被虐と赤眼の教導者   作:トラソティス

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本当に始めてしまいました。
ブルアカが物凄く好きだったのと、被虐のノエルが超有名な某実況者の動画にて存在を知り、新たな二次創作をしようと決心しました。
皆様、久々の執筆と初めての作品を振る舞うので、至らない点が御座いますでしょうが…どうか宜しくお願いします。
また被虐のノエルを知らない方も、知ってる方も、楽しめたら良いなと思います。そしてこれを機に作品を知り、興味が湧いてくれれば…と。
また個人的に書きたいと言う衝動が強く、何日もストーリーを想像してしまう日々が続いてたので、評価が良ければ続けていくつもりです。どうぞ応援宜しくお願いします。
あと小説タイトルが本当にアイデアが乏しかったので、もし『これの方が良くね?』というリクエストがあれば是非。



season0 devil of the beginning
『プロローグ』


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある国の小さな市───ラプラス。

 夕日が輝くラプラスの市街地は市長選挙の熱狂と待望の声で埋め尽くされ、普段は物静かな時間もこの日は特に壮大だった。

 ラプラス市を背負う市長、ラッセル・バロウズ。若きし頃に警察と共にホテルで抗争していたビアンコ・ロッソのマフィアを一掃したという、市の活躍を担い、破竹の勢いで人気と人望を集めた英雄。治安の悪さと警察の杜撰な警備体勢…そんなラプラスという小さな市を、平穏と秩序のある素晴らしい市へ変えた彼の所業は確かに偉大なるモノだ。

 そんな彼が再び市長選挙の日が近付くに連れ、市民達は期待と熱意を込めて市長の名が挙がる。

 

 

 

 だが市民は知る由もないだろう。

 市長官邸の屋上では、ラプラス市、国をも揺らぎかねない悽絶な死闘が始まっていたことに。

 そして英雄と祀り挙げられたラッセル・バロウズの市長の座は、多くの屍と犠牲に成り立つ偽りの玉座で造られた──最も悪魔に近い存在であるということを。

 

 天空は禍々しい歯車の模様が露わとなり、市民達には見えていない。意識外、肉眼での認識、何方にせよ目で見えるモノではないという解釈で間違いないだろう。

 

 市長官邸の屋上で繰り広げれられる死闘も上述と同等。

 結界により外部からの干渉を阻み、空間ごと隔離された結界の中──市長を騙り、自ら始まりの大悪魔と成ったラッセル・バロウズ。

 対するは悪魔との契約によりラプラス市を騒がせ、ラッセル・バロウズの復讐に怒りを燃やす、両腕両脚を失ってしまった少女──被虐の魔女、ノエル・チェルクェッティ。

 隣に並ぶは少女と大悪魔の契約により、バロウズの復讐を遂行する為に付き添い、行動を共にする大悪魔カロン。人型の烏は長い髪を後ろへ伸ばし、漆黒のローブを身に纏う大悪魔の異名は慧眼の大悪魔。赤眼という未熟さと覚醒を前にする名を表していた大悪魔は、ノエルの第二の契約により覚醒へと至ったのだ。

 

 バロウズの計画による『スケープゴート作戦』の犠牲により、両手両足を失い、ピアノの夢は潰え、本心から願ってもいない大悪魔との契約により犯罪者となり、更には友人を危険に晒された。邪魔者となれば使い捨てるように処分しようと数々の強敵をけしかけてきた市長は、確かに悪魔そのものだろう。

 

 そんな少女と大悪魔の復讐譚の終わりが近付き、それが今日──復讐を遂げる日なのだ。

 

 

 現在OCTを相手に闘ってる仲間達。

 最後に自分の背中を押してくれた悠久を継ぐ親友。

 自らの命を以ってラプラスの深淵を託してくれたマダム。

 

 

 全ての経緯が、道が、絆が、鎖として紡がれていき、願えば願うほどに成就する鎖が、ノエルの願いを叶える。

 

 

 愚かな市民の呪いの言葉、ラプラス警察、名もなき悪魔、凡ゆる敵を消し炭にする敵意の炎、一方的に敵を蜂の巣にする軍事兵器、加虐の魔人による代償の克服──モータル・アンカー、全てを願いと想いを込めて、打ち払う。

 

 神のような力を前に対抗する少女の魂は、脆く弱々しく、既に代償も手に負えないモノだった。

 支払えない代償による負担を隣の相棒が背負っているのもあって、互角に渡り合える圧倒的な強さを誇る始まりの大悪魔。

 

 

 既に限界を迎えた復讐の少女が選んだ最後のモータル・リンカー── その願いは、10本の指でピアノを…恋い焦がれ待ち望んでいた、音色を奏でること。

 

 

 誰もがこれを聞けば荒唐無稽に思えるかもしれない。

 

 

「つまり、諦めたということか……せめて死ぬ前に、もう一度ピアノに触れたかった…そういう事か」

 

