ラモーヌさんとアルダンさんの姉妹の間に挟まれたメジロに転生してしまったお話   作:雅媛

35 / 66
17 メイド喫茶開店中です

 秋のファン大感謝祭でのメイド喫茶の準備は無事完了しました。

 メニューもおおむね決まり、内装もお屋敷からそこそこいいモノを借りてきましたからそれなりのものに仕上がっています。

 メイド服もメジロ家から借りていますから、本当に大半がメジロ家に頼りっぱなしですね。

 

「でもそれはダメだと思うわ、マーリン」

「私もダメだと思う」

「えー」

 

 メイド服に関しては、各自屋敷にあるメイド服のうち好きなものを持って来ることになっていました。なのでボクも一つ選んだのですが、他のメジロの皆さんにダメ出しをされてしまいました。

 普通のメイド服は、ロングスカートに長袖で、襟まできっちりしまったクラシカルな白黒エプロンドレスです。これはこれでかわいいのですが、暑がりで厚着が大嫌いなボクにはかなりうっとおしい代物でした。なので、他に何かないか探し続けた結果、部屋の奥の方に隠すように置いてあったメイド服を発見しました。

 ミニスカートでストラップレスの、いつもの私服よりも露出が少し多いかな、という感じのものです。おいてあったんだからと拝借したのですが、お姉様含め他のメンバーにはダメだと言われてしまいました。

 

「というか寒そう」

「そういうお店にしか見えない」

「恥ずかしくないの?」

 

 皆さんにさんざん言われてしまいました。とはいえ普通のメイド服は嫌なので、予定通りボクは料理担当になることが決定しました。

 

 

 

 調理と言ってもそこまで大変ではありません。

 メニューもそんなに多くないのですからね。ニンジンジュース、ロイヤルビタージュース、あとは珈琲と紅茶がありますがロイヤルビタージュース以外全部既製品の紙パックから注ぐだけです。

 オムライスとパンケーキもレンジでチンするだけですからね。お皿に乗せればあとは接客担当の人がケチャップもしくはチョコソースで仕上げをしてくれます。なので配膳6人に調理1人で十分回るわけです。

 

 料理を渡す合間合間に接客がどんなものかを見ることもできます。

 今はラモーヌ姉さまが接客していますね。

 

「それではケチャップで書かせていただきます」

「え、あの」

 

 姉さまはお客さんから何を書くか聞かれる前から書き始めるパワープレイをし始めています。やりたい放題ですね。描く内容もハートだったり、思いついた絵だったりと全く一定ではありません。

 

「これが私の愛よ」

「ありがとうございます!!」

 

 まあラモーヌ姉さまにお願いするのなんてファンだけでしょうからあの押しの強さでも問題ないでしょう。

 

 他にもデュレンさんなんかは……

 

「……うまそう」

「……一口食べる?」

「たべる!!」

 

 小柄で天真爛漫なところが受けて、そこらじゅうで餌付けされています。

 いいのかメイド、それで…… と思いますが、おいしそうに食べるのが受けているようです。

 

 最初に決めたマニュアル通り接客をするメイドなんて一人もおらず、マイペースに自分のやりたいようにやる子もいれば、アイドルのようにちやほやされている子、ロイヤルビタージュースを押し売りし始める子もいます。よく考えたらメジロのウマ娘はみんな仕えられる側のお嬢様ですから、メイドがどういうモノか知っていてもメイドの実践なんてできるわけなかったんですよね。

 まあ、盛り上がっているからいいか……

 

 

 

 あとはボクの知り合いもちょこちょこ訪れます。

 最初に来たのはダイナムヒロインさんでした。

 

「マーリンさん、その格好は…… いつもとそんなに変わりませんか」

「てへぺろ」

「褒めてないですよ」

 

 呆れ顔になるダイナムさん。仕方がないのでオムライスにハートマークをいっぱい描いてあげたらちょっとうれしそうでした。

 

 次に来たのは奈瀬さんと可児さんです。

 

「いつも通りだね、マーリン」

「いややっぱりもうちょっと他人の目を気にした方がいいんじゃねーか」

 

 ボクの格好を見て二人ともそんなことを言います。

 入学前からトレーナーとして薄着でうろついていましたしもう手遅れじゃないですかね。

 パンケーキにチョコソースでハートマークいっぱい描いてあげたら二人ともちょっと微妙な表情をしていました。

 

 メジロのおばあさまも来ましたが、ボクのメイド服を見たら固まってしまいました。

 

「そ、その服はどこで見つけたのですか……?」

「倉庫になっている部屋の奥で見つけました」

「……わ、わかりました…… あとでその服は私のところに持ってきなさい……」

 

 普段からおしとやかにしろと言うおばあさまですから、これもさすがにダメだったのでしょうか。終わった後に没収されそうです。

 なお、オムライスにみんなでハートを書いたら素直にうれしそうでした。

 

 

 

 午後1時ぐらいには食べ物は全部売り切れて、飲み物もロイヤルビタージュース以外全部なくなってしまいました。

 とはいえ自分たちでも回りたかったですから計算通りの仕入れです。このメニューの数なら店番が一人いれば他の人は遊びに行けますからね。

 ということで、メジロ家のメイド喫茶は無事成功したのでした。




出禁メイド服メジロマーリン

【挿絵表示】


評価お気に入り・感想お待ちしております

適当にウマ娘についてしゃべるディスコードサーバー
https://discord.gg/92whXVTDUF
そこそこ前から動いているディスコード鯖です。
気になった方はお気軽にどうぞ

次の話はどうしようかな

  • 姉さまの年末G1戦線
  • クリスマスデート(相手は別アンケート)
  • 皇帝の最後のレース
  • メジロの正月
  • 全部飛ばして桜花賞
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。