スミス「やっほ、ユウカさん。また作ってきたぜー」
満面の笑みで生徒会室のドアを開けたのはスミスである
どうやら今回もなにかとんでもないものを作ったご様子
ユウカ「今度は何を作ったのよ…杭を振動させて装甲破壊する意味不明な武器とかはもう勘弁よ…」
スミス「残念だけどそれを魔改造したやつだぜ?」
ユウカ「ヒィ…もうあんなバケモン兵器はやめてよ…トラウマになってるのよあれ…」
ことを遡ること数日前、スミスが持ってきたのは見た目がヘンテコな杭打ち機だった
しかし蓋を開けてみればその杭打ち機を腕に装備して壁に穴を開けるわ、デカめのロボットを装甲ごとぶち抜いて消し飛ばすわやりたい放題な兵器だったのだ
それを真横で見ていたユウカは「人に向けたら死ぬんじゃないの…?」という疑問を持ちスミスに「人に向けて大丈夫か」と聞いてみた
帰ってきた言葉が「なんで人に向けるのさ?」である
スミスはこの兵器が悪用されることを一切考えていなかったのである
それからユウカはその兵器がトラウマになったのだった
スミス「あれはちょっとやりすぎだったからね。もう少し威力を下げて別のこともできるようにしたんだよ」
そう言ってスミスが取り出したのは手元に防楯が着いた杭打ち機だった
ユウカ「…前回のに防楯が着いただけよねこれ」
スミス「工事する時にも使えるんだよこれ、飛び散る破片からガードしてくれるように設計したのさ!」
ユウカ「確かに工事では役立ちそうだけど…それで、まだ何かあるんでしょ?」
いつもの事だからか既にユウカは警戒状態に入っていた
スミス「まぁそりゃあるよ?と言ってもこの防楯を…持ち上げて…こうすると」
防楯だった部分がドリルの形になった杭打ち機
ユウカはもう何が起きるのか頭の中で察していた
体は動かないくらいビクビクしてるが
ユウカ「ドリルってことは…」
スミス「そう!あの防楯部分は可動式でね!杭の方に動かすとドリルの形になるってわけ!杭は回転しながら振動してるからね!ドリルにすればより強力になるのさ!」
ユウカ「絶ッ対認可しないから!破壊力抜群じゃないのよ!」
スミス「工事ってのはそういうもんでしょ?」
ユウカ「んなわけあるかぁ!!!!!」
ユウカは先日のことを思い出してガタガタ震え出す
破壊力が間違いなく前回より上がっている
スミス「セーフティはつけたよ」
ほら、スミスはそう言うとドリルの回転途中で徐々に回転速度を落としていく
スミス「こうやってトリガーの強弱で回転速度決めれるし問題ないでしょ?」
ユウカ「悪意ある人が使ったらどうするのよ!」
スミス「工業用に設定してるから人体や生物反応を検知すると止まるよこれ」
そう言ってスミスはドリルの前に手を出すがドリルは急速に回転速度を落とし止まってしまう
スミス「これなら問題ないでしょ?」
ユウカ「それはまぁ…そうだけど…!」
ユウカもこれ以上反論することが出来ない
安全装置もつけた
強弱設定もしっかりしている
ちゃんと対策は施されているから何も言えない
ユウカ「…わかったわよ…ただし学校の工事用の備品扱いね!一般に出すのはやっぱり怖いわよ!」
スミス「はーい…」
スミスは渋々ながらユウカの条件を呑むことにした
ユウカはまだちょっとだけ怖がりながらとりあえずは安堵したのだった
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〜数週間後〜
ユウカ「スミスのアホはどこにいるの!?あのドリル結局杭だけで使った方が深く掘れるじゃない!!!」
なおスミスはより強力になると言ったくせにドリルにしたら逆に弱くなるものを作ってしまった模様