 ノエルとカロンの驚愕的な強さ、神にも等しい願いの力を跳ね除ける二人に恐怖を覚え、強敵と認めた、始まりの大悪魔=バロウズも肩透かしを食らった声色で、その解釈に至った。

 

「……ノエル──良い音だったぞ」

 

 片や隣で最後までモータル・リンカーの不足を補い、彼女の心の底から願った最後の願いを叶えた。

 正義、爆熱、緑、悠久、運命、堕天──数々の仲間の想いを願いとして力へと変えてきた。然し最後のピアノの音色は決して、神経攻撃でも、精神干渉でもない、ごく普通の音色。

 

 

 だからこそ、手足を失った少女の想いを込めた演奏は──少女の願いと想いを込めたピアノは、結界によって干渉されない筈の市民達に、想いを乗せた音を響かせた。

 

 

 

 その刹那──空間にヒビが生じ、結界に亀裂が走る。

 

「何だ……!?何が起きてるッ──!!?」

 

 始まりの大悪魔により生み出された結界は、不都合なモノに勝手に反応して勝手に封殺する。外部からの認識や干渉を受け付けない特殊な結界は、バロウズにとっても市民にとっても都合の良い空間を作り上げていたのだ。それがバロウズ自らの意思によって生み出された結界ではなく、始まりの大悪魔として作用された、制御ができない神秘の力。

 

 だからこそ──不都合でもないノエルのピアノの演奏は、バロウズを始まりの大悪魔にさせる為の基準――『市民の熱狂』『待望』『期待』『認知』、其れ等が組み合わさった条件を狂わせた。

 始まりの大悪魔──自然崇拝、名もなき神、代償のない願い、凡ゆる奇跡、悪魔の原初、数々の言い方はある認識だが、言うなれば人々の共有認識と想像、伝承こそ始まりの大悪魔を模る現象。

 

 全ての準備と計画を進めた上で、漸く始まりの大悪魔という崇高を手にしたラッセル・バロウズ。その完璧とも思われていた結界の隙を突いたのだ。

 

 

 少女は歩みを止めない。

 結界は修復されず、市民の認知と熱狂が一時的に逸れたことにより、自らの願いも叶えれず、神に等しい始まりの大悪魔としての現象も実現できず、バロウズは抵抗虚しく激しく動揺する。どうやら神がなんだのと吠えているようだ。

 

 然し少女にとってはどうでも良い。知ったことではありませんわ──と。

 例え神様だろうが悪魔だろうが、市長だろうが、やることは全て決まっている。

 目の前に何が憚ろうとやることは決して変わらない───このクソ野郎に復讐を成し遂げるのだと!!

 

 少女の義足が重々しく、ラッセル・バロウズの溝を狙い撃ち、市長官邸の屋上から突き落とす。

 嘗てあの大雨に打たれた記念式典襲撃の夜、親友のジリアンを救った日、バロウズに堕天を打ち付けたあの後、モータル・アンカーの反撃を喰らったことにより致命傷を負い、屋上から突き落とされたあの時の仕返しだ。

 

 

 地面に叩きつけられたバロウズ市長──悲鳴と驚嘆の声が混合する市民達。熱狂と歓喜の声、希望と期待の眼差しは、一気に熱と共に冷めてしまう。

 最初は奇跡的に生きていたと安堵の吐息を吐くも束の間、皆の憧れと誇りであるラッセル・バロウズが大悪魔であることが市民に、世界中に暴露されてしまった。

 

 

 大悪魔──悪魔との契約は、ラプラスに止まらず全国でも禁止とされている重罪である。

 況してやラプラス市長であるバロウズが悪魔と繋がりがあったと知れば…バロウズ市長に対する支持率、信仰とも呼ぶに等しい想いが冷めてしまうのは自然。

 

 結果的にOCT隊員が駆けつけた事により、警察と一掃された筈のマフィアもまたバロウズとの裏の汚職と関係していたこともあり、始まりの大悪魔としても、自由を得る為の計画や願いも、市長としての破滅も、今日を以て迎えてしまったのだから──。

 

 

 

 ――なんだ……代償すら克服した俺より、代償で全身ボロボロになってるアイツの方が…よほど、自由じゃないか。

 

 

 敗北を認めたラッセル・バロウズは諦念した。

 空を覆う始まりの大悪魔本体…天輪を象徴とした魔法陣の模様は消滅し、ラプラスを覆う脅威は、少女と大悪魔の願った復讐により、破滅を迎えたのだ。

 

 

「これが…私の復讐ですわ───思い知ったか!!」

 

 

 高らかに宣言する被虐の魔女・ノエルの宣言は、完全勝利と呼べるだろう。自らの命を賭けてまで、破滅を覚悟してまで復讐を成し遂げた──

 

 

 

 

 駆け付けたOCT隊員はラッセル・バロウズを拘束し車へ、当然屋上にいる大悪魔と魔女を逃す訳にもいかない。指名手配犯の二人を捕まえる為にも、別の隊員を稼働させる。

 だが屋上までに時間は有るようで…いや、どちらにせよ…。

 

