって全然構いませんよ。」
「あれを1回と数えては、お前たちに失礼だ。間接的ではあるが今回の件で、お前も俺の命を救っているからな。」
「そうですか。それでも――は断りそうですけどね。」
「――のそうゆうところは本当に俺も頭をかかえているのだ……」
「ははっ。これから覇の道を歩む王の現在進行形の悩みがたった1人の女性への褒美とは誰も考えはしないでしょうw」
「その発言だけだと語弊があるがな……お前は困っていないの
か?」
「俺は何かを贈りたいと思った時は、私的な贈り物として送ります。商人の伯としては送ったことはないですよ。だから、大王もただの嬴政として送っては如何でしょう?」
「うーーーむ……」
そこには珍しく政治など以外で悩む秦王嬴政がいた。
時は少し遡り
とある男side 場所:王宮内▶咸陽脱出経路(王のための)
(兄である嬴政が勝ったか。)
王宮内、いや咸陽に入りしばらく情報を探っていたが、成蟜側は嬴政の首を挙げられずに刻々と時間が焦っていたことと呂不韋という圧力がかけられている状態で、援軍という最高の餌を垂らして咸陽へと入り、成蟜を討ち取った手腕に男は少し感心していた。
(これで、俺の任務は終わりだ。)
男の任務が終わる条件は
①嬴政の死亡が確認される
②成蟜が咸陽から出る
③成蟜が負けたときor死亡した時
④張り込み期間が3ヶ月を越えた時
となっている。今回は③の条件が成立した。なので、咸陽を出てから雇い主の配下に情報を伝えて終了だ。思ってたよりも早く仕事は切りあがった。
(相手の陣営が外向きの意識が強かったことが功を奏したな。俺もあの秦王も。)
と任務が上手くいったことを心の中で喜び、足音を消しながら通路を走る。走っていく先に人影が見える。咸陽を出るための通路へと繋がる扉の前には赤っぽい服に、白い袖と額に巻いている白い布、そして背中の方から少し見える剣の握り手と柄が視界に入り、思わず足を止める。何とも言えない違和感とほんの少しの恐怖が頭の中を支配する。
(誰だ。案内役??いやそれはない。それなら、脱出経路を覚えておけとは言われないはずだ。それにここは王の脱出口だぞ。一体……)
人影はこちらを認識する。それと同時に、ある記憶に辿り着く。それは昔に1回だけ一緒に任務をこなしたやつが気分良く酔っ払っていた時に吐いたセリフだった。
「いいかぁ。この界隈で生きていくなら、どんな事があっても蚩尤と会わない・戦わないことだ〜。蚩尤は赤い服に白い袖の衣装を着ているぞぉぉー。そして、背中に直剣を持っている〜。それを見かけたら、逃げるか助けを乞うかしろ。それ以外の手段は取るな。
あれは、人の見た目をした化け物だ。厄災と何も変わらない。」
妙に最後になるにつれ、酒が抜けたように真顔なりながら話していたのを覚えている。
その瞬間に、頭の中で点と点が線で繋がり、冷や汗がドバドバ背中から溢れ出す。目の前の人物こそが蚩尤だと確信し、思わず剣を構える。少しづつこちらへと近づくてくる蚩尤。まだ剣を抜いてすらいない、それなのに自然と1歩足が下がってしまうほどの不気味な雰囲気、体を襲う寒気と殺気。
その瞬間に体は反転し、走り出そうとする。しかし、走り出すには至らない。目の前には全身を赤い服装で覆い尽くされた男が立っていた。そして、自分の服も胸を中心に赤に染まり出していた。男の直剣が自分の胸を貫いていることを知覚した。直剣は鮮やかに自分の胸から引き抜かれ、自分の体は地面と水平に少しづつ近づいていき、そのまま地面へと叩きつけられた。
「ゴポッ''」
血が吐きでる。もはや何も発することも出来ない。瞼が落ち始め、狭まった視界を占めるは血の海。耳、肌の感覚も遠のいていく。
(運がなかったな………)
男は運のない自分を呪った。
――side 場所:咸陽脱出経路(王のための)
これで4人目だ。1人目は文官、2人目は兵卒、3人目と4人目は王宮に仕えている者たちだった。しかし、ここを通る時点でこちらから見たら黒であるのは確定だ。
「これで終わりか?」
と赤い服装に体を包んだ男は尋ねる。
「そうだね。とりあえずは終わりかな。上で見張ってる2人の内1人を下ろして私たちは移動しようか。洹。」
「そうか。蚩尤の「だーかーーらー。私を蚩尤て呼ぶのは辞めてよね。第一、私は祭をくぐってない。あんたたちが求めてる暗殺者の至高のような存在ではないの。」すまん……」
男の返答は途中で止まることなり、凄い勢いで少女に距離を詰められ、そして会話も遮られる形となり、最終的には謝罪をするはめになってしまった。
「なんせ20年近くこの仕事をしていると普通とはズレてしまうのだ。それに、我々の一族そのものが蚩尤という存在を神格化してしまっている。最近はまだあの御方のおかげで、マシになってはいるのだがな。」
言い訳みたいに聞こえるが、実際男の一族にそのような風潮があるのは事実である。
「なんか、あんた達ってなんというか……拗らせてる感凄いよね。」
「それは、自覚しているが……致し方あるまい。」
「それもそっか。」
あっさり納得する。実際自分もあのままだったら、どうなっていたのか分からないのである。これ以上に酷い有様になっていた可能性は十二分にある。
とそんな会話をしながら、薄暗い通路を進んでいる。
「ところで、どこに行くのだ?羌象。」
「そりゃあ。――のところでしょ。」
「…………今頃は大王と話をしているんじゃないか?」
「別にいいでしよ。長話はしないだろうし。」
「…それもそうか。」
「それに、この仕事は少し早めに切り上げて護衛に来て欲しいって言ってたよ。あの人に護衛がいるかどうかは疑問だけどね。」
「それはそうだが………とりあえず向かおう。」
通路に2人の足音は響かない。そこには、会話の音だけが僅かに響いていた。
オリ主
嬴政とは中々の古い付き合い。合う頻度は多くは無い。珍しく嬴政が困っているから少しからかっている。
嬴政
2回も褒美を断られた………ぴえん。
羌象
はい。お待ちかねの人ですね。初めからオリ主くん陣営に組み込む気満々でした。
洹
漂を殺した某一族の人です。優秀なやつ。
原作改変はどう思う?
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断固反対
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少なめが良い
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どちらでも良い
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話の辻褄が合うのなら全然大丈夫
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多めの方が好み
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めっちゃ賛成