 命の灯火は、死へと向かう破局の末路は待ってくれないだろう。

 

『市長としての破滅』というカロンがバロウズに押し付けた契約の代償を叩き込み、バロウズに復讐するという契約を交え、それを今達成したノエル。

 

 

 

「……お前は、両手足とピアノがある日常にはもう戻れない──あの陽が沈むのを待たずして、死ぬ」

 

 その宣告は、医師に余命を告げられる衝撃よりも酷だった。嘗て、市長になる前の若かりしバロウズと契約を結んでいた頃の未熟なままだったカロンであれば、救いのないストーリー…人が破滅へと向う末路を肴に最高のショーだと豪語していただろう。

 だが今の…慧眼の大悪魔カロンは、ノエルと共に行動し心を打たれた大悪魔は、床に倒れてる彼女を優しく抱き寄せて、屋上から差し込む、沈み行く夕陽を見せる様に介抱する。

 

「これが、私が見せてやれる景色の限界らしい」

 

「謝ることありませんわよ。いい景色じゃないですの……本当に、きれいな………いい景色………有難うカロン……此処まで連れてきてくれて……」

 

 力を使い果たし、魂も残り滓もカケラもないノエルは、カロンに介抱されながらも、眩しく光り沈み行く夕陽を見ながら微笑する。顔色は段々と白く、生気が失われているのは安易に見解する。

 

「此処が終点――お別れですわね……」

 

「………」

 

 長かった様で短いような…朧気な意識と共に全身から力が抜けていく脱力感。死への恐怖はない──寧ろゴールまで達成した開放感と、終わりを迎えた後、それで良い…という考えが頭を過ぎる。

 

「残念だがお別れではない…行き先は同じだ」

 

 え?

 

 詰もった声と同時に、カロンの身体から眩い光が粒子として少しずつ消えてゆく。その言葉の意味は、死を意味すること。

 本来大悪魔は契約を終えた後、闇に消える。死ぬ訳ではない。

 

「考えてみろ、お前の残りカスのような命で何度も何度もモータル・リンカーを使えるわけがないだろう。不足分は私が奢ってやったんだ……尤も、契約と代償の範囲を超えた行為――其れは大悪魔としての資格を失うモノらしいがな」

 

 そして大悪魔としての資格を失った者の末路は死──悪魔としての死であり、無に帰る。悪魔の契約の条文による法則である。

 

「バカね……貴女まで…消えてどうするんですの………」

 

「私も悪魔としての誇りの為に……いや、夢のために命を賭けたのさ。お前と同じだよ…だから――」

 

 

 お前が逝くのなら、私も共に行こう───運命の果てまで、送り届けようじゃないか。

 

 

「……バカね…本当に………あれ…ご、ごめんなさい……なんか、気が抜けたのかしら……」

 

 

 ポタポタ…ポタリ…。

 彼女の瞳からいっぱいの涙粒が、頬を伝い溢れ落ちてゆく。鼻も、目も赤く染まり、照れ隠ししてしまう。

 

「ふッ…。今更そんな気を使う仲でもないだろう…?好きに泣けよ、相棒。此処で見たことは、墓場まで持って行ってやる」

 

 契約を交わした当初は、言い合いが激しかった。やれ頭お花畑娘だの、鳥頭だの、口喧嘩していた仲が…今この瞬間、初めて相棒として呼んだのも、呼ばれたのも初めてだろう。

 

「………っく、ぅ……!!ぅあぁ………!!」

 

 被虐の魔女は、嗚咽を漏らす。

 目一杯溜めてきた涙が崩れるように止まらなくなり、泣きじゃくってしまう。

 今思えば、ノエルが涙を流した瞬間は今まで契約を交えて一度も目にしたことがなかった。

 復讐でそれ所じゃなく、ただ只管精一杯だった。警察に追われたり、敵として憚った親友ジリアンと向き合うために、OCTとの衝突、コフィン・ネリスが命を賭して託した勝利の運命、様々な苦行ばかりでそれどころですらなかったのだろう。

 だからこそ初めて見る相棒の涙は、これまでの苦労、確定された死を迎える瞬間に、涙が止まらない。

 

 

「本当はイヤに決まってますわ!!!復讐を遂げても、ピアノは戻ってこない!!みんなとも、もう会えない!!」

 

 

 復讐を遂げればスケープゴートとして利用された事による誤った契約…ステラステージの社長を殺害した際に支払った代償、両腕両足の切断。ラッセル・バロウズの復讐に成功した暁として、失った両手足の返還。然し死が決定されてしまった以上、ピアノに触る事は不可能。

 嘗ては自分とカロンだけの復讐が、いつしか虐げられた者達も自分と同じ復讐を志す仲間となり、これまで生死と苦楽を共にした。

 

 フーゴ、パイソン、トード、スラッグ、オスカー、ジリアン──もう、皆んなに会えない。仲間達に、親友に…。

 御別れの言葉もなく、もう永遠に───

 

「折角夢を叶える楽しさを知れたのに、これでもう終わりだなんて、イヤ……!!」

 

 ──結構楽しいんですのよ。願いを叶えるために汗を掻くのって!!

 

「……嗚呼」

 

 漸く知れた、努力で叶えた喜びを。

 先程市民に、高らかに告げたばかりなのに…夢を、願いを自分の意思と努力で叶えた嬉しさも、もう直ぐ死ぬことによって無に還る。

 死に対する恐怖というよりも、この感情は…

 

「それでも!!最期が一人じゃないのは、ちょっと嬉しくて……!!ぐちゃぐちゃなんですわ…!!」

 

「……嗚呼」

 

 慧眼のカロンは、全てを受け入れる。

 彼女の弱さも、本音も、感情も、全てを――受け入れる。苦楽を共に過ごし、ラプラスという市に立ち向かい、たったの15歳で国をも敵に回し立ち向かった少女の勇姿と賞賛を讃え、肯定する。

 

「……うああぁ、ああああぁぁああああッ!!!!」

 

 被虐の魔女だろうと、傷付けられれば痛い。

 悪魔と契約した魔女だろうと、堕天の境地に至ろうと…15歳の少女でありながら、嘗ては上流階級のお嬢様で、ピアニストを目指してた…たった一人の女の子なのだから。

 そんな彼女が、武力もなく手足もない彼女が、強大なる敵に立ち向かったのだ。

 片目を代償に片腕の復元…義足と片腕――これだけでも充分、人間離れしているのに、彼女はボロボロになってまでも、散々悩みと苦行に心が折れそうになっても、復讐を貫いた。

 

 

 ……今までのどの契約者よりも、誰よりも輝いた、最高の相棒なのだから。

 

 

 復讐を成し遂げた少女は、カロンの胸の中で抱かれつつ、顔を埋めながら泣きじゃくり、お互いの身体が眩い光となって消えてゆく。

 

 

 

 

 

 こうして、ラプラス市を騒がせた魔人ノエル・チェルクェッティと大悪魔カロンは、契約の代償と大悪魔の資格を失い――この世界から姿を消し、死を迎えた───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『我々は望む、七つの嘆きを』

 

『我々は覚えている、ジェリコの古則を』

 

 電子音と共に鳴り響く。

 消えたはずの意識、肉体、精神…それが研ぎ澄まされていく。

 

『シッテムの箱』へようこそ――ノエル・チェルクェッティ先生、カロン先生。

 

 眩い光が訪れる。燃え盛る灯火を写鏡にした、輝き沈み行く夕陽…アレが最後の光景だった。それを機に復讐を終え、死を迎えたと思った――然し次に広がる景色は、電車の中だった。

 

(……え?)

 

 両手両足、片目を失った少女は間の抜けた声を心の中で漏らしてしまう。口で漏れてしまう言葉が、上手く言葉として発せられない。電車が稼働してる様子はない。ラプラス市が稼働してる電車なのか、それとも廃鉄の電車か、ラプラス市に於る外の世界なのか…だが電車は一向に動かず、乗客が見えない辺り、無人電車だろう。

 だが、少女の前に座り込んでいる高身長の女性が、俯きながら座っていた。…正直、自分よりも身長の高い彼女を少女と呼んでいいものかは不明だが。

 

『私のミスでした…』

 

 透き通った声が、耳を打つ。

 此方に視線を合わせず、独り語りのように喋り出す。

 

『私の選択…そしてそれによって招かれたこの全ての状況。結局この結果に辿り着いて初めて、あなた達の方が正しかったことを悟るだなんて…』

 

 よく目を凝らせば、少女は致命傷を負っていた。微かに覗かれた顔からは、真っ赤な血が流れていた。其れでも声色を変えずに、私達に言葉を繋げる。

 

『今更図々しいですが、お願いします――ノエル先生、カロン先生』

 

 

 その言葉と共に、意識は段々と遠ざかっていく。

 

『きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません。何も思い出せなくても、恐らくあなた達は同じ状況で、同じ選択をされるでしょうから』

 

 ――大事なのは経験ではなく、選択。

 ――あなたにしか出来ない選択の数々。

 

 

(………)

 

 隣に座り込むカロンも、これが夢なのか現実なのか…曖昧とした境界線にいるのだろう。胡蝶の夢――と言うヤツなのだろうか。

 だがカロンも何か言葉を投げようとしていた。

 

 それは、私に対する契約――悪魔の願いなのかと。

 

 然し大悪魔としての資格を失い、無に帰ることなくノエルと共に電車の中にいるのだ。実は此処は死後の世界でした、と言う訳でもなさそうだ。妙にリアルな感覚と、少女から発せられる鮮明な言葉は間違いなく本物だ。

 

 だが、声を発せれないのは何故だ?

 此処は一体何処なのだ?

 何故、消える筈の運命が…作用しない?

 

 確かに大悪魔としての資格を失った私は、無に還る筈だった。

 ノエルも同じく行き着く先は破滅を迎える死であった。

 ならば死後の世界か?それとも何者かが召喚をしたのだろうか?

 それが目の前の、死にかけの少女だとでも言うのだろうか?

 

 凡ゆる疑問が頭を支配し、思考を掻き乱す。

 そんな時、ふとある疑問が蘇る。

 

 これは、誰かの記憶なのか…?

 それとも…慧眼の星海やシーザーの時の狭間と似た特異現象…心象風景?隔離された別の世界か?

 

 

 だが、それは意識と共に映し出された光景が遠のいていく。本当に胡蝶の夢みたいだ…夢なのか、現実なのかさえ曖昧だ。

 隣にいたノエルが何かを叫び手を伸ばそうとするも、それも虚しく色のない空白へと消えて行き………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───…先生。起きて下さい、先生」

 

 昏く閉じた視界と意識から、此方を目覚めさせようとする声が聞こえてくる。先生という名前をついさっき何処かで聞いたはずだが…然し、何故言葉が聞こえるのだろう?

 

「起きて下さい!!───ノエル先生、カロン先生!」

 

 ふと視界が広がる。

 今度は大きく身体を揺さぶられ、その衝撃と意識の干渉に覚醒した。

 

「……へ?」

「……む?」

 

 目を覚ませば、見知らぬ空間。

 目の前には見知らぬ高身長な女性…大人びた風格と、凛…とした物静かさ。眼鏡を掛け、黒い長髪を下ろし、耳が尖ったエルフ耳、少女より明らかに高身長とも呼べる…然しカロンからしてまだ身長は下という。

 何よりも頭の上に謎の天輪がモチーフとなっている。

 二人が目を覚ます事を確認した目の前の女性は、落ち着いた声で話し出す。

 

「お疲れだったみたいですね。中々起きないほどに熟睡されていたとは……。どうやら夢でも見られ───」

 

「え!!?えぇ〜〜〜ッッ?!!」

 

 言葉を紡げる真中、目の前の金髪少女の絶叫にビクッ!と身体を震わす女性は、目を丸くし二人を一瞥する。

 

「ち、ちょっと待て!!流石に意味が分からんぞ!?此方も状況が掴めてない…!!何故当たり前の様に私達が此処に居るのかも…!!」

 

 大混乱する若き少女、そして状況をどうにか整理し把握しようにも、情報不足と唐突過ぎる現実に頭を悩ます烏の大人先生。

 どうやら寝惚けた…どころの話ではないらしい。

 

「いや待てよ…!だがこの感覚…状況から察するに…ぶつぶつ……ぶつ、ぶつぶつ……」

 

 だがカロンは知恵を授ける大悪魔。そして大悪魔らしくもあるのか、感覚と自身に残されてる記憶を頼りに、上手くこの状況を掴もうと必死になる。

 

「カロン!流石にこればかりは何が何だかさっぱり分かりませんわ!!」

 

 死を覚悟し、死を迎えたのに――気が付けば自分よりも大人らしい知恵と美貌を備えた長髪の見知らぬ女性が居て、隣に佇む相棒のカロンは慧眼としてではなく、赤眼だった頃に戻っている。

 更に此処は明らかに市長官邸でもなければ、ラプラス市でもなければ、ラプラス外の此処の国でもない…。

 

「落ち着いて下さい二人共、どうやらかなり疲労してたご様子…此処へ来たばかりもあり、混乱しているのでしょう…私がもう一度、改めて今の状況を説明致しましょうか?」

 

 だと言うのに女性は珍しい物の見方でもなく、ゴホン――と咳払いし説明しようと試みる。

 

「私たち一度死んでるんですのよ!?それなのに…私達がどうして生きてるんですの!?さっっっぱり訳が分かりませんわ!!」

 

「落ち着けノエル!!いや………そう、だな。取り敢えず、話を聞こう。私達も唐突すぎる状況とはいえ、一部記憶が欠けているかもしれん。話を聞いてからでも遅くはないだろう」

 

 ノエルの駄々を捏ねる子供っぷりな発言行動を声で制するカロン。

 カロンは幾つかの疑問を敢えて喉奥へ流し込み、彼女を観察する。

 

 先ず一つ、自分が大悪魔であり人ならざる者…にも関わらずこの女性は全く動じてない。

 普通で在れば人間が自分を観れば逃げるか、殺そうとするかの二択だ。大悪魔とはそれ程恐ろしく危険で、存在しているだけで国が動き出す程だ。

 大悪魔との契約でも犯罪だと言うのに、目の前の女性は自分を『カロン先生』と『ノエル先生』と呼んでいた。

 …何故、先生と呼ぶかは現段階で理解は不可能。

 ラッセル・バロウズの復讐を成し遂げた際、あの時は市民や警察、OCT隊員、マスコミの報道員達も存在していた。現にあの復讐劇は確りノエルとカロンも映し出され、ネットで一気に噂となり世界中で話題となった。

 つまり、知らないことなどあり得ないのだ。

 自分達の名前を呼んでいたのだから知っているのは当然かもしれないが、目の前の女はさも当たり前の様に自分達と対話をしている。

 世間ではラプラス市を騒がせた国家テロリスト扱いをされて国際指名手配犯の重罪犯という肩書を背負っているにも関わらず。

 

 そして二つ目、この女は人間ではない。

 告死の大悪魔スピカの様な人間の風貌をした悪魔でもなければ、斯くいうフーゴ・ドレッセルやマダム・コフィンと言った悪魔と契約した魔人でもない。

 つまり、我々さえも知らない未知の存在───悪魔や魔人、人間とも違うナニカだ。唯一特徴なのが、頭上に天輪がある事だろう。

 

 そして三つ目、此処は何処だ?

 ラプラス市でなければ、ラプラス市外の国でもない事は確かである。上述を確認した上で自分達がどの様な経緯で此処にいるのかも全く不明。蘇生なのか、死ぬ間際に転送でもされたのか、それさえも不明。だとすると誰が?何の目的で?

 夢に現れた電車の少女のことか?

 忘れてしまうかも、なんて言っていたが自分が覚えている限り、あの女が如何にも怪しいが…。

 だが隣にいたノエルの、両手両足が元に戻ってるのを見た感じ……。これは、間違いない…。

 

「──私は七神リン。学園都市『キヴォトス』の連邦生徒会所属の幹部です」

 

「きゔぉとすって何ですの?」

 

「学園都市とはデカく出たものだな。七神リン…和風、ね。アジア東洋の名の造りか…」

 

 キヴォトス──聞いたことのない地名。そして少女、リンは東洋を連想させる名前をした造り方だ。

 何処か遠い国にでも飛ばされたのだろうか?だとしても大悪魔の資格を失った今、召喚は不可能。

 

「次に、貴方達は、私達が此処に呼び出した先生方のようですが…本来先生は一人のみ…の筈。先生として二人も呼ばれるなんて…こればかりは私も予想外です」

 

「なに?」

 

 だが次のリンの言葉に、カロンは謎めいていた沢山の内一つの疑問が、核心へと迫った。

 

「私達も知らないんです…推測系でお話しましたが、先生が此処へ来た経緯は詳しくは知りません。寧ろ今日来たばかりの初対面でさえあります」

 

「初対面なのに…私達の事を知って…?あ、でも…マスコミで流れていたから…」

 

「………成る程、な」

 

 パチン!とカロンは指を鳴らす。

 何やら閃いたのか、謎が解けたのか、リンとノエルはカロンに注目の眼差しを向ける。

 

「リン…とやら。説明の途中で済まない…幾つか確認したいことがある。何、ちょっとした自分を見つめ直す為の順序だと思ってくれ」

 

「わ、分かりました――」

 

 咄嗟のカロンの言葉に、リンは流されるまま頷く。

 リンは大人びた性格をしており、連邦生徒会でもかなり超人部類だ。失踪した連邦生徒会長の近くで歩んできた彼女は、その代わりに担えるほどの器だと言っても過言では無い。当然それなりの修羅場も仕事も人間関係も慣れている。

 然しこの…大悪魔と名乗るカロン先生は、他の大人達とは違い傲慢で、高貴で、然し決して不愉快なものはない。寧ろ根拠はないが、謎の逞しさと頼もしさがある。

 

「リン…ラッセル・バロウズが悪魔との繋がりがあった、という事件は聞いた事はあるか?」

 

「はい?ラッセ…いえ、その様な人物名も時間も聞いた事は御座いません。確かにゲヘナ学園の多くが悪魔の種族ではありますが…」

 

 悪魔がいる――これはまたとんでもない真事実に驚きを隠せないノエル。カロンも今突っ込みそうになったが、グッと堪えた。

 何よりラッセル・バロウズを知らないと来た。…というのも、ラプラス市なら根深く傷に刻まれてはいただろうが、外の国では対岸の火事程度だろう。

 それも時間が経てば何れ忘れる人も少なくはない…としか。

 

「私たちの事を知る者は?呼び寄せた者は誰だ?」

 

「恐らく先生達を知る者はいないでしょう…然し、呼び出した者は現在行方不明の…連邦生徒会長です」

 

 連邦生徒会長、連邦捜査部…成る程、トップの人物か。

 

「リン…ラプラス市とは聞いた事はあるか?」

 

「その様な地区はこの世界キヴォトスには存在しない…ですね…恐らく先生は外部の方なので、地区は当てにならないかと……」

 

 学園都市がキヴォトスと呼ばれてるのに、学園都市キヴォトスがこの世界そのもの?例えるなら地球が世界だとして、色んな国の地方がある中…キヴォトスという世界に様々な学園都市が有る…と解釈した方が正しいわけで、実在する国の区域でも何でもないらしい。

 

「……理解した――正確にはまだ解せない謎も残っているが…これだけの情報量なら少なくとも…」

 

「な、何ですの…?」

 

 

「ノエルと私は確かに死んだ――だが今度はノエルと私は、二人一組として大悪魔となって生まれ変わり、連邦生徒会長とやらが私達を此処へ召喚させた」

 

 

「………」

「………」

 

 流石にノエルも口を開けたまま呆然とし、リンに至っては理解不能な話だろう。だが外部からの人間と、あの記憶に残る者の言葉…間違いないだろう。

 

「え!?私が大悪魔に!?」

 

「そう、本来…私達が此処に存在するのなら…いや、生まれ変わったのなら――ラプラスでなければ可笑しな話なのだ。だがノエルの身体に両手足が戻り、更には私とノエルは過去のまま此処へ現れ生きている…。そもそも大悪魔の資格を失ったので在れば生まれ変わること自体が不可能…だが我々の存在証明、リンの反応、ラッセル・バロウズさえ知らないとする。キヴォトスというラプラスにも外の国にもない学園都市なるものを耳にする…こうして導き出される答えは……」

 

「な、なな何が言いたいんですの?!分かるように説明してくださいまし!」

 

「つまり――私たちが生まれ変わった理由と此処へ訪れたのは、一緒くたに結ばれたものではないという訳だ。

 良いか?よく思い出せ、私は大悪魔の資格を失った事で消滅し、お前は代償を失い存在ごと消滅した。これは紛れもない事実だ――次に私達が生まれ変わった理由について…。私達に嘗ての記憶がある以上、推測から察するに…元いた世界で、私達の召喚と儀式が自然と作用したことになる」

 

 つまり此処は別世界なのだ。

 慧眼の星海、時の狭間…世界を作り出す隔離的な世界や、閉ざされた世界とも違う…元より存在していた違う世界。

 だが奇跡とはとことん縁が良いのやら、これが幸運なのか不幸なのか…ラプラス市で誰かが無意識に、自然な流れで自分達を誕生させ、連邦生徒会長とやらが此処へ召喚させた──で無ければ説明が付かない。

 

「では…一体誰が召喚を…」

 

「……私達の闘いを終えたあの日から長い月日が過ぎたのであれば…今頃フーゴ達がお墓参りだの打ち上げだのしてるんだろう。特にジリアンに至っては毎日顔を出してそうな気もするが。どの道推測の域だ…絶対、とも言えれないが確率としては非常に高いと私は考えてる」

 

 ラプラス市に残した傷は、オスカーの宣言通り消えない傷となって残り続けたのだろう。それが功を奏してノエルとカロンの活躍をマスコミが生中継──大悪魔のラッセル・バロウズの悪事を暴いたダークヒーロー、ラプラス市を騒動とさせたテロリスト、突如として姿を消したミステリアスな魔人と大悪魔。

 それが噂となり響き、イメージが固まり、そして…何らかの儀式が始まれば?その瞬間、連邦生徒会長が呼び寄せたのなら、筋が通る。

 大悪魔スピカ、始まりの大悪魔の誕生───ラプラスという土台、伝承と共有認識。例え大悪魔としての資格を失い死のうと、ノエルが代償を失い死しても、新たな大悪魔として生まれ変わったとなれば不可能ではない。寧ろそれ以外有り得ないのだから。

 何とも破茶滅茶な展開だろうが…――故に、これが悪魔の為せる奇跡とも呼ぶべきか。

 

「そう…フーゴ、パイソン、トード、スラッグ、オスカー…ジリアン……」

 

 とは言え、例えこの身が復活したとしても、別世界である以上仲間達に、親友に出逢えないのは、心細い…。

 いや、これ以上贅沢してはいけないという神様だの悪魔だのの忠告なのかもしれない。

 両手両足は返還されても、矢張り爆弾魔(ボマー)戦後に交わした第二の契約による代償によって右目は損失しており、眼帯が残されてる。

 そして豪華な黒いドレスコート…上流階級らしさの風貌と、カロンと同じイメージカラーの服装だ。

 元より、両手両足紛失してから黒い着物ばかりだったのだし、そういうイメージが現れとなっていたのだろう。

 

「話は纏まったでしょうか?」

 

 何処か散々待たされ、挙句に途中で自分達の世界に入り込んでた二人に、静かに黒笑を浮かぶ七神リン――

 

「クックック……嗚呼、問題ない。最後に一つ聞いても良いか?――先生とは一体何の話だ」

 

 

 前々から気になっていたがこれだ。

 やれノエル先生だのカロン先生だの歯痒い。自分達が大悪魔だというのに、況してやノエルは15歳の子供だ。とても先生として務まるかどうか…戦闘としての実力もかなりの底辺だ。ほぼ生身の人間と何ら変わらない。

 自分も大悪魔でありながら先生と呼ばれるのに抵抗はあるが…嘗て契約を共にラプラスを奔走した時代の、ラッセル・バロウズと幾重もの作戦と教育を施したり、仲間達が集まったノエル達に記念式典襲撃の作戦会議を開いたり、イカサマ前提のカジノ・ミスティ攻略の作戦を練ったり…本人は気付いてないが結構な素質はある。

 

「…?先生は、先生ですよ。突然のこととは言え、状況を整理した後も矢張り混乱されますよね、わかります。こんな状況になってしまったことを大変遺憾に思います。でも今は取り敢えず、私に付いて来てください。どうしても、先生方にやっていただかなくてはいけない仕事があります」

 

「……私、先生としての素質なんてありませんわよ…?!それならまだカロンの方がずっと動けますし…正直、いきなり先生やれって話だけでも意味が分かりませんわ…」

 

「…まあ、私なら兎も角…こんなラプラスも碌に知り得ず、挙句にピアノばかり練習してた元上流階級のお嬢様に先生をしろというのは酷だろうな…だが、そういうのはちゃんとカバーするのだろう?」

 

「はい、私達も可能な限りサポート致しますので其処まで気に悩まなくても大丈夫ですよノエル先生」

 

「う、うぅ……」

 

 今度は黒笑ではなく、優しい笑顔に思わず目線を逸らしてしまう。自分より歳上で、上品さと自分よりも馬数を踏んでる大人の女性…先生と呼ぶ以上、生徒なので自分と歳はそこまで開いてないだろうにしても、何故か恥ずかしさが優ってしまう。

 

「仕事……カロン、こう言うのは契約の内には含まれませんの?」

 

「まだ不確定情報が多過ぎる上に、人間ではない者達に契約が可能なのか疑問だ。私達悪魔同士による契約は不可能――人間でなければ契約は実行できないのが大悪魔としてのルール……我々が何をするべきかが不明な以上、取り敢えず様子見がてら仕事とやらを受けようじゃないか。案外、この世界を知る良い機会にもなれば、元の世界へ帰れるキッカケも作れるかもしれん。何がともあれ、今拒否を出すのも契約も不利な手だ」

 

 逆に楽観視さえすれば、自分達が戻るための自分達の夢を叶える行動と考えれば…或いは契約の範疇とも呼べる者でもないと考えれば…そして口には出さなかったが…連邦生徒会長が残した言葉が、契約に含まれるのなら…生徒会長は私たちと『契約をした』という事実も残ることになる。

 だが今は余りにも情報が少な過ぎる。

 ノエルと共に再び生きることが出来るのは、嬉しい誤算だったが───

 

「では此方のエレベーターへどうぞ…初めてと言えど、学園都市の命運を賭けた大事な仕事…と言っておきましょうか」

 

「い、いきなりスケールがデカすぎますわよ!?」

 

「…タダでさえ、此方の記憶と体感時間ではバロウズの復讐を終え、ラプラスの命運を賭けた闘いが終わったばかりだと言うのに…今度は違う世界で命運を賭けるのか…これが悪魔の契約の代償ならば、人生の破滅を押し付けてた所だぞ…」

 

 今さらっと怖い発言をカロン先生は口にしたようだが、妄言だと受け取って聞かなかった事にしておこう。

 こうして早々に気苦労を備えた七神リンは、新たな大悪魔として生まれ変わり、キヴォトスの新米教師として…ノエルとカロンの新たな物語が、生徒達の青春の物語が、幕を上げた。

 

 

 







原作の被虐のノエルseason final(後編)では、フーゴ達がお忍びとして打ち上げを始めた時に、ノエルとカロンが大悪魔として生まれ変わり復活。
世界の共通認識と、語り継がれた現象が、二人を大悪魔として復活させた。
ですが今回連邦生徒会長に呼び出されたようです。
言うなれば異世界転生でしょうか。

後知らない人の救済措置の為に説明すると、見ればバロウズは単に恨まれた人で、ノエル達は騙され怒りを買った復讐者〜かもしれません。然し裏ではこうでした。ピアノコンクールで一位を取るはずのノエルはバロウズの勝手な順位変更によって不正で一位は取り消され、自暴自棄になって弱ってるノエルを唆してステラステージ社長を殺すようにあの手この手を仕組ませ、悪魔(カロン)召喚方法を教え、ノエルはカロンと契約しステラステージ社長の死を願い人殺しをした。
ステラステージがピアノの不正を働いた為、式典奏者に選ばれなかった、とバロウズの秘書シビラに騙され、悪魔と契約した結果…これですね。他にもバロウズは結構ヤバいことしてたり、きっと原作でも明かされなかった余罪も死ぬほどあるので、マジで悪魔の所業です。

因みにステラステージ社長は海運会社の社長であり、全く何も悪いことしてません。ただバロウズは自分にとって邪魔になるからノエルをスケープゴートとして使い、悪魔の契約で殺させただけで、一番の被害者はアンセルモでも騙されたノエルでもなくステラステージなんですよね。